◆−めぐる季節 番外編 Aside I want to hold you・・・−UMI(7/7-13:15)No.3446
 ┗めぐる季節 番外編 Zside I want to tell you・・・−UMI(7/7-13:17)No.3447
  ┗紅茶が温かいうちに・・・− 小野道風(7/10-17:21)No.3499
   ┗痒くて死にそうでした・・・−UMI(7/12-13:32)NEWNo.3515


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3446めぐる季節 番外編 Aside I want to hold you・・・UMI 7/7-13:15


 こんにちはUMIです。ずいぶん久しぶりの投稿となりました。
 題のとうり番外編ですが、これは小野東風さんのコメントからヒントを得て書きました。この話は楽しいゼルアメストーリー(海の上の四人組という話です。皆読むのだ!)を贈って下さった小野さんに捧げたいと思います。短さが泣けますが・・・

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 眠れず私はベッドから起き上がった。そのまま隣のベッドで眠っているリナさんを起こさないようにそっとベッドからすべり出る。そして窓辺へと近寄った。真っ暗。星も月もない夜。ゼルガディスさんは今どの辺りなんでしょうか?振り向きもせず行ってしまいましたね。
 「・・・どんな人なんだろう・・・」
 そこまでして会いたい人って・・・男?女?もしかして昔の恋人?もし、そうだったら、私は・・・これって、嫉妬?
 「嫌な子だなあ・・・私って・・・」
 見つかることを素直に願えない。もし見つかったら帰ってくるのかな、ゼルガディスさん。もし、その人がいて欲しいって言ったらどうするんだろう。ううん、帰ってくるラムスドルフ王国に来るって言ったもの、あの人。私は頭を振った。
 「約束は守る人だもの」
 今まであの人が約束を破ったことがある?アメリア。でも、心は?心は?お願い帰ってきて。身体だけじゃなく、心も。お願い。
 あの人はいつも振り返らない。いつも立ち止まらない。何もかも独りで抱え込む人・・・その強さが寂しいです。自分のことに人を巻きこまいとする。その優しさが寂しいです。
 お願いします。このまま黙って行ってしまわないで下さい。私のもとへとは言いません。みんなの仲間のもとへと帰って来て下さい。
 ・・・そして、もし許されるなら、帰ってきたあなたを抱きしめてもいいですか?

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3447めぐる季節 番外編 Zside I want to tell you・・・UMI 7/7-13:17
記事番号3446へのコメント

 眠れない。俺は再び寝返りをうった。もともとそれほど睡眠を必要としない身体ではあるが、今夜は微かな睡魔すらも感じない。隣のベッドではガウリイの旦那がこれでもかというほど豪快にいびきをかいて寝ている。この男は殺気を感じない限りまず朝まで起きない。うらやましいことだ・・・
 俺は眠るのをあきらめて天井を眺めた。月明かりがわずかに射し込んでいる程度だが自分には充分過ぎる明りだ。薄汚れた天井の染みどころか、その木目までもが見える。
 薄い闇夜の中アメリアのうつむいた顔が浮んだ。俺のことを心配しているんだろうな・・・不謹慎だと思いながらもそれが俺には嬉しい。
 「・・・まあアイツのことだ、誰にでもするんだろうが・・・」
 俺がアイツの『仲間』だから心配をしている。気にかけてくれている。ただそれだけのことだ。それなのに俺はつまらない期待をしている。アイツに、アメリアにそれ以上の想いを抱いて欲しいと・・・できることなら。勝手な奴だ、自分は、全く。今の俺は応えることができないというのにな。
 「やれやれ、重傷だな」
 アントワーヌと同じような夢を俺は今見ている・・・不思議なものだ。せせら笑っていたアントワーヌの夢を。彼に話したらどんな顔をするだろう。アントワーヌに伝えたい今の自分の夢。
 「・・・会えるわけもないのにな・・・」
 見つかるかも解らない友・・・
 そしてこの旅が終わったら彼女は迎えてくれるだろうか。自分勝手な俺を。
 上手く話せるか解らないが、君に伝えたい。一人の友人のことを。
 例えどんな結末になったとしても・・・
 

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3499紅茶が温かいうちに・・・ 小野道風 7/10-17:21
記事番号3447へのコメント

UMIさま

 こんにちは。コメントを見て驚いてしまいました。うれしいです!PRまでのっけていただいて、なんだかすごくはずかしいようなもうしわけないような(滝汗)。でも先ほどさっそくのようにダウンロードさせていただいてしまいました。フフフ。もうう、本当にありがとうございました!
 “I want to hold you”“I want to tell you”・・・二人の気持ちそのままな雰囲気のタイトルが・・・もう。とか本人たちの前で言ったらそろって赤面されることでしょうが。ニヤリ(すみません。暑すぎて小野壊れ気味です)。
> あの人はいつも振り返らない。いつも立ち止まらない。何もかも独りで抱え込む人・・・その強さが寂しいです。自分のことに人を巻きこまいとする。その優しさが寂しいです。
 より寂しさを感じているのはアメリアの方なんですよね、絶対。ああ、このフレーズをゼルガディスに読ませてやりたいです。そして下のフレーズも。
> ・・・そして、もし許されるなら、帰ってきたあなたを抱きしめてもいいですか?
 アメリアの素直な気持ち、でもゼルガディスには殺し文句?(笑)そんな彼はと言えば、 
> 俺がアイツの『仲間』だから心配をしている。気にかけてくれている。ただそれだけのことだ。それなのに俺はつまらない期待をしている。アイツに、アメリアにそれ以上の想いを抱いて欲しいと・・・できることなら。勝手な奴だ、自分は、全く。今の俺は応えることができないというのにな。
 そうやって自己完結しちゃうところがアメリアを寂しがらせてるんだ、ということをわかってないんですよね、この人は・・・。微笑ましいやら歯がゆいやら。
> 上手く話せるか解らないが、君に伝えたい。一人の友人のことを。
 紅茶が温かいうちに伝えられたかな、ゼルガディス。デバガメな小野はそれが少し気掛かりです・・・。
 ちょっぴり切なくて優しいモノローグ、ありがとうございました。
 次のお話も、心から楽しみにお待ちしていますね(とか言って、もう読ませていただけるものだと決めてかかってるし・・・スミマセン)。
 暑い日が続きますがお体には気をつけて下さい。
 では、また。  


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3515痒くて死にそうでした・・・UMI 7/12-13:32
記事番号3499へのコメント

 こんにちは小野さん。コメントありがとうございます。
この番外編は書いてても痒くて痒くて死にそうでした(笑)恥ずかしくて読み直せません。夏の暑さで頭がいかれていなければ書けない内容でした。
>二人の気持ちそのままな雰囲気のタイトルが・・・もう。とか本人たちの前で言ったらそろって赤面されることでしょうが。ニヤリ(すみません。暑すぎて小野壊れ気味です)。
 このタイトルは考えた付いたときはいいタイトルだと本人も思いましたが、改めて考えると恥ずかしいですね・・・アメリアとゼルガディスでなくとも赤面です。
> アメリアの素直な気持ち、でもゼルガディスには殺し文句?
 ゼルガディスが聞いたら真っ赤になって立ち尽くすこと請け合いですね。
> そうやって自己完結しちゃうところがアメリアを寂しがらせてるんだ、ということをわかってないんですよね、この人は・・・。微笑ましいやら歯がゆいやら。
 アメリアが聞いたら嬉し泣きしてゼルガディスに飛びつくでしょう。そしてゼルガディスは真っ赤になってやはり立ち尽くすのでしょう(笑)腕ぐらいまわせって。全く。(誰に私は怒っているのやら)
> 紅茶が温かいうちに伝えられたかな、ゼルガディス。デバガメな小野はそれが少し気掛かりです・・・。
 彼のことですからもたもたしているうちに紅茶は冷めてしまったことでしょう・・・がきっ!(どこからともなく現れた棍棒で殴られた音)
> ちょっぴり切なくて優しいモノローグ、ありがとうございました。
 こちらこそ快く受け取ってくださりありがとうございました。そして遅れてしまってすみません。
 小野さんもお身体に気をつけて頑張ってください。感想ありがとうございました。