◆−ひさびさのがうりな〜−もおきんるい(4/21-20:10)No.2939
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2939ひさびさのがうりな〜もおきんるい E-mail URL4/21-20:10


どおも、もおきんっす。
駄文が浮かんだので久々に投稿してみました〜〜
わしんとこで作っているVSOPの部屋行きな内容。
さしずめ、「リナ逃げガウ追い」かな?





言葉より確かなもの



愛している


耳を疑った
あたしの耳に入ってきた雑音に
愛なんて安っぽい言葉など




「で、どうしたんですか?リナさんは」
目の前にいる黒髪の王女様はあたしを睨んでいる。
「別に。一発魔法で吹っ飛ばしてやったわ」
はああ〜〜〜〜・・・
呆れたように、困ったように眉を顰めてため息を吐いた。
「ほんっとに、リナさんってばかですね」
「あんた・・・あたしにむかってばかですって?」
あたしは凄んでみたが、相手の方がプレッシャー強かった。
「ばかです」
「な、なによ」
「リナさん!この機会を逃せば、一生行かず後家で困った小姑
として厄介者扱いされる人生しかありませんよ!」
ぼく!
あたしは言われるままに黙っている体質ではない。
「うっさいよ!アメリア!」
だが、今回はアメリアも引き下がらなかった。
「あたたたた・・・いいえ!わたしは黙りませんよ!
早くガウリイさんに謝って来るんです!
それまでは、セイルーンに立ち入りは禁じます!!」
「ちょっと!なによそれ〜!」
「1ヶ月経っても変化無しだった場合・・・
リナさんのおね〜様に介入してもらいますよ・・・」
ぴし!!
あたしの脳味噌は、硬直してヒビまで入った。



「な〜、ねーちゃん、はよあやまりぃな?
わいかて仕事あるんやさかい」
このへんてこな口調で喋っているのは、使い魔のマネーだ。
巨大なテントウムシの形をしている。
何でも、テントウムシは幸福を呼ぶとかで、とても大事にされているらしいが
あたしにはただただ煩いハエと同類である。
アメリアがあたしの様子を逐一報告するために付けたのだ。
「わいはなぁ、セイルーンの神殿でなぁ、大事な仕事があるんや、
聞けばあんさん等、ごっつー仲ええっちゅ〜ことやないか。
なんであんた、素直にならへんかってんや?」
「・・・しゃべりすぎよ?マネー」
「だって、退屈なんや、しゃーないやんか」
あたしの頭の上にちょこんと乗っかっているんだから、楽しているのに。
「んじゃ、あんたも自分の羽根で飛んで動けば?」
「あかん、わしの羽根なぁ、見かけ倒しで飛ぶとな?」
そういうと、頭をぴょんと飛び降りた。
ぱたぱたぱた・・・
遅い。
「な?あんさんの歩くスピードよりも遅いんや」
ふうふう息を切らしながら再び頭に着地した。
「仕方ないわね。まあ、軽いから別に良いけど」
マネーは金色の薄羽が綺麗だ。せっせと羽根を外羽根に折り畳んでいる。
輝きは某保護者殿の金髪とどっこいかもしれない。
・・・体はまんまるっちいけど。
こいつは飛んで疲れたのか、いつの間にか寝てしまった。
「はあ、静かになって良いわ」
あたしは彼が居るだろう場所に向かう・・・
歩みは重く、のろのろと。

夕方になってようやく目を覚ましたマネーが呆れた声で言う。
「まだこんな処あるいとんのんか?おそいで、ねーちゃん」
「・・・気が重いのよ」
「喧嘩したから会うのがいやなんでっか?
そんなもん、めんご!っちゅぅ〜て許してもらい!」
「・・・それで許してくれればね」
あたしは小さくため息を吐いた。
目の前に小さな宿場町が見えるので、ここで今日は切り上げることにする。
「はあ・・・」
「気にやんでんのんか?」
「そうよ」

宿屋のベッドに寝そべると、あたしは目を閉じた。
マネーは枕元で既に寝息を立てている。
「・・・どうしよう。
今更どんな顔して出ていけばいいって言うのよ」


「リナ、愛している」
金髪の彼が微笑んだ。
あたしは・・・両手を広げ・・・
「魔風」
空高く吹っ飛ばしてしまった。
だって、ガウリイが悪いんだよ?
愛しているなんて陳腐な台詞をほざくから。
愛しているなんて言って欲しくなかった。
安っぽくて・・・
ありふれてて。
あんたには、とびっきりの言葉を言って欲しかったの。
最高の言葉を。


 無茶言うなよ
 オレはクラゲなんだろう?
困ったような彼の表情がふと見えた。


ちゅんちゅん・・・
朝の日差しと鳥の鳴き声で朝だと気づく。
「こりゃ、リナ・インバース起きろ!」
マネーがあたしの顔を揺する。
「・・・泣き寝入りするくらいなら、早くあやまりぃな?」
なんてこった!
あたしは・・・
泣いていたのだ。

「たしか、吹っ飛んだのは・・・こっちの方角だったと思う・・・」
「・・・普通、死んでるで?こんな遠くに吹っ飛んだら」
じと目でマネーがあたしを睨む。
「ガウリイだからいいの!
あいつはこれくらいのことじゃ、死なないんだから!」
「ふ〜〜ん?それやのに、死なすのが怖わうて離れようとするんかいな?」
「!」
「ほほほ、マネー様を甘く見てもろたら困るでぇ?
リナはやさしいねんなぁ・・・」
「な、なにをいうかなぁ?」
マネーは殴ろうとしたあたしの手をすり抜け、ぴょこんと木の枝に乗った。
「素直やないけど、やさしいんやね。
そやから、あないな極上の男がつくんや」
「ご、極上??あんなぼけでくらげで・・・忘れっぽくて」
「剣の腕は超一流。容姿、体格、見栄え良し。性格は温厚で正常な
精神を持っとる。んて、リナに真摯や。体を張って守もうてくれる。
・・・で。
これ以上、何が欲しいねん?リナは」
あたしは答えに詰まった。
いつもなら・・・
お金持ちで一国の王子とか〜!などと軽口を叩いてかわすのだが・・・
「贅沢やなぁ。リナ。神様はおまはんに最高の人を授けてくれとんのに」
あたしは何も言えなくなってしまった。
マネーの言葉が胸に刺さって抜けなくて・・・じわじわと痛むのだ。


「やれやれ・・・今夜は野宿やな」
「ほら、魚が焼けたよ、マネー」
「サンキュ〜」
「無視のくせに、魚を食べるのね」
「げんごろうやたがめかて魚を食いまんがな」
のろのろ歩いたせいで、今夜は野宿になってしまった。
全く・・・マネーが落ち込むことばかり言うから・・・

「はあ、おなかいっぱいやぁ。あ、ちょいと川縁に行ってくるで」
「え?どうして今頃?」
「月が綺麗やろ?川の水面に輝くのを見に行くや〜。先に寝といて」
のろのろと飛んで行ってしまった。
「ま、アレも一応精霊の仲間だからね・・・」
精霊は水面に映る月の光で精力を高めると言う話を聞いたことがあるので、
あたしはそのまま放って置くことにした。
背中を樹に凭れさせ、眠りを貪ることにする。


 リナ
 
「ん・・・ガウリイ?」
彼の声がしたような。
錯覚かな?と目を開けば目の前を金糸が塞いでいる。
視線を上に向けると、見覚えのある顔だ。
だが、逆光ではっきりと表情は分からなかった。
「酷いよな、リナは」
「ガウリイ・・・!はっ、まさか、マネーの奴!」
やられた!!
マネーはガウリイが近づいてきていることを薄々気付いていたに
違いない!
そして、ここで再会するように画策したのも奴だろう。
「あんにゃろ〜〜〜・・・使い魔の分際でぇ」
「・・・なあ、リナ」
急に彼があたしの腕を掴んで引っ張った。
いや、彼の方に引き寄せられた。そのまま胸に顔面がぶつかる。
「あたぁ!」
「痛いだって?オレは半分死にかけたぞ?」
「あ・・・はは・・・ごめん」
「なあ、リナ。お前、オレを死なないと思ってないか?」
「!」
「オレだって、人間だ。死ぬ時は死ぬぞ?」
「・・・・」
彼の口からよもやこんな言葉が!
彼に死んで欲しくないと思っているくせに、あたしは彼に過激なことをする。
だって、いつも平気な顔で復活するから。
「普通の人間なら、死んでいるぞ。オレだから生きているけど」
何よ、あたしに説教する気?
あたしが救ってやった命なのよ?殺そうが勝手じゃないの。
・・・ああ、勝手だ。勝手だね、あたしは。
この世界で人殺しは日常茶飯事だ。
悪い盗賊団や魔導士は抹殺されるべきだと思われているし、戦争もあちこちで
勃発している。
人が死ぬことは、特別な事じゃない。
でも。
あたしが世界を天秤に掛けて尚、救った命なのだ。
そう簡単、死なせるわけには行かない。

だから。

「何よ、ガウリイ。あんた、また飛ばされに戻ってきたの?」
思い切り冷たい目で睨み、冷めた声で彼に言う。
「なんで飛ばすかな?ただ、愛していると言っただけだろ?」
あたしの体中の血が沸騰した。
「お、真っ赤。噴火寸前か?」
意地悪くにやにや見つめている。
「なによ・・・!どうして、あたしに引っ付いてくるのよ!」
「お前さんを守りたいからさ」
「あ、あたしは一人でも・・・・」
「リナが救ってくれた命だ、リナのために使っても可笑しくないだろう?」
絶句。
誰にもそのことは言わなかったのに、クラゲのガウリイが知っているなんて!
呆然とした表情のあたしを後目に、ガウリイは続ける。
「リナに酷な選択をさせた、せめてもの罪滅ぼしさ。
オレはあらゆるもの全てより、お前を取る。お前を信じる」
「自惚れないでよね!あたしはちゃ〜んと制御する自信があったから、重斬波を
唱えたんだから!」
虚勢を張っても、ああ!声が震えてしまう。
だめよ!心が震えて本心が隠せない!
「それでも、お前さんはオレの命の恩人だ」
「・・・恩人だから、愛しているというの?そんな義務や責任、感じなくてもいいのよ!」
心の悲鳴ような声だった。
ぎすぎすして、それでいて悲しい。
よもやこんな声があたしの口から発せられるなんて!
あたしはもう、どうにも考えることが出来ないほど動揺し、取り乱していた。

「・・・もう、喋るな」
不意に彼はあたしを抱きしめた。

彼の鼓動が、温もりが、体臭が、髪を撫でる刺激が。
あたしを癒していく。

「泣けよ、思い切り」
「泣いてなんかな・・・あ」
今頃気付いた。あたしの頬は濡れて、顔を押しつけていた彼のシャツに染みが出来ている。

つまんない意地と、今まで素直な性格に育ってこなかった事と、プライドの鬩ぎ合いで
あたしは実に可愛げの無い女に仕上がっていた。それなのに。
「こんなあたしがいいっての?」
「リナが、いい」
「変人」
「くらげだからな」
「軟体生物のくせに・・・暖かい・・・」
「オレはクラゲだから喋ってうまく言ってやれる自信がないんでね」
「だから、抱くの?」
「その方が、単純で分かりやすいだろう?」
うん。
すごく、よく分かる。
ガウリイにしちゃあ上出来よ。




そして夜・・・彼に抱かれて眠っていると。
「リナ・インバース。わしは先に帰るで。
今度セイルーンに立ち寄ったらな、神殿に寄ってぇな。
わしが願掛けたるさかい」

そんな声が聞こえたような気がした。


「・・・虫の癖して」
「ん?なんだ?」
「ううん。なんでもない」
あたしは彼の胸に顔を寄せ、もう少し眠りを貪ることにした。




(これでアメリアにも故郷のねーちゃんにも言い訳できるってもんだわ)
などと、あたしは別の件でもほっとしていた。




えんどおおおお

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2940初めまして〜♪雪畑 4/22-11:46
記事番号2939へのコメント

初めまして。雪畑と申しますっ!
ガウリナの一言で飛びついて読んでうっとり。
どうしてこんな文が書けるんでせうっ!?
やっぱし脳の大きさに関係があるんでしょうかっ!?(違)
あう〜今日はいい気分で一日を過せそうですっ!

短くて感想になってませんが・・・
ここらで失礼させていただきます!

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2946Re:初めまして〜♪もおきんるい E-mail URL4/24-09:43
記事番号2940へのコメント


>
>初めまして。雪畑と申しますっ!
どおも、もおきんです。はじめまして。

>ガウリナの一言で飛びついて読んでうっとり。
>どうしてこんな文が書けるんでせうっ!?
>やっぱし脳の大きさに関係があるんでしょうかっ!?(違)
脳・・・
脳っすか?(笑)
体脂肪率ならだれにもまけないですが。

>あう〜今日はいい気分で一日を過せそうですっ!
読むと解る方もいるでしょうが、マネーのモデルは
デ●アドで出てくる「テ●トモン」です。
この頃、デ●アドの揺らいでいます・・・

15巻がある意味楽しみな、もおきんでした・・・
感想ありがとうございました。