◆−異世界漂流記   9−斎藤  由理(8/31-10:30)No.4190
 ┗異世界漂流記   10−斎藤  由理(8/31-10:34)No.4191
  ┗異世界漂流記   11−斎藤  由理(9/1-18:56)No.4198
   ┗異世界漂流記   12−斎藤  由理(9/3-10:06)No.4205
    ┗異世界漂流記   13−斎藤  由理(9/4-16:59)No.4210
     ┗異世界漂流記   14−斎藤  由理(9/6-09:57)No.4221


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4190異世界漂流記 9斎藤 由理 8/31-10:30


こんにちわ。由理だ。
今回は、アメリアの正義が大活躍。
「そうでしたっけ?」


______________________人間__________________________


アメリア達はある街に来ていた。
「ここは、波止場で知られるホーカルソルドの港街です。あ、そうです。アメリアさん。一応注意しておきます。ここにいる、人間を助けてはいけませんよ!絶対ですからね。助けてあなたがピンチに陥っても私助けられませんからね。」
「どういうことです?なんで助けてはいけないのですか?」
「ガイに聞きませんでした?魔族は、人間の姿をしているんです。それに、こういう大きな街の人間は、ほとんど・・・・・・」
「メアリー。もう遅いみたいだぞ・・・・」
メアリーの言葉を止めて屋根の上にいるアメリアを指差す
「・・・・・・・・うんぎゃぁぁぁあああああ!!やめてーーー!!アメリアさん!!そんなことしたら私のゆ・・・・壊れるぅぅぅぅううう!」
なんだかよく分からない奇妙な声を上げてアメリアの側にいく。そして、
「ごめんなさい!ごめんなさい!!」
メアリーは狼との合成者(だろう)に謝る。
「謝れば許してもらえると思ってんのか!?」
「思ってます。
ね。私が謝っているのですから・・・・・」
メアリーは顔を上げ狼との合成者と目を合わせる。すると、
「め、メアリー様!?す、すいませんでした。」
さっきの態度が嘘のようにヘこへこする。
「いえ。私の方こそこのかたがご迷惑をかけてすいません。どうぞ、その魔族を思う存分に倒して下さい。」
そして、その合成者は斧を振り下ろし魔族は塵とかす・・・・・



「疲れましたよ・・・・・こんなのが、毎日続くのによく耐えられていましたね。ゼルガディスさん・・・・・・」
よほど、疲れたのだろう。食事をするテーブルにうつ伏せる。
「まぁな・・・・。俺の仲間は変わった奴が多いからな。類は友を呼ぶってやつだろう・・・・」
「じゃあ、あなたも友なんですね・・・・・。はぁ、世の中変わった人が多い・・・・・」
うつ伏せたまま言う。
「あんたもだろーが・・・・・」
ゼルガディスは疲れきったように言った。
2人をこんなに疲れさせた原因を作ったアメリアは宿屋の2階でぐっすりと眠っている。
この港町は、魔族が多くうろついており倒そうとする者をアメリアが止めにいき合成者から怒られる。でも、メアリーが顔を立てて許して貰うが何回も続かなくメアリーまで怒られるようになった。それでも、メアリーは動じることなくこういう。
「じゃあ、今ムシャクシャしてるから後ろの魔族ごと消えてもらいましょうかね。」
脅しと取れる言葉を笑顔のまま言うのだ。合成者達は皆顔を真っ青に変えて謝りだした。それが何回。いや、何十回続いたか・・・・2人は考えただけで頭が痛くなった。
そして、次の日大変な事が起こった______

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どんなことがおこったのか・・・・
変なところで終るな・・・・・
「気にしない・・・・まぁ、アメちゃんのせいで大変なことになちゃったということ。それだけ、言えることですね。」




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4191異世界漂流記 10斎藤 由理 8/31-10:34
記事番号4190へのコメント

さあ、それからどーなったのか?!

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「あら?おはようございます。アメリアさん。」
一階の食堂でモーニングコーヒーを飲んでいるメアリーが、やっと起きてきたアメリアに挨拶をした。
「おはようございます。メアリーさん・・・・・」
そう言いながらメアリーの前に座る。そして、軽い朝食を頼み
「早いんですね」
「そうですか?」
「早いですよ。私の一行の中では私が一番早起きなんですよ」
「私も一番の早起きでしたよ。」
朝の会話をしはじめる。
「おまち」
少しして、アメリアの頼んだメニューがテーブルに置かれる。
アメリアは「いただきまーす」と言って食べはじめた。
「朝からよくそんなに食べますね・・・・・」
アメリアの頼んだ軽い食事を見ながら呟いた。
「そうですか?私達はこれが普通なんですよ。もっと食べる人もいますから」
食べるのを少しだけ止めてメアリーに言った。メアリーは呆れたように「そ、そうですか・・・・」と返した。
「あ、ゼルガディスさん。おはようございます。」
「おはほーほさいまふ。へふはひぃふはん」
アメリアは、口に食べ物を詰め込んだまま言った為なにを言ったか分かるのに苦労する。
「あ、ああ。あはよう」
ゼルガディスは、何気なくアメリアの隣に座りコーヒーを頼んだ。
「なぁ、メアリー。これからどうするんだ?」
「ここから船に乗ります。近くの島まで行く船に乗りそこから飛んでいきます。って、簡単に言いますけど、あなた方は空を飛べますか?」
コーヒーを一口含み言う。
「距離にもよるな・・・・・」
「じゃあ、飲み終わったら船に乗りましょう。」



「は・・・・?今なんて言いました?」
波止場にメアリーの驚いた声が聞こえる。
「だーかーら、メアリー様のお連れの譲ちゃんだけは乗せられないって言ったのさ。」
「はぃぃぃいいいい!!?
どーいうことですか?説明していただけますよね?説明しないと船沈めますよ」
メアリーの言葉にまともに顔の色を変える魚との合成者。
「昨日、その譲ちゃんが魔族を助けようとしたのが始まりなんだ。人間は信用出来ないってなって近くにいると俺まで無視されるんですよ。だから、俺のところ以外でもそう言われるだろう」
早口になっている。よっほどメアリーの言葉が効いたのだろう。
「駄目ですね・・・・・この調子じゃあ誰もアメリアさんを乗せてくれませんよ・・・・・」
疲れたような口調で言うメアリー。
「こんな調子じゃあ私が悲しそうな目をして、私の友達を乗せてくれないのですか?と、言っても無駄でしょうね。」
「ごめんなさい・・・・・私のせいで・・・・・」
ゼルガディスが何か言いたそうな口を手で封じて
「過ぎた事はしょうがないですよ。なにか他の方法を探しましょう。」
と、いってさっきの宿屋に戻って来た3人。
テーブルの上にこの世界の地図を広げ
「今ここの港町です。そして、ここから南に行ったところにもう一つ港町があるんですけどそこはもっとまずい所なんですよ。」
「どうしてまずいんですか?」
アメリアがオウム返しで聞くと
「この町に私とアメリアさんが入れるかどうか・・・・・」
と、考えながら言う。
「どういうことだ?お前も合成者だろ?」
「そうなんですが、私はたいがい人間に見られるようです。でも、魔王を封印した一人だからといって慕っているんですよ。
それに、この町は勇者との関わりも少なく人間の差別が一番大きい所なんですよ。」
そう言い終わると地図の指している場所を移し
「次に北。ここは・・・・・・やっぱり止めましょう。」
そういって、地図をしまってしまう。
「どうしてですか!?理由も言わずにしまうなんて」
「う・・・・理由を言えばいいのですか?
理由は簡単です。」
「行きたくないから。とか言うなよ」
ゼルガディスがつっこみを入れるとメアリーは顔からだらだらと汗が流れてくる。大当たりみたいだ。
「うー・・・・。確かに行きたくないんですよ。その町は勇者との関わりが一番深かった町なんですよ。」
メアリーは、心の中で自分の銅像があるから行きたくないのです!っと、付け加えた。が、
「その町なら、船を出してもらえるかもしれないじゃないですか。」
「それも、そうだよな」
2人がそう言うとメアリーは、
「お願いですからやめましょ・・・・・」
と、涙声で訴えかける。が、無情にも2人は首を横に振る。
「ゆかりさーーん・・・助けて下さい・・・・・・」
訴えかけるな!
「ひーーーん」
っと、私にも見放され泣き崩れるメアリー。
そこに、
「なにやってるの?大馬鹿勇者様。」
宿の入り口の方から声が聞こえた。

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誰だ!?最後の人は!?

「それは、この次の話で」










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4198異世界漂流記 11斎藤 由理 9/1-18:56
記事番号4191へのコメント



「・・・・・・な、な、なななななななにいうんですかーーー!!リリーーーー!!せっかく分からないように頑張っていたのに!私が勇者だって分かるじゃないですか!!」
頭が混乱しているのだろう。自分で全部喋っていた。
「何言ってるの?今自分で言ってるじゃないの。それも、大声で」
腰に手をあてて立っている女性。肩までの紫色の髪、それと同じ色の瞳。かなり身長が高くゼルガディス並みだった。メアリーとどっちが勇者かって聞かれたら10人中10人がこっちリリを選ぶだろう。
メアリーは、慌てて手を口にあてるがすでに遅かった。
「遅いわよ。ほら、見てみなさい」
リリは顎でゼルガディスとアメリアを指す。
「メアリーさんが勇者だったんですか?」
本当にという顔でメアリーを見ているアメリア。
「世の中分からないものだな」
「どーいう意味ですか?ゼルガディスさん」
ゼルガディスの言葉にきっちりとつっこむ。今回は、ニコニコ笑顔でなくきっちし睨んでいる。
リリはそんなメアリーの肩をぽんぽんと叩き、
「落ち着きなさいよ・・・・。それより、はじめまして。お二人とも。私は、リリ・ブレインズ。これでも、一応は影の勇者なのよ」
と、自信満々の笑顔で言う。
「はじめまして・・・・アメリアです。」
「ゼルガディスだ・・・・」
2人は、自分の名前を名乗る。
「で?なんで、この町にいたのですか?」
「只の買い物。この近くまで島を動かしたから。」
「その為だけに動かしたんですか?」
「その為だけに動かしたのよ。
とりあえず、船の中で話をしましょ。着いてきて」



「うわー。涼しいですね。」
甲板の上でアメリアが言った。
「リリ、あとどれくらいかかるんだ?」
「6時間ぐらいでしょうね」
「じゃあ、それまではゆっくりできますね」
アメリアが、話に参加してきた。一方会話に参加してないメアリーはというと、
「海は広いな大きーな。
あ〜あ。見渡すかぎり海ばっかり。誰もいない・・・・。
勇者だってばれましたし・・・・・・」
マストの上にいた。そして、なにか思い付いたようにぽんと手をうち
「すいませーん。リリ。あの辺りに憂さ晴しのために呪文を叩き込んでいいですか?」
海を指差しリリに確認を取るメアリー。
「その辺なら全然大丈夫だからお好きにどーぞ」
「ありがとう!よーし、」
メアリーは呪文を唱えて
「GO!」
海の一部に呪文の雨が降り注いだ。いっぺんに10個ぐらい違う魔法を使ったらしく変な干渉を起こしたようで、そこに大渦ができる。
「なにやってんのよ!メアリー!」
「こんなつもりじゃあなかったんですけど・・・・」
「逃げるわよ!メアリー、」
リリのかけごえ一つで呪文を唱えはじめるメアリー。そして、そのまま船の後ろに行き、
「風よ!船を動かすほどの風を!!」
メアリーの声のあとにものすごいいきよいのの風が吹く。
そして、船は無事大渦地帯から逃げ延びた_________


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このあと、どうなるんでしょう?



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4205異世界漂流記 12斎藤 由理 9/3-10:06
記事番号4198へのコメント


「わ〜ん・・・・・
出して下さい〜!!」
渦を抜けた後メアリーは小さい球体の中に閉じ込められていた。
「リリ〜・・・・・
も〜だして下さいー!!」
「絶対駄目!」
「ひーーーーん。私これでも、一応勇者なのにぃぃいいいいい!!」
と、涙声で言うメアリー。
一応言っておきますが、これはいじめではありません。ただのお仕置きらしいです。
リリは、そんなメアリーを無視しつつ
「に、してもメアリーが人間と一緒なんてねぇ。珍しい事もあるものね。」
考え込みながら言うリリ。そんな後ろで
「この2人は異世界からきたそうですぅぅううう!!」
自分がここにいるというふうに大声で言うが、
「ねぇ、どうして貴方はあんな勇者と旅してたの?」
メアリーはまるっきり無視する。
「無視しないでくださいぃぃぃぃぃいいいいいい!!!!」
メアリーは、球体の中で暴れるが球体は開かない。
「えっと、ですね、私達異世界の人間なんです。でも、変な物体に飲み込まれてこの世界にやってきたようなんです。」
「で?帰りたい、と?」
リリのその言葉に2人は頷く。そして、付け加えるようにゼルガディスが
「俺達は今、異世界の魔王と戦っているんだ。だから、なるべく早く戻りたいのだが・・・・・」
と、いった。
「そう。じゃあ、メアリーと会ったのは運がよかったわね。」
リリは意地悪そうに言い、
「私の家に着いたら返してあげるわ。それまでにやりたい事があったらやっておいたらどう?」
と、言って寝室に姿を消した。
「リリぃぃいいいい!!出しで下さいぃぃぃいいい!!お願いしますぅぅううううう!!」
メアリーは、リリに無視され続けた。だが、
「ねぇ、メアリーさん。ちょっといいですか?」
「どーぞ。どーせ、動けませんから」
ずいぶんと投げやりに答えるメアリー。アメリアとゼルガディスは、メアリーにいる球体の近くに腰掛けた。
「ねぇ、メアリーさん。私、強くなりたいんですけどどうしたらいいとおもいますか?」
アメリアは話をきりだした。
「で?一体何のために強くなるのです?」
「え・・・?仲間を護る為ですよ。」
「あのね、アメリアさん。仲間を護りたいという気持ちは分かります。でも、ですね。強い事だけが人を護る力じゃないんですよ。」
アメリアは、メアリーの言葉をただ黙って聞いていた。
「ゼルガディスさん。貴方なら分かると思いますが、強さだけが力じゃないんですよ。人間の暖かみ、やさしさ、思う心。それが、すべて力になるんですよ。
私のようにただ、知らない間についた力なんて本当の力ではないんです。私の力なんてクローンの劣勢を防ぐ手段に付けられたもの・・・・・。だから、それ以外の力を求めたのです。それが、心の強さだったんですよ。」
メアリーが淡々とした口調で言っていく。そして、
「私から見ればアメリアさんは強いですよ。何事にも前向きで明るくて・・・・・。生のエネルギーが放出されていて。」
「じゃあ、私は強くならなくてもいいんですか?私だけ足手纏いになるんですか?」
「アメリア。なにか勘違いしていないか?アメリアは、足手纏いなんかじゃない。すくなくとも、俺達一行のメンバーの中で一番必要とされている。」
アメリアの横のゼルガディスがそう言う。
その言葉に心が動いたらしく、アメリアは、目に涙を浮かべた。
「本当ですか・・・・?」
確認するように問う。
「ああ。」
柔らかい笑みを浮かべてゼルガディスがそう言う。そして、アメリアはゼルガディスの肩に顔を置き泣き出した。
ゼルガディスは、アメリアの頭をぽんぽんと叩き抱きしめる。そして、
「こらこらこら。私がいる事忘れてませんか?そこの、おふたりさん・・・・」
メアリーは完全に忘れ去れれていた。
「誰かーーーー!!
助けてーーーー!!ここから、出してくださーーーーい!!(泣)」



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あと、2回ぐらいだな。
「そうです。では、後はよろしくお願いします」
では、由理でした。







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4210異世界漂流記 13斎藤 由理 9/4-16:59
記事番号4205へのコメント




やっとのことでリリの家に着いた一行。メアリーも球体から開放されて今は、自由だった。
「さてと、メアリー召喚して。時空の門。」
「へ・・・・?召喚?時空の門?」
リリの言葉にぼーぜんとなりながら聞き返すメアリー。
「大丈夫なのか・・・・?」
そんな2人の会話を聞きツッコミを入れてくるゼルガディス。
「大丈夫よ・・・・多分・・・・・」
「多分って・・・・・」
「・・・・・もしかしたら、失敗するかもしれない・・・・」

しーん。

リリの言葉に声を失うゼルガディスとアメリア。こんな空気にトドメを刺したのはもちろんメアリー。ぽんっと手をうって、
「時空の門って確か、異世界とこの世界を繋ぐゲートでしたね。変な空間に入ると戻れなくなるからいつも使ってませんでしたから忘れてました」
明るい声で言うが、周りの空気はよけーに重くなった。

ぴしっ、

そして、固まった。
何故かというとメアリーが召喚呪文を唱えだしたからだ。リリは固まっていたのが瞬時に解け慌ててメアリーの口を閉じる。
「ヒヒ!?はひすふんてすか!!」
そんな、メアリーの非難の声を無視して一息つき、
「危なかった・・・・」
と、安堵の声を洩らした
「勇者メアリー・フェイマス様。召喚するなら外で召喚しなさいね。」
「お、お願いですから『勇者』とフルネームで呼ぶの止めて下さい・・・・・・外に行きますから止めて下さい・・・・・」
リリに勇者とフルネームで呼ばれたのが嫌らしく涙を流しながら反論した。が、アメリアが言ってきた。
「メアリーさん勇者って呼ばれるの嫌なんですか?!
かっこいいのに・・・・・」
「かっこいいのにで止まったらいいですけど、勇者なんて堂々と呼ばれたら魔族達に勇者はここです。なんて言ってるんですよ。そんなので一度狙われましたからね。
それに、勇者は自分で名前を広げちゃいけないんですよ。広がるきっかけを自分で作らなければいけないんですよ!」
メアリーは、そう言い終ると家の外に出ていった。アメリアは、きらきらと目を輝かせ
「メアリーさんかっこいいです。なんだか、真の勇者みたいです!」
そう言う。ゼルガディスは、「あんなのが、か?」と呟くがアメリアは無視(聞こえなかっただけ?)してメアリーの後を追っていった。
「はぁ・・・・・」
ゼルガディスはため息を一つしてリリに出されたコーヒーを一口のみ
「なんで、あんなに成長しないんだろうな・・・・・」
と、呟いた・・・・
「あなたも、ずいぶんと大変なのね・・・・・」
「ああ。アンタもか?」
「・・・・・私の一家はあの勇者の家に仕えてるのよ・・・・・」
「そりゃあ、大変だろうな」
「こんなことを分かってくれる方がいるなんて・・・・・
私達おなんじようなレベルの子守りをしているのね・・・・」
この2人は、お互いの顔を見てため息を吐いた。


「我、勇者メアリー・フェイマスなり」
呪文を紡ぎ出すメアリー。その後ろでアメリアが見物をしていた。
「時の精霊、プルートよ異空間の時を止め」
メアリーは、折り重なってるマントを外し長くした。が、長いため下を引きずる。
「全精霊達よ、異空間より時空の門を取り出し」
自分の指を切り血でヘキサグラフを書き始めた。そんなに大きくなくメアリーが円の中に入るぐらいの大きさだった。そして、ヘキサグラフも書きあがりメアリーは、手を前に翳し
「我が風の力に反応し精霊よ今ここに次元の扉を持ってきたりて我が前に道を開けよ・・・・」

ぴしゃん、ピシャーン
バチバチバチ

最後の呪文を唱え周りに雷雲と強い風が吹き荒れる。そして、そんな雷雲の中から次元の門は現れた。
「すごい・・・・」
アメリアが次元の門を見てそう呟いた。
そして、雷雲はどこかに消え去り次元の門は水面の上に浮かんだ。のだが・・・・・
「・・・・・・・遠い・・・・・」
メアリーが呟いたように次元の門はアメリアとメアリーがやっと見えるところに浮いていた。
「どうしますか・・・?メアリーさん・・・・」
アメリアは、歩きながらメアリーに問う。が、
「んきゃあ!」
メアリーの側で吹き飛ばされた。
「あ・・・すいません・・・結界張ってあったんです。今解除しましたから」
そういってアメリアの近くにやってくるメアリー。そして、アメリアの側に屈みこんで、
「リリとゼルガディスさんを呼んできてくれませんか?私は、門を見てきますから。」
「分かりました。」
アメリアはそう言うと立ち上がり家の中に駆け込んでいった。







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4221異世界漂流記 14斎藤 由理 9/6-09:57
記事番号4210へのコメント



びちょ、びちょ・・・・・
「ど、どうしたんです?そんなにびちょびちょになって・・・・」
リリの家に向かってみんなを呼んできたアメリアが服がびちょびちょに濡れたメアリーに聞いてきた。もちろん、その後ろにはリリとゼルガディスがいた。
「途中で落ちました・・・・」
と、俯きながらいった。その瞬間、
「落ちた?情けないわよ・・・・メアリー。」
呆れた声でリリが言ってきた。
「・・・・情けなくて悪かったですね」
そういって、手を体の前で一周させると瞬時に服が乾いた。その、ことをびっくりながら、

『どうやったんですか?(だ?)』

アメリアとゼルガディスは声を合わせて言った。2人はこんな光景を見たのが初めてなんだからしかたがないことである。
2人は、興味津々の顔でメアリーを見ているものだから、メアリーはちょっとひいて
「よ、弱い火の魔法と風の魔法を組み合わせたものです。この頃、魔法の組み合わせの研究をしていてそれで、開発したものなんです。ほら、一個じゃ効かないかもしれませんが、何かを組み合わせる、もしくは増幅するなどをすると効くようになるかもしれないじゃないですか。」
と、軽い口調で言うがものすごい事だった。ゼルガディスはそれをもとに考え始めた。
「でも、欠点もあるんですよ。性質が反対のを掛け合わせると消えちゃうんですよ」
「へー・・・・そうなんですか・・・・
にしても、すごい研究家なんですね。メアリーさん」
「只の暇つぶしですよ。それに、魔王さんの封印を解く方法を探しているんですよ」
「は・・・?魔王の封印を解く!?そんな・・・・
メアリーさんは一応勇者なんですからそんなことしちゃ駄目ですよ!!」
「なんか、トゲがあるのですが・・・・。
まぁ、それより。アメリアさんの答えですが勇者は魔王さんのやり方は分かりませんよ。
人間は生きようとしています。それを滅ぼす魔王さんの封印を解くことはタブーです。
でも、今滅ぼされてもあとで自動的に滅んでも結果は一緒なんです。ゼルガディスさんには言いましたよね。」
メアリーはゼルガディスに話を振るが考え事をしていてまったく聞いていない・・・・
「・・・・・・・・」
メアリーは、ゼルガディスから視線を外しアメリアにむけ
「こんなことは、この世界の住人には言えませんが、アメリアさん。貴方の『正義』と言う言葉を借りると、私が行った事は属に言う正義です。ですが、なんにも話を聞かず滅ぼされた魔王さんはどう思うと思いますか?」
まじめな顔に戻してアメリアにそう聞いた。
「復活してやる。とか思うんじゃないですか?」
アメリアのその言葉に満足そうに頷くと
「戦いからは、復讐しか生まれません。そしたら、何回も何回もそれを繰り返すんですよ。そう思うと私みたいな考え方の人はすごく少ないと思いますが、私の正義は戦いじゃありません。魔王さんとも魔族とも人間。そして、私達合成者・・・・。悪を滅ぼす事でなく、みんなを護る事が私の正義なんです。
そして、誰がこんな合成者なんか生み出したのか。それは、知りませんがその人を私は怨みます。魔族と人間との境目を作ってしまったから・・・・・」
と、言ってくる。普通と違った話をアメリアは真剣に聞き入れ
「私は、こんなこと言える立場じゃないと思いますが、私達の世界の魔族は世界を滅ぼす事。私達の世界は生き物もいつかは再生する世界です。だから、魔族=悪です!」
強く答えた。
「魔族にも諸事情ってものがあるんですよ。人間と同じように・・・だから、悪と決め付けるのは良くないと思うのです・・・・。すべての生き物は生きているんですから。そして、魔族達も・・・・・」
「だって、悪の権化ですよ・・・・。生きてる価値なんてありませんよ!!」
アメリアが言ったその瞬間

バシッ

メアリーは、いきなりアメリアの頬に平手打ちを食らわせて
「じゃあ、同じ所から生まれた人間も悪の権化なんですか!?私達合成者はなんなんですか!!?魔族でも人間でもない生き物!!そして、いつかは滅びる運命の生き物!!こんな、悲しい生き物・・・・人間を見下し、魔族をもろともしない強さ・・・私は、この世界は間違ってると思うんです!間違いは、ちゃんと正さないと・・・・」
思いっきり強く言った。が、アメリアは最後の言葉が頭の中でぐるぐると廻っていてそれ以外のことが考えられない。
「メアリー。抑えて。アメリアさんにそんな事言っても只の八つ当たりよ!」
「分かってます・・・・。でも、アメリアさんになら分かってくれるような気がするんです。」
リリに抑えられるが慌てて逃げ出して
「もう少しだけ・・・・」
ドンッ
メアリーがまえを向くとゼルガディスにぶつかった。そして、倒れる。
「・・・・・・・っつ、あ、あれ・・・?あ、そーか・・・気絶したようですね・・・・」
頭を手で抑えながら立ち上がる。
「もういいかげんやめたらどうだ・・・?」
「ゼルガディスさん聞いてたの・・・いえ、きいてたんですか?・・・」
「お前がアメリアの頬をひっぱたいたあたりからだな」
と、言ってメアリーのことをきっと睨んだ。メアリーは数歩後ろに下がって、
「退きなさい・・・・・!」
座った目でゼルガディスを見て言った。そして、手でゼルガディスを払いのける。のだが、数メートルぐらい吹っ飛ぶ。
「さてと、身軽になった事でアメリア聞いていい?間違いって正せると思う?」
がらっと、口調が変わるがアメリアは気にすることなくハッキリと答えた。
「直せると思います!間違いは正せるから、だから、間違う事もあるんですよ。」
「そ。ありがと。それだけ聞かせて貰えばいいわ。
じゃあ、アースロン!私は貴方を滅ぼさない!自分の力で捻じ曲げるわ!
そして、魔王とも仲良くする世界を作って見せるわ!」
(いまに見ててくださいね。世界(アースロン様)・・・・・)
メアリーは、地べたに膝を付き祈りながらそう言った。


____________________________________________________


エピローグ_____


2人はみんながいる世界へと戻ってきた。そして、周りを見るとゼロスが持ってきたオルゴールが一つ・・・・・
アメリアはそれを抱いて
「ねぇ、ゼルガディスさん。
私は間違ってませんよね・・・・」
「ああ。お前は間違ちゃいない。だが、俺の間違いは正してくれたからな・・・」
ゼルガディスはアメリアを抱きしめ耳元でそう呟いた。


ついでにおまけも!


その後____


「ほら、アンタ達きりきり働きなさいよ!
変な世界いこーが何しよーがアンタ達の勝手だけど2日間も姿消したのよ!その分、掃除をしてもらうからね。わかった?」
2人は船の掃除をしていたりする。
これって、運命のいたずら・・・??


________________________________________________________


えっと・・・・と、いうことで異世界漂流記の終わりだ。
次ぎは、全然考えてないから休む・・・・って、カンペ!どーいうことだ!?
「だって、本当にないんですもん・・・・」
考えろ!!それか、俺が考える!!
「由理が考えると小学1年生の作文みたいなんですもん・・・」
あっそ。つーわけで、次回は時間がかかるそうだから待っててくれ。それじゃあ。