◆−お久しぶりのガウリナりゅ−緯縞霞夜(7/21-09:46)No.3617


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3617お久しぶりのガウリナりゅ緯縞霞夜 7/21-09:46


初めての方も、前回の見てくれた心の広い方も、
読んだけど忘れちゃったの方もこんにちは。
緯縞 霞夜です。
もっとも、前回のは(いしま かや)ってひらがなだったけど・・・

なんかありきたりな話だけど、ガウリナです。
お暇だったら、どうぞ。


「お前の気持ちが届くように」

それは唐突に始まった。

リナがオレの部屋に訪れるのはいつものことだけど・・・・。
「がっ・・・ガウリイ・・・」
部屋に入ってきた、リナの様子がおかしかった。
なんかそわそわしてるし、顔は赤いし。
どうしたってんだ?って声を掛けてみようとしたら、俺の名前を呼んだ。
「なんだ?リナ」
オレは返事を返した。
やっぱり、なんかおかしい。
「あの・・・えっと・・・そのぉ・・・あっ、あたしを、女にして欲しいのっ」

「・・・・・・・・・・・は・・・・・・・・・・・・・・?」

たっぷり数秒、自分の周りの時間が止まったような気がした。
え・・・あ・・・・・っと・・・うそ・・・・だろう・・・・?
あのリナが、そんなことを言うなんてっ!!
ただただ、固まっているオレのことを無視して、リナは話を進める。

「あ・・・・っ!えっと、変な意味じゃなくて・・・・えっとその・・・ うん、
 好きな人がいて・・・それで、まあ、あんたがいつも言うように、
 あたしって子供じゃない?で、こんなあたしが告白したところで、
 相手に迷惑かけると思うし・・・だから、
 まあ、その・・いい女に、なろうと思うわけ、あたし。
 で、クラゲとはいえ、あんたも一応男だし、どんな女になればいいのか・・・
 ってのを男の目から、教えて欲しいってわけ・・・って、ちょっと、
 あたしがまじめに頼んでのに、きいてるわけっ!?あんたはっ!!」

照れ隠しのためか、一気にまくし立てるように喋るリナの話の内容が、
オレにはほとんど届いてなかった。
・・・・リナ・・・に、好きな人が出来た・・・だとぉっ!?
まあ、そりゃあリナだって、胸と中身はともあれお年頃だし、
好きな男の一人や二人、出来たっておかしくはない、ハズだ・・・と思うが、

あ・・・あ、ああああ相手は、どっ、どんなややヤツだぁぁぁぁぁぁぁ!!!???

心の中では絶叫するほど驚いてるのに、口からでた言葉は、
「いいぜ」
という、保護者のオレの言葉だった。
なんか、むなしい。

「そ、それだけを頼みに来たの、協力してくれるんでしょ?
 早速明日、お願いね。・・・じゃあ、ガウリイ、ありがとう」
オレの言葉に、リナがそれだけ言うと隣の自分の部屋に戻っていった。
実を言うと、まだオレはショックから立ち直れてない。
あの、リナが男のために自分を磨こうとしてるんだぜ?

これは夢じゃないか、と思って頬を思いっきりつねったら・・・マジで痛かった。


次の日、リナはテーブルについてメニューを見ていた。
「あ、ガウリイ、おはよう」
オレに気づいて、メニューから顔を上げる。
「おお、おはよう」
オレもテーブルに付く。
普段どおり・・・だよなぁ?
あの後全然眠れなくて、今頃になって襲ってきた眠気と戦いつつ、食事が始まる。
・・・・・もちろん、食事バトルだ・・・・・。
やっぱり、昨日のは夢だったような気がしてきたぞ・・・・。

「さて・・・・」
食事も終わり、香茶に口を付けていたリナが口を開いた。
「じゃあ、とりあえず・・・どこに行ったらいいだろう・・・・やっぱし、
 服屋さん、かな?どう思う?ガウリイ」
どこからか出した、この街の地図を眺めつつ、リナが言う。
「・・・・なんがだ・・・・?リナ」
オレはとりあえず、きいてみた・・・ら、
「昨日のコト、もう忘れたのかぁ、このクラゲぇっ!」
という声とともに、スリッパがふってきた。
「いたひ・・・・・」
痛む頭を抱えつつ、オレは、
「もしかして昨日の夜、来たことかぁ?」
と聞いてみた。
「そうよっ!それ以外に何があるってゆーのよっ!」
不機嫌になってしまったリナが、オレにたたみかけるように言う。
やっぱり・・・あれは、夢じゃなかったってか・・・・。
また落ち込んできた・・・・。

「どお?ガウリイ。似合うかな?」
服屋で何着目かの試着を済ませたリナが、俺の前に姿を見せる。
「良くお似合いで・・・」
店員の言葉もこの時はお世辞じゃなく、本心から言ってるように聞こえる。
そのくらい、キレイだった。
かわいいという言葉じゃなく、美しいとかキレイとかそう言う言葉がよく似合う。
不覚にも・・・見とれてしまった。
そりゃあ、リナは会ったときから、可愛いってカンジの子だったさ。
「美少女天才魔導師」を自称しているだけあってな。
まあ、戦いの中でのリナは、凛々しいって言葉の方が似合ってたが。
それが、ここ最近になって、まとわりつく視線の量が増えてきてると思ったら、
リナのことを見ているようだし、極めつけは、これ、だよ。

全く・・・女は化けるって本当だな。

「ねぇ・・・ガウリイ・・・?」
さすがに、ぼーっとしているオレに不審に思ったのだろう、リナが再度聞いてくる。
「ああ、よく似合ってると思うよ、オレは」
・・・本心からそう言ったら、リナが真っ赤に染まった。
「子供っぽくない・・・・かな?」
「ああ、大丈夫だよ・・・その服は、不思議と胸の方も強調されない・・・・うぐっ」
なんだか悔しくなって茶化すように言ってみたら、リナに足を思いっきり踏まれた。
「・・・・乙女にその言葉は、禁句よ?」
にっこり笑ってリナは言うが、目がマジだった。

「じゃあ、服は買ったし・・・次は・・・・化粧品と小物・・・かなぁ」
地図を片手に、リナが言う。
もちろん、オレは荷物持ちだ。
何着も買った服を抱えてたりする。
「なあ、リナ・・・少し、休もうぜ・・・・」
「何言ってンのよっ、まだ服しか買ってないのに・・・って、
 もうお昼か・・・長いしすぎちゃったみたいね。どっかで、お昼にしよう」
精神的に疲れ果ててリナにそう言ったら、かなりあっさりと承諾された。
午後もこんな調子なのかな・・・。

昼飯は、いつもと同じ争奪戦だった。

ああ・・・夕日が目にしみるぜ・・・・。
オレは、一日中引っ張り回されて荷物持ちさせられてかなりつかれたが、
リナはまだ、何かあるようで地図を見ながらきょろきょろ周りを見ている。
「なあ、リナぁ。まだなんかあるのかぁ?さすがに、オレ持ちきれなくなってきたんだけど」
また一つ、上の方に乗っかった箱が落ちそうになってオレは慌ててバランスをとる。
これ以上持ったら、落とすぞ、マジで。
ンで、落としたりなんかしたら・・・。
「ああ、ガウリイ。もう、いいわ。今日は本当にありがとう。
 ちょっと寄ってくトコあるから、宿のあたしの部屋に荷物おいといてくんない?」
リナは、地図から顔を上げてこちらを振り向いた。
今日は、いろんなリナが見られたけど・・・
なんだか、深く考えるのがイヤになって、オレはつかれた声で
「そうさせてもらう・・・暗くなる前に帰るんだぞ」
とだけ言って、宿に向かってよたよたと歩き出した。

荷物を置いて、自分の部屋のベッドに倒れ込む。
今日も一日つーか、昨日からいろんな事があったなぁ。
普通じゃ考えらんねー事の、目白押しって感じで。
でも・・・さ。
あいつが好きな奴がいて、そいつのためにいい女になりたいって事は・・・
保護者(オレ)が必要なくなるって事になる・・・ンだよな。
オレの役割・・・これで終わり、ってことになるのかぁ。
寂しい・・・のかな。やっぱ、この気持ちは。
もやもやして落ち着かない。

「ガウリイっ!居るんでしょっ!夕飯食べに行くんだから、早く出てきてよっ!!」

やべ、ぼーっとしててリナの気配に気づかなかった。
「今行くからちょっと待ってくれ」

ドアの外には・・・今日買った服を着て、薄く化粧をした・・・リナ。
「遅いっ!このあたしがさそってンだから、さっさと出てきなさいよね」
声は怒っているようだが、その表情はなぜか楽しそうだった。
「はいはい、でどこ行くんだ?お嬢様」
オレはとりあえず、目の前のリナに手をさしのべエスコートをする。
すると、リナ端々驚いた表情でこっちを見上げたが、すぐに
「ガウリイにしては上出来よ、ね」
といって、オレの手にその手を重ねた。

「意外だったわー。ガウリイが、エスコートできてテーブルマナーまで知ってるなんて。
 ただのクラゲじゃなかったのね」
夕食を食べ終え、宿へ戻る道すがらリナはそんなことを言ってきた。
今日の夕食は、安くて早くて量も多いそこいらの食堂ってトコじゃなく、
高級レストランってトコロだった。
普段のリナだったら量が少なくて馬鹿高くて、あたしたち向きじゃないって入らないのに、な。
「ただのクラゲって・・・・」
「ま、それはともかく、今日は一日ありがと。約束とはいえ、
 わがままな被保護者に付き合ってくれて。で、こんな感じでおかしくないかしら?」
それもこれもまだ見ぬ、リナの思い人のためなのだろうか。
「大丈夫、大丈夫。後はその乱暴な本性さらけ出したりしなけりゃ、大抵の男なら落とせるって」
茶化すように言ったオレに、リナがむくれる。
「ほーら、そんな顔してると、むくれた顔になっちまうぞ?」
何だって、オレはこういう保護者的な物言いしかできないのだろう。
リナと過ごせるのも、あと少しかもしれないってーのに。
「あ、そーだ、リナ。ちょっと後ろ向いて。今日の記念に・・・」
オレに背中を向けつつ、ちょっと振り返りながら
「ちょっと、何?ガウリイ」
「ほらほら、大人しく前を向いてる・・・・・・・・・これでよしっと」
渋々前を向いたリナにポケットから取り出したものを付ける。

ホントは、こんなハズじゃなかったのだけど。

「え・・・・・・・・・っと・・・これ、何?」
「ネックレスだよ。胸元に何も付けてないから、寂しーだろーなーって思って」
苦笑しながら、リナに言う。
「え・・っと、でも、何で・・・」
「いい女になるため頑張ったリナに、プレゼント。よくにあってるぜ」
オレの言葉に、リナの顔に少し影が差す。
「ほーら、そんな顔しない。今のリナを振るような男なんざいないって。いつもの自信はどこ行ったんだ?」
「うんっ!・・・で、あの・・・・・」
「ほら、リナ、さっさと帰るぞ。明日のためにベストな状態で望まなきゃ、だろ?
 よふかしは美容の大敵なんだからな」
「ガウリイ・・・?」
あからさまだったかもしれない。
でも、別れの言葉だったらと思うと、聞きたくなくて。
「わかった・・・」

「リナっ!!」

思わず、オレに背を向けて歩き出すリナを
呼び止めてしまって後悔する。
のどの奥で凍り付く、オレの心からの言葉(オモイ)

「・・・いや、お前の気持ち、届くとイイよな」

「そーねっ」

・・・よくいうよ、オレも。
この関係が崩れるのが、リナと離れるのがつらくて
ホントは、うまくいかなけりゃいいのにって思ってる。
隣で無邪気に笑うリナを放したくないと思ってるのに。
拒絶されることがつらくて、誤魔化す自分。

今頃気づいても、もう出遅れていて・・・・口に出せないオレの気持ち(コイゴコロ)
自分の気持ちも伝えていないが、こういうのも失恋ていうのだろうか?
今夜も、眠れそうにない・・・な。




宿の前で、振り向くリナ。
何かを決心した、表情。
月夜の中でそれは神秘的で・・・

「あんたは、クラゲだし。ここまでやっても・・・言わなきゃ、
 わかんないだろから・・・いうけど・・・」

こいつが・・・リナが男のために自分を磨こうとしてるんだぜ
相手はどんなヤツだ。
って思ってた。

「あたしは・・・・」

あいつが好きな奴がいて、そいつのためにいい女になりたいって事は・・・
保護者(オレ)が必要なくなる
って思ってた。

「あたしは・・・あんたのことが・・・」

もう、隣にいられない
って思ってた・・・。

でも・・・・。


(おわりゃせておく・・・)

ガウリイがガウリイじゃないし、リナがリナじゃないし
自分的、ガウから告白(ハート)がお好みなのになに書いてんだってとこです。
ガウの葛藤は好きだけど(をいをい)
リナちゃん、最初にドラグスレイブ発言してるし(笑)
イイトコで、切ってるし・・・でも、ちゃんと書くのも・・・うーん。

なんかこれ、実のところ元ネタとある漫画なのさ(をいっ)。
元の話とは、かけ離れていったんだけどね。
あの漫画家さんも、大好きだ(はーと)

つーか、ヤバヤバなの、自分。あと、3日後にテスト週間。
それなのに、何してるんだ、自分ってカンジです。
現実逃避は、大事さ(そうか?)
でも、テスト終わったらネットできない(夏休みだ)し・・・
自分の家でできるようになりたひ・・・。


ともかく読んでくれた人に感謝の意をあらわしながら
そりでは、自分、ダッシュで逃げますっ!!