◆−クラヴィスくん家のお家事情1−ねんねこ(9/13-20:45)No.4266
 ┣クラヴィスくん家のお家事情2−ねんねこ(9/13-20:47)No.4267
 ┃┣にゅ、にゅ(謎)−桜井  ゆかり(9/13-22:26)No.4272
 ┃┃┗うにょろ〜ん(さらに謎)−ねんねこ(9/14-15:51)No.4278
 ┃┃ ┗普通に♪−桜井  ゆかり(9/14-18:38)No.4284
 ┃┗クラヴィス君が主役だっ♪−水晶さな(9/13-23:49)No.4274
 ┃ ┗そう、クーが主役です! オリキャラなのにっ!(笑)−ねんねこ(9/14-15:53)No.4279
 ┣Re:クラヴィスくん家のお家事情1−笹森 明日香(9/14-20:20)No.4286
 ┃┗どーも。メールありがとう。返事は……明日書きます(死)−ねんねこ(9/15-00:23)No.4289
 ┣クラヴィスくん家のお家事情3−ねんねこ(9/15-17:21)No.4304
 ┗クラヴィスくん家のお家事情4−ねんねこ(9/15-17:22)No.4305
  ┣こっちに来ました〜(まだ、壊れちゅう)−桜井  ゆかり(9/15-18:44)No.4312
  ┃┗まあっ! こっちにもあっちにもネジが……!?−ねんねこ(9/16-00:04)No.4314
  ┣Re:クラヴィスくん家のお家事情4−笹森 明日香(9/15-18:49)No.4313
  ┃┗だいじょーぶ。ちゃんと消えてるよ(はぁと)−ねんねこ(9/16-00:07)No.4315
  ┗Re:クラヴィスくん家のお家事情4−桜華 葉月(9/16-02:29)No.4320
   ┗にょほほほほほ^^−ねんねこ(9/16-14:21)No.4326


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4266クラヴィスくん家のお家事情1ねんねこ E-mail 9/13-20:45


こんにちは、ねんねこです。今回は、題名の通り、クラヴィスくんが主人公です。ただし、ちょっとシリアス気味。実はクラヴィスくんを出した当初から考えていて、書きたいと思っていたお話だったんですが……クラヴィスくんはねんねこのオリジナル・キャラなので、これを書いても読んで貰えないんじゃないかという不安があって書かなかったのですが……多くの方にクラヴィスくんが気に入ってもらえたので、調子に乗って書きました。
ちなみに諸般の事情により、(いや……単に結局話がまとまらなかっただけだけど……)『禁断の宝石』の番外編はこのシリーズの後すぐ投稿しますので、もうしばらくお待ちください。
では、本編へどーぞっ!


『クラヴィスくん家のお家事情』

 激しい雨が身体を濡らした。冷たいその雨は、彼の体温をどんどん奪っていった。
 ――このまま死んだら、楽になれるのかな……?
 ふとそんなことを考えて、彼は自嘲した。
(どうせ、怖くて死ねるわけないのにね)
 天然のシャワーに何の抵抗もせず、彼は空を見上げた。
 何もかもが嫌だった。
 家も親も自分の身分も、すべて。
 濡れた黒髪が顔に張り付く。その感触が気持ち悪くて、彼は頭を振った。
 と。
「風邪、ひくわよ? そんな所に突っ立ってると」
 声とともに自分の周りだけ、雨が止む。視界の端に見えた黄色い布で、初めて自分が傘の中に入っていると気付いた。
「まあ、病院の前だし、風邪ひいてもすぐに駆け込めば良いんでしょうけど……あ、もしかして、病院の中に目当ての素敵な看護婦さんがいるのかしら?」
(だといいんだけどね)
 心の中で独りごちながら、彼は顔だけを後ろに向け、死人のような輝きのない瞳を自分を傘の中に入れた人物に向けた。
 セミロングの黒い髪、群青色の瞳、透き通るような白い肌。まるで、昔読んだおとぎ話の挿絵に出てきた妖精のようだった。
 自分と同い年くらいのその女は、彼に向かってにっこりと微笑んだ。
「私、シルヴィア。シルヴィア=ルシオン。あなた、ヴァレンタイン家の人間よね、見たことあるから。名前、なんだっけ?」
 ――彼女との出会いはこんなものだった。


「はぁぁぁぁぁ」
 窓の外を見つめて、男はため息をついた。見た目は30代前半。実際は40代半ばだったが。執務机の上の封筒を見つめ、香茶をすする。
 そして再び、ため息。
 執務机の後ろにあるテラスへと出られる窓の方に椅子ごと向いて、空を見上げる。
 どこまでも続く青い空。この空のどこかにあの子はいるのだろう。
 家から問答無用で追い出されて、泣いてはいないだろうか。何かの事件に巻き込めれて、危険な目にあっていないだろうか。最近やたらと出没するデーモンたちに遭遇してはいないだろうか――
 あの子のことを考えただけで、無限に近い不安がこみ上げてくる。
「ああ……君はどこに行っちゃったんだい?」
 ひとり呟く。あの子の姿を思い出してしまって、男はひときわ深いため息をついて、涙混じりにうめいた。
「あぅぅぅぅぅぅぅぅ。クラヴィスくぅぅぅぅぅん。パパりん、寂しいよぉぉぉぉう」
 ――ウィルフレッド=ヴァレンタイン。
 いつまでも息子離れの出来ないこの男は、今年で45歳になる、ヴァレンタイン家の当主である。
 ウィルフレッドのうめきはさらに続いた。
「クラヴィスくぅぅぅぅぅん。早く帰ってきてぇぇぇぇぇぇぇ」
  

「へぐしっ! うう、風邪かなぁぁぁ?」
 クラヴィス=ヴァレンタインはくしゃみ一つして、ぐずる鼻をこすった。
 腰まである長い黒髪に、宝石のような翠色の瞳。首からは亡き妻との結婚指輪がついた鎖をかけている。一緒に旅する仲間の中では、最年長の22歳。
『エセ神官』から始まり、『落ち目の根性なし』『もやしなナルシスト』『女顔のプレイボーイ』『女好きな男やもめ』などと全然全くこれっぽっちも嬉しくないような呼び方を仲間達――というか十数年来の親友に言われまくっているが――あながち間違ってもいないので、なかなか反論できなかった。何しろ、全くの誤解とめちゃくちゃ図星な部分を微妙なバランスでかけてくるのだ。この辺りの口の上手さ――もちろん悪い意味のだが――は、きっと亡き祖父に似たのだろう。あまり喜ばしいことではないが。
「なあ、知ってるか? クラヴィス」
 少し後ろをもう一人の連れと共に歩いていたゼルガディス=グレイワーズが、クラヴィスに近づいてきた。
「何がだよ?」
「夏風邪ってバカがひくんだぜ」
 間接的に「バカ」と言われて、クラヴィスは少々むっとしかけたが、まっすぐゼルガディスの方に――正確には、彼の隣のアメリアを指差した。
「アメリアちゃんも風邪気味だって言ってたぜ」
「へ?」
 クラヴィスの言葉にゼルガディスは間の抜けた声をあげ、隣を見る。そちらからは背筋が凍るような冷たい視線。
 無表情で淡々とアメリアは言った。
「悪かったですね。『バカ』で」
 ただ一言。
 そのたった一言は、ゼルガディスを慌てさせるには十分すぎるくらいだった。彼は全身に冷や汗を流して、「うあ」とうめくと、取り繕うようにわさわさと手を動かし、言う。
「あ、いや、もう夏じゃなくて、秋だし……!」
「……お前、徹底的に弱いな……」
 自分より3歳も年下の娘に必死に言い訳をするゼルガディスに、クラヴィスは呆れた。
 その台詞にゼルガディスは、ぴたり、と止まり、呆れた顔をしているクラヴィスを見た。
「……そういうお前は違ったのかよ?」
 言われてクラヴィスは『冗談だろ』というように鼻を鳴らした。
「違うに決まってんだろ。オレはもともと亭主関白なん……だ………だだだ」
 強気だった口調がだんだんと弱くなっている。
 色々何かを思い出したようで、クラヴィスの頬には一筋の汗が流れた。
 そのうち、何かを思いついたようにぽん、と手を打つ。
「そーだな。惚れた女にゃ弱いってのが、本当の男ってもんだ」
(……絶対あれは尻に敷かれてたな……)
 乾いた笑いをしているクラヴィスを見ながら、ゼルガディスとアメリアは心の中で呟いた。
 なんだかんだ他愛のない会話をしながら、街道の緩い坂を登りきると、眼下には、特徴的な形の街が見えてきた。
 聖なる六芳星の魔方陣の形。
 その街の形と、白魔術が盛んなことからその街はこう呼ばれている。
 ――聖王都セイルーン、と。
「のひゃあ! やっと着きましたねー」
 セイルーン・シティを眺めながら、アメリアは声をあげた。
 アメリア=ウィル=テスラ=セイルーン。この国の第二王女であり、第三王位継承権をもつ人間でもある。彼女の知り合いの多くは、彼女が王位を継がないことを強く願っていたが。
 ゼルガディスとクラヴィスも苦々しい顔で、街を眺めた。
「あーあ。ついに来ちゃったよ……」
「ヤだなー。行きたくないし」
 口々に呟く。
 ライゼール帝国に入ろうとしていた矢先、もう一人の連れだった獣神官ゼロスの『ライゼール入国禁止令』とアメリアの父親であるフィリオネルから預かってきたと言う『アメリア一時帰城命令』のせいで、当分は行くつもりがなかったセイルーンに向かい始めてから約一ヶ月。
「ったく、なんで急にライゼールには行くなとか言ったんだ? ゼロスのやつ」
「……リナさんに会いにサイラーグに行くって言ってましたけど」
 アメリアの答えにゼルガディスが怪訝な顔をした。
「リナに会いに? 何の用だ?」
「……さあ」
 アメリアはゼルガディスから視線をそらし、肩をすくめた。
『サイラーグで魔王様が復活します。絶対に来ないでください。命の保証は出来ませんから。魔王様は……僕がこう言うのもなんなんですが、リナさんが倒してしまうでしょうね。だから、安心してセイルーンに向かってください』
 別れる間際に自分だけに言ったあのゼロスの言葉をあえて二人には言わずに内緒にしていた。
『正義なんぞ知らん』などと言いつつも、正義感溢れまくるゼルガディスとクラヴィスのことだから、言えばすぐにリナたちの加勢をしにサイラーグへ向かうだろう。
 自分勝手な言い分だとはわかっているが、この二人にはあまり危険なことに首を突っ込んで欲しくはなかった。
 とはいえ、ゼルガディスもアメリアのそんな様子に気付かないほどバカではない。ただ、彼女が話さないのなら聞く必要のないことなのだろうとあえて聞かないでおいた。
 嘆息して、クラヴィスに目をやる。
 自分より苦々しい顔をしている彼に声をかける。
「……で、どうするか決めたのか?」
 その台詞だけで、クラヴィスは意味を理解した。嘆息して、首を横に振る。
「決めるも何もねーだろ。最初っから言ってる。『家には戻らない』って」
「……そうか。んじゃ、二人仲良くフィルさんの説教決定だな。かなり怒ってるぞ」
「うげ」
 クラヴィスがうめく。
 ゼルガディスの悩みはフィリオネルのことだった。
 とある事件に巻き込まれたアメリアを『連れ帰す』と言う約束をしたのにも関わらず、『いつ』とは言ってないからいつでもいいだろう、と自分勝手に解釈して、数ヶ月間アメリアを引っ張りまわしたのだ。いくらアメリアが『旅してきます』との手紙を送っても、父親として、娘が男と旅するのは納得が行かないだろう。いくら信用のおける人間だったとしても。
「結局どっちも地獄じゃねぇか」
「この分だと今日の夕方には完璧着くな」
 ゼルガディスはちらり、とクラヴィスを見た。
「……帰った方がいいと思うなー……」
「やかましいっ! ぜってぇ根性でも帰んねぇかんなっ! オレはっ!!」
 ぼそりと呟いたゼルガディスの言葉にクラヴィスはありったけの力を込めて拒絶した。


『汚らわしい』
『お前にはヴァレンタイン家の名の名乗る資格などないのだよ』
『全く、父上にも困ったものだ』
『こんな汚らわしい子供を我がヴァレンタイン家の中に入れるとは』
『お前など、弟とも思わんわ』
 ――いつからだったろうか。
 きっと生まれたときからだった。
 二人の兄にそんな言葉を言われ始めたのは。
『僕、何かいけないことしたの?』
 幼かった自分は、よく父親に泣きついていた。父親はただ、自分を抱きしめただけだった。
 ただ、一言だけを繰り返す。
『ごめんね、クラヴィスくん。時が来たら――』
 ただ、その一言だけ。


 セイルーン・シティを囲む外壁を抜けた頃にはもう日も落ちて、暗くなっていた。とはいえ、さすが首都と言うべきだろう。通りには、まだ人が行き交っていた。普通の街なら、日が落ちれば人の姿は見えなくなるのに。
「じゃあ、まずはお城に行きましょうね」
 にっこりと微笑むアメリアにゼルガディスとクラヴィスは半眼を向けた。
「なんか楽しそうだね、アメリアちゃん」
「しかもなんか俺の服引っ張ってるし」
 さりげなく彼女の手から自分の服の一部を取り返そうとするが、彼女もかなり力を入れているらしい。ちっとやそっとの力では、全く動じない。力を込めるゼルガディスにアメリアは、さらに力を込めて服を引っ張った。
「さあさあ、二人とも。父さんのところに参りましょう」
 アメリアはひとしきり笑った後、二人を見据えてぼそりと言う。
「父さんの説教、長い上に怖いわよ」
「いやだぁぁぁぁぁぁぁぁっ! やっぱ、お前だけおいて俺たちは宿に泊まるぅぅぅぅっ!」
「ひどいですっ! わたしだってとーさんの説教行きなのにっ! あ、クラヴィスさんっ! 逃げちゃだめですよっ!」
「ンなこと言われて誰が逃げずに行くかぁぁぁぁぁっ!」
 腕をアメリアに捕まれ、クラヴィスも絶叫した。
 大通りの真ん中で、時間も考えずに三人は騒ぎまくる。
 と。
「クラヴィスくんっ!?」
 突然した声にクラヴィスの動きがぴたりと止んだ。全身に嫌な予感が駆け巡りながらも恐る恐る声のした方に目をやる。
 そこに立っているのは二人の男。
 はたから見れば、二人の男は同い年くらいに見えただろうが――
 一人はクラヴィスにそっくりだった。唯一違うと言えば、髪の長さと服装だけだった。
 もう一人は、皮肉な顔をした男だった。クラヴィスとは似てもにつつかなく、中肉中背で、目つきが険しい。クラヴィスを一瞥すると舌打ちして、身を翻して行った。
(くそっ、なんつータイミングの悪さだっ!?)
 クラヴィスは心の中で叫ぶ。腕にしがみついていたアメリアが尋ねてくる。
「お知りあいですね? お兄さんですか?」
「……可愛げもなくどっか行った方は二番目の兄貴だ。あっちは……親父だ」
 苦々しく言った瞬間、勢いよく何かが抱きついてきた。何なのかはよくわかっている。クラヴィスは無表情に冷めた口調で言った。
「退いてくださいませんか? 父上」
「クラヴィスくん!? 本当にっ!? そっくりさんとかじゃないよねっ!?」
「違います。退いてください」
「うわぁぁぁぁんっ! 逢いたかったよぉぉぉぉっ!」
 問答無用で自分の言葉を無視し、さらに強く抱きついてきた父親――ウィルフレッドにクラヴィスは静かに蹴りを入れる。足のスネを思い切り蹴飛ばされて、さすがにウィルフレッドが離れた。
 クラヴィスが嘆息する。
(よりにもよってこんな所でこの親父と出会うとは……絶対問答無用で家行きじゃねーか……)
 その思いを肯定するようにウィルフレッドがニコニコしながら言ってくる。
「本当に無事で良かった。ハージェスとエドに窓ガラス一枚割っただけで追い出されたと聞いた時には本当に心臓が止まっちゃうかと思ったよ。
 まあ、こんな所で立ち話もなんだからお家に帰ろうよ――と……」
 言って、ウィルフレッドは呆然と親子の会話を見ていたゼルガディスとアメリアに目をやる。
 クラヴィスが淡々と説明する。
「アメリアさんと……ゼルガディスくんです。一度レゾ様と一緒にお会いになられたでしょう」
 言われて、ウィルフレッドはまじまじとゼルガディスを見た。
 キメラにされて、人の目を嫌うようになったゼルガディスがそれに平然とできるわけがない。視線をはずして、小さく唇をかむ――と。
 どうせ恐怖の眼差しで見られるに決まっているというゼルガディスの予想をあっさりと裏切って、ウィルフレッドはにっこりと彼に笑いかけた。
「お久しぶり、ゼルガディスくん。大きくなったねぇ、前会った時は……えっと確か11年前だったよね?」
「うえ……あ、まあ」
 的外れな対応にゼルガディスがしどろもどろに答えて、クラヴィスに助けを求めるように視線を送る。クラヴィスはそれをあっさりと無視した。
(シカトっ!?)
 まあ、家どころか家族全員を毛嫌いしている彼だ。不必要に父親と会話をしたくないと言う気持ちがあるのだろう。とはいえ、やはり自分の事を無視した仕返しはしっかりとしておかなければならない。
 ゼルガディスはにっこりと笑った。あまりに異様な微笑み方に思わずアメリアが恐怖で仰け反る。クラヴィスもその顔を見て、あからさまに顔を引きつらせた。
 ゼルガディスが言う。
「俺たちは城に行かなければならないので、これで失礼いたします――クー」
 ちらり、とクラヴィスの顔を見る。ふふん、と鼻で笑ったような顔をしてゼルガディスは続けた。
「楽しい家族だんらんを」
「お……おいっ、ゼ――」
 慌てて追いかけようとするクラヴィス。
 が、ゼルガディスはすっと身を翻すとアメリアの手を引きさっさと歩いていく。途中振り返り、自分と目が合うと、人を嘲るような顔をしてみせた。
『ざまあ見ろ』という風に。
(あ・い・つぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!)
 問答無用でウィルフレッドに引きずられながら、クラヴィスは目に涙を溜めて絶叫した。
                                

「ウィルフレッド……うーん……ウィルでいいわね」
 シルヴィアがにっこりと笑って言う。が、ウィルフレッドはそれを無視してそっぽを向いた。その態度にシルヴィアは頬を膨らました。
「んもうっ! 折角こんな麗しい女の子と一緒にいるんだから、もう少し笑ったらどう!?」
「麗しい女の子、ね……」
 ウィルフレッドが呟いて、シルヴィアを見据えた。
「初めて会った男を自分の家に招き入れるなんて、危機管理が足りないんだね、世の中の『麗しの女の子』は。シルヴィアさん」
「あら、奥に父もいるわよ。あんまり外に出たがらないけれど」
 あっさりとシルヴィアは言葉を返してきた。
 ――正直言って。
 ウィルフレッドは後悔していた。
 なぜこうも簡単に言いくるめられて、彼女について行ったのか。
 もうすぐ、自分の二人目の子供となる子が生まれる。そんな時に。
 暗い顔をしているウィルフレッドにシルヴィアは、彼を両頬をぺしんと叩いて、両手ではさんだ。
「もうっ! ほんとに暗いんだからっ! もう少し明るく出来ないのっ!?」
「悪かったね。昔からこうなんだよ、僕は」
 彼女の手を振り払い、彼は言った。行き場を失った手を腰に当て、シルヴィアは呆れた顔をした。
「あのねぇ、生まれつき暗い人間なんていないのよ? あなたが暗いのはあなたに原因があるからじゃない」
「……説教するためにここに連れてきたのなら僕は帰るよ。もうすぐ妻が子供を産むんでね」
 ウィルフレッドの言葉にシルヴィアはかすかに驚いた顔をした。
「……ウィル、あなたって変わってるわね」
「なんで?」
「普通、自分の子供が生まれるって時にそんな顔はしないわよ。絶対に」
「…………」
「……わけありね。教えてくれない? 人生相談は好きなほうなの」
 胸に手を当て、にっこり言ってくるシルヴィアにウィルフレッドは嘆息した。
「僕は自分の人生に干渉されるほど嫌なことはないね」
「嫌なこと隠してて楽しい?」
「楽しいわけないだろっ!? 何なんだよっ、いきなりっ! 僕の生き方にいちいちケチつけないでくれっ!!」
 叫んだウィルフレッドをシルヴィアは鼻で笑うだけだった。
「『僕の生き方』? 笑っちゃうわね。どうせ、親に振り回されてるだけの人生なくせに」
「君に何がわかるっていうんだっ!? 僕の何がっ!?」
 詰め寄ってくるウィルフレッドにシルヴィアは優しく微笑んだ。
「わかるわよ。私も偉大な父を持ってるから」


 セイルーンの街の中心地。
 王宮近くの一等地にヴァレンタイン家の屋敷はあった。
 帰宅したウィルフレッドとクラヴィスを出迎えたのは、家政婦と二人の男だった。一人は、先程の男。もう一人は先程の男とどことなく似た感じの男。一瞥して彼らが兄弟だということはすぐにわかる。
 先程の男――次男であるエドワードが面白くなさそうにクラヴィスを見た。隣にいた長男ハージェスも同じような目を向ける。
「よくもまあのうのうと帰ってこれたものだな」
 エドワードの言葉にクラヴィスは怒るわけでも傷ついた顔をするわけでもなくただ無表情に目を向けていた。
 クラヴィスの代わりにウィルフレッドが言う。
「エド。いい加減にしなさい」
「父上はクラヴィスびいきですからな」
 ハージェスも冷ややかな視線をウィルフレッドに送る。
(ま、数ヶ月で変わるとは思ってなかったけど……相変わらずだな、このバカどもは)
 心の中で独りごちて、クラヴィスは家にあがり、そのまま二人の兄の横を通り過ぎる。後ろから慌てたウィルフレッドの声が聞こえてくる。
「ク……クラヴィスくんっ! どこに行くのっ!?」
 その言葉にクラヴィスは足を止め、肩越しにウィルフレッドを見た。
「自分の部屋へ。ぼくがいると、皆さんの気分を害するようですから」
 感情のこもらない言葉で言って、クラヴィスは二階へ続く階段を足早に上っていった。


『お前と一緒だと思うだけで吐き気がしてくる』
『ここに来ずに母親のところへ行けばよかったのに』
 二人の兄に何を言われてもクラヴィスはただ黙っていた。
 この家の人間は冷たかった。
 唯一父親だけが、自分を気にかけてくれた。
 だけど。
(全部あんたのせいじゃないか)
 二人の兄とは違う母親の子供。
 そんなことだけで彼は辛い思いをしてきた。
 何度自分に当てられた部屋で独りで泣いたか。
『この家に味方なんていやしない』
 5歳のとき、クラヴィスはそう理解した。
 そして、決めた。
 この家に味方はいない。
 何かを言われて反論したって誰も助けてはくれない。
 だったら。
 自分を殺してしまおう。
 何も言わず、何の感情も出さず、自分の心を閉じてしまおう。
 何も言わず、黙っていたら、彼らはすぐに飽きて自分に見向きもしなくなるのだから。
 自分がどうなったって、どうせ悲しむ人間などいやしないのだから。
 ――その日から。
 クラヴィスが、表情を変えることはなくなった。
                           ≪続く≫

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4267クラヴィスくん家のお家事情2ねんねこ E-mail 9/13-20:47
記事番号4266へのコメント

「つらかったぁぁぁぁぁぁぁぁ」
 こんなに長い説教は久しぶりだった。
 ゼルガディスは自分に当てられた部屋のベッドにうつ伏せになった。このまま寝たい気分だったが、そうもいかなかった。
 理由はただ一つ。
「ねー、ゼルガディスさん。教えてくださいよぉぉぉぉぉ」
 背中を揺さぶりしつこく尋ねてくるアメリアにゼルガディスは手を横に振った。
「もー今日はやだ。なんであんなに長く話してられるんだ? お前の親父さんは」
「知りませんよ。だから、教えてぇぇぇぇぇ」
「ヤだって」
「そーいうこと言うと……」
 あっさりと断ったゼルガディスにアメリアがぼそりと呟いた。
 ゼルガディスは面白そうにアメリアの言葉の続きを待った。どうせ彼女のことだ。『人生の賛歌』を歌う、などと言い出すのだろう。確かにあれは辛いが、だが堪えられないものではない。無視して寝てしまえばいいのだから。
「そういうこと言うとどうなるんだ? 教えてもらおうじゃないか?」
 先を促すと、アメリアはにやりと笑った。
「こーいうことしちゃいますっ!」
 言うと同時に、揺さぶっていた背中の上に飛び乗り、全体重を乗せて立ち上がる。いくらアメリアの体重が軽いとはいえ、さすがに気を抜いていたゼルガディスには辛い。背骨がめしめしと音を立てているのが聞こえる。ゼルガディスが悲鳴をあげる。
「やめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」
「ほらほら言わないとジャンプしちゃいますよ♪」
 言いながら、すでに飛び上がっているアメリアにゼルガディスは涙目で訴えた。
「言うっ! 言うからっ! 頼むから静かにゆっくり下りてくれっ! 本気で背骨が折れるぞっ!」
 その言葉を聞いて、アメリアは満足そうに微笑んだ。
「もう。最初っから素直にそう言ってくれればいいのに(はぁと)」
 最近、リナ=インバース2号への道をハイスピードで進んでいくアメリアにゼルガディスは重く深いため息をついた。


「クラヴィスの何を知りたいんだ? 俺だってそんなに詳しく知ってるわけじゃないんだ。今度会ったら本人に聞けばいいじゃないか」
 痛む背中をさすりながらゼルガディスが言った。
 アメリアは頬を膨らます。
「だって、クラヴィスさん本人に聞けなさそうじゃないですか」
「……まあ、確かにな。あいつ、いろいろあるみたいだから」
「クラヴィスさん、なんであんなに家族に他人行儀に話すんですか?」
 アメリアの問いにゼルガディスはしばし悩んだ。
 こういうことを他人にべらべら話してもいいのだろうか。やっぱりクラヴィス本人の口から聞くべきことなのではないだろうか。
 とはいえ――
(俺たちだけが知っててアメリアは知らないってのもなんか仲間はずれにしてるみたいで気分悪いしな)
 ゼルガディスは嘆息して口を開いた。
「クラヴィスな……妾の子なんだよ」
「妾、ですか?」
「母親のことは知らないらしいけどな。そのことで、昔から兄貴と爺さんにいろいろ言われてきたらしい」
「……そういう方には見えませんでしたけど……クラヴィスさんのお父様」
 アメリアの言葉にゼルガディスは手をぱたぱた振った。
「あのなぁ、人は見かけに寄らないもんだぞ。特に男はなー」
 ゼルガディスの言葉にアメリアは眉をひそめてゼルガディスを見た。
「ゼルガディスさんもですか?」
「あん?」
 言われた意味が理解できなくて、ゼルガディスは首をかしげた。
 アメリアが再度聞いてくる。
「ゼルガディスさんも見かけに寄らないで浮気しちゃうんですか? わたしにあーんなことやこーんなことしたのに」
 アメリアの言葉にゼルガディスはうな垂れた。
「あのな……誤解を受けるような言い方するなよ。ただ単に抱きしめたりキスしたりしただけだろーが。別に夜中襲いに言ったとかそーいうんじゃないんだし……アメリア?」
 呆然と目を見開いているアメリアにゼルガディスは首をかしげた。アメリアが、ゼルガディスの方を指差す。そのまま、視線を彼女の指の先に移動させ――
 ぴしいっ!
 とりあえず、視線の先にあったものを見て、ゼルガディスは石化した。
「……とりあえずノックはしたんじゃがな……話に夢中だったようで」
 背中を向けていた入り口のドアは開いており、そこから顔を出した男は、思い切り顔を引きつらせてそう言った。
「はは、はははははははははは」
 とりあえず、乾いた声をあげながらゼルガディスは身体が冷たくなっていくのを感じた。
(……本気で殺されるかもしれん……)
 ゼルガディスはとりあえず、目の前にいるフィリオネルへの言い訳を必死に探していた。
 その間、アメリアはただただ苦笑いするしかなかった。
 ――すぐその後に、ゼルガディスがフィリオネルに連れて行かれたことは、まあ言うまでもないことである。
 ……………合掌。


「報酬はそれぞれ金貨百枚だ」
 闇の中で、そんな声がした。同時にどさり、という音と金貨がはねる音がする。
「前金が入ってる。金貨二十枚。二人で合計四十枚」
「――で?」
 先を促すように言う。
「目標は二人だ。クラヴィス=ヴァレンタイン、そしてアメリア=ウィル=テスラ=セイルーン」
「あんたも人が悪いな」
 嘆息するように言ってくる。
 それを鼻で笑った。
「血が繋がってもいない人間を殺すよう頼んで何が悪い?」
 言って、その男は歯を食いしばった。何かに耐えるように。
「そう……血が繋がっていないんだ」


「辛いし、つまんねー」
 付け加えて、身体がだるい。頭ががんがんする。喉も痛い。
 クラヴィスはベッドに身を放り投げた。
「風邪だなー、こりゃ」
(ほんとにグッドでナイスなタイミングだよっ!)
 何となく独りやけくそになって心の中で毒づいてみる。
 仰向けになって、つけた明かりをぼんやりと眺める。
 今ごろ、ゼルガディスとアメリアは何をしているのだろう。
(ま、いいとこまだ説教が続いてるんだろ)
 あながち間違いではなかった。現在、ゼルガディスは再びフィリオネルにぐちぐち言われている。娘に手を出した男の一度は通らなければならない関門である。我慢しなければいけないことなのだが……
 することもなく、身体もあまり言うことを聞かない。
 本当は何か食べて、薬を飲んだほうがいいのだろうが、そんな気も起きてこない。
(昔も風邪ひいて、あいつにぶちぶち言われたっけ)
 昔のことを思い出してクラヴィスは微笑んで――そのまま睡魔に襲われて、まぶたを閉じた。


「んだと、てめぇ! 女だから優しくしてりゃあ調子に乗りやがって!」
 街の中心の通りにそんな罵声が響き渡った。
 一人の女性の周りに二、三人の体格のいいチンピラがいた。いやらしい笑みを浮かべながら、女性の近くに寄って行く。
「ちょっ……それ以上近づいたら、殴るわよっ!?」
 女性の言葉も空しく、チンピラは彼女の手を掴んだ。悲鳴をあげて、逃げようとする。
 通りを歩いていた人間はみんな知らん顔をして通り過ぎていく。無論、関わり合いになりたくないのだ。他人のために怪我をしたくはない。
 女性が逃げられないと覚悟して、目を閉じた時だった。
「なんだっ!? てめえ!?」
「やかましい、って言ってんだよ。オレ、今ちょー機嫌悪いからな。これ以上うるさくしたら、あんたのそのうざってえ口、刺繍糸で縫いつけてやる」
(し……刺繍糸?)
 聞こえてきた言葉に何故かその言葉が異様に印象になって女性は目を開ける。チンピラの一人の前に立っているのは、どう見ても年下の少年だった。
年の頃、17か18と言うところだろうか。腰までの長い髪と綺麗な翠色の瞳で、まるで人形のような愛らしい顔だったが、それは今かなりゆがんでいる。
 少年が自分を指差してくる。
「さっさと彼女を解放して、どっかいけよ。今ならまだ助けてやっても良いんだぜ?」
 嘲るように笑って少年が言う。それがチンピラの逆鱗に触れた。
「おいっ、やっちまえ!」
 ありきたりな掛け声を合図にチンピラたちが一斉に少年に向かっていく。そのおかげで、彼女は自由になった。彼女は少年を見る。
 少年は余裕の笑みを浮かべていた。
 まずかかってきたチンピラの鳩尾に蹴りを入れると、次に向かってきたチンピラの喉に向かって、腕を伸ばす。そのまま、喉元を殴りつけ、声をあげさせないようにすると、鳩尾を蹴られて身体を丸めた男の背中にエルボーを叩きつける。そのまま、その男に蹴りを入れて退かすと最後に飛び掛ってきたリーダー格らしき男の右腕に手を伸ばし、軽くひねって、ひじの部分に手刀を叩きつけた。
 鈍い音がして、リーダー格は悲鳴をあげた。その声に顔をしかめて、少年はリーダー格のあごを蹴り上げた。
「うるせえ、って言っただろ」
「き……貴様」
 流れるような動きで大の男を一気に3人も張り倒した少年を睨んだ。少年が、感嘆する。
「へえ、まだやられる気力があんのか? 根性あるな。すごいすごい」
 言いながら、問答無用で、蹴りを顔面に入れる。
「でももうこれで静かにできるだろ? これから世話になる病院でも静かにしろよ? 病院は静かにするもんだからな」
 言うだけ言って立ち去ろうとする少年の腕を慌てて女性が掴んだ。
 先程、彼の助けられた女性だ。
 彼女は微笑んだ。
「ありがとう、君って強いのね」
 言われて少年はにっこり微笑んだ。
「女性を守るのが男の仕事ですから」
「……ませた子供ね」
「子供言うなよ」
 半眼で少年が睨みつけてくる。
 彼女はくすりと笑った。
「ええっと、自己紹介がまだだったわね。あたし、ノエル=エレイン、20歳。ちなみに独身よ」
 手を差し出してくる。
「……女性が普通年を言うか? まあ、別に良いけど。オレは――」
 差し出された手を握り返して、微笑んだ。
「クラヴィス。クラヴィス=ヴァレンタインだ」


「『ルシオン』って母方の姓なの?」
「んー、まあね」
 ウィルフレッドの言葉にシルヴィアは頷いた。
 二人が出会ってから数ヶ月。
 ウィルフレッドはしばしば彼女のところに訪れては、彼女と話をした。彼女の呼び方も『シルヴィアさん』から『シルヴィア』に変化していた。何より一番彼が変わったといえば、喜怒哀楽がはっきりし始めたことだろう。出会った時の暗い顔が嘘のように明るい顔になっていた。無論、彼女の前だけではあったが、始終暗い顔をしているよりかは全然マシだろう。
「父親の姓は何で使わないのさ?」
「なんかねー、名前と合わないのよー」
 シルヴィアが憂鬱そうに言った。
「なんかすごく名前がダサくなるの。だから嫌なのよ。それに……一応父って有名人だから、姓が同じだといろいろ言われるでしょ?」
「なるほど……」
「そーいえばさ、ウィル。あなた、自分に子供が出来たらどんな名前をつける?」
 ぶひ。
 突然と言えば突然の質問に、ウィルフレッドは思わず飲んでいた香茶を噴き出した。
「なななななななななな何言ってんだよ、シルヴィア」
 真っ赤になって慌てるウィルフレッドにシルヴィアは笑った。
「やーね。そんなに慌てることないじゃない。もしもの話よ、もしもの」
「そんなこと唐突に言われてもねぇ」
 しばしの沈黙の後、ウィルフレッドは言った。
「そーだな……男の子だったらクラヴィス、女の子だったらミライナがいいかな」
「じゃあ、双子ちゃんだったら?」
「……うーん……女の子の名前は、エレノアで……男の子はね……あ、こんなのどう?」
 ウィルフレッドはにっこり微笑んで言った。


「マードック大神官様。皆が私たちの家を変だと言うのです。『家族が厳格なものだ』と言ったら笑われました。
『家族とは、賑やかなものだ。馬鹿馬鹿しいと思うけれど、いないと寂しいものだ』と言われました。家族とはどういうものなのですか?」
 神官となるための修行の場で、ハージェスとエドワードは、祖父にそんな質問をした。
 祖父――マードック=ヴァレンタインは『馬鹿馬鹿しい』と鼻で笑って、二人の頭に手を乗せた。
「家族が賑やかなものだと言うのは、愚か者の言葉だ。誰がお前達にそんな言葉を吹き込んだかは知らんが、そのような愚か者どもと付き合うのはあまり感心せぬぞ」
 ハージェスとエドワードは顔を見合わせて、一つ頷いた。
「わかりました。明日からその者と一切話を致しません」
 口々に言う二人の言葉にマードックは満足そうに頷いた。


「あー畜生。何でさらに二時間も説教食らわなきゃなんねーんだよ」
 ぐちぐち言いながら、ゼルガディスは自分に当てられた部屋で荷物の整理をしていた。荷物と言ってもあまりない。数ヶ月前、久しぶりに『迷いの森』の家に帰った時に、いらない荷物はすべて置いてきたためだ。あるのは、必要最低限の生活用具一式と愛用のハリセン(ちなみにまだ名称未定)のみ。秘密の七つ道具(何が秘密なのかはわからなかったが、レゾが名づけたのでそのままそう呼ぶことにした。ちなみに中には鍵開けの道具などが入っている)は、くそ重いので、即座に家においてきた。クラヴィスがいるので、自分がそれを使うことが限りなく少なくなったからだ。
 すべての荷物の整理を終えて、ゼルガディスは肩にその荷物をかけた。
 フィリオネルの言葉を思い出す。
『一応そうは見えんだろうが、アメリアも一応セイルーンの王族なのでな。体裁と言うのもある。悪いが、アメリアが寝てる間にここから出てってはもらえまいか?』
(……冗談じゃない)
 ゼルガディスはテラスへと出て、下を見た。昔とあまり警備の位置は変わっていない。ならば、いくらでも打つ手はある。
(絶対問答無用でアメリア連れて出てってやる)
 心に固く誓って、ゼルガディスは夜の闇へと姿を消した。


 愛用のネグリジェに着替えて、アメリアはぽんぽんと枕を叩いた。そのままぽふん、と頭を沈めると、寝っ転がって、掛け布団を自分の身体に掛ける。
「んー、大丈夫だったかなー、ゼルガディスさん」
 何となく思い出し、アメリアがぽつりと呟いた。が、きっと彼のことだ。すべての話を適当に聞き流して、別のことを考えているだろう。人の話もろくに聞かずにすぐに自分の世界に入っていくのは、彼の得意技だ。
 眠い目をこすり、明かりを消す。
 秋特有の虫の声が子守唄の役割を果たし、アメリアはすぐにうとうとしだした。
 と。
 まどろみ始めて少し経ってから、かすかな音にアメリアは一気に覚醒した。
 彼女が起きたのは、音のせいだけではなかった。
 圧倒的な威圧感――殺気を感じたのだ。
 身は起こさずに耳をそばだてる。微かにガラスの割る音が聞こえて、窓の方から軋んだ音が立つ。
 殺気はだんだんと近づいて、アメリアの目の前までやってきた。そこで、止まり――
 アメリアは勢いよく殺気とは反対に床に転がった。そのまま素早く立ち上がって、体勢を整えると、一緒に掴んだ掛け布団を殺気を放つ人物に向かって放り投げ、あらかじめ唱えていた呪文を解き放つ。
「ライティングっ!」
 部屋が明るく照らし出される。彼女は素早く状況を確認した。
 鍵の近くのガラスが割れた窓。ベッドに突き立てられた短剣。そして、床に転がった掛け布団。
 アメリアは、目の前に退治する黒ずくめを睨みつけた。
「こんな夜中に何用ですか!?」
「アメリア=ウィル=テスラ=セイルーンだな」
「人の質問に答えなさいっ! 何の用っ!?」
 アメリアの問いに黒ずくめは答えた。
「アメリア姫に死を」
「即座に返品っ! 帰ってくださいっ!!」
 叫びながら、彼女は黒ずくめとの距離を取った。室内での戦闘のため、使える呪文は限られてくる。得意の体術もネグリジェでは使う気も起きなかった。
 ベッドの上の短剣を引き抜き、一気に間合いを詰めてくる黒ずくめにアメリアは迷わず呪文を叩き込んだ。
「モノ・ヴォルトっ!」
 彼女が生み出した小さな雷は、黒ずくめの手にある短剣に向かって落ちた。
                             ≪続く≫

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4272にゅ、にゅ(謎)桜井 ゆかり 9/13-22:26
記事番号4267へのコメント

こんばんわ。メールに誘われニコニコとやってきました。
ついでに、いま、「EYES ON ME(スーパー・プラネット・ミックス)」を聞いてます。(知ってる?)


>「ほらほら言わないとジャンプしちゃいますよ♪」
> 言いながら、すでに飛び上がっているアメリアにゼルガディスは涙目で訴えた。
>「言うっ! 言うからっ! 頼むから静かにゆっくり下りてくれっ! 本気で背骨が折れるぞっ!」
アメちゃんの勝ち。ゼルガディスさん負け〜♪


> 呆然と目を見開いているアメリアにゼルガディスは首をかしげた。アメリアが、ゼルガディスの方を指差す。そのまま、視線を彼女の指の先に移動させ――
> ぴしいっ!
> とりあえず、視線の先にあったものを見て、ゼルガディスは石化した。
>「……とりあえずノックはしたんじゃがな……話に夢中だったようで」
あらら、タイミングの悪いこと・・・・

> 背中を向けていた入り口のドアは開いており、そこから顔を出した男は、思い切り顔を引きつらせてそう言った。
>「はは、はははははははははは」
> とりあえず、乾いた声をあげながらゼルガディスは身体が冷たくなっていくのを感じた。
>(……本気で殺されるかもしれん……)
殺されるよ・・・・本気でね・・・・



> フィリオネルの言葉を思い出す。
>『一応そうは見えんだろうが、アメリアも一応セイルーンの王族なのでな。体裁と言うのもある。悪いが、アメリアが寝てる間にここから出てってはもらえまいか?』
>(……冗談じゃない)
> ゼルガディスはテラスへと出て、下を見た。昔とあまり警備の位置は変わっていない。ならば、いくらでも打つ手はある。
>(絶対問答無用でアメリア連れて出てってやる)
をひをひ・・・・・



>「こんな夜中に何用ですか!?」
>「アメリア=ウィル=テスラ=セイルーンだな」
>「人の質問に答えなさいっ! 何の用っ!?」
> アメリアの問いに黒ずくめは答えた。
>「アメリア姫に死を」
>「即座に返品っ! 帰ってくださいっ!!」
即座に返品ですか・・・
そーいえば、私の方もそんなのがどっかにあったような・・・・


そうです。(ぽん)
ちょっと宣伝。赤の竜神ゼロスさんが出る事になりゼルアメ←ゼロスさんが確定しました。
もしかするとゼラス様っていうのが入るかもしれませんが・・・・(笑)
で、もってマリーさんにもちょっと正体を隠してもらってます。正体が何かは最終回にて。
ちょっとじゃなかったような気がしますがゆかりでした。

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4278うにょろ〜ん(さらに謎)ねんねこ E-mail 9/14-15:51
記事番号4272へのコメント

桜井 ゆかりさんは No.4272「にゅ、にゅ(謎)」で書きました。

>こんばんわ。メールに誘われニコニコとやってきました。
>ついでに、いま、「EYES ON ME(スーパー・プラネット・ミックス)」を聞いてます。(知ってる?)
『EYES ON ME』ってことは……FFですか〜? 8だったよな。確か……同じ名前のテーマ曲ありましたよね。結構好きで、CD持ってたりするんですよね〜^^;でも、スーパー・プラネット・ミックスって何だ??て、それ以前にFF8でもなかったらどーしよ(汗)

>>「ほらほら言わないとジャンプしちゃいますよ♪」
>> 言いながら、すでに飛び上がっているアメリアにゼルガディスは涙目で訴えた。
>>「言うっ! 言うからっ! 頼むから静かにゆっくり下りてくれっ! 本気で背骨が折れるぞっ!」
>アメちゃんの勝ち。ゼルガディスさん負け〜♪
相手がアメリアだとゼルいつも負けてる気がしますね……ねんねこの話の中だと……

>> 呆然と目を見開いているアメリアにゼルガディスは首をかしげた。アメリアが、ゼルガディスの方を指差す。そのまま、視線を彼女の指の先に移動させ――
>> ぴしいっ!
>> とりあえず、視線の先にあったものを見て、ゼルガディスは石化した。
>>「……とりあえずノックはしたんじゃがな……話に夢中だったようで」
>あらら、タイミングの悪いこと・・・・
悪すぎる〜。
フタマタかけた男の前で、両方の女が鉢合わせした時とどっちがマシだろふ……
…………
相手がフィルさんだから、フタマタの方がまだマシか……

>> 背中を向けていた入り口のドアは開いており、そこから顔を出した男は、思い切り顔を引きつらせてそう言った。
>>「はは、はははははははははは」
>> とりあえず、乾いた声をあげながらゼルガディスは身体が冷たくなっていくのを感じた。
>>(……本気で殺されるかもしれん……)
>殺されるよ・・・・本気でね・・・・
次の日姿を現さないゼルに心配したアメリアがフィルさんに聞くんですね。
『父さん、ゼルガディスさんはどうしたんですか?』って。そしたらフィルさんいつもの口調でこう言う。
『ゼルがディス殿なら、昨日の晩に旅立たれたよ』
(遠い遠い天国にな……)
とか言う場面があって、終わりですね(笑)ゼル……かわいそーに(笑)

>> フィリオネルの言葉を思い出す。
>>『一応そうは見えんだろうが、アメリアも一応セイルーンの王族なのでな。体裁と言うのもある。悪いが、アメリアが寝てる間にここから出てってはもらえまいか?』
>>(……冗談じゃない)
>> ゼルガディスはテラスへと出て、下を見た。昔とあまり警備の位置は変わっていない。ならば、いくらでも打つ手はある。
>>(絶対問答無用でアメリア連れて出てってやる)
>をひをひ・・・・・
自分にかなり正直ですねー。ついに開き直ったゼル。
親父にバレたんだからもう遠慮(してたかどうかは疑問だけど)せずに地の果てでも連れ去ってやる、と言った感じですか……

>>「こんな夜中に何用ですか!?」
>>「アメリア=ウィル=テスラ=セイルーンだな」
>>「人の質問に答えなさいっ! 何の用っ!?」
>> アメリアの問いに黒ずくめは答えた。
>>「アメリア姫に死を」
>>「即座に返品っ! 帰ってくださいっ!!」
>即座に返品ですか・・・
>そーいえば、私の方もそんなのがどっかにあったような・・・・
……………………………あれ?
………………うーん……………
いや……まあ……ごめんなさい。パクったわけではないです(汗)

>そうです。(ぽん)
>ちょっと宣伝。赤の竜神ゼロスさんが出る事になりゼルアメ←ゼロスさんが確定しました。
>もしかするとゼラス様っていうのが入るかもしれませんが・・・・(笑)
>で、もってマリーさんにもちょっと正体を隠してもらってます。正体が何かは最終回にて。
ををををををををっ!ゼルアメ←ゼロスっ! なんだかこの頃ねんねこのアメリアは、ゼロスを『便利なアイテム』扱いしてるし、なんだかゼロスもそれを認めちゃってるので(涙)なんだかとっても嬉しいですっ!
マリーさんの正体……なんでしょう??
実はシャブラニグドゥの欠片を持つ人間だったりして……
とにかく楽しみにしてますねっ!

>ちょっとじゃなかったような気がしますがゆかりでした。
感想ありがとうっ!
また投稿したらメール送りますね〜。
あ、でもねんねこの投稿日って、たいてい火・水・金です。水曜日は、確実に投稿します。土・日は……ひょっとしたら投稿するかも、という程度です。感想はいつでも投稿しますが……
それではねんねこでした〜。

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4284普通に♪桜井 ゆかり 9/14-18:38
記事番号4278へのコメント

ねんねこさんは No.4278「うにょろ〜ん(さらに謎)」で書きました。
>
>桜井 ゆかりさんは No.4272「にゅ、にゅ(謎)」で書きました。
>
>>こんばんわ。メールに誘われニコニコとやってきました。
>>ついでに、いま、「EYES ON ME(スーパー・プラネット・ミックス)」を聞いてます。(知ってる?)
>『EYES ON ME』ってことは……FFですか〜? 8だったよな。確か……同じ名前のテーマ曲ありましたよね。結構好きで、CD持ってたりするんですよね〜^^;でも、スーパー・プラネット・ミックスって何だ??て、それ以前にFF8でもなかったらどーしよ(汗おー当たり。FF8のです。()は、私も知らない・・・(汗)
私はCDはもっていないんですよ。ダンスマニアに入っていたんです。そこにそうやって書いてありましたから。

>
>>>「ほらほら言わないとジャンプしちゃいますよ♪」
>>> 言いながら、すでに飛び上がっているアメリアにゼルガディスは涙目で訴えた。
>>>「言うっ! 言うからっ! 頼むから静かにゆっくり下りてくれっ! 本気で背骨が折れるぞっ!」
>>アメちゃんの勝ち。ゼルガディスさん負け〜♪
>相手がアメリアだとゼルいつも負けてる気がしますね……ねんねこの話の中だと……
そう思えばそうですよね・・・


>>> 呆然と目を見開いているアメリアにゼルガディスは首をかしげた。アメリアが、ゼルガディスの方を指差す。そのまま、視線を彼女の指の先に移動させ――
>>> ぴしいっ!
>>> とりあえず、視線の先にあったものを見て、ゼルガディスは石化した。
>>>「……とりあえずノックはしたんじゃがな……話に夢中だったようで」
>>あらら、タイミングの悪いこと・・・・
>悪すぎる〜。
>フタマタかけた男の前で、両方の女が鉢合わせした時とどっちがマシだろふ……
>…………
>相手がフィルさんだから、フタマタの方がまだマシか……
い、いや・・・
それを考える方も考える方だと・・・・(汗)


>
>>> 背中を向けていた入り口のドアは開いており、そこから顔を出した男は、思い切り顔を引きつらせてそう言った。
>>>「はは、はははははははははは」
>>> とりあえず、乾いた声をあげながらゼルガディスは身体が冷たくなっていくのを感じた。
>>>(……本気で殺されるかもしれん……)
>>殺されるよ・・・・本気でね・・・・
>次の日姿を現さないゼルに心配したアメリアがフィルさんに聞くんですね。
>『父さん、ゼルガディスさんはどうしたんですか?』って。そしたらフィルさんいつもの口調でこう言う。
>『ゼルがディス殿なら、昨日の晩に旅立たれたよ』
>(遠い遠い天国にな……)
>とか言う場面があって、終わりですね(笑)ゼル……かわいそーに(笑)
遠い天国って・・・・
死んだんですか?ゼルガディスさん。まぁ、相手がフィルさんならありうるかも・・・・・(←想像中・・・)
アーメン・・・


>>> フィリオネルの言葉を思い出す。
>>>『一応そうは見えんだろうが、アメリアも一応セイルーンの王族なのでな。体裁と言うのもある。悪いが、アメリアが寝てる間にここから出てってはもらえまいか?』
>>>(……冗談じゃない)
>>> ゼルガディスはテラスへと出て、下を見た。昔とあまり警備の位置は変わっていない。ならば、いくらでも打つ手はある。
>>>(絶対問答無用でアメリア連れて出てってやる)
>>をひをひ・・・・・
>自分にかなり正直ですねー。ついに開き直ったゼル。
>親父にバレたんだからもう遠慮(してたかどうかは疑問だけど)せずに地の果てでも連れ去ってやる、と言った感じですか……
かなり気合入ってます〜って感じも取れますね。

>>>「こんな夜中に何用ですか!?」
>>>「アメリア=ウィル=テスラ=セイルーンだな」
>>>「人の質問に答えなさいっ! 何の用っ!?」
>>> アメリアの問いに黒ずくめは答えた。
>>>「アメリア姫に死を」
>>>「即座に返品っ! 帰ってくださいっ!!」
>>即座に返品ですか・・・
>>そーいえば、私の方もそんなのがどっかにあったような・・・・
>……………………………あれ?
>………………うーん……………
>いや……まあ……ごめんなさい。パクったわけではないです(汗)
い、いや・・あの・・・
そー言う意味で書いた訳じゃあ・・・・(焦り)

>>そうです。(ぽん)
>>ちょっと宣伝。赤の竜神ゼロスさんが出る事になりゼルアメ←ゼロスさんが確定しました。
>>もしかするとゼラス様っていうのが入るかもしれませんが・・・・(笑)
>>で、もってマリーさんにもちょっと正体を隠してもらってます。正体が何かは最終回にて。
>ををををををををっ!ゼルアメ←ゼロスっ! なんだかこの頃ねんねこのアメリアは、ゼロスを『便利なアイテム』扱いしてるし、なんだかゼロスもそれを認めちゃってるので(涙)なんだかとっても嬉しいですっ!
悲しい中間管理職とアメリアとリナのアイテム・・・
私の方はそれにゼラス様のお休み用のぬいぐるみ化してます・・・

>マリーさんの正体……なんでしょう??
>実はシャブラニグドゥの欠片を持つ人間だったりして……
・・・・・・・
(ノーコメント・・・・・)

>とにかく楽しみにしてますねっ!
ありがとうございます〜♪

>>ちょっとじゃなかったような気がしますがゆかりでした。
>感想ありがとうっ!
>また投稿したらメール送りますね〜。
よろしくお願いします〜
>あ、でもねんねこの投稿日って、たいてい火・水・金です。水曜日は、確実に投稿します。土・日は……ひょっとしたら投稿するかも、という程度です。感想はいつでも投稿しますが……
そうですか。きっちりと覚えておきますね。
私は2日に一度投稿します。(たびん・・・)
>それではねんねこでした〜。
レスのレスでした〜♪

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4274クラヴィス君が主役だっ♪水晶さな 9/13-23:49
記事番号4267へのコメント

 
 どうも水晶さなです。今回クラヴィス君特別編とゆーことでわくわくしながら読ませて頂きました。
 いやもう素敵です。色んな意味で(笑)。

 ゼルとアメリアも私にゃどーも描けないラブラブっぷりで微笑ましいばかりです。背中の上でジャンプ攻撃にはパソコンの前で笑わせて頂きました(笑)。
 それもさておきオリジナルの女性キャラが前向きですごく素敵ですねー。ノエル嬢とシルヴィア嬢どっちも魅力的ですっ。

 ではでは続き頑張って下さい♪

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4279そう、クーが主役です! オリキャラなのにっ!(笑)ねんねこ E-mail 9/14-15:53
記事番号4274へのコメント

水晶さなさんは No.4274「クラヴィス君が主役だっ♪」で書きました。
>
> 
> どうも水晶さなです。今回クラヴィス君特別編とゆーことでわくわくしながら読ませて頂きました。
> いやもう素敵です。色んな意味で(笑)。
ああ、良かった。さなさんをはじめ、ねんねこの作品を読んで下さっている皆さんが『クラヴィスが好き』とおっしゃってくれなかったら、ねんねこはこの話を投稿してませんでした……(汗)ねんねこの頭の中で勝手に始まって勝手に自己完結してたんですね、きっと(笑)

> ゼルとアメリアも私にゃどーも描けないラブラブっぷりで微笑ましいばかりです。背中の上でジャンプ攻撃にはパソコンの前で笑わせて頂きました(笑)。
ラブラブ……(笑)確かに第三者にとってはラブラブに見えるけど、実際やられているゼルは死ぬ思いをした、と……(笑)
まあ、面白ければ面白いほど良いです。ゼル。この頃やけにはじけ飛んでますからね、ねんねこのゼル君は。
ねんねこは文章中で何か一つでも笑えることとか感じることがあったらいいなと思って書いているので、笑っていただければ幸いです^^

> それもさておきオリジナルの女性キャラが前向きですごく素敵ですねー。ノエル嬢とシルヴィア嬢どっちも魅力的ですっ。
にゃはは。実はノエルはともかく、シルヴィア嬢には色々と秘密がありまして……どんな秘密かは……これからのお・た・の・し・み(はぁと)
うーん……壊れているなぁ、ねんねこ。

> ではでは続き頑張って下さい♪
ありがとーございます。
いつものごとく、伏線(らしきもの)をばら撒くために色々場面が切り替わってわかりづらいかとは思いますが、最後まで付き合っていただければ嬉しいです^^
それでは、ねんねこでした〜。

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4286Re:クラヴィスくん家のお家事情1笹森 明日香 E-mail 9/14-20:20
記事番号4266へのコメント
こんにちは。書き殴りに入ってびっくりしました。
「あぁ、いつの間にか小説がアップされてる〜。」と
というわけで、感想です。

ねんねこさんは No.4266「クラヴィスくん家のお家事情1」で書きました。


>「ああ……君はどこに行っちゃったんだい?」
> ひとり呟く。あの子の姿を思い出してしまって、男はひときわ深いため息をついて、涙混じりにうめいた。
>「あぅぅぅぅぅぅぅぅ。クラヴィスくぅぅぅぅぅん。パパりん、寂しいよぉぉぉぉう」
> ――ウィルフレッド=ヴァレンタイン。
> いつまでも息子離れの出来ないこの男は、今年で45歳になる、ヴァレンタイン家の当主である。
いやぁぁぁぁ!なにっ?これは?というか、この3人(クラヴィス、ゼル、アメリア)の家族にまともな人はいないの?

>『エセ神官』から始まり、『落ち目の根性なし』『もやしなナルシスト』『女顔のプレイボーイ』『女好きな男やもめ』などと全然全くこれっぽっちも嬉しくないような呼び方を仲間達――というか十数年来の親友に言われまくっているが――あながち間違ってもいないので、なかなか反論できなかった。何しろ、全くの誤解とめちゃくちゃ図星な部分を微妙なバランスでかけてくるのだ。
自覚はあっても直そうとしない。
こういう人と付き合っていると、直にゼルガディスが『神官』すべてに異様な反応を示すようになりますよ。

>この辺りの口の上手さ――もちろん悪い意味のだが――は、きっと亡き祖父に似たのだろう。あまり喜ばしいことではないが。
毎日毎日、違うあだ名で呼ばれていたのであだ名の付け方は幼い頃にマスターした・・・絶対に問題、あるぞ。そういう生活環境。

>「そーだな。惚れた女にゃ弱いってのが、本当の男ってもんだ」
>(……絶対あれは尻に敷かれてたな……)
> 乾いた笑いをしているクラヴィスを見ながら、ゼルガディスとアメリアは心の中で呟いた。
なんか、普段の彼からは想像が付きませんね。女に尻に敷かれている姿って。

>「……そうか。んじゃ、二人仲良くフィルさんの説教決定だな。かなり怒ってるぞ」
珍しくアメリアを呼び戻すのに権力を使ってますものねぇ。

>「……帰った方がいいと思うなー……」
>「やかましいっ! ぜってぇ根性でも帰んねぇかんなっ! オレはっ!!」
> ぼそりと呟いたゼルガディスの言葉にクラヴィスはありったけの力を込めて拒絶した。
”親バカ”なフィルさんの説教より嫌な物・・・いったい彼の家には何があるのでしょうね。

>『僕、何かいけないことしたの?』
> 幼かった自分は、よく父親に泣きついていた。父親はただ、自分を抱きしめただけだった。
こんなーーゼルガディスも知らないようなーーところに純心、無垢なクラヴィスが・・・。

>「なんか楽しそうだね、アメリアちゃん」
かなりヤケになってますね。

>「しかもなんか俺の服引っ張ってるし」
> さりげなく彼女の手から自分の服の一部を取り返そうとするが、彼女もかなり力を入れているらしい。ちっとやそっとの力では、全く動じない。力を込めるゼルガディスにアメリアは、さらに力を込めて服を引っ張った。
>「さあさあ、二人とも。父さんのところに参りましょう」
> アメリアはひとしきり笑った後、二人を見据えてぼそりと言う。
>「父さんの説教、長い上に怖いわよ」
>「いやだぁぁぁぁぁぁぁぁっ! やっぱ、お前だけおいて俺たちは宿に泊まるぅぅぅぅっ!」
それが正解かも知れないけど・・・嫌われるよ?

>「ひどいですっ! わたしだってとーさんの説教行きなのにっ! あ、クラヴィスさんっ! 逃げちゃだめですよっ!」
>「ンなこと言われて誰が逃げずに行くかぁぁぁぁぁっ!」
> 腕をアメリアに捕まれ、クラヴィスも絶叫した。
> 大通りの真ん中で、時間も考えずに三人は騒ぎまくる。
あぁ、常識人がどんどんいなくなっていく。

>「クラヴィスくん!? 本当にっ!? そっくりさんとかじゃないよねっ!?」
ゼルガディスもクラヴィスに言われてましたね。(秘密の約束) まぁ、皆さんめったに会えないでしょうが・・・。

> 問答無用で自分の言葉を無視し、さらに強く抱きついてきた父親――ウィルフレッドにクラヴィスは静かに蹴りを入れる。足のスネを思い切り蹴飛ばされて、さすがにウィルフレッドが離れた。
> クラヴィスが嘆息する。
「親孝行、したいときに親はなし」

>「本当に無事で良かった。ハージェスとエドに窓ガラス一枚割っただけで追い出されたと聞いた時には本当に心臓が止まっちゃうかと思ったよ。
”だけ”じゃない”だけ”じゃない。なんか色々持ち出していますから。

> 的外れな対応にゼルガディスがしどろもどろに答えて、クラヴィスに助けを求めるように視線を送る。クラヴィスはそれをあっさりと無視した。
>(シカトっ!?)
結構、珍しくないですか?こういうシチュエーションではかばってあげてたのに・・・。

> まあ、家どころか家族全員を毛嫌いしている彼だ。不必要に父親と会話をしたくないと言う気持ちがあるのだろう。とはいえ、やはり自分の事を無視した仕返しはしっかりとしておかなければならない。
> ゼルガディスはにっこりと笑った。あまりに異様な微笑み方に思わずアメリアが恐怖で仰け反る。クラヴィスもその顔を見て、あからさまに顔を引きつらせた。
しっかり受け継いでますね。微笑みで人を恐れさせる術は。

> ゼルガディスが言う。
>「俺たちは城に行かなければならないので、これで失礼いたします――クー」
> ちらり、とクラヴィスの顔を見る。ふふん、と鼻で笑ったような顔をしてゼルガディスは続けた。
>「楽しい家族だんらんを」
まぁ・・・喧嘩になっても負けないでしょうからね。口でも、実力でも。

> 問答無用でウィルフレッドに引きずられながら、クラヴィスは目に涙を溜めて絶叫した。
さすがに少しかわいそうかも。
>「つらかったぁぁぁぁぁぁぁぁ」
> こんなに長い説教は久しぶりだった。
『誰かさんと別れて以来』ですか。

> 最近、リナ=インバース2号への道をハイスピードで進んでいくアメリアにゼルガディスは重く深いため息をついた。
そうでもしないといいように遊ばれますものね。

>「母親のことは知らないらしいけどな。そのことで、昔から兄貴と爺さんにいろいろ言われてきたらしい」
その割に結婚相手は押しつけたんですね。お爺さんは。

> とりあえず、乾いた声をあげながらゼルガディスは身体が冷たくなっていくのを感じた。
>(……本気で殺されるかもしれん……)
> ゼルガディスはとりあえず、目の前にいるフィリオネルへの言い訳を必死に探していた。
> その間、アメリアはただただ苦笑いするしかなかった。
> ――すぐその後に、ゼルガディスがフィリオネルに連れて行かれたことは、まあ言うまでもないことである。
> ……………合掌。
確かに・・・ゼロスあたりならひとたまりもないでしょうね。

>「やかましい、って言ってんだよ。オレ、今ちょー機嫌悪いからな。これ以上うるさくしたら、あんたのそのうざってえ口、刺繍糸で縫いつけてやる」
>(し……刺繍糸?)
そのまま、かわいく”クマごろう”でも刺繍します?


>「あー畜生。何でさらに二時間も説教食らわなきゃなんねーんだよ」
> あるのは、必要最低限の生活用具一式と愛用のハリセン(ちなみにまだ名称未定)のみ。
ジャスティス君”じゃなくなったんですかぁ?アメリアが泣きますよぉ。

>秘密の七つ道具(何が秘密なのかはわからなかったが、レゾが名づけたのでそのままそう呼ぶことにした。ちなみに中には鍵開けの道具などが入っている)は、くそ重いので、即座に家においてきた。クラヴィスがいるので、自分がそれを使うことが限りなく少なくなったからだ。
でも、使わなければならないことは続けてるんですね。

> ゼルガディスはテラスへと出て、下を見た。昔とあまり警備の位置は変わっていない。ならば、いくらでも打つ手はある。
このあたりをチェックしているあたり、闇で生きてたという感じがしますね。

>(絶対問答無用でアメリア連れて出てってやる)
> 心に固く誓って、ゼルガディスは夜の闇へと姿を消した。
ねんねこさんのゼルガディスは積極的ですね。

>「アメリア姫に死を」
>「即座に返品っ! 帰ってくださいっ!!」
彼女も冷静につっこめるよう、成長しましたね。

クラヴィス君へ これを機会にお兄さんとの決着をつけてくださいね。
それでは続きを楽しみにしています。

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4289どーも。メールありがとう。返事は……明日書きます(死)ねんねこ E-mail 9/15-00:23
記事番号4286へのコメント

笹森 明日香さんは No.4286「Re:クラヴィスくん家のお家事情1」で書きました。
>こんにちは。書き殴りに入ってびっくりしました。
>「あぁ、いつの間にか小説がアップされてる〜。」と
>というわけで、感想です。
す……すみません……連絡してませんでしたね(汗)
じゃあ、ここで連絡しましょう。
投稿は火、水、金、とたまに土、日です。と言うわけで、明日(と言うかあと数分で今日だな……とか言いつつ、投稿した時間には今日になってるという)にも投稿しまーす。

>>「ああ……君はどこに行っちゃったんだい?」
>> ひとり呟く。あの子の姿を思い出してしまって、男はひときわ深いため息をついて、涙混じりにうめいた。
>>「あぅぅぅぅぅぅぅぅ。クラヴィスくぅぅぅぅぅん。パパりん、寂しいよぉぉぉぉう」
>> ――ウィルフレッド=ヴァレンタイン。
>> いつまでも息子離れの出来ないこの男は、今年で45歳になる、ヴァレンタイン家の当主である。
>いやぁぁぁぁ!なにっ?これは?というか、この3人(クラヴィス、ゼル、アメリア)の家族にまともな人はいないの?
敢えて言おう。
『この親にしてこの子あり』
普通の親や爺さんだったら、あんな風には育たないっ!

>>『エセ神官』から始まり、『落ち目の根性なし』『もやしなナルシスト』『女顔のプレイボーイ』『女好きな男やもめ』などと全然全くこれっぽっちも嬉しくないような呼び方を仲間達――というか十数年来の親友に言われまくっているが――あながち間違ってもいないので、なかなか反論できなかった。何しろ、全くの誤解とめちゃくちゃ図星な部分を微妙なバランスでかけてくるのだ。
>自覚はあっても直そうとしない。
そこが彼の良い所であり、悪い所である、と。

>こういう人と付き合っていると、直にゼルガディスが『神官』すべてに異様な反応を示すようになりますよ。
……もう異様な反応示してますよ……ほら……ゼロスが一応『神官』だし……
でも、止めを刺したのはクーだろーなー。やっぱし。

>>この辺りの口の上手さ――もちろん悪い意味のだが――は、きっと亡き祖父に似たのだろう。あまり喜ばしいことではないが。
>毎日毎日、違うあだ名で呼ばれていたのであだ名の付け方は幼い頃にマスターした・・・絶対に問題、あるぞ。そういう生活環境。
今さら言っても遅いって……
まあ、ちょっぴり変わった特技、ですか……嬉しくないけど。

>>「そーだな。惚れた女にゃ弱いってのが、本当の男ってもんだ」
>>(……絶対あれは尻に敷かれてたな……)
>> 乾いた笑いをしているクラヴィスを見ながら、ゼルガディスとアメリアは心の中で呟いた。
>なんか、普段の彼からは想像が付きませんね。女に尻に敷かれている姿って。
うーん……まあ、ちゃらんぽらんしてますしねー。

>>「……そうか。んじゃ、二人仲良くフィルさんの説教決定だな。かなり怒ってるぞ」
>珍しくアメリアを呼び戻すのに権力を使ってますものねぇ。
この時期は小説で言えば第2部……って小説の方、あまり読んでないんでしたね……(汗)
なんかそこら中にデーモンたちがうろついてる時期なんですよ。だから、さすがのフィルさんも心配した、と。本当はナーガ……もとい、グレイシアも呼び戻したかったんだけど、どこにいるのかわからない。
とりあえず、何故か通りかかったゼロスに伝言頼んだんですねー。『アメリアに帰ってこいと言ってくれ』とか言って。
でも、何でゼロスがセイルーンなんかにいたんだ……?なんつーツッコミはなしっ! 問答無用で闇に葬ります。

>>「……帰った方がいいと思うなー……」
>>「やかましいっ! ぜってぇ根性でも帰んねぇかんなっ! オレはっ!!」
>> ぼそりと呟いたゼルガディスの言葉にクラヴィスはありったけの力を込めて拒絶した。
>”親バカ”なフィルさんの説教より嫌な物・・・いったい彼の家には何があるのでしょうね。
それは……まだ今はひ・み・つ(はぁと)

>>『僕、何かいけないことしたの?』
>> 幼かった自分は、よく父親に泣きついていた。父親はただ、自分を抱きしめただけだった。
>こんなーーゼルガディスも知らないようなーーところに純心、無垢なクラヴィスが・・・。
純真無垢が今じゃあれ。
人間って変わるもんだなー(しみじみ)

>>「なんか楽しそうだね、アメリアちゃん」
>かなりヤケになってますね。
やけになってますねー。

>>「しかもなんか俺の服引っ張ってるし」
>> さりげなく彼女の手から自分の服の一部を取り返そうとするが、彼女もかなり力を入れているらしい。ちっとやそっとの力では、全く動じない。力を込めるゼルガディスにアメリアは、さらに力を込めて服を引っ張った。
>>「さあさあ、二人とも。父さんのところに参りましょう」
>> アメリアはひとしきり笑った後、二人を見据えてぼそりと言う。
>>「父さんの説教、長い上に怖いわよ」
>>「いやだぁぁぁぁぁぁぁぁっ! やっぱ、お前だけおいて俺たちは宿に泊まるぅぅぅぅっ!」
>それが正解かも知れないけど・・・嫌われるよ?
ゼルガディス、究極の選択。
アメリアを取るか、自分の保身を取るか。

>>「ひどいですっ! わたしだってとーさんの説教行きなのにっ! あ、クラヴィスさんっ! 逃げちゃだめですよっ!」
>>「ンなこと言われて誰が逃げずに行くかぁぁぁぁぁっ!」
>> 腕をアメリアに捕まれ、クラヴィスも絶叫した。
>> 大通りの真ん中で、時間も考えずに三人は騒ぎまくる。
>あぁ、常識人がどんどんいなくなっていく。
……常識人なんてこのパーティーにいたっけ?(←ひど)

>>「クラヴィスくん!? 本当にっ!? そっくりさんとかじゃないよねっ!?」
>ゼルガディスもクラヴィスに言われてましたね。(秘密の約束) まぁ、皆さんめったに会えないでしょうが・・・。
蛙の子は蛙。親も子も考えることは一緒(はぁと)

>> 問答無用で自分の言葉を無視し、さらに強く抱きついてきた父親――ウィルフレッドにクラヴィスは静かに蹴りを入れる。足のスネを思い切り蹴飛ばされて、さすがにウィルフレッドが離れた。
>> クラヴィスが嘆息する。
>「親孝行、したいときに親はなし」
……親孝行したいとも思わないでしょーね……彼……
と言うかなんかクーのおとーさん、ねんねこの中じゃ不老不死って言ういめーじが……

>>「本当に無事で良かった。ハージェスとエドに窓ガラス一枚割っただけで追い出されたと聞いた時には本当に心臓が止まっちゃうかと思ったよ。
>”だけ”じゃない”だけ”じゃない。なんか色々持ち出していますから。
ははははははは(汗)

>> 的外れな対応にゼルガディスがしどろもどろに答えて、クラヴィスに助けを求めるように視線を送る。クラヴィスはそれをあっさりと無視した。
>>(シカトっ!?)
>結構、珍しくないですか?こういうシチュエーションではかばってあげてたのに・・・。
それほど父親に関わるのが嫌だった、と。理由は……これから明かされますね。

>> まあ、家どころか家族全員を毛嫌いしている彼だ。不必要に父親と会話をしたくないと言う気持ちがあるのだろう。とはいえ、やはり自分の事を無視した仕返しはしっかりとしておかなければならない。
>> ゼルガディスはにっこりと笑った。あまりに異様な微笑み方に思わずアメリアが恐怖で仰け反る。クラヴィスもその顔を見て、あからさまに顔を引きつらせた。
>しっかり受け継いでますね。微笑みで人を恐れさせる術は。
と言うより、かなり素敵な(悪い意味で)笑顔だったんでしょうね……
アメリアが恐怖を抱くくらいですから。

>> ゼルガディスが言う。
>>「俺たちは城に行かなければならないので、これで失礼いたします――クー」
>> ちらり、とクラヴィスの顔を見る。ふふん、と鼻で笑ったような顔をしてゼルガディスは続けた。
>>「楽しい家族だんらんを」
>まぁ・・・喧嘩になっても負けないでしょうからね。口でも、実力でも。
……でもケンカし終わった時には二人ともぼろぼろっぽいなー……肉体的にも精神的にも。

>> 問答無用でウィルフレッドに引きずられながら、クラヴィスは目に涙を溜めて絶叫した。
>さすがに少しかわいそうかも。
>>「つらかったぁぁぁぁぁぁぁぁ」
>> こんなに長い説教は久しぶりだった。
>『誰かさんと別れて以来』ですか。
レゾとフィルさん、どちらの説教が長いか……

>> 最近、リナ=インバース2号への道をハイスピードで進んでいくアメリアにゼルガディスは重く深いため息をついた。
>そうでもしないといいように遊ばれますものね。
アメリアもようやく世間の厳しさ――というか、ゼルとクーの扱いに慣れてきた。こーでもしないとこの二人は止められない(笑)

>>「母親のことは知らないらしいけどな。そのことで、昔から兄貴と爺さんにいろいろ言われてきたらしい」
>その割に結婚相手は押しつけたんですね。お爺さんは。
それはまたいろいろな思惑がありまして……後で書くのでその時納得していただけると嬉しいです。

>> とりあえず、乾いた声をあげながらゼルガディスは身体が冷たくなっていくのを感じた。
>>(……本気で殺されるかもしれん……)
>> ゼルガディスはとりあえず、目の前にいるフィリオネルへの言い訳を必死に探していた。
>> その間、アメリアはただただ苦笑いするしかなかった。
>> ――すぐその後に、ゼルガディスがフィリオネルに連れて行かれたことは、まあ言うまでもないことである。
>> ……………合掌。
>確かに・・・ゼロスあたりならひとたまりもないでしょうね。
>
>>「やかましい、って言ってんだよ。オレ、今ちょー機嫌悪いからな。これ以上うるさくしたら、あんたのそのうざってえ口、刺繍糸で縫いつけてやる」
>>(し……刺繍糸?)
>そのまま、かわいく”クマごろう”でも刺繍します?
な、なつかしーな……クマごろう(笑)

>>「あー畜生。何でさらに二時間も説教食らわなきゃなんねーんだよ」
>> あるのは、必要最低限の生活用具一式と愛用のハリセン(ちなみにまだ名称未定)のみ。
>ジャスティス君”じゃなくなったんですかぁ?アメリアが泣きますよぉ。
アメリアもアメリアで、色々名前変えてるんですよ。クーもクーで色々な名前つけ、ゼル自身も自分勝手に呼んでいる……
なんかこー書くと、いまいちバラバラなパーティーだなおい。

>>秘密の七つ道具(何が秘密なのかはわからなかったが、レゾが名づけたのでそのままそう呼ぶことにした。ちなみに中には鍵開けの道具などが入っている)は、くそ重いので、即座に家においてきた。クラヴィスがいるので、自分がそれを使うことが限りなく少なくなったからだ。
>でも、使わなければならないことは続けてるんですね。
昔よりは減りましたけどね。
とりあえず続けてます。無論、アメリアには内緒で、ですが……(とか言いつつ実はアメリア知ってて黙認しているという)

>> ゼルガディスはテラスへと出て、下を見た。昔とあまり警備の位置は変わっていない。ならば、いくらでも打つ手はある。
>このあたりをチェックしているあたり、闇で生きてたという感じがしますね。
そういうのもありますけど、ゼルがチェックしていたのは、セイルーンでお家騒動があった時にアメリアの護衛を密かにしていたからなんですね。チェックしているところはチェックしておいて、どんな隙を突かれてもいいようにしてあった、と。をを、こう書くとなんかゼルが常識人っぽいぞっ!

>>(絶対問答無用でアメリア連れて出てってやる)
>> 心に固く誓って、ゼルガディスは夜の闇へと姿を消した。
>ねんねこさんのゼルガディスは積極的ですね。
積極的ですがな。というか、クーの影響だろふな……

>>「アメリア姫に死を」
>>「即座に返品っ! 帰ってくださいっ!!」
>彼女も冷静につっこめるよう、成長しましたね。
あの二人と付き合ってから、ツッコミ役へと転身しましたしねー。

>クラヴィス君へ これを機会にお兄さんとの決着をつけてくださいね。
>それでは続きを楽しみにしています。
クラヴィス『はっはっはっ、もちろんじゃないか(はぁと)あーのクソ兄貴どもと ついでにクソ親父、全部まとめて闇に沈めてみせるからもーまかせて♪』
ゼル『……決着の意味が違うって……』
以上、クラヴィスくん(とついでにゼル)のコメントでしたー。
では。

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4304クラヴィスくん家のお家事情3ねんねこ E-mail 9/15-17:21
記事番号4266へのコメント

「クラヴィス=ヴァレンタイン、だな」
 言われて、クラヴィスは心底嫌そうな顔をした。
「夜中に起こしてくれるのは、美人のおねーさんか助けを求める可愛い少女の幽霊だって相場が決まってるだろ? 何で、こんなくそ可愛くもねえおっさん相手に起こされなくちゃならないんだよ?」
 一定の距離を保ちつつ、クラヴィスがうめいた。が、全身黒ずくめの男はそれを無視した。再度、問いかける。
「クラヴィス=ヴァレンタイン、だな」
 クラヴィスは嘆息した。
「……誰かさんに頼まれて俺を殺しに来た死神君、てところかな……どっちかって言うと女の子の死神ちゃんの方が良かったけど……」
 何となくうめく。
 窓の側に佇んでいる黒ずくめとは反対に、クラヴィスは出入り口側の壁に寄りかかっていた。口調とは裏腹に表情にはいつもの余裕はなく、額にはいくつもの汗の珠を張りつかせていて、呼吸する息も心なしか荒い。
(こーいうことになるんだったら、無理矢理でも薬くらい飲んどきゃあよかった)
 今さら後悔してももう遅いが。
 クラヴィスはあまりいうことの聞かない身体を無理矢理壁から引き離した。それに反応して、黒ずくめもまた動く。
 クラヴィスは口元に笑みを浮かべた。
「あんた、いくらで雇われたんだ?」
「……なぜそんなことを聞く?」
「取引しようじゃねえか。こっちはあんたを雇った依頼主が知りたい。オレを殺そうとする物好きはどーせ、この家の誰かだろーがな」
 その言葉を聞いて、黒ずくめはただ人差し指一本を天井に向けて突き立てただけだった。クラヴィスが思わず頭を抱える。
(うあ……金貨百枚だなんて……なんてやすっぽっちいオレの価値)
 思わず泣きたくなってくるのを堪え、クラヴィスは言う。
「じゃあ……俺は百一枚出そう」
 きっぱりと告げてきたその言葉に黒ずくめは殺気を膨らませる。
「……貴様、なめているのか?」
 クラヴィスは、憮然とした表情をした。
「……相当思い切ってみたんだけどなー……」
「ふざけるなっ!」
 黒ずくめは一喝すると、そのまままっすぐクラヴィスに突っ込んで来た。途中、月の光に照らされて、何かが銀色の光を微かに放った。
 素早く、黒ずくめが繰り出してきた短剣を避けると、クラヴィスはさらに息を荒くして額の汗をぬぐった。
「くそ……人が珍しく下手に出りゃあ、いきなり襲い掛かってきやがって……」
 言いながら、黒ずくめとの間合いを取る。
「だいたい三流の暗殺者がオレを相手にしようなんざ、ナンセンスなんだよっ!」
 叫んで、そのまま一気に間合いを詰める。
 短剣を振り下ろしてくる黒ずくめの攻撃をかわし、そのままその手首に手刀を叩き込んだ。小さくうめいて、短剣を落とす黒ずくめの鳩尾に、膝蹴りをまともに入れて、そのまま後方に飛び退く。
「暗殺者にとって良い事を教えてやろう」
 床にうずくまっている黒ずくめにクラヴィスは言った。
「暗殺ってのはな、よっぽどのことがない限り屋内ではやらねえもんなんだよ。いざって時にすぐに逃げられないだろ?」
 クラヴィスはそこで一旦、息を吐いた。
「んだば、教えてらおうかね? 誰に雇われ――」
 そこまで言いかけて、クラヴィスは慌てて横に見を反らした。同時に腕に襲い掛かる痛み。
「あぐぇっ!?」
 小さく悲鳴をあげて、クラヴィスは腕を押さえた。多少ふらつきながらも黒ずくめはその横をすり抜けて、全開に開いた窓の窓枠から、身を躍らせる。
 黒ずくめがうずくまって痛がっているフリをして、別に隠してあった短剣をクラヴィスに向かって投げつけたのだ。油断していたとはいえ、音もなく投げられた短剣に気付き、慌てて避けたのはさすがと言うべきだろう。避けていなかったら、短剣はまともに心臓を突き刺していた。
 短剣がかすって、血が流れる腕を押さえながら、クラヴィスは追尾の呪文を唱えた。が、その呪文が完成される前に、黒ずくめは夜の闇へと消えていった。
 それを見届けて、クラヴィスは一気に気が抜けて、床に座り込んだ。
「……死ぬかと思った……」
 一言そううめくと、腕の傷を見る。傷の深さに少々顔をしかめながら、彼はリカバリイの呪文を唱えた。


 クラヴィスの部屋から一番近い敷地の周りに張られた柵を越えれば、そこには一人の男がにっこりと笑って立っていた。
 見た感じはクラヴィスとそっくりだった。着ている服と髪の長さが違うのみで。
「貴様っ、なぜ!?」
 黒ずくめの男は思わず声をあげた。
 立っていた男――ウィルフレッドがのへら、と笑ってみせた。
「僕が自分の屋敷に不審者が侵入したことも気付かないとでも思った?
 クラヴィスくんはシャイで何でも自分で抱え込んじゃおうとするから、僕が下手に手を出すと、怒っちゃうんだよね」
 本気で困ったような顔をして、ウィルフレッドが言う。
 そのまま彼はふらついている感じの黒ずくめを見た。
「どうやらクラヴィスくんにこっぴどくやられたみたいだね。死んでないのはきっとクラヴィスくんが殺せない状況にあったからかな?
 まさかとは思うけど、クラヴィスくんに傷をつけてはいないよね?」
 笑ったまま言うが、それとは裏腹に静かに殺気を滲ませた。
 何も答えず、ただ異様な殺気に押されて、黒ずくめは後ずさった。
 その様子にウィルフレッドは諦めたように首を横に振った。
「まあ、それは後でまた尋ねるとして……聞きたいことがあるんだ」
「……我が話すとでも思うのか?」
「『思わない』って言って欲しい? そーか。じゃあ取引しよう。いくらで雇われたの? それより高い金額を支払ってあげるから色々聞かせて頂戴な」
 ニュアンスは違うが、どこかで聞いたことのある台詞に黒ずくめは微かに顔をしかめた。が、今度はあっさりと答えてくる。
「金貨百枚だ」
「あら素直」
 ウィルフレッドが多少驚いた顔をして言った。
 だが、それは当然だった。暗殺者と言っても一応プロ根性は一人前に持っている。雇い主の秘密をあっさりと売る暗殺者などあまり聞かない……無論、一流以上の暗殺者に限ってだが。二流以下になると、金次第でもう雇い主をころころ変えてしまう。そのせいで、暗殺を依頼された別の暗殺者に命を落とすことも多いのだが。
 金貨百枚と聞いて、ウィルフレッドは少し考え込む仕草を見せて、ぽん、と手を打った。
 無意味にウインクなどしながらきっぱりと言ってくる。
「じゃあ金貨百五枚で雇おう」
「……………………」
 思わず怒りよりも呆れがこみ上げてきて、黒ずくめは額に手を当てた。
 数秒の後、黒ずくめは首を横に振る。
「……却下だ」
 その言葉にウィルフレッドは顔から笑みを消す。凍てつくような視線を黒ずくめに向けた。
「なら力ずくでも聞かせてもらおう。雇い主は誰だい? ハージェス? それもエドワードかな?」
「答える筋合いはないっ!」
 言って、黒ずくめはウィルフレッドに襲い掛かった。
 ウィルフレッドは嘆息した。
「じゃあ、こっちもあんたを見逃す筋合いはないね。クラヴィスに怪我をさせたんだろう? 悪いけど、自分の息子を傷つけられてまで笑えるほど、僕は大らかな性格してないんだよ」
 静かにそう呟くと、ウィルフレッドは黒ずくめの攻撃をほんの少し移動することでかわし、そのまま懐から取り出したダーツを黒ずくめのうなじに突き立てた。
 声もあげずに地面に倒れ伏した黒ずくめをウィルフレッドは冷ややかに見下ろしながら、鼻で笑った。
「素直に話せば長生きできたのにね。ちなみにダーツには即死性の毒が塗ってあったんだけど……ま、聞こえてないんじゃ言う必要もないよね」
 ウィルフレッドはため息をつくと、黒ずくめから生えているダーツを引っこ抜いて、呪文を唱えると、黒ずくめを一瞬にして灰にした。


 アメリアが生み出した雷は、黒ずくめの短剣に落ち、雷撃が一気に短剣にまとわりついた。
 だが、それより一瞬早く、黒ずくめは素早く短剣を投げ捨てた。
 その様子を見て、アメリアは思わず舌打ちした。そのまま再び、つっこんでくる暗殺者と一定の距離を保ちつつ、アメリアは次の呪文を唱え始める。
 呪文が完成する直前に机の方に移動すると、手近にあった金属製のペーパーナイフを掴んで、それを床の絨毯に映った暗殺者の影に向かって勢いよく投げつける。同時に解き放つ。
「シャドウ・スナップっ!」
「――っ!?」
 暗殺者は一瞬にして、身体の動きを止めた。
 シャドウ・スナップ。相手の影を地面に繋ぎとめることで、相手の動きを封じる術である。影を消してしまえば、再び動けるようになるという欠点を併せ持つが――影を消すための呪文を唱える暇さえ与えなければ、この術は割と使える。
 黒ずくめが呪文を唱え始めるより先にアメリアは一気に間合いを詰めて、黒ずくめの顔面を問答無用で殴りつけた。そのまま蹴りを鳩尾に叩き込む。
 もともと親父譲りの体術を得意とするアメリアにとっては、殴る蹴るなどの力は一般の女性以上にある。
 睡眠の邪魔をされた仕返しのつもりなのか、有無を言わさずたこ殴りの刑に処しているアメリアに、黒ずくめは悲鳴もあげずに――正確には悲鳴すらあげることが出来ずに――ただただアメリアの攻撃に耐えていた。
 ――と。
「…………何してんだ?」
 呆然とした口調の声が後ろ――窓の方からかかって、アメリアは攻撃の手を止め振り返った。
 テラスの入り口にいたのは、旅の準備万全のゼルガディス。彼は、一部分が割れている窓ガラスとアメリアの後ろにいる黒ずくめを交互に見た。瞬間的に何があったのか素早く悟って、ゼルガディスは叫んだ。
「どけっ、アメリア!」
 一瞬何を言われたのかわからなくて問い返すより早く、アメリアは素早く身を翻した。
 いつの間にか、縛られていた影を消した黒ずくめが、アメリアに向かって短剣を振り下ろしたからだ。銀の残像を残して、虚しく短剣が風を切る。
 それと同時に、ゼルガディスが力ある言葉を叫んだ。
「エルメキア・ランス!」
 黒ずくめはそれを素早い動きでかわし――
「エルメキア・ランスっ!」
 アメリアが放った至近距離でのエルメキア・ランスをもろに食らって黒ずくめはあっけなく絨毯の上に倒れた。
 威力を弱めたとはいえ、エルメキア・ランスを受ければ少なくとも気絶する程度には精神を衰弱させる。
 気絶したのを確認して、アメリアははう、と息を吐いた。近づいてくるゼルガディスに目を向ける。
「ありがとうございます。ゼルガディスさん」
「いや、別にたいしたことしてないよーな気がするんだが……何なんだ? これ?」
 言って二人して、黒ずくめに目をやる。
「なんか、わたしのことを暗殺しに来たみたいなんですよね……」
「……またお家騒動が絡んでるんじゃなかろーな……」
 半眼で言ってくるゼルガディスにアメリアは苦笑いを浮かべて首を横に振った。
「そんな感じの雰囲気なんてありませんよ……ところでゼルガディスさん」
「なんだ?」
「『なんだ?』じゃないですよ。何でこんなところにいるんですか? ゼルガディスさんの部屋、だいぶここから離れてるじゃないですか」
 意味ありげな疑いの眼差しにゼルガディスは誤解だと言うように両手を振った。
「ち、ちが……っ! そーじゃなくて、だな! 俺は……」
 言いかけて、ふとあることを思いついて、止まる。
 目の前の黒ずくめを視界の端に入れて、ゼルガディスはアメリアに言った。
「今がチャンスだ」


「ねえねえ、男の子だと思う? 女の子だと思う?」
「何が?」
「やあね。私たちの子供に決まってるじゃない」
 ぶひ。
 なんだかとてつもなく重要なことをしごくあっさりと告げてきたシルヴィアにウィルフレッドは口に含んでいた香茶を思いっきり吹きだした。顔をしかめたシルヴィアにウィルフレッドはタオルで吹き出した香茶をごしごしと拭きながら問い返した。
「な……なんだって?」
「だーかーらー、『男の子だと思う? 女の子だと思う?』」
「違うっ! その次っ!」
 言われて、シルヴィアは少し考えて、ぽん、と手を打つ。
「あー、『私たちの子供に決まってるじゃない』の方?」
「何でそんなにあっさりと言うわけっ!?」
「だって……堅苦しく言ったって何かが変わるわけじゃないじゃない♪」
 この無意味なお茶目さは父親譲りなのだろう。この間、出会ってから数年経って初めて会った彼女の父親を見て、そう心の中で断言したのを何となく思い出した。
「ねえねえウィル。どっちだと思う?」
「……どっちでもいいよ……」
 痛む頭を押さえて、ぱたぱたと手を振るウィルフレッドにシルヴィアは泣く真似をしてみせた。
「あなた、私が子供産むのが嫌なのね……私のことを弄んでいたのね……」
「違う違う」
 彼女がこう言うことをするのはいつものことなので、別段慌てることもなくウィルフレッドは言った。
「どっちでもいいよ。女の子でも、男の子でもね。僕たちの子供だったら」
 ウィルフレッドが微笑んだ。
 シルヴィアもまた微笑んで、自分のお腹を優しく撫でた。
「問題は……」
 ウィルフレッドは言いかけて、シルヴィアを見た。
 シルヴィアはウィルフレッドの頬を触れて、彼の胸に頭を沈める。
「大丈夫よ……もう父には話してあるの。驚いてたけど……許してくれた。
 あなたは……あなたが自分で決めたことをして」
 ウィルフレッドはシルヴィアを静かに抱きしめた。
「今はまだ、あの男に勝てない……だからもう少し、もう少しだけ待っててくれないか?」
 シルヴィアは目を閉じて、静かにゆっくりと頷いた。
                          ≪続く≫

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4305クラヴィスくん家のお家事情4ねんねこ E-mail 9/15-17:22
記事番号4266へのコメント

「おはよう、クラヴィスくん」
 ノックと共にウィルフレッドが部屋に入ってくる。
 その言葉を聞いて、クラヴィスはさらにベッドに潜り込んだ。
 ウィルフレッドは持ってきた二人分の朝食をテーブルの上に置くと、ベッドの前にしゃがみこむ。掛け布団を少し持ち上げながら、尋ねる。
「朝だよ? 起きないの?」
「……放っておいてください。ぼくのことなんか」
 その言葉にウィルフレッドは寂しそうな顔をした。が、そのまま静かに立ち上がると、テーブル近くの椅子に腰掛けると、持って来た朝食を食べ始めた。
「ねえ知ってる? アメリアちゃんが城から抜け出したらしいよ。ゼルガディスくんと一緒に」
 言って、さりげなく視線をベッドに向ける。頭から掛け布団をかぶったクラヴィスは丸い塊になっていた。顔を見せないので表情もわからない。丸い塊は反応らしい反応を見せなかった。が、ウィルフレッドは微笑んだ。
(聞いてる聞いてる)
 心の中でそう思いながら、ウィルフレッドは続けた。
「なんかアメリアちゃんの部屋にね、黒ずくめの人が寝転がってたんだって。何があったんだろうね?」
(なにがあったんだろーな……)
 何となくクラヴィスはぼんやりとそんなことを思った。別に父親の話など聞くつもりもなかったが、何となく耳に入ってしまう。自分が昨日まで共にいた人間の話ならなおさら。
 ウィルフレッドは、微笑んだ。
 顔を見せなくても、息子が何を考えているのかくらいはわかる。
 と。
「クラヴィスくん。起きた方がいいよ」
 窓の外を見ながら、ウィルフレッドが言った。そのまま立ち上がると窓に近づいて、窓の鍵を開けた。
「おはよう。ゼルガディスくん」
 にっこりと微笑まれて、部屋の中からは死角になるはずの所に張りついていたゼルガディスが真っ赤な顔してあさっての方を向いた。
「お……おはようございます」
 とりあえず、挨拶を返すと、ウィルフレッドは言ってくる。
「入ってくるなら玄関から堂々と入ってくればいいのに。ダメだよ、石なんかで窓ガラス割っちゃあ」
「……………………」
 ゼルガディスは無言で見えないように隠していた石をズボンのポケットに押し込んだ。
 ウィルフレッドは、少し窓から離れると、ゼルガディスに手招きをした。お言葉に甘えて、ゼルガディスが中に入る。
「聞いたよ。アメリアちゃんを城から連れ出したんだって?」
「……情報早すぎ」
「クラヴィスくんのパパりんだもん」
「……………………………………」
 急に痛み出した頭を手で押さえてゼルガディスはこくこくと頷いた。
「あの……クラヴィスと二人で話したいんですけど……」
 何となく丁寧な口調で言うと、ウィルフレッドは頷いた。
「ああそうだね。じゃあ僕はこれで失礼するね」
 どうぞごゆっくり、と言って背を向けてウィルフレッドが扉を開けた。
 そこで、気付いたように声をあげる。振り返って、ゼルガディスに言う。
「あ、ゼルガディスくん。帰りはちゃんと玄関から出て行ってね(はぁと)」
「は、はあ」
 曖昧な返事だったのだが、ウィルフレッドは満足げな顔をして部屋を出て行った。
(なんなんだ、一体あの人はっ!?)
 心の中で絶叫しているとクラヴィスがひょっこり掛け布団から顔を出した。
「アメリアちゃんの所に暗殺者が来たんだな?」
 質問ではなく、確認の言葉。
 ゼルガディスは頷いた。
「なんだか原因が不明なんだよな。アメリアが言うには、別にお家騒動の気配もないって言うし。恨みを持つ者ったって、あの能天気娘に恨み持つような人間なんてそうそういないだろーし、帰ってきた日の夜に襲われるのもなんか納得いかないし」
 ベッドから這いずり出てきて、クラヴィスは寝癖だらけの髪をとりあえず左右に分けて三つ編みにした。
「で? お前等は今どこにいるんだ?」
「この近くに知り合いの家があるんだ。正確に言えば、知り合いの伯父の家、だが」
「……誰?」
「シルフィールって言うんだが……知らないだろ?」
「知ってる。すぐそこの角にある家だろ?」
 即答したクラヴィスにゼルガディスは脱力した。
「……お前まさかセイルーン・シティ中の女と知り合いじゃなかろーな……?」
「いや、さすがにそこまでは……とりあえず二十代は網羅したけど」
「……冗談で言ったつもりだったのに……」
 至極真面目に答えてきたクラヴィスにゼルガディスはとりあえずぼそり、と呟いてみた。
「ところで、ゼル。のど渇いてるだろ。そこのテーブルのコーヒーやる」
「……なんで?」
「いや、いーから」
 何となく納得いかないような顔をしながらもゼルガディスがコーヒーに口をつける。それをまじまじと見て、クラヴィスが尋ねてくる。
「なんか息苦しいとかどこか痛いとかそーいう事ないか?」
「……? ないけど?」
「うむ」
 満足げに頷いて、クラヴィスはテーブルに近づくと、こんがりといい色に焼けたパンに手を伸ばした。
「どうやら毒は入ってないらしいな」
「……………をい」
 ゼルガディスに半眼で睨みつけられるが、それをあっさりと無視する。
「実はオレの所にも昨日暗殺者が来てなぁ」
 とてつもなく大変なことを世間話をするような軽い口調で言ってくる。
「色々あって逃がしちまったから、毒が入ってんじゃないかと思ったんだ。毒を仕込むにゃ、飲み物が一番確実だからなー」
「俺は毒見役かっ!?」
「いいじゃん。入ってなかったんだし」
「結果論で言うなっ! って、お前のところにも?」
 数テンポ遅れてゼルガディスがやっと反応した。クラヴィスが嘆息した。
「多分、アメリアちゃんとこと同じ雇い主なんじゃないかなー」
 言って、パンをかじる。
「……雇い主のこと、知ってそうだな」
「まあとりあえずは。予想だけど」
「誰だ?」
 問われて、クラヴィスはゼルガディスを真正面から見た。
 クラヴィスはパンを皿に戻すと、静かに言ってきた。
「ゼルガディス。お前、アメリアちゃんを連れて今すぐこの街を出てけ」
 一瞬どういう意味か分からなくて、ゼルガディスは怪訝な顔をした。
「……どういう意味だ?」
 彼の問いにクラヴィスは淡々と告げてくる。
「アメリアちゃんを連れてさっさと逃げろ、って言ったんだよ。ちょうどゼロスもいないこったし、少しは仲良くラブラブ二人旅は出来んだろ」
「だから、どういう意味だ、って聞いてんだっ!」
 声を荒らげるゼルガディスにクラヴィスは鼻で笑った。
「お前だって人の言葉を理解できないようなバカじゃない。気付いてんだろ」
 静かに歩いて、部屋のドアに近づく。
「今回は暗殺者が絡んでる。お前もアメリアちゃんも暗殺者との戦い方に慣れてない。足手まといなんだよ。さっさと出てけ」
「ふざけんなっ!」
 激昂して、ゼルガディスはクラヴィスの胸倉を掴んだ。が、クラヴィスは至って無表情でゼルガディスを見ている。
「見くびるなよ――クラヴィス。俺たちだって暗殺者相手に戦うくらい出来る」
「過剰な自信は死を招くぞ。ゼル」
 クラヴィスは静かに言って、ゼルガディスの手を振り払った。
「悪いが何度も言わせないでくれ。今すぐセイルーンから出てけ。どうせ、フィルさんの意思を無視してアメリアちゃん連れ出してきたんだろ? さっさと出てった方がいろんな意味でいいと思うぞ。
 それにもしどうしても出てかないって言い張るんだったら――」
 そこで、言葉を切る。
 ゼルガディスなら、言わなくてもわかる。
 ――張っ倒してでも、街から追い出す。
 そんなニュアンスを込めて、視線を送る。
「ああ、そーか。わかったよ。足手まといな俺たちは出てきゃいいんだろ、出てきゃ!」
 ゼルガディスの言葉にクラヴィスは鼻で笑った。
「よくわかってるじゃないか、ゼル」
「ああ。だがこれだけは言わせて貰う――クラヴィス」
 ゼルガディスはクラヴィスを見据えて、たった一言だけ告げた。
「お前とはもう絶交だ」


「あれ? ゼルガディスくん、もういいの?」
 階段をどすどすと音を立てて降りてきたゼルガディスを見て、ウィルフレッドが声をかけた。
 憮然とした面持ちでゼルガディスは玄関のドアを開くと、一言だけウィルフレッドに言った。
「クーなんか大っ嫌いだっ!」
 ばだんっ!
 言うだけ言って勢いよく扉を閉めて出て行ったゼルガディスを見送って、ウィルフレッドは戸惑いと悲しみを混ぜた表情を浮かべて、二階を見上げた。


「怒ると思考回路がまともに働かなくなるのは、相変わらずらしいな」
 言ってから深くため息をつく。
 壁に背中を預けて、クラヴィスはずるずると音を立てて座り込んだ。
 顔に手を当てて、苦笑いをする。
「絶交だってさ。まあ、あれだけ言っておいてそれだけで済めばいい方か」
『足手まとい』だなんて単なる建て前だ。
 本当は、失うのが怖くて。
 心から大切に想う二人を自分のせいで失うのが怖くて。
 アメリアと自分が同時に狙われ、アメリアに原因が見つからないのだとすれば、原因は間違いなく自分にある。
 暗殺者達の雇い主が誰かはわからないけれど、この家の人間としか考えられなかった。
 自分には、金を出してまで殺そうとする人間がごろごろいるほど価値を持った人間ではないから。
(やっぱり帰ってこなきゃ良かった)
 クラヴィスは独りごちて、立てた両膝の中に顔をうずめた。
 頭も痛かったけれど。
 身体もだるかったけれど。
 だけど。
 一番痛かったのは、心だった。


「家族がいるっていいことよ」
「家族なんていらない。あんな家族なんて……!」
 断固として意見を変えようとしないクラヴィスにノエルは嘆息した。
 彼に助けてもらってから一週間。
『家に帰らないと親が心配するわよ』の言葉に返ってきたのは『どうせオレが帰ったって誰も相手にしてくれないから』との素っ気無い言葉だった。
彼の話を聞く限り、彼はあまり家族のことをよく思っていないようだった――どころか、逆に嫌悪にも似た感情を抱いているのがはっきりと読み取れた。
「あたしの家族ね――」
 ノエルの言葉にクラヴィスは静かに彼女に目を向けた。彼女は自嘲にも似た笑みを浮かべて続けた。
「あたしの家族――父と母しかいなかったんだけど、ちょっとした用があって、旅に出てね……旅の途中で盗賊に襲われて死んじゃったの」
 微かにクラヴィスが目を見開く。
「あたしは家で留守番してて……ついこの間まで両親が死んだことなんて知らなかった。知らずにずっと待ってたの。ずっとバカみたいに」
 クラヴィスは俯いた。
 つい最近知った無二の親友の両親のことを思い出した。
 十年も前に死んだ両親を狭い空間の中に閉じ込められながら待っている親友。
「あなたの家族もきっとずっと待ってると思うの」
「オレの家族は……オレを家族だと思ってないんだ……」
 ぽつりとクラヴィスは呟いた。
「オレは二人の兄貴とは違う母親から生まれてきたんだ。兄貴達と爺さんはオレをヴァレンタインの人間だと認めてくれない」
「お父さんは?」
「いつもいつも『時が来たら――』としか言ってくれないんだよ。昔から、ずっと!」
 クラヴィスは、顔を上げた。
「オレは産まれてきちゃいけなかったのか!? オレがあの家にいちゃ悪いのか!? オレだって家に帰りたいし、本当の家族がどんなもんか知りたいけどっ! だけど……!」
 認めてくれない。
 ヴァレンタイン家の一員だと。
 少しは血が繋がっているのに認めてくれない。
 自分の孫だと。
 自分たちの弟だと。
「……わかったわ」
 急に俯いたクラヴィスの頭をぽんと叩いて、ノエルが笑った。
「あなた、もう少しここに居候しなさいな。このノエルおねーさんが『家族』がどんなものか教えて差し上げましょう」
「…………」
 その言葉にクラヴィスはぽかん、とした顔をした。
「……なんかプロポーズみてぇな言葉だな」
『…………………………………………』
 クラヴィスの言葉に、二人はしばし沈黙した。
 
 ちなみに。
 数ヵ月後、自分が男と一緒に暮らしているらしいという噂(いや、実際に暮らしていたわけだが)を耳にしたノエルが『男と同棲したなんて噂が広まったらもう結婚できないじゃないっ! 責任とんなさいよっ!』との言葉に、クラヴィスが、何故かすでに用意してあった婚姻書を取り出して『んじゃ、サインくれ』と即座に言い返し――
 売り言葉に買い言葉で二人はあっさりと結婚した。
 そして、その一週間後――
 彼らにとって悪夢が訪れることになった。
                           ≪続く≫

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4312こっちに来ました〜(まだ、壊れちゅう)桜井 ゆかり 9/15-18:44
記事番号4305へのコメント



>「クラヴィスくん。起きた方がいいよ」
> 窓の外を見ながら、ウィルフレッドが言った。そのまま立ち上がると窓に近づいて、窓の鍵を開けた。
>「おはよう。ゼルガディスくん」
> にっこりと微笑まれて、部屋の中からは死角になるはずの所に張りついていたゼルガディスが真っ赤な顔してあさっての方を向いた。
なぜ、そんな所にいるのが分かったの・・?
き、気になる・・・・・・

>「お……おはようございます」
> とりあえず、挨拶を返すと、ウィルフレッドは言ってくる。
>「入ってくるなら玄関から堂々と入ってくればいいのに。ダメだよ、石なんかで窓ガラス割っちゃあ」
>「……………………」
> ゼルガディスは無言で見えないように隠していた石をズボンのポケットに押し込んだ。
な、なぜ、考えている事まで分かちゃうの・・・・

> ウィルフレッドは、少し窓から離れると、ゼルガディスに手招きをした。お言葉に甘えて、ゼルガディスが中に入る。
>「聞いたよ。アメリアちゃんを城から連れ出したんだって?」
>「……情報早すぎ」
>「クラヴィスくんのパパりんだもん」
>「……………………………………」
全部の質問聞いたら全部↑の台詞で返ってきそう・・・・・


>「なんだか原因が不明なんだよな。アメリアが言うには、別にお家騒動の気配もないって言うし。恨みを持つ者ったって、あの能天気娘に恨み持つような人間なんてそうそういないだろーし、帰ってきた日の夜に襲われるのもなんか納得いかないし」
なんだか、言い方にとげがあるような・・・・


>「なんか息苦しいとかどこか痛いとかそーいう事ないか?」
>「……? ないけど?」
>「うむ」
> 満足げに頷いて、クラヴィスはテーブルに近づくと、こんがりといい色に焼けたパンに手を伸ばした。
>「どうやら毒は入ってないらしいな」
>「……………をい」
クラヴィスの毒味係りゼルガディスさん。


> 数ヵ月後、自分が男と一緒に暮らしているらしいという噂(いや、実際に暮らしていたわけだが)を耳にしたノエルが『男と同棲したなんて噂が広まったらもう結婚できないじゃないっ! 責任とんなさいよっ!』との言葉に、クラヴィスが、何故かすでに用意してあった婚姻書を取り出して『んじゃ、サインくれ』と即座に言い返し――
> 売り言葉に買い言葉で二人はあっさりと結婚した。
そ、そんなのでいいの・・・?

> そして、その一週間後――
> 彼らにとって悪夢が訪れることになった。
きゃぁ〜!なに?
なに?
って、次を見れば分かりますよね・・・・
なんだか、マジで壊れてるみたいです。
あ、こんな所にネジが・・・・・

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4314まあっ! こっちにもあっちにもネジが……!?ねんねこ E-mail 9/16-00:04
記事番号4312へのコメント

桜井 ゆかりさんは No.4312「こっちに来ました〜(まだ、壊れちゅう)」で書きました。

どーもです。
突然ですが、ringoさんがツリーの題名がツボに入ったそーです。
あの『にゅ、にゅ』とか『うにょろ〜ん』とか……
ちょっとねんねこも楽しかったんですけど……(笑)
まさか他にも楽しんでいた方がいたとは……てな感じで、行きます。
ちなみにねんねこもちょっぴり壊れてます♪

>>「クラヴィスくん。起きた方がいいよ」
>> 窓の外を見ながら、ウィルフレッドが言った。そのまま立ち上がると窓に近づいて、窓の鍵を開けた。
>>「おはよう。ゼルガディスくん」
>> にっこりと微笑まれて、部屋の中からは死角になるはずの所に張りついていたゼルガディスが真っ赤な顔してあさっての方を向いた。
>なぜ、そんな所にいるのが分かったの・・?
>き、気になる・・・・・・
それは……ひ・み・つ(笑)
別に何も考えてないわけではなく、ちゃんと意図があるんですよ(はぁと)

>>「お……おはようございます」
>> とりあえず、挨拶を返すと、ウィルフレッドは言ってくる。
>>「入ってくるなら玄関から堂々と入ってくればいいのに。ダメだよ、石なんかで窓ガラス割っちゃあ」
>>「……………………」
>> ゼルガディスは無言で見えないように隠していた石をズボンのポケットに押し込んだ。
>な、なぜ、考えている事まで分かちゃうの・・・・
それも……ひ・み・つ(はぁと)

>> ウィルフレッドは、少し窓から離れると、ゼルガディスに手招きをした。お言葉に甘えて、ゼルガディスが中に入る。
>>「聞いたよ。アメリアちゃんを城から連れ出したんだって?」
>>「……情報早すぎ」
>>「クラヴィスくんのパパりんだもん」
>>「……………………………………」
>全部の質問聞いたら全部↑の台詞で返ってきそう・・・・・
返ってきます。問答無用で。すべての質問において(断言)
……こういう親にするつもり……なかったのにな……どこでどう間違ったんだろふ……

>>「なんだか原因が不明なんだよな。アメリアが言うには、別にお家騒動の気配もないって言うし。恨みを持つ者ったって、あの能天気娘に恨み持つような人間なんてそうそういないだろーし、帰ってきた日の夜に襲われるのもなんか納得いかないし」
>なんだか、言い方にとげがあるような・・・・
ちょっとゼルガディスさんがゼルガディスさんっぽくなくなってきてるので、とりあえずゼルガディスさんっぽくしてみましたっ!
そしたら何故だかものすごく浮いてるぅぅぅぅぅぅっ!?
何故だっ!? なにゆえゼルがゼルらしい発言をしただけなのに、こんなにもトゲがあるような言い方になるんだっ!?
うーん……きっとねんねこのなかでゼルの性格が変わってきているからだな。などと自己完結します。
あえてツッコミは入れないでぷりーず。

>>「なんか息苦しいとかどこか痛いとかそーいう事ないか?」
>>「……? ないけど?」
>>「うむ」
>> 満足げに頷いて、クラヴィスはテーブルに近づくと、こんがりといい色に焼けたパンに手を伸ばした。
>>「どうやら毒は入ってないらしいな」
>>「……………をい」
>クラヴィスの毒味係りゼルガディスさん。
気付かない内に決定。毒見と言わず、味見と言えば少しは聞こえがよくなる……かもしれないと思ふ今日この頃。

>> 数ヵ月後、自分が男と一緒に暮らしているらしいという噂(いや、実際に暮らしていたわけだが)を耳にしたノエルが『男と同棲したなんて噂が広まったらもう結婚できないじゃないっ! 責任とんなさいよっ!』との言葉に、クラヴィスが、何故かすでに用意してあった婚姻書を取り出して『んじゃ、サインくれ』と即座に言い返し――
>> 売り言葉に買い言葉で二人はあっさりと結婚した。
>そ、そんなのでいいの・・・?
きっといいんだ。結婚てそういうものだ……多分。

>> そして、その一週間後――
>> 彼らにとって悪夢が訪れることになった。
>きゃぁ〜!なに?
>なに?
>って、次を見れば分かりますよね・・・・
次見ればわかるようになってる……と思うっ! 多分。
まだ続き書いてないけどっ!(無意味に力説)

>なんだか、マジで壊れてるみたいです。
>あ、こんな所にネジが・・・・・
ネジっ!? 落としたのかっ!?
とか言いつつ、ねんねこももう十個くらい回りに転がってますねー(しみじみ)
だから一個ならまだマシ……きっと……
……………
そーだな。きっと一個でも十個でも大丈夫だ。などと自分勝手に自己完結して終わる。
というわけで、また次回。

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4313Re:クラヴィスくん家のお家事情4笹森 明日香 E-mail 9/15-18:49
記事番号4305へのコメント

こんにちは。笹森明日香です。

ねんねこさんは No.4304「クラヴィスくん家のお家事情3」で書きました。

>「夜中に起こしてくれるのは、美人のおねーさんか助けを求める可愛い少女の幽霊だって相場が決まってるだろ? 何で、こんなくそ可愛くもねえおっさん相手に起こされなくちゃならないんだよ?」
クラヴィスはゼルガディスと違って、幽霊が平気なんですね。

>「……誰かさんに頼まれて俺を殺しに来た死神君、てところかな……どっちかって言うと女の子の死神ちゃんの方が良かったけど……」
そのまま天国まで案内して欲しいですか?誰かさんににらまれますよ。

>(こーいうことになるんだったら、無理矢理でも薬くらい飲んどきゃあよかった)
薬・・・嫌いですか?

>(うあ……金貨百枚だなんて……なんてやすっぽっちいオレの価値)
> 思わず泣きたくなってくるのを堪え、クラヴィスは言う。
>「じゃあ……俺は百一枚出そう」
自分が金貨百枚という価値は安っぽくて、お兄さん達が金貨百一枚なのは安っぽくない、というのですか。

> きっぱりと告げてきたその言葉に黒ずくめは殺気を膨らませる。
>「……貴様、なめているのか?」
> クラヴィスは、憮然とした表情をした。
>「……相当思い切ってみたんだけどなー……」
金貨二百枚の像をと言っておきながら「思い切って」ですか。

>「だいたい三流の暗殺者がオレを相手にしようなんざ、ナンセンスなんだよっ!」
あ・・・そういえば、クラヴィスも素人じゃないんですよね。

> そこまで言いかけて、クラヴィスは慌てて横に見を反らした。同時に腕に襲い掛かる痛み。
>「あぐぇっ!?」
> 小さく悲鳴をあげて、クラヴィスは腕を押さえた。多少ふらつきながらも黒ずくめはその横をすり抜けて、全開に開いた窓の窓枠から、身を躍らせる。
骨を折られたのかと思いました。

> 金貨百枚と聞いて、ウィルフレッドは少し考え込む仕草を見せて、ぽん、と手を打った。
> 無意味にウインクなどしながらきっぱりと言ってくる。
>「じゃあ金貨百五枚で雇おう」
暗殺者さん、クラヴィスと取り引きしないでよかったですね。金貨四枚も得できましたよ。

>「『なんだ?』じゃないですよ。何でこんなところにいるんですか? ゼルガディスさんの部屋、だいぶここから離れてるじゃないですか」
> 意味ありげな疑いの眼差しにゼルガディスは誤解だと言うように両手を振った。
お父さんに説教されて、開き直って夜這いかけに来た。

>「だって……堅苦しく言ったって何かが変わるわけじゃないじゃない♪」
> この無意味なお茶目さは父親譲りなのだろう。この間、出会ってから数年経って初めて会った彼女の父親を見て、そう心の中で断言したのを何となく思い出した。
しっかり孫にまで受け継がれてますね。無意味な無邪気さは。

> 言って、さりげなく視線をベッドに向ける。頭から掛け布団をかぶったクラヴィスは丸い塊になっていた。顔を見せないので表情もわからない。丸い塊は反応らしい反応を見せなかった。が、ウィルフレッドは微笑んだ。
>(聞いてる聞いてる)
さすがお父さんですね。たぶん、ゼルガディスでも分かりませんよ。

>「入ってくるなら玄関から堂々と入ってくればいいのに。ダメだよ、石なんかで窓ガラス割っちゃあ」
そうそう、またクラヴィスが家から追い出されるじゃないですか。

>「聞いたよ。アメリアちゃんを城から連れ出したんだって?」
>「……情報早すぎ」
>「クラヴィスくんのパパりんだもん」
本当に”生き写し”ですねぇ。
というか、クラヴィスより情報を集めるのが早いのでは?

>「この近くに知り合いの家があるんだ。正確に言えば、知り合いの伯父の家、だが」
>「……誰?」
>「シルフィールって言うんだが……知らないだろ?」
>「知ってる。すぐそこの角にある家だろ?」
そうそう、クラヴィスに「クラヴィスさんって眼鏡かけるといっそう知的に見えますね(はぁと)」と言ったで”あろう”人がシルフィールですから。

> 即答したクラヴィスにゼルガディスは脱力した。
>「……お前まさかセイルーン・シティ中の女と知り合いじゃなかろーな……?」
>「いや、さすがにそこまでは……とりあえず二十代は網羅したけど」
「お茶ぐらいなら」とは言ってもちょっと数が多すぎませんか?

>「悪いが何度も言わせないでくれ。今すぐセイルーンから出てけ。どうせ、フィルさんの意思を無視してアメリアちゃん連れ出してきたんだろ? さっさと出てった方がいろんな意味でいいと思うぞ。
そろそろ免疫が出来てきた頃じゃぁ。

>「クーなんか大っ嫌いだっ!」
あぁ、昔に戻ってる〜!

> 本当は、失うのが怖くて。
> 心から大切に想う二人を自分のせいで失うのが怖くて。
みんな同じですね。でも彼らを信じてあげてもいいんじゃないですか。

> ちなみに。
> 数ヵ月後、自分が男と一緒に暮らしているらしいという噂(いや、実際に暮らしていたわけだが)を耳にしたノエルが『男と同棲したなんて噂が広まったらもう結婚できないじゃないっ! 責任とんなさいよっ!』との言葉に、
でも、彼は「そんな関係じゃない」と言いながらその辺の若い女性とお茶してる・・・かも。

それでは続きを楽しみにしています。

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4315だいじょーぶ。ちゃんと消えてるよ(はぁと)ねんねこ E-mail 9/16-00:07
記事番号4313へのコメント

笹森 明日香さんは No.4313「Re:クラヴィスくん家のお家事情4」で書きました。

>こんにちは。笹森明日香です。
どーも。またまたメールありがとふ。
ちょっとハラハラどきどきな内容でしたよ。
何でかは……メールにて。

>>「夜中に起こしてくれるのは、美人のおねーさんか助けを求める可愛い少女の幽霊だって相場が決まってるだろ? 何で、こんなくそ可愛くもねえおっさん相手に起こされなくちゃならないんだよ?」
>クラヴィスはゼルガディスと違って、幽霊が平気なんですね。
可愛ければなんでも『おーけい』。それ以外は生きてよーが死んでよーが『のーせんきゅー』。

>>「……誰かさんに頼まれて俺を殺しに来た死神君、てところかな……どっちかって言うと女の子の死神ちゃんの方が良かったけど……」
>そのまま天国まで案内して欲しいですか?誰かさんににらまれますよ。
『へぇぇぇぇぇっ、口ではいろいろ言いながら、結局やっぱり浮気してたのぉぉぉぉ』
とか言われるんですねー。
辛いなー、姉さん女房を持つ亭主って。

>>(こーいうことになるんだったら、無理矢理でも薬くらい飲んどきゃあよかった)
>薬・・・嫌いですか?
粉と液体はクーじゃなくても却下。
あんなのは薬とは呼ばん。
そんなねんねこは薬学部志望(笑)←でも志望は本当なのよ(はぁと)

>>(うあ……金貨百枚だなんて……なんてやすっぽっちいオレの価値)
>> 思わず泣きたくなってくるのを堪え、クラヴィスは言う。
>>「じゃあ……俺は百一枚出そう」
>自分が金貨百枚という価値は安っぽくて、お兄さん達が金貨百一枚なのは安っぽくない、というのですか。
どっちもどっち。似たようなもんだと……

>> きっぱりと告げてきたその言葉に黒ずくめは殺気を膨らませる。
>>「……貴様、なめているのか?」
>> クラヴィスは、憮然とした表情をした。
>>「……相当思い切ってみたんだけどなー……」
>金貨二百枚の像をと言っておきながら「思い切って」ですか。
自分で出すお金はたとえどうか一枚でも大金である。
と、どこかの某自称美少女天才魔道士さんが言ってましたね。
ねんねこもそう思いますが。

>>「だいたい三流の暗殺者がオレを相手にしようなんざ、ナンセンスなんだよっ!」
>あ・・・そういえば、クラヴィスも素人じゃないんですよね。
『そういえば』って言うほど忘れられてるし(笑)
一体何人の人に本当は『暗殺技能』を持っていると覚えてもらっているんだろふ……彼。

>> そこまで言いかけて、クラヴィスは慌てて横に見を反らした。同時に腕に襲い掛かる痛み。
>>「あぐぇっ!?」
>> 小さく悲鳴をあげて、クラヴィスは腕を押さえた。多少ふらつきながらも黒ずくめはその横をすり抜けて、全開に開いた窓の窓枠から、身を躍らせる。
>骨を折られたのかと思いました。
いくらなんでも骨は折られません(笑)
そう何度も折られるとただのバカやん……って、昔何度も折られてるぅぅぅぅぅっ!!(笑)

>> 金貨百枚と聞いて、ウィルフレッドは少し考え込む仕草を見せて、ぽん、と手を打った。
>> 無意味にウインクなどしながらきっぱりと言ってくる。
>>「じゃあ金貨百五枚で雇おう」
>暗殺者さん、クラヴィスと取り引きしないでよかったですね。金貨四枚も得できましたよ。
あんまり嬉しくない気が……(笑)
でも太っ腹だよ、パパりん。

>>「『なんだ?』じゃないですよ。何でこんなところにいるんですか? ゼルガディスさんの部屋、だいぶここから離れてるじゃないですか」
>> 意味ありげな疑いの眼差しにゼルガディスは誤解だと言うように両手を振った。
>お父さんに説教されて、開き直って夜這いかけに来た。
ちっがぁぁぁぁぁぁっ!!(ゼル談)
まだそんな高度なこと(?)ができるほどゼルは大人でないです(笑)

>>「だって……堅苦しく言ったって何かが変わるわけじゃないじゃない♪」
>> この無意味なお茶目さは父親譲りなのだろう。この間、出会ってから数年経って初めて会った彼女の父親を見て、そう心の中で断言したのを何となく思い出した。
>しっかり孫にまで受け継がれてますね。無意味な無邪気さは。
本気で無意味な無邪気さだ(笑)

>> 言って、さりげなく視線をベッドに向ける。頭から掛け布団をかぶったクラヴィスは丸い塊になっていた。顔を見せないので表情もわからない。丸い塊は反応らしい反応を見せなかった。が、ウィルフレッドは微笑んだ。
>>(聞いてる聞いてる)
>さすがお父さんですね。たぶん、ゼルガディスでも分かりませんよ。
愛があるから(はぁと)
でも、これにはちゃんと意味があるんですよ。どんな意味かは……全部読み終わった後でね(はぁと)
とか言いつつ、わかってもらえなかったらちょっぴりショック。

>>「入ってくるなら玄関から堂々と入ってくればいいのに。ダメだよ、石なんかで窓ガラス割っちゃあ」
>そうそう、またクラヴィスが家から追い出されるじゃないですか。
いや……パパりんいるから平気でしょう。
あの時はパパりん外出中だったから。だから、兄貴どもに追い出されたんですねー。

>>「聞いたよ。アメリアちゃんを城から連れ出したんだって?」
>>「……情報早すぎ」
>>「クラヴィスくんのパパりんだもん」
>本当に”生き写し”ですねぇ。
>というか、クラヴィスより情報を集めるのが早いのでは?
それはまあいろいろありまして……(ごにょごにょ)

>>「この近くに知り合いの家があるんだ。正確に言えば、知り合いの伯父の家、だが」
>>「……誰?」
>>「シルフィールって言うんだが……知らないだろ?」
>>「知ってる。すぐそこの角にある家だろ?」
>そうそう、クラヴィスに「クラヴィスさんって眼鏡かけるといっそう知的に見えますね(はぁと)」と言ったで”あろう”人がシルフィールですから。
そうそう(笑)

>> 即答したクラヴィスにゼルガディスは脱力した。
>>「……お前まさかセイルーン・シティ中の女と知り合いじゃなかろーな……?」
>>「いや、さすがにそこまでは……とりあえず二十代は網羅したけど」
>「お茶ぐらいなら」とは言ってもちょっと数が多すぎませんか?
それだけではないっ!
どう見ても重たくなさそうな荷物を『お持ちしますよ。可愛いお嬢さん』とか言いながら持ってあげる、とかっ!
ちょっとしたことで困っている女性を見つけては『美しいあなたにそんな顔は似合わない』とか言って近づくとかっ!
いろいろ目ざとく見つけては知り合いになっていく……ってなんか書いてて鳥肌立ったよ、この台詞。

>>「悪いが何度も言わせないでくれ。今すぐセイルーンから出てけ。どうせ、フィルさんの意思を無視してアメリアちゃん連れ出してきたんだろ? さっさと出てった方がいろんな意味でいいと思うぞ。
>そろそろ免疫が出来てきた頃じゃぁ。
ヤだなー……そんな免疫。

>>「クーなんか大っ嫌いだっ!」
>あぁ、昔に戻ってる〜!
しかもちょっと泣きべそかいてそうだよ……ゼル。
ちなみにクーはちょっとうずくまって泣いたぞ(笑)

>> 本当は、失うのが怖くて。
>> 心から大切に想う二人を自分のせいで失うのが怖くて。
>みんな同じですね。でも彼らを信じてあげてもいいんじゃないですか。
信じてるんです。
だけど、暗殺者を雇ったのは自分の家族だから。
ノエルを殺したのも元をたどればじーさんですしね。
ちょっとその辺りでトラウマになってるところ、あるんでしょうね。
……をを、久しぶりにまともなこと書いてる気がするぞ、ねんねこ。

>> ちなみに。
>> 数ヵ月後、自分が男と一緒に暮らしているらしいという噂(いや、実際に暮らしていたわけだが)を耳にしたノエルが『男と同棲したなんて噂が広まったらもう結婚できないじゃないっ! 責任とんなさいよっ!』との言葉に、
>でも、彼は「そんな関係じゃない」と言いながらその辺の若い女性とお茶してる・・・かも。
『クラヴィスくん。ノエルと付き合って同棲してるって本当?』
『まさか、オレが好きなのは君だけさ』
とか口説いてる後ろで、青筋立てたノエルがフライパン片手に腕組んでいた、と。
……きっとこの後殺されんだろふな……クー。
…………って違うっ! 一応口説いていたけど、そこまでいきませんっ!
一応、クラヴィスくんにはノエル以外の女性に『愛してる』と言わせていない……つもり。多分言ってないと思ふ。

というわけで終わる。
なんかこの頃、入れられたツッコミに対してさらにツッコミ入れ直してるのが多い気がするなぁぁぁぁ(汗)
……まあ、そういう意見は混沌の海に沈めておきましょう。んではっ! 

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4320Re:クラヴィスくん家のお家事情4桜華 葉月 9/16-02:29
記事番号4305へのコメント

わ〜い、あの、女好きでも許容範囲はしっかり限定のすごい神官クラヴィス君だ〜!!!ついでにパパりんも付いてる〜!!!
ところでフィルさんのお説教っていったい・・・。某黄金竜のギャグとどっちが強いんだろう・・・。一回対戦してほしい。(笑)
ところでパパりん、なにもの?
なぜ、ゼルに気が付いた。そして何で黒ずくめを待ち伏せできたんだ。
すごい神官は、戦い慣れしていなければならないのか?
ゼロスといい、バレンタイン家といい、シルフィーといい。やっぱし類は友を呼ぶのか。と妙に納得した桜華なのでした。
では、次回も楽しみにまってま〜す。

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4326にょほほほほほ^^ねんねこ E-mail 9/16-14:21
記事番号4320へのコメント

ねんねこだす。
ねんねこはただいますごく嬉しいです。
ねんねこが疑問に思って欲しいところすべて疑問に思ってくださっていますよ、葉月さん(はぁと)
まあ、パパりんもその他のオリキャラにもいろいろな役割がありますんで、ぜひぜひ最後まで読んで下さいね^^

フィルさんの説教と某黄金竜のくそ寒いギャグ……
どっちが強いんだろふ……
でも、フィルさんの説教はアメリアに手を出した人間限定なので、どちらかと言えば、某黄金竜の方が強いかも……とはいえ、あのゼルがぼろぼろになるくらいだから、結構フィルさんの方も負けてないんでしょうね。フィルさん、最後にゃ口より先に手が出そうだし……(笑)

ではでは、続きを楽しみにしててくださいね。ねんねこでした。