◆−記憶を求めて・・・<癒してくれるもの1>−緑原実華(11/4-14:46)No.4837 ┣記憶を求めて・・・<癒してくれるもの2>−緑原実華(11/4-14:47)No.4838 ┃┗記憶を求めて・・・<癒してくれるもの3>−緑原実華(11/5-14:04)No.4840 ┃ ┗記憶を求めて・・・<癒してくれるもの4>−緑原実華(11/7-19:14)No.4855 ┣記憶を求めて・・・〜好きな人は誰ですか?〜−緑原実華(11/8-18:08)No.4857 ┣記憶を求めて・・・〜本当の姿を映す鏡〜−緑原実華(11/8-18:11)No.4859 ┗記憶を求めて・・・ついに発覚?!ソフィアの謎〜−緑原実華(11/8-18:15)No.4860 ┣なんですとぉぉぉぉっ!−ねんねこ(11/8-22:35)No.4863 ┃┗Re:なんですとぉぉぉぉっ!−緑原実華(11/9-15:46)No.4867 ┣何と言っていいか………−ゆっちぃ(11/8-23:51)No.4864 ┃┗何とも言えないですよね・・・−緑原実華(11/9-15:54)No.4868 ┣なにいいいぃぃっ!? あ、初めまして………。−桐生あきや(11/9-00:18)No.4865 ┃┗はじめまして〜−緑原実華(11/9-16:01)No.4869 ┗記憶を求めて・・・ついに発覚?!ソフィアの謎〜2−緑原実華(11/11-18:49)No.4880 ┣ゼル大暴走ですね〜。−桐生あきや(11/11-23:35)No.4881 ┃┗すてきなコメントありがとうございました〜!!−緑原実華(11/14-17:34)No.4883 ┗遅くなりましたっ!−水晶さな(11/16-00:53)NEWNo.4901 ┗Re:遅くなりましたっ!−緑原実華(11/16-16:34)NEWNo.4915
4837 | 記憶を求めて・・・<癒してくれるもの1> | 緑原実華 E-mail | 11/4-14:46 |
お久しぶりです! 記憶を求めて・・・の続きです。でもなんか続きって感じしません(おいおい) 今回はゼルとソフィアがほとんどでリナたちあんまり出てきてません。 で、アメリアシック(いわば恋しくなった)のゼルのお話です。 それにソフィアが絡んできます。前置きはこれぐらいにして、本編どうぞ! =====================================「あ〜〜〜もぅ!!信じられない!!何で最後の仕掛けが写本の焼失なわけ! せっかくあんなに苦労して森の中あの遺跡までいったっていうのに一文にも ならない・・・!」 どうやらリナたち一行はある情報を手がかりに写本を探してとある遺跡に 行ったのは行ったみたいなのだが、最後の仕掛けとやらの”写本の焼失” にまんまとはまってしまったらしいのだ。 「まぁ俺たちはいいとしても・・・。」 「そうよね〜・・・なんて言っても今回は情報から”合成獣に関しての 写本”ていわれてたからゼルはりきっていってたのにさ・・・ましてや ゼルが写本つかんで瞬間にだもんね〜・・・これはそうとうなダメージよ。」 リナがふつふつふと語る。 「で?そのゼルはどこ行ったんだよ?」 「まだ帰ってきてないでしょ?どこに行ったのやら・・・あ〜!!もぅ!! こんな時にアメリアがいてくれたらな〜・・。」 「そうだよな〜ゼルってなんだかんだいってアメリアの前じゃ素直でもんな。 」 リナとガウリイはハァ〜とため息を一つ・・・。あのダークスターとの戦いが 終わり、アメリアと別れてからはちょうど半年経つといったところ・・・。 それで、今アメリアのかわりにいるといったら・・・。 「リナ!ガウリイ!まだ出発しないの!!」 階段をいきおいよく走り降りてきた少女。あることがきっかけでリナに追いま わされている不幸な少女。 自称ソフィア。まぁこのごろはかなりリナたちに溶け込みつつあるが・・・ 「そんなこといったてゼルがまだ帰ってきてないんだもん。」 「まだイジケてるの?ゼルガディスらしくないわね〜・・。」 「そんなに言うならソフィア!あんたゼル探してらっしゃい!!」 「ハァ??なんで私が・・・!!」 「早く出発したいんでしょ??」 「うっ・・・わ、わかったわよ!!探せばいいんでしょ!!探せば〜!!」 さすが便利屋ソフィア・・・リナの思うまま動いている。 リナに言われたとおりソフィアはゼルガディスを探しに宿を出て行った。 「おいリナ〜・・・ソフィアに頼んで大丈夫なのかよ〜?これ役はいつも アメリアの役だろ?ゼルを慰めるのは・・・。」 「そんなこと言ったってさぁ・・・このままじゃあいつまでたっても出発 できじゃないのよ。それにソフィアにならゼルの気持ち少しはわかるかな って思ってんのよ・・・あのこも記憶を戻す方法探すのに苦労してるみたいだ からさ・・・。」 「今回はソフィアにかけてみると・・・?」 「まぁーそういうこと。」 「使ってるだけの気もするけど・・・。」 「おだまりガウリイ!!」 リナとガウリイがやいやいやってる間にソフィアはあちこち探し回っていた。 「だぁ〜〜〜!!どこにもいない!あんな目立つくせに〜!どこにいるの よ〜!!恨むわよゼルガディス〜〜〜!!」 「勝手に恨むな・・・。」 「えっ?」 どこかたともなく聞こえる声・・・見渡すとソフィアの真後ろの川原の側に 座ってるゼルガディスを発見!! 「あ!ゼルガディス〜〜〜!!あんたこんなところでなにやってんのよ!!」 ソフィアがゼルガディスに近づいて叫ぶのだがゼルガディスは答えない。 「さっさと出発するわよ!」 「悪いが・・・今は一人にしておいてくれ・・・。」 ゼルガディスはそれでけ言うとソフィアから視線を離しそのまま川のほうを 眺めた。ソフィアは一息ついて再びゼルガディスに話し掛ける。 「ゼルガディス・・・あんたいつまでいじけてるつもりよ?」 「・・・・・。」 「今までにもこんな事何回もあったんじゃないの?その時あんたどうして たのよ?」 ソフィアの言葉にハツとする。 今まで・・・・そう・・・今までは・・・ 『大丈夫ですよ!まだすべてが無くなったわくじゃありません!』 『また一緒にさがしましょ!絶対見つかりますよ!!』 『ゼルガディスさん一人で悩まないでください・・・私も一緒に悩ませ てください・・・一人より二人のほうがきっと楽になれます・・・』 『ゼルガディスさんは一人じゃありません・・・ゼルガディスさんの心が 癒されるまで、私でよければ・・・ずっと側にいますから・・・』 つらい時いつも今一番欲しい言葉をくれる・・・。 つらい時いつも側にいたくれる・・・。 つらい時いつも何もいわずに抱きしめてくれる・・・。 そんな少女の存在・・・。 肩までの整った黒髪、蒼く澄み渡ったような瞳、 自分の心の中に住み着いてしまった愛しい少女・・・。 今自分はこんなにつらいのに・・・。 少女の声は聞こえない・・・。 少女は側にはいない・・・。 少女は自分を抱きしめてはくれない・・・。 なぜ自分はこんなにつらい・・・?苦しい・・? 写本が自分の手の中で消えてしまったから―――――――? 自分が今一番求めているものは――――――・・・。 「・・・アメリア・・。」 少女の名が自分の口からこぼれ出た・・・。 誰にも聞こえない小さな声で・・・。 つづく |
4838 | 記憶を求めて・・・<癒してくれるもの2> | 緑原実華 E-mail | 11/4-14:47 |
記事番号4837へのコメント 「アメリア・・・。」 自分でも不思議だった。 無意識に自分の口からこぼれ名前・・・。 自分にとってアメリアはそんなに大きな存在だったのか? 俯いたまま苦しまみれに呟く。 「・・・バカだな。本当・・・、あいつがいなくなってから気ずくなんて ・・・。」 ゲシッ!! いきなりゼルガディスの後ろから蹴りを入れるソフィア。 「さっきから何一人でブツブツ言ってるのよ!私を無視して一人の世界にひ たってるんじゃない!!」 そう、ここにはソフィアがいたのだ。それを完璧に無視してソフィアいわく 、自分の世界に入ってしまっていたゼルガディス。我に返ったゼルガディス だったがいつものように怒ってくる気配がない。 ソフィアはどうしたものかとゼルガディスにもう一度尋ねる。 「ゼルガディス!私の質問に答えなさい!」 いきなりのソフィアの声に顔をあげるゼルガディス。 「質問だと?」 「そうよ。まずさっきの質問の答えを聞かせてもらいましょうか?」 「さっき・・・?」 「覚えてない・・・なんていったら殺すわよ。」 でた!!ソフィアのお得意の睨み目!!が、ゼルガディスはまったく同様せ ず(って言うか慣れた?)口を開く。 「いままでどうやって立ち直ってきたか・・・。」 「アラ?ちゃんと聞いてたのね。」 ソフィアはそういうとゼルガディスに「で?」っと答えを求める。ゼルガデ ィスは相変わらずの暗さで話を続ける。 「・・・仲間がいたんだ。」 「仲間?リナとガウリイ?」 「いや・・・もう一人・・・。」 ソフィアはここですべてをさっしたかのように説明口調で話始める。 「あ〜つまり、こういうことね!その人があんたがいつもこうしていじけて たら慰めてくれたと?けど、どういうわけかその人が今いなくてなかなか立 ち直れない、違う?」 さすがソフィア。鋭い勘である。ゼルガディスは細く微笑んで、 「そう・・・なんだろうな・・・。」 と,小さく答えた。 「その人じゃないとだめなわけ?仲間ならリナとガウリイがいるでしょ?」 そうソフィアは言うのだが、ゼルガディスは答えない・・いや、答えられな い・・・。 そう、仲間はアメリアだけじゃない、リナもガウリイも仲間だ。大切な仲間 ・・・。だけど,自分が受け付けない,受け付けてくれないのだ。 こんなふうに自分が落ち込んでしまった時,リナやガウリイの声は自分に入 ってこない。 けど、あいつの・・・アメリアの声だけは自分の中に溶け込むように入って きた。まるで心の傷を癒すかのように・・・。 「俺もずいぶんわがままになっちまったな・・・。」 他の誰かではだめなのだ。あいつの・・・アメリアの変わりは誰にもでき ない。 「ってこら〜〜〜!!また私を無視して一人の世界に入るんじゃない!!」 ソフィアの大声で我に返されるゼルガディス。 「あんたね〜!!二回聞かないと答えないわけ〜?!すぐに自分の世界に入 っちゃう性格直しなさい!!で?どうなのよ?その人じゃないとだめなわけ ?」 ソフィアは怒り口調で聞いてくるがゼルガディスはそれにはまったく応じな くまたソフィアと対象的に物静かに一言答えた。 「ああ。・・・あいつの変わりは誰にもできない。」 ゼルガディスの意外な答えに唖然とするソフィア。ソフィアの怒りもおさ まった様子。 「ゼルガディス・・・あんたって、意外とわがままね。」 ”わがまま”その言葉に反応するゼルガディス。 「そうだな・・・。いつのまにか・・・な。」 自分でもおかしいと思いつつソフィアの言葉を受け入れてしまう。 「本当にすごいよ・・あいつは・・。」 そう言いながら空を見上げる。 あいつも・・・この空を見ているのかと思いを張り詰めながら・・・。 つづく |
4840 | 記憶を求めて・・・<癒してくれるもの3> | 緑原実華 E-mail | 11/5-14:04 |
記事番号4838へのコメント あれからどれぐらい経っただろうか・・・。 ソフィアに鋭い質問攻められて・・・それから・・・ パコーーン!! どこから取り出したのかソフィアは鉄性ハリセンでセルガディス を頭から直撃!!なにせ岩なんで、普通のハリセンじゃ手ごたえ ないってことか・・・?いや、そんなことより・・・ 「っ〜〜〜!!いきなにしやがる!!」 食いかかるようにソフィアを睨むゼルガディス。睨まれたにもか かわらず、ソフィアはなぜかご機嫌。ソフィアはズィとゼルガデ ィスに顔を近づけて、 「よしよし!それだけ気力があれば問題ないわね。」 ソフィアの意外な言葉に一瞬あっけに取られる。 (もしかして、こいつもこいつなりに俺のこと心配してたってこ とか・・・?) そう思ったのもつかの間・・・ 「で?その人って男?女?」 「ハァ?」 「だから、あんたを励ましてくれてた仲間の一人は男か女かって 聞いてるのよ!」 「どっちだってお前には関係ないだろ。」 と、ソフィアから目線を外そうとしたのだが、 「私を睨む度胸と気力があるなら、男か女かぐらい言えるわよね〜 ゼルガディス〜〜〜!!!」 「ちょ,ちょっと待て!お前何密かに呪文唱えてるんだよ!!」 「さぁさぁさぁ!!言わないとどうなるかわかるでしょ〜〜!!」 「お前・・・そういうとこリナに似てきたな・・・。」 「うっ・・・。」 リナに似てきたといわれたのがよほどショックだったのかなんとか 静まる。 「で?」 「何が・・・?」 「だから男か女か。」 「・・・・女。」 「え〜〜〜〜!!!うそ??マジ?!本当に女なの?」 「・・・何故そんなに驚く?」 ソフィアの反応に不機嫌な顔つきで疑問をもつゼルガディス。 「だって・・・ゼルガディスに好きな人なんていなさそうだったか ら・・・。」 「好きな人だ〜〜〜?!」 「あれ?違うの?」 不思議そうに聞いてくるソフィアに対してゼルガディスは、 「バ、バカいえ!!あいつはだな・・・その・・・ただ人なつっこい だけであって・・・べつに俺は・・・!!」 慌ててごまかそうしているが、顔は赤面状態、言葉は文章になってない などから鋭いソフィアは、 (おもしろい・・・ゼルガディスがこんなにも取り乱すなんて・・・) と,内心遊び心でゼルガディスに質問する。 「その人ってどんな人?」 「えっ?」 混乱していた中いきなり新しい話題をふられたゼルガディスは一瞬考え るが、すぐにこたえを出した。 「どんなって・・・危なっかしくて、いつもいろいろ振り回されて、無 茶な事平気でする・・・・まぁ妹みたいなやつだな・・・。」 (・・・妹か・・・おもろくない・・・) おもしろくないって・・・ソフィア一体何を考えていた? 「最初はそうだった・・・」 「最初?だったら今は・・?何よ何よ!もったいぶらないでさっさと吐い ちゃいなさい!!」 「・・・何故そんなに期待に満ちた目をしてるんだ・・・」 どうやらソフィアはこういう恋物語関係のお話が好きなようである。や っぱりソフィアにもそういう女の子らしい面があるのである。 ため息一つついたゼルガディスは話を続ける。 「危なっかしいから守ってやってる・・・最初はそういう理屈だったんだ ・・・けど、それは違った。失いたくないから、大切だから、側にいてほ しから守る・・・俺自身がいつのまにかそうなってた。 俺は自分の目の前でそいつを失いかけた事がある・・・その時気づいた。 俺にとってこいつは絶対必要だ,絶対に失えない・・・だから守る。 大切な仲間だから・・・」 バッコ〜〜〜ン!! 本日二回目のソフィアのハリセン攻撃。 「おい!ソフィア!人がシリアスになってる時ぐらいツッコミ入れるな!」 ソフィアは聞く耳もたん,と言った感じゼルガディスに一言。 「ゼルガディス・・・あんたのそういう気持ちを世間一般では・・・ 『ベタ惚れ』っていうのよ。」 と、ソフィアは自信ありげに言い放つ。 ベタ惚れ・・・か・・・ そんなことずいぶん昔からわかってるさ・・・ さっきから頭に浮かぶのはアメリアのことばかり・・・ 俺は捜し求めていた写本がなくなったからこんなに苦しいのだとばかり 思っていた・・・けどそれは違う。 あいつが・・・アメリアが俺の側にいないから・・・ 声が聞きたい・・・ 笑顔がみたい・・・ 側にいてほしい・・・ 「・・・会いたい。」 ―――――自分の欲望からでた自分の本音――――――― つづく |
4855 | 記憶を求めて・・・<癒してくれるもの4> | 緑原実華 E-mail | 11/7-19:14 |
記事番号4840へのコメント 「ふ〜ん・・・会いたいんだ。」 ソフィアがいきなり声を出す。慌ててゼルガディスはソフィアの方に顔に 向ける。 「お前さっきの聞いてたのか・・・!?」 「聞いてたって・・・こんな近くにいるんだから聞こえてあたりまえでしょ 。」 「・・・」 ゼルガディスは黙ったまま体制を立て直す。 「会いたいなら我慢しないで会いに行ったらいいのに。」 「だめだ。」 強い口調で否定するゼルガディス。ソフィアも負けずに強い口調で言い返 す。 「何でよ?あんたその人に会いたいんでしょ?側にいて慰めて欲しいんで しょ?」 そう・・・ソフィアの言うとおり側にいてほしい・・・けどアメリアは 聖王都セイルーンの王女だ。そのことを知らないソフィアは簡単に言い放 つ。 「あいつは・・・王女なんだ。」 「王女・・・?」 「だから俺みたいなやつがあいつと一緒にいたら・・・。」 と、ゼルガディスは呟くが、 「こんの〜〜〜バカッ!!」 いきなりソフィアの怒りの叫びが響く。おもむろにゼルガディスの首元を 引っ張って沈んでいた顔を起こさせる。 「ゼルガディス、あんたそんなに根性無しなわけ?!あんたその人のこと が好きなんじゃないの?それを外見だけで諦めるっていうの?!」 「お前に何がわかる!!」 そう吐き捨てたゼルガディスはソフィアの手を払い除けた。 「こんな姿の俺がどうやって王女のあいつと平等になれって言うんだ!! 確かに会いたい!!けど今度あいつと会う時はもとの姿に戻れた時って決 めてるんだ!だから必死になって写本の在処を得て・・・」 「じゃあ今のゼルガディスは本当にその人なしでこれからももとの戻る方 法を一人で探すの?」 ソフィアの発言に言葉を失うゼルガディス。 「こんなふうにまた落ち込んだ時どうするの?あんた一人で立ち直れるの? それならいいわよ・・けど!いままで落ち込んでいた奴にこれから一人で 立ち直れるなんて思えない!」 「なら・・なら俺はどうしたらいいんだ!!わからない・・・どうしたら いいのか・・・。」 そこまで言うとゼルガディスは片手で顔を覆い苦痛に表情でいる。 「答えを出すのは自分自身よゼルガディス。けど、一つだけ言っておいて あげる。」 なぜかソフィアの表情には怒りはもちろんのことなのだが、ゼルガディス と同じ苦痛の表情も見られる。 「王族の人間はそうやって身分だのなんだのって人間離れしてるみたいに 言われるのが一番嫌いなのよ!!」 ソフィアの言葉にハッとする。 ”人間離れ”・・・自分にもよく当てはなる言葉・・・。 よくアメリアにも言っていた・・・ 『私、外見とか身分とかそんなの関係無いと思うんです。みんな同じ人間 なんですから・・・そのいっぱいいる人たちの中でこうやってゼルガディ スさんと会えたのってすごいと思いませんか?』 『・・・こんな姿した俺でもお前は俺のこと人間だと思うのか?』 『何言ってるんですか!ゼルガディスさん!!ゼルガディスさんは誰より も人間らしい人間です!!』 『何故そう思う?』 『私の大好きな人だからです。ゼルガディスさんの心はとっても温かいっ てことちゃ〜〜んと知ってますから!ほらぁ、言ったじゃないですか!外 見とか身分は関係ないって・・・人間に大切なのは心なんですよ!』 「心・・・か。」 アメリアに言われた事を思い出して自然に顔が微笑む。 「答えは見つかったわけ?」 ソフィアが睨み目でゼルガディスに尋ねるが、 「やめた。」 「ハイ?」 いきなりのゼルガディスの言葉にソフィアは怒り心頭で食いかかる。 「あんた「やめた。」ってどういうことよ!!その人のこと諦めるってい うことなの?!」 「バカ!!誰が諦めるか!!悩むのをやめたってことだ。」 「悩む・・・?」 「ずっと悩んでた・・・外見も違えば身分だって違う・・・そんな俺があい つのことを愛しい思っていいのかって・・・。」 「逃げてるだけじゃないの・・・そうやって外見とか身分とをいいわけにし て・・・・その分じゃあその人に本当のあんたの気持ちは伝えられてないみ たいだし・・・。」 今日のソフィアはきつい・・・ゼルガディスはすべて図星のようで一瞬声が つまったが再び話し始める。 「確かに俺は逃げてた・・・けど、もう逃げるのも悩むのもやめだ。俺はあ いつが好きだ・・・心からそう思う。」 「そういうことはその本人の前で言いなさいよ。」 あきれた口調でソフィアは言うが、すぐに目を輝かせてゼルガディスに攻め 寄る。 「で?で?で?行くの?その王女様のところに?」 「・・・いや、やめとく。」 「え〜〜〜〜!!なんでよ〜〜!!せっかく自分に気持ちを認識できたの に。」 「だから行かないんだ。この状態であいつに会いに行ったら連れ去ってきち まうかもしれないかな。」 「うわぁ、大胆!!ゼルガディスの言葉とは思えないわ。」 「一言多いぞ,お前・・・。」 なんだかんだとやり取りしてる二人だったが、なんとかゼルガディスの立ち 直った様子。 「けど、ゼルガディス・・・あんた本当にその王女様いなくて平気なの?」 そう,これが一番の問題だったのだが・・・ 「ああ。自分に自信が持てた。俺があいつのことを好きでいれればそれで いい。いままでは自分に自信がもてなかったから、だから側にいてほしかっ たんだ。そう思う。」 ソフィアは満足そうにゼルガディスの言葉を聞いて頷く。 「まぁ,答えとしては合格かしら?これでもし答えが「諦める。」とかのたぐ いだったら殺してたけどね。」 「そういうことをさらっと言うなよ。」 「だってそんなのその王女様がかわいそうじゃない!私その王女様も話聞い てたらゼルガディスのこと好きだと思うのよ。まぁこれは私の推測だけど、 好きでもない人のために普通そこまでしないでしょ? ・・・王女様の気持ちは痛いぐらいわかってるつもりだからさ。」 そう言ったソフィア顔はどこどなく切ない・・・。 「そういえばお前さっきめちゃくちゃ怒ってたな・・・王族絡みなったら急 に・・・・。」 ギクッ!!!ソフィアの体が反応する。 「や、や〜ね!あんたがあんまりバカなこと言うから腹が立っただけよ!! ほら!さっさとリナたちのところ戻るわよ!早く出発してあんたは早くもと の姿に戻ってその愛しい王女様のもとへ一刻も早く行ってあげなさい!!」 なにやら口調があたふたしているソフィア。そのまま話題を変えてさくさく と歩き出す。 「ソフィア。」 ゼルガディスがソフィアは呼び止める。呼ばれたままソフィアは立ち止まり、 ゼルガディスの方に方向転換。 「サンキュ。今日はお前に感謝する。」 「ふふん!この借りは高いわよ!あ!そうだ!ねぇねぇ〜ゼルガディス、 それってどこの王女様なの?」 「・・・どこまでも追求する気だな・・お前。」 「いいじゃない、減るもんじゃないし!」 「そういうところまでリナに似てきたな。」 「うっ・・・。」 そんなやり取りをしながらリナたちのいる宿に向かう。 そして、また新たな旅路へと一歩踏み出す。 待ってろよ 絶対迎えに行くからな 自分の気持ちをアメリア、お前に伝えるために・・・ ――――――愛してるという気持ちを――――――― ===================================== この話はただアメリアにべた惚れのゼルが書きたかっただけなんです・・・。 ソフィアの謎も少しずつ明らかにしていく予定です。 もうちょっと続くのでお付き合いください。 一応<癒してくれるもの・・・>のお話はここが区切りです。 |
4857 | 記憶を求めて・・・〜好きな人は誰ですか?〜 | 緑原実華 E-mail | 11/8-18:08 |
記事番号4837へのコメント 好きな人は誰ですか?<リナ編> またもやリナとソフィアは二人で街へショッピング気分で出かけた。 不意にリナがソフィアに声をかける。 「ねぇ〜ソフィア?」 「何よ。」 無理やり連れ出されたソフィアはご機嫌ななめである。 「あんたさ〜・・ずっと一人旅だったの?」 「あ?うん・・・まぁ〜そうだけど・・・。」 「ふ〜ん・・・」 リナが疑いのまなざしで見つめてくる。ソフィアはそのリナの行動に「何よ! その目は?!」と反撃するが・・・ 「だってさ〜あんたって一応美人なんだし〜男の一人や二人連れててもおかし くないかな〜って。」 「何バカなこといってんのよ!」 「あ〜でも、声かけらてたことはあったでしょ?「そこの彼女〜一人?俺たち といっしょに旅しな〜い?」とか・・・?」 「あ〜そういえばそんな事もあったわね・・・追い返したけど。」 「あ・・・そう・・。」 ソフィアのあの鋭い目つきを見せ付けられたらどんなにしつこい奴でも逃げる ように去っていくだろう・・・。リナもこれには妙に納得した。と、逆に今度 はソフィアがリナに質問する。 「そういうあんたはどうなのよ?」 「えっ?何が?」 「だから、あんたはガウリイとゼルガディスどっちが狙いなわけ?」 しばし沈黙・・・ 「な,何言い出すのよ〜〜〜!!わ,私は別に・・・!!!」 「リナ、顔真っ赤。」 「うるさい!!あんたが急に変な事言い出すからでしょ!!」 リナは息切れしながらソフィアに訴えるが、 (リナってからかうとおもしろい・・・) と、密かに思ってしまうソフィア。もう少しからかってやろうと、ソフィアは 新たに質問する。 「で?どっちが好みなのよ?」 「なっ!!こ,好みって・・・!!私は別にガウリイのことなんか・・・!!」 「ふ〜ん・・・ガウリイなんだ。」 うっかりとガウリイの名前を出してしまったリナ。しまったと思っても後の祭 りである。 「まぁ〜そんな感じはしてたんだけどね〜。」 と、リナの弱みを握った優越感を振りまいて歩き出すソフィア。リナはその後 を慌てて追う。 「ちょ、ちょっと!!ソフィア〜!」 「大丈夫よ、言わないから。」 (それにしても,リナって意外と単純。) 今日はいつもリナに使われているソフィアのとっては優越したショッピングみ たい。 好きな人は誰ですか?<ガウリイ編> ショッピングから帰ってきたソフィアは一息ついて近くにあったソファに腰か ける。リナはそのまま盗賊いじめの時に手に入れた宝を売りに行くとういうこ とで先に宿に帰ってきたのだ。 「お!ソフィア。リナは一緒じゃなかったのか?」 声をした方に顔を向けるとそこにいたのは先ほどの噂の人ガウリイ。 「リナなら盗賊から巻き上げたお宝を売りに行ったわよ。」 「あいかわらずだな〜あいつも。」 などと陽気に振るまっているガウリイ。先ほどの話もあってどうも気になるソ フィアはガウリイに質問攻め。 「あのさ〜ガウリイってなんでリナと旅してるわけ?」 「なんでって・・・う〜ん・・・。」 「理由なしかい・・・。」 「あ〜!俺はリナの保護者だから!」 「・・・保護者ね〜・・・。」 あいまいな返事を返すソフィア。 (保護者って・・・どういう意味で言ってるんだろ・・・。) 内心気がかりないソフィアはまたもやガウリイに質問する。 「じゃあ、いつまで保護者やるつもり?」 ソフィアのこの質問に、一瞬考えたガウリイだったが・・・ 「そうだな〜・・・一生かな〜?」 「え〜〜〜!!一生??!」 「何そんなに驚いてるんだよ〜ソフィア?」 「だって,一生って・・・!!」 質問したほうが混乱している・・・が、ここでソフィアはハッと気ずく。 (よ〜〜く考えたらこのリナいわく、脳みそクラゲのガウリイが言ってるこ となのよね〜・・・) 本気にしないほうがよいのか・・・?と思うソフィアだったが、ガウリイが思 い出したように手をポンとたたき、 「そういえば,昔リナに同じ質問されたことがあったな〜。」 ソフィアは内心驚いたが、リナも一応女らしい面があるんだ・・・と理解する。 「その時も”一生”って答えたの?」 「う〜ん・・・あんまり覚えとらん・・・。」 「・・・リナも大変ね・・・。」 あきれた口調でソフィアはため息をつきながら,ガウリイを見る。 「ん?なんだ?」 ソフィアの視線に気づきガウリイが振り向く。、 「ね〜ガウリイ、あんたリナのこと・・・」 「ちゃんと大事に思ってるぜ、これでも。」 ソフィアは先にガウリイに言葉を取られて一瞬あっけにとられるが、細く微笑 み、 「そう・・・。」 と、それだけを言い残して席を立つ。 (なんだ・・・あの二人ラブラブなんじゃない。) そう思いつつソフィアはおもしろいこと知ったわ〜。と上機嫌でその場を後に した。 好きな人は誰ですか?<ゼルガディス編> リナとガウリイの意外(?)な関係を知って上機嫌のソフィアは自分の取って ある部屋に戻ろうとした時、 「おい、ソフィア。」 後ろからゼルガディスに呼び止められた。 「何?」 「・・・お前、今日は機嫌いいな。」 「あ!やっぱりわかる〜?実はさ〜リナとガウリイの意外な関係が発覚して〜 それがもうすごいのなんのって〜!!」 たんたんと話すソフィアはいつもとは別人・・・。 「あいかわらず、性格に似合わず恋愛話の好きなやつ・・・。」 「ちょっと!”性格に似合わず”ってのは何よ!」 「まぁ、それだけ上機嫌なら手伝ってもらおうか?」 「ハァ?」 ソフィアの言葉はそっちのけでゼルガディスは手にしていた数冊の書物をソフ ィアに見せる。ソフィアはすぐに察したようでいっきにいつも不機嫌な顔に 戻って、ゼルガディスを睨む。 「この書物の解読を手伝えと・・・?」 「そういうことだ。」 ソフィアはかなり文学的知識を持っている。それを見込んでゼルガディスはた のんでいるのだが、 「それじゃあ・・・条件があるわ!!」 「条件?・・・金か?」 「お願いだからリナと一緒にしないで・・・。」 ソフィアの表情が一気に暗くなる。そんなにリナと同等に見られるのはいやか? 「それじゃあ,条件てのはなんなんだ?」 ゼルガディスは不思議そうにソフィアに尋ねると、ソフィアはニヤっと笑い、 「ゼルガディス、私が今なんでこんな気分いいかわかる?」 「そりゃ〜リナたちのおいしい関係がわかって・・・だろ?」 「ビンゴ!!それで私はもっとそういうお話聞きたいのよね〜。」 とゼルガディスに攻め寄る。ゼルガディスは嫌な予感を察し後ずさりする。 「な,何が言いたい?」 「この前話してた王女様の話〜」 「なっ!!」 ゼルガディスの顔が一気に赤くなる。ソフィアはそのゼルガディスの反応を 見てまたまた攻め寄る。 「あんたがめちゃくちゃべらぼーにベタ惚れしている王女様のお話してくれ るなら手伝ってあげてもいいけど〜。」 「話って・・・!!」 「そうね〜たとえばどうやって出会ったのとか、その王女様のどこにほれたの か〜とか・・。」 「〜〜〜〜!!あ〜〜もういい!!」 そう言い放ってゼルガディスは自分の部屋に戻っていった。ソフィアの勝ちで ある。 「ふふん!今日はいい気分だわ〜。」 と、気分最高のソフィア。リナとガウリイのおいしい関係もわかり、ゼルガデ ィスもからかうことができて、いつも便利屋として使われてきているソフィア にとっては今日は優越感たっぷりの一日なのでした。 |
4859 | 記憶を求めて・・・〜本当の姿を映す鏡〜 | 緑原実華 E-mail | 11/8-18:11 |
記事番号4837へのコメント 本当の姿を映す鏡 リナたちご一行はとある町に着いた。するとそこで、 「は〜い!見てらっしゃい、よってらっしゃい!なんとここにある鏡、自分の 本当の姿が映るっていう代物だ〜!」 「鏡に手をあてるだけでOKよ!」 と男と女の二人組みの商人が店を開いていた。 「お!おもしろそうだな〜。」 「やめときなさいよガウリイ。よく商人が客集めにするパホーマンスみたいな ものよ。」 とソフィアは言い放ち早く書物をあさりに行きたいと主張する。ゼルガディス も、 「嘘くさい・・・。」 と言って無関心・・・だが,ここに一人・・・ 「やだ〜おもしろそうじゃない!鏡にさわるだけならタダなんだし、行ってみ ましょ〜!」 興味しんしんでその店に近づくリナ。”タダ”ってところがいかにもリナらし い。それにつられて少しは興味だあったのかガウリイもリナの後を追う。ゼル ガディスとソフィアは「やっぱりこうなるのか・・・。」と思いつつもリナた ちの後につく。 「お!お嬢ちゃん、この鏡にさわってみたいのか?」 男の商人がリナに声をかける。リナは首を縦に振り、横にいたガウリイと一緒 に鏡に手をあててみる・・・しかし・・・ 「あれ?何も変らない・・・。」 リナとガウリイの姿はそのまま鏡に映った。 「それはその姿があなたたちの本当の姿ってことよ。」 と,女の商人が説明する。リナは腕を組んでガウリイを見上げる。リナの視線に 気づいたガウリイは、 「な、なんだよリナ?」 「イヤ〜・・・ガウリイのことだからクラゲが映るのかな〜って思ってたんだ けど・・・。やっぱりガウリイも人間なのよね〜・・・。」 しみじみ思うリナにガウリイは不機嫌そうな顔をして言い放つ。 「お前俺のことどう思ってたんだよ・・・?」 「クラゲ。」 即座に答えたリナに対してガウリイは少しイジケ気味・・・。 「さ〜てと・・・。」 そういったリナはゼルガディスの方に視線を向ける。それに気づいたゼルガデ ィスは、 「な、なんだリナ・・?」 「フフ〜ン一番興味深いはゼル!」 「俺にもこの鏡で試せと言いたいわけか?」 「そういうことよ!そりゃ!!」 「おわっ!!」 答えも聞かずにリナはゼルガディスの腕を引っ張り無理やり鏡に手を触れさせ る。すると・・・ 「!!」 「わぁ!変った〜!!」 そう、ゼルガディスの姿は合成獣ではなく普通の人間の姿に変って鏡に映し出 されていた。 「へ〜ゼルの人間バージョンってこんな感じなのね〜。この鏡も本物みたいだ し。」 リナが関心してると女商人が嬉しそうに言う。 「あら〜姿が変ったのはあなたが初めてよ!」 しかしセルガディスは何も答えずその鏡に映った自分の本当の姿を見て思う。 (昔の俺って・・・こんな奴だったか?) ・・・・すっかり今の合成獣の姿が定着してしまっているようである・・・。 「さてさて〜!最後はソフィア〜!!あんたよ!!」 リナがいきよいよく言いながら振り返ったのだが、そこにソフィアの姿はなか った。 「あれ・・・?ソフィアは?」 「あ〜つれの女の子なら君たちが盛り上がってる時に行きたいところがあるか ら先に宿に行っててくれって言ってどこかに行っちゃたよ。」 と男商人がたんたんと話す。 「なに〜〜!!ソフィアの奴〜〜!!逃げたわね〜!!もう!本当に自分勝手 なんだから!!」 「お互い様だと思うぞ・・・。」 「なんか言ったガウリイ〜?」 「イ、イヤ・・!!なにもない!なにもないって!!」 なんだかんだ言ってリナたちは仕方無しに取ってある宿に向かうことにした。 もう日が沈みかけるころ・・・ 「そろそろ店しめるか。」 「そうね!今日はあの合成獣のお兄ちゃんのおかげで商売繁盛よ!」 と、二人組みの商人は話す。あの後ゼルガディスの姿が変ったので鏡のことを 疑ってた人々も集まってきて、そのついでに商品も売れたということである。 「ちょっといい?」 店を片付けだそうとした時声がかかった。 「あれ?君はたしか昼間の・・・。」 そう,声をかけたのはソフィア。 「聖水一つほしいんだけど・・・まだ大丈夫?」 「ハイハイ!毎度!!」 男商人は手際よく聖水を渡す。 「ねぇ?あなたは鏡に触ってみないの?」 女商人がソフィアに尋ねる。ソフィアは鏡の方は見て呟く。 「本当の姿・・・ねぇ・・。」 「そうよ!物はためしって言うし・・ね!」 と、鏡をソフィアの目の前に差し出す。最初は少しとまどったものの女商人の 進めにより手を鏡にかざしてみることにした。すると・・・!! 「あ!変った〜!嘘〜〜!!別人見たい〜〜!!」 「お!ほんとだ!・・・本当に別人見たいだな〜可愛い子〜!!」 「な!!この浮気者!!」 「冗談だって・・・!!」 なんと!ソフィアの姿も変ったのだ。 二人組みの商人が言い合ってるすきを見てその場を退散する。 なぜか複雑な気持ち・・・でも悪い気分じゃない・・・だって・・ 「鏡に映ったのは・・・今の私じゃなくて昔の私だったもんね・・・。 やっぱり昔の私のほうが、本当の私なのか・・・。」 そう呟くと赤く染まった空を見上げる。 「早く・・・昔の私に戻らないと・・・もう・・時間がない。」 ソフィアはそう言い残して宿に向かった。 一方あの二人組みの商人のほうはというと・・・ 「私というものがありながら他の女を可愛いなんて〜〜!!確かに鏡に映った あの子はかわいかったけど〜〜!!」 「あ〜〜!俺が悪かったって・・・!!・・・それにしても。」 「それにしても・・?何?」 「いや・・・あの鏡に映った子・・・どこかで見たことがあるような・・・。」 「あ〜〜〜!!やっぱり浮気してたのね〜〜!!」 「だから違うって!!会ったことはないけど,見たことだあるような気がする。」 「なにそれ?」 「・・・俺にもよくわからん・・・まぁいいか!さっさと店閉めようぜ!」 「あ〜〜〜,話そらした〜〜!!」 ソフィアはやっぱり謎に包まれた存在である。 ===================================== はいはい! 次にいよいよソフィアの謎が明らかになります!! |
4860 | 記憶を求めて・・・ついに発覚?!ソフィアの謎〜 | 緑原実華 E-mail | 11/8-18:15 |
記事番号4837へのコメント いよいよ記憶を求めて・・・もクライマックス!! ソフィアの謎がやっと書けました〜・・・。 ===================================== ついに発覚?!ソフィアの謎1 「ハァ〜・・。」 ため息一つついて宿に貼ってあるカレンダーを眺めるソフィア。その光景を見 てリナたちが疑問を抱く。 「ねぇ〜・・・、ソフィア何かあったの?このごろずっ〜とカレンダー見てた め息ついてるわよ。」 「さぁ〜な。本人に聞いてみたらどうだ?」 「え〜・・そんな簡単に聞けるもんじゃないわよ・・」 とリナとゼルガディスが話していた時、 「どう〜したソフィア?なんか悩みでもあるのか〜?」 いきなりガウリイがソフィアに質問!リナでもソフィアに質問するのはなにか とやりにくい。それをいとも簡単にやってのけたガウリイ。 「さ、さすがガウリイ・・・軽いわ・・。」 遠くから見守るリナたちはソフィアがガウリイに悩みを打ち上げるのを待って いた。ソフィアはまた一つため息をついて呟く。 「悩みがわかれば、こんなに悩まないんだけどね・・・。」 「え?」 「いいの・・・今のは忘れて。」 そう言ってソフィアは自分の部屋に戻っていった。それを見計らってリナはガ ウリイに攻め寄る。 「ねぇねぇ!ガウリイ、ソフィアなんていってた?」 リナは興味しんしんで聞くのだがガウリイはいま一つわからないといった感じ で、 「いやな〜・・”悩みがわかれば悩まない”って・・。」 「何それ?」 「さぁ・・?」 結局ソフィアの悩みはわからないままである。 「まぁ、そのうちどうしようもなくなったら向こうの方から言ってくるだろ。」 「それもそうね〜・・・。」 ゼルガディスの一言でこの場は丸くおさまった。 一方自分の部屋にかえったソフィアは、ベットに横になって考えていた。 「悩み・・・か、本当・・・昔の私の悩みってなんだったんだろ・・?」 また一つため息・・・すると、 「おやおや、そんなに大きなため息ついて何かお悩みですか?」 どことなく部屋に響く声。ソフィアはベットから身を起こして答える。 「ハァ〜あんたが来たってことはここでタイムリミットなのね〜・・。わかっ てたけどさ〜。」 「まぁまぁ、あと30分ありますよ。」 「30分で何ができるのよ!!まぁいいわ!ちょうどあんたに聞きたいことが あったのよ。」 「あなたに歓迎していただけるなんて光栄ですね〜。」 「だれも歓迎なんてしてない・・・。」 不機嫌そうなソフィアの前に姿を現したのは・・・ 「3ヶ月ぶりね、オカッパ魔族。」 「オカッパは止めてください!ゼロスです!!」 そう、ソフィアの前に現れたのはあの謎(?)の神官ゼロスだった。 そのころ下の階ではリナたちが食事タイムに入るとことだった。 「ソフィアの奴降りてこないわね〜、よしゼル!ソフィア呼んで来てよ。」 「何故俺が?!」 「だって〜私が席はなれちゃったらガウリイに先食べられちゃうんだもん。」 と、リナとガウリイの手にはもうナイフとフォークが握られていた。ゼルガデ ィスは仕方なしにソフィアを呼びに行く。 ソフィアの部屋まで来てノックしようと思ったのだが,なにやら部屋の中から 話声が聞こえる。 不信に思ったゼルガディスはそっとソフィアの部屋の中を覗いてみると・・・ そこにいたのは、 (ゼ、ゼロス?!) ゼルガディスの目の中に飛び込んできたのはあのゼロスとそのゼロスと話して いるソフィア。 (一体どういうことだ・・?!あの話振りから見て今日初めてあったって感じ じゃないな・・・ソフィアの奴・・ゼロスとどういう関係だ?・・・少し様子 を見るか・・) そう思い起こしたゼルガディスは二人の様子を見ることにした。 ゼロスとソフィアの話は続く。 「それで、僕に聞きたいこととは・・・?」 ゼロスが改まって聞くとソフィアは一息置いて尋ねた。 「昔の私の悩みって何?」 「悩み・・・ですか?」 「そうよ。」 ソフィアはベットに腰掛けて話を続けた。 「だってそうでしょ?何か悩みがあったから自分の記憶をかけてあんたみたい な魔族と契約したんでしょ?昔の私は何をそんなに悩んでいたの?何が望みだ ったの?わからないわよ・・・ここまでする理由が・・・。」 (契約・・?) 外で聞いているゼルガディスにはまだ話が見えない。 ゼロスはソフィアの質問をきき細く微笑む。 「それは・・・秘密です!」 「オイ!!」 ソフィアは鋭くツッコミを入れる。 「あんた答えるんじゃないの?!」 怒り心頭でゼロスに食いかかるが、 「そう言われましても・・・その悩みを話したのがきっかけになって記憶が戻 ってしまったら、僕の立場だありませんからね〜。」 「・・・いい性格してるわね〜。」 ゼロスは一息ついて慎重に話し出す。 「あなたとかわした契約・・・。3ヶ月以内に自分の力でなくなった記憶を取 り戻せたら、僕があなたの望みを一つかなえる・・・と,言うものでしたが、 あくまで自分の力でです。」 「だからあんたに姿も性格も変えられたんじゃない!!」 「性格はちがいます!!あなたが勝手に変えたんです!! まぁ、記憶が戻れば性格も戻ると思いますが・・・と言うより,戻ってもらわな いと僕が困ります。」 淡々と会話が進む中、外でこの会話を聞いていたゼルガディスは、 (なるほどな・・・そんな契約をしていたのかソフィアの奴・・・しかもゼロ スと契約するなんて運の悪いやつ・・・。) と,少しは理解してきた。 「第一ね〜、このロットのある場所が悪いのよ!!私のいた国から2ヶ月もか かる遺跡に持っていくなんて〜!!」 そう言い放ってゼロスにロットを突きつける。このロットがこの物語のきっか けになった代物である。 (そういえば、あのロットがきっかけでソフィアと旅することになったんだっ たな・・・リナのやつ忘れてるんじゃないのか・・・?) ゼルガディスはふつふつ思う。 ゼロスはいつものニコニコ顔で軽い口調で話す。 「でも,その遺跡に行く間にいろいろな書物は読めたと思いますが?それに2ヶ 月ってことは後の1ヶ月はフリーだったでしょ?そのロットにはあなたの記憶 が封印されてますから取りに行かざるおけなかったでしょうが・・・。何か不 満でも?」 (そうか・・あのロットの中にはソフィアの記憶が封印されてたわけか・・・ 手放さないわけだ。) ゼルガディスはソフィアの謎が少しずつわかっていき,いつ出て行こうかと間を 伺っていた。 「このロットのせいで・・・それから1ヶ月私がどれだけ苦労したか〜〜〜!!」 「えっ??何かあったんですか・・?!」 ソフィアの激怒ぶりにゼロスは引いてしまった。 「・・・・。」 怒っていたソフィアだったが、落ち着いた口調で話した。 「・・・仲間ができたのよ・・・。」 「仲間・・?」 少し顔を赤らめて話すソフィアにゼロスは面白半分に質問する。 「どんな人なんですか?」 この質問にソフィアは目の色を変えて話しまくる。 「そりゃ〜もう!自分勝手で、手がつけられなくて、ほら見てよ!そいつらよう に鉄性ハリセンまで作っちゃったんだから!本当私のこと便利屋みたいに扱っ て〜〜!!そのせいで、この1ヶ月ほとんど何もできなかったんだから〜〜 !!」 「ハァ〜・・・なんかすごい人みたいですね〜・・・。」 (悪かったな・・・) ソフィアがスバスバ言い放つので出て行く機会を失ってしまった。 「でも・・・。」 「でも?」 「嫌な奴らじゃなかったわ。 手が付けられないのは本当だけど、あいつらといると不思議に心が和むってい うか・・・ 記憶のことなんてどうでもよくなっちゃうこととかあったわ、不思議よね。 そう思うと昔の私に感謝しなくちゃなって思うのよ。昔の私があんたと契約し なかったらこんな体験できなかったと思うから・・・。」 ソフィアの意外な言葉にゼルガディスは驚きを隠せないでいる。 「その人たちには言ったんですか?あなたの本当のことを・・・。」 ゼロスの問いにソフィアは首を横に振る。 「いいの・・・言わなくて・・・私はずっと騙してた事になるんだから・・・。 このまま別れたほうがいいと思うの・・・何も知らないまま,私はあいつらに とっては”ソフィア”でいいのよ。それで充分・・・。」 「ソフィア?」 「私の自称の名前。」 「なるほど。」 とゼロスは苦笑する。ソフィアは話を続ける。 「だから、そんな体験をさしてくれた昔の自分に、まぁお礼って言うの?今ま で一応いろんな書物を読んできたつもりだから、その中に昔の私の望みに少し でも役立つ事があるなら力になりたいって思ってるのよ。」 かなり顔を赤らめて話すソフィアにゼロスは、 「大丈夫ですよ。今までの3ヶ月間あなたが得たものは昔のあなたに受け継が れます。つまり、この3ヶ月のあなたの記憶は無くならないってことです。」 と,言うのだが、ソフィアは首を横に振って否定する。 「それじゃあ私がやったことにらならない!!私は昔の私に何かしたいの! それを昔の私がやちゃったらなんの意味もないじゃない!!」 ソフィアはゼロスにそう攻め寄る,するとゼロスはいきなりソフィアに顔を近 づけて、 「そういう優しい所は昔と変りませんね。」 「なっ!!」 ソフィアの顔が一気に赤くなる。ゼロスはさらにソフィアに近づき腕をつかみ ベットに押し倒す。 「今のあなたもいいですけど,僕はやっぱり昔のあなたのほうが好みですか ね〜。」 「な,何いってんのよ!!ちょっとゼロス〜〜!!」 「おや?あなたに呼び捨てで呼ばれるのも悪くありませんね〜。」 「こらこら〜!!あんた何いってんのよ〜!ちょっと離しなさいよ!この女た らし魔族〜!!」 なにやらごたごたやっている二人。かなり怪しい・・・。 (何やってるんだか・・・ゼロスの奴、からかいすぎだ・・・。助けてやる か・・。) そう思いやっと部屋に入るきっかけができ入ろうとした。その時、 「だめですよ〜。かりにも聖王都セイルーンの王女様がそんな言葉づかいした ら。」 ゼルガディスの足がピタリと止まる。 (聖王都セイルーンの王女・・・?) 先ほどまで騒いでたソフィアも急に静かになってゼロスの手を払いのける。 ゼロスは細く笑い一言。 「ねぇ?アメリアさん。」 ===================================== ソフィア=アメリア? っていうところで続きます。 |
4863 | なんですとぉぉぉぉっ! | ねんねこ E-mail URL | 11/8-22:35 |
記事番号4860へのコメント どうも。ねんねこだす。 久しぶりに書き殴りにきて、続編が出ていたので来てみればっ! やるじゃんっ! おかっぱ魔族っ!……てそーじゃなくって。 ソフィアがアメリアっ!? 意外や意外。あああ、続きが楽しみです。 それはともかく……なんとなく気に入ったおかっぱ魔族。 そーか、そーだよな。ゼロスおかっぱですからね(笑)でも、似たような感じの髪型のアメリアも言うなればおかっぱ巫女…… ……なんか嫌な単語だ…… ううう、かなり支離滅裂な文章でごめんなさい。 何はともあれ、ソフィアの正体が……驚きです。 ではでは、続きを楽しみにしとりますね。 ねんねこでした。 |
4867 | Re:なんですとぉぉぉぉっ! | 緑原実華 | 11/9-15:46 |
記事番号4863へのコメント > >どうも。ねんねこだす。 >久しぶりに書き殴りにきて、続編が出ていたので来てみればっ! >やるじゃんっ! おかっぱ魔族っ!……てそーじゃなくって。 >ソフィアがアメリアっ!? >意外や意外。あああ、続きが楽しみです。 >それはともかく……なんとなく気に入ったおかっぱ魔族。 >そーか、そーだよな。ゼロスおかっぱですからね(笑)でも、似たような感じの髪型のアメリアも言うなればおかっぱ巫女…… >……なんか嫌な単語だ…… >ううう、かなり支離滅裂な文章でごめんなさい。 >何はともあれ、ソフィアの正体が……驚きです。 >ではでは、続きを楽しみにしとりますね。 >ねんねこでした。 どうも!緑原です。 うう・・・やっぱりみんな言うことは同じですね〜・・・ 最初からこういう設定だったんです。 じゃあソフィアはオリキャラじゃないじゃん・・・といわれればそれまでなんですが・・・。 でもアメリアもオカッパですよね。でもでも一回誰かゼロスにおっかぱ魔族って 言わせたかったんですよ〜。リナがTRYで言ってた気もしますが・・・。 もう少し続くのでお付き合いください!! |
4864 | 何と言っていいか……… | ゆっちぃ E-mail | 11/8-23:51 |
記事番号4860へのコメント お久し振りでございます。ゆっちぃです☆ いやその………何と言えば私の驚きが伝わるのでしょうι とにかくびっくりです。そりゃあもう、言葉も出ないほど!! ソフィア=アメりんっっ!?? 予想もしてなかった展開に心臓がすっかりオーバーヒートです。(何のこっちゃι) とにかく続きが気になります!めっちゃくちゃ! 次回の投稿、楽しみにしてますね〜〜 明日もテストだってーのに、我慢しきれずカキコしちゃったばかゆっちぃでした☆ |
4868 | 何とも言えないですよね・・・ | 緑原実華 | 11/9-15:54 |
記事番号4864へのコメント こんにちは! いきなりばらしちゃいました・・・。 本当はもっと長かったんですが、早くアメリアだしたくて・・・。 と、いうことはソフィアはオリキャラちゃうやん!!っていわれたらそれまでなんですけど(笑) それにしてもなんかゼルアメじゃなくてゼロアメになってしまってます・・・。 最終的には私のことだからゼルアメになるとは思いますが、もう少し続きますので お付き合いください!! テストがんばってくださいね! 実はこれ学校から打ってたりします・・・。 |
4865 | なにいいいぃぃっ!? あ、初めまして………。 | 桐生あきや | 11/9-00:18 |
記事番号4860へのコメント はじめまして、桐生あきやともうします。ずっと読んでいたんですが、レスもしなかった私を許して下さい(汗)。 パソコンの前でレスのタイトルそのままの叫びを発してしまい、その勢いでレスへとあいなりました………(おいおい)。だってマジで叫んじゃったんだもん…。 ソフィアがあまりにもアメリアとかけ離れていたキャラだったので、ひたすらびっくりです(目つきコワイらしいですし)。でも、色々考えてみると、チラホラ共通項も見つかりますね。からむゼロスもいい感じで(笑)。 ソフィア大好きなんですよ〜。これからアメリアに戻っちゃうんでしょうか?? 続きがとっても気になります。楽しみに待ってます。 それでは。 桐生あきや 拝。 |
4869 | はじめまして〜 | 緑原実華 | 11/9-16:01 |
記事番号4865へのコメント > > はじめまして、桐生あきやともうします。ずっと読んでいたんですが、レスもしなかった私を許して下さい(汗)。 >いえいえ!!読んでくださっていたただけでも感激です〜!! > パソコンの前でレスのタイトルそのままの叫びを発してしまい、その勢いでレスへとあいなりました………(おいおい)。だってマジで叫んじゃったんだもん…。 皆さんやっぱり同じ反応ですね。 > ソフィアがあまりにもアメリアとかけ離れていたキャラだったので、ひたすらびっくりです(目つきコワイらしいですし)。でも、色々考えてみると、チラホラ共通項も見つかりますね。からむゼロスもいい感じで(笑)。 私的にゼルアメ←ゼロスっていう関係がかなり好きなんですよ〜。 > ソフィア大好きなんですよ〜。これからアメリアに戻っちゃうんでしょうか?? 感激です〜〜!!ソフィア好んでいてくれる方がいらっしゃるなんて〜!! ソフィアはアメリアに戻るのか?!・・・次回にご期待ください!! > 続きがとっても気になります。楽しみに待ってます。 > それでは。 もう少し続きますので、お付き合いくださいね。 緑原でした!! |
4880 | 記憶を求めて・・・ついに発覚?!ソフィアの謎〜2 | 緑原実華 E-mail | 11/11-18:49 |
記事番号4860へのコメント ソフィア=アメリアっていうことでしたが、 その続きです。 ついに発覚?!ソフィアの謎2 「ねぇ?アメリアさん。」 ゼロスは確かにこう言った。 ソフィアにアメリア・・・?一体どういうことだ?! ゼルガディスはゼロスに”アメリア”と呼ばれたソフィアに目線を移す。 ソフィアはゼロスの手を払い除けてから黙っていた・・・が、 細く微笑み,口を開いた。 「その名前で呼ばれるのも久しぶりね・・・。」 ソフィアはそう言いいゼロスを見る。ゼロスもつられるかのように言葉を返す。 「それはまぁ・・・あなたがセイルーンを出てからちょうど3ヶ月経ちますか らねぇ〜。」 ゼロスとソフィアは淡々と会話を進めるが、外で聞いてるゼルガディスには 予想外のことである。 ソフィアが・・・アメリア? 嘘だろ・・・? ソフィアとアメリアは・・・同一人物、なのか・・・? ゼルガディスが思いを巡らしていた時、 「さぁ、僕はアメリアさん、あなたをセイルーンに送り届けなければいけませ ん。」 「・・・私はどっかの郵便物かい・・・。」 この声を聞いてゼルガディスはいてもたってもいられなくなった。まだ確認も してないのにこのまま連れて行かれては・・・と。その思いが行動に移った。 「待て!!」 いきおいよくドアを開けてやっと部屋の中に入ったゼルガディス。部屋の中に いた二人は何事かとドアのほうに視線を向ける。 『ゼルガディス(さん)!!』 二人も声がハモる。ゼロスは驚きを隠せないように慌てた口調でソフィアに 尋ねる。 「もしかして、一緒に旅をしていた仲間って?!って・・あれ?」 先ほどまで自分の目の前にいたソフィアの姿がない。 「ちょっと〜〜!!ゼルガディス〜〜!!盗み聞きなんていい度胸してるじゃ ないのよ〜!!」 と、ゼルガディスに食いかかるソフィアの姿がゼロスの目に映った。 しかし、食いかかってくるソフィアを無視してゼルガディスはソフィアの肩に 手をかけ、自分の方に引き寄せた。 「アメリアなのか?!」 「ハァ?・・・あ〜〜!!あんたやっぱり立ち聞きしてたのね〜!!」 まだ食いかかる事を止めないソフィアだったが、 「いいから答えろ!!お前は・・・お前はアメリアなのか?!」 手に自然と力が入る。真剣なまなざしで問いの答えを求めてくるゼルガディス。 (こんな表情しているゼルガディス・・・知らない。) あまりに真剣にきいてくるゼルガディスにソフィアは言葉を失うが、少しして、 ソフィアは引きつりながらも答える。 「そうよ。”ソフィア”は前も言ったとおり自称の名前。 私の本当の名前はアメリア、アメリア=ウィル=テスラ=セイルーン・・・ 聖王都セイルーンの第二王女よ。」 ソフィアは確かに自分がアメリアであることを認めた。だが、ゼルガディスは 信じられなかった。 今まで1ヶ月間共の旅をしてきて・・・気づかなかった。 たとえゼロスに姿を変えられているとしても、アメリアだと見抜けなかったな んて・・・。 だから,信じたくない!! ソフィアとアメリアが同一人物なんて・・・。 その答えを聞いてゼルガディスは静かにソフィアから手を離す。 「・・・怒ってるの?私が王女だってことを黙ってて・・・。」 ソフィアが重苦しそうに尋ねる。だが、ゼルガディスは答えない。 まだ信じられないのだ。今自分の目の前にいるのはソフィアじゃなくてアメリ アだということが・・・。 「あの〜・・お取り込み中申し訳ないのですが・・・。」 ここでゼロスが沈黙をさえぎるかのよう乱入する。 「ゼロス・・・!!」 ゼルガディスはゼロスの声に反応し、そのままゼロスの胸倉をつかんで食いか かる。 「ゼロス!!お前、アメリアに何をした?!」 「何をしたって・・・、僕はアメリアさんの望みを叶えようとしたしただけで すよ。」 と、いつもののんびりした口調でいうのだが、それがいっそうゼルガディスに 怒りをもたらす。 「ふざけるな!!」 「ちょ、ちょっとゼルガディス!!」 みかねたソフィアが二人の中に止めに入った。 「一体何がどうなってるのよ!!いいから一回落ち着いてよ!!」 「これが落ち着いていられるか!!」 「一回落ち着けって言ってるでしょ!!」 と、ソフィアはすばやく取り出した鉄製ハリセンでスパーンとはたく。本当に アメリアか・・・? この騒ぎを聞いてリナとガウリイも何事かと部屋の側までやって来た。 「ちょ〜と・・・何さっきから騒いでるのよ。下までまる聞こえよ。」 「おや〜リナさんにガウリイさん。お久しぶりです。」 『ゼロス!!』 ソフィアの部屋の中にいるゼロスを見てリナとガウリイは同時に声をあげる。 「何であんたがこんな所にいるのよ。まさか、またなんかやっかいなことに 巻き込もうとしてるんじゃ・・・!!」 リナはそう言いながらゼロスを睨むが、 「いえいえ,今日はアメリアさんを迎えに着たんですけど、まさかリナさんたち と旅をしているとは思いませんでしたよ。」 大きなため息一つついていうのだが、リナはきょとんとした顔で、 「アメリア?アメリアなんてどこにいるのよ?」 「ここに。」 とゼロスはソフィアを指さす。リナは一瞬言葉を失ったが、 「何いってんのよ〜,この子はソフィアよ、ソフィア!!」 「そうだぞ〜、こいつはソフィアだぜ。俺にでもわかるのにゼロス〜お前疲れ てるのか?」 冗談言って〜とリナとガウリイはゼロスも肩をたたきながら言うのだが、 「ゼロスの言ってることは本当よ。」 『えっ?』 背後でソフィアの声がして振り返る。 「言ったでしょ?”ソフィア”って名前は自称だって。」 「それじゃあ・・・本当の名前って・・・。」 リナがおそるおそる聞くと、ソフィアは一回咳払いをして、 「私の本当の名前はアメリア、アメリア=ウィル=テスラ=セイルーン。」 『え〜〜〜〜〜!!!』 リナたちの叫びが宿全体の響いた。 「ふ〜〜ん・・・そういうこと・・・。」 さきほどゼロスが話していたことをリナたちに大まかに説明した結果、なんと かリナは理解できたようである。 「ソフィアがアメリアで、アメリアがソフィア・・・?」 約一名理解できていないクラゲがいますが・・・ 「だ〜か〜ら〜・・!!ソフィアとアメリアは同じ人物なんだってば!」 「でもよ〜アメリアってソフィアみたいにそんな髪長くないし・・・ 目つきだってあんなに恐くないぜ。」 「あ〜〜も〜〜!!だから、ゼロスに姿を変えられてるんだってば〜〜!!」 ガウリイに理解してもらうのは難しそうである。ソフィアは大きなため息 一つついて、 「まさか、リナたちと昔旅をしていたなんて・・・昔の私って王女様っていう 自覚なかったのかしら?」 と,自分のことながらしみじみと思う。 「おい!!どうでもいいから、一体どういうことなのか説明しろ!! アメリアは元に戻るのか?!どうなんだ、ゼロス!!」 ソフィアにはたかれたゼルガディスだったがなんとか回復してゼロスに問い掛 ける。ゼロスはやれやれといった感じで、 「本当ゼルガディスさんはアメリアさんのことになると目の色変えてアメリアさ んのことしか考えないんですね〜。」 「あ、あのな〜〜!!」 ゼルガディスがゼロスに食いかかろうとするが、ソフィアがここで呟く。 「・・・?そういえば・・・ゼルガディスあんたの言ってた王女様って・・・ ・。」 ゼルガディスの動きがピタリと止まる。慌ててソフィアの方に振り返るゼルガ ディスだったが、 「あ、いや・・その・・あれはだな〜・・・。」 「もしかして・・・。私のこと・・・?」 向かいあった二人は同時に顔が沸騰したこのように赤くなる。 「ちょ,ちょっと待て!!あれはだな〜!!お前がアメリアなって思わなかった からでな〜・・!!」 「〜〜〜〜!!!」 ソフィアは何も言えずただ顔を赤くして手で顔を覆っている。ゼルガディスも 言葉が文章になってない。 「何かあったんですか?」 「さぁ・・・?」 二人の様子をみていたリナたちが不思議そうにゼルガディスたちを見つめる。 「と、とにかくだな!!いいから説明しろ!お前なぜゼロスなんかと契約なん かしたんだ!」 「なんかって・・・。」 ゼロスは不機嫌そうに言い放つが、 「そうよ!私もそれが聞きたいのよ!記憶のない私に聞かれてもわからないわよ。 さぁゼロス!話しなさい!!」 ビシッとゼロスに指をさして説明するように迫る、だが・・・ 「それは言えません。」 と,きっぱりと言うのだった。 「なんでよ?」 リナが不思議そうに聞くが、 「ここで言ってしまったら絶対あれがこうなってこうなるに決まってますから ね・・・・。」 なにやら面白くない顔つきでブツブツ呟くゼロス。 「エ〜〜イ!!そんなにもったいぶったら私まで気になりだしちゃったじゃな いのよ〜!!ゼロス、減る物じゃなしいいなさい!言わないなら・・・。」 「言わないなら・・・なんですか?」 ゼロスは少し後ずさりしながら問うがリナはソフィアをゼロスの前にだし、 「さぁアメリア!!歌いなさい!人生はすばらし〜って!!」 リナはゼロスに精神攻撃をこころみた。それにはアメリアの正義の聖歌が一番 こたえるのだが、 「なによそれ?そんな歌知らないわよ。」 「え・・・ア、アメリアじゃな〜〜い!!」 「だから〜〜私は今記憶がないんだってば・・・。」 「ふ〜〜なんとか助かりましたね〜。」 ゼロスが落ち着いたのもつかの間・・・ 「ゼロス・・・いいかげんにしないと俺もキレるぞ。」 とゼルガディスが呪文を唱えだす。これに慌てたリナたちは、 「ちょ、ちょっと!!ゼルガディス、こんな狭い部屋で呪文ぶっ放す気〜〜!!」 「ゼルは一回キレると手がつけられんからな〜・・。」 「そんなのんびりしてないでよ〜〜!!」 ガウリイはいつもと同じ感じで振舞っているがソフィアはどうしたものかと リナに縋りつく。 「ちょっとゼロス!!言いから言いなさい!!ゼルが一回キレると止められな いこと知ってるでしょ!!言わないと神破斬(ラグナブレード)お見舞いする わよ〜!!」 リナもやけになってゼロスに言い放つ。これには参ったゼロスは、 「わかりました・・。言いますよ〜。」 と、ようやく話す気になったようである。 「で?一体アメリアの望んでいたことはなんなんだ?」 さっきまでキレかけていたゼルガディスはゼロスが話し始めると、いつもの 調子にすばやく変るのだった。 「あんまり言いたくないんですけど〜・・・。」 「ゼ〜〜ロ〜〜ス〜〜。」 リナがゼロスに攻め寄る。 「わ、わかりましたよ・・。」 そう言うとゼロスはゼルガディスを指さす。 「あなたですよ。ゼルガディスさん。」 「ハァ?俺がなんだってんだ・・・?」 ゼロスの言葉の意味がわからず再び問い直すが、 「う〜ん・・・あいかわらず鈍感な人ですね〜。」 「御託はいいから言え!!」 「それでは単刀直入に言います。あなたも聞きたかったんでしょ?」 と、ソフィアに問う。そっこうで首を縦に振るソフィア。するとゼロスは「そ れでしたらあなたも聞いておいて下さいね。」と,言い一息ついて話す。 「アメリアさんの望み・・・それは、ゼルガディスさん、あなたをもとの姿に 戻すことです。」 あ〜なんかよくあるパターンかも・・・。 もう少し続きます。 |
4881 | ゼル大暴走ですね〜。 | 桐生あきや | 11/11-23:35 |
記事番号4880へのコメント どうも、桐生です。徹夜明けでかなりグロッキーな感じですが、眠る前に書き殴りを覗いてみたら、緑原さんの続きが! 読み終わるまでは、何としてでも寝られません(笑) >ソフィア=アメリアっていうことでしたが、 >その続きです。 よ、よかった……。続きがすごく気になっててもぉ(笑)。 >今まで1ヶ月間共の旅をしてきて・・・気づかなかった。 >たとえゼロスに姿を変えられているとしても、アメリアだと見抜けなかったな >んて・・・。 >だから,信じたくない!! >ソフィアとアメリアが同一人物なんて・・・。 これほどかけ離れた性格だとそう思いたくもなりますよね。ゼル、哀れ(笑)。 >「一体何がどうなってるのよ!!いいから一回落ち着いてよ!!」 >「これが落ち着いていられるか!!」 >「一回落ち着けって言ってるでしょ!!」 >と、ソフィアはすばやく取り出した鉄製ハリセンでスパーンとはたく。本当に >アメリアか・・・? この突っ込みに爆笑です。 >「そうだぞ〜、こいつはソフィアだぜ。俺にでもわかるのにゼロス〜お前疲れ >てるのか?」 俺にでも、って………ガウリイ(笑)。 >「・・・?そういえば・・・ゼルガディスあんたの言ってた王女様って・・・ >・。」 >ゼルガディスの動きがピタリと止まる。慌ててソフィアの方に振り返るゼルガ >ディスだったが、 >「あ、いや・・その・・あれはだな〜・・・。」 >「もしかして・・・。私のこと・・・?」 >向かいあった二人は同時に顔が沸騰したこのように赤くなる。 うわーい、なんかいい感じだ二人とも。光景がすごく想像できます。 >「ちょ,ちょっと待て!!あれはだな〜!!お前がアメリアなって思わなかった >からでな〜・・!!」 >「〜〜〜〜!!!」 >ソフィアは何も言えずただ顔を赤くして手で顔を覆っている。ゼルガディスも >言葉が文章になってない。 あれだけ河原で大激白していれば、二人揃って撃沈しますよね〜。何てったって「ベタ惚れ」ですから。ああ、すごくいま私、楽しいです(笑)。 >「それは言えません。」 >「なんでよ?」 >リナが不思議そうに聞くが、 >「ここで言ってしまったら絶対あれがこうなってこうなるに決まってますから >ね・・・・。」 何がどうなるんでしょう。わくわく。 >「あなたですよ。ゼルガディスさん。」 >「ハァ?俺がなんだってんだ・・・?」 >ゼロスの言葉の意味がわからず再び問い直すが、 >「う〜ん・・・あいかわらず鈍感な人ですね〜。」 魔族に言われてしまうなんて………(^^;)。 ゼルとソフィアのキレ具合が素敵です(笑)。この前の鏡のお話と、好きな人は誰ですか?、のお話が、すごくよく引き立ちますね。アメリアに対してゼルがあんなこと言っていたなんて………。ああ、幸せな笑いが止まりません(おいおい)。 桐生、かなりテンションが高めでヤバイです(−−;) やはり人間きちんと寝るべきですね。 何やら支離滅裂な感想ですが、それでは。 桐生あきや 拝 |
4883 | すてきなコメントありがとうございました〜!! | 緑原実華 E-mail | 11/14-17:34 |
記事番号4881へのコメント > > > どうも、桐生です。徹夜明けでかなりグロッキーな感じですが、眠る前に書き殴りを覗いてみたら、緑原さんの続きが! 読み終わるまでは、何としてでも寝られません(笑) はう!!なんかとてつもなくうれしいっす!! > これほどかけ離れた性格だとそう思いたくもなりますよね。ゼル、哀れ(笑)。 哀れ・・・ですね〜(自分で書いてて何を言う・・・) 一回強気なアメリアっていうのを書いてみたくてソフィアが生まれました(笑) >>「一体何がどうなってるのよ!!いいから一回落ち着いてよ!!」 >>「これが落ち着いていられるか!!」 >>「一回落ち着けって言ってるでしょ!!」 >>と、ソフィアはすばやく取り出した鉄製ハリセンでスパーンとはたく。本当に >>アメリアか・・・? > この突っ込みに爆笑です。 どこでも出る鉄製ハリセン!! >>「そうだぞ〜、こいつはソフィアだぜ。俺にでもわかるのにゼロス〜お前疲れ >>てるのか?」 > 俺にでも、って………ガウリイ(笑)。 ガウリイ自分でクラゲってこと認めてるんです・・・・。 今考えると私の小説ってガウリイほとんど出てきてませんね〜 >>「・・・?そういえば・・・ゼルガディスあんたの言ってた王女様って・・・ >>・。」 >>ゼルガディスの動きがピタリと止まる。慌ててソフィアの方に振り返るゼルガ >>ディスだったが、 >>「あ、いや・・その・・あれはだな〜・・・。」 >>「もしかして・・・。私のこと・・・?」 >>向かいあった二人は同時に顔が沸騰したこのように赤くなる。 > うわーい、なんかいい感じだ二人とも。光景がすごく想像できます。 これでアメリアが元に戻ったらもっと・・・ですよね(ニヤリ) ↑実はちょっとねらいだったりする > あれだけ河原で大激白していれば、二人揃って撃沈しますよね〜。何てったって「ベタ惚れ」ですから。ああ、すごくいま私、楽しいです(笑)。 楽しんでいただけて光栄です〜!! >>「あなたですよ。ゼルガディスさん。」 >>「ハァ?俺がなんだってんだ・・・?」 >>ゼロスの言葉の意味がわからず再び問い直すが、 >>「う〜ん・・・あいかわらず鈍感な人ですね〜。」 > 魔族に言われてしまうなんて………(^^;)。 私の中でゼルはかなり鈍感な男化してます。 > ゼルとソフィアのキレ具合が素敵です(笑)。この前の鏡のお話と、好きな人は誰ですか?、のお話が、すごくよく引き立ちますね。アメリアに対してゼルがあんなこと言っていたなんて………。ああ、幸せな笑いが止まりません(おいおい)。 はう〜!!本当うれしいです!!最初からこういう設定だったので,早くアメリア出したくて出したくてしかたなかったんですが,皆様の反応が気になってました・・。 誰もソフィアをアメリアだとは思うまい・・・。案の定気づいた人一人もいません でした。そりゃそうだ・・・あの性格ですもんね・・。 でも,このように言ってもらえて、かなり幸せです〜!! > 桐生、かなりテンションが高めでヤバイです(−−;) やはり人間きちんと寝るべきですね。 私もこのごろ寝不足です・・。 > 何やら支離滅裂な感想ですが、それでは。 すてきなレスありがとうございました〜!! |
4901 | 遅くなりましたっ! | 水晶さな E-mail | 11/16-00:53 |
記事番号4880へのコメント すみません見ていながらコメントする時間が・・・(泣)。 ソフィアさんとうとう正体われましたね。実は「自称」とか言ってる辺りからもしやとは思ってたんですが(今更言っても←笑)。ソフィアバージョンのアメリアもどことなく根底は似ていたり(と私は感じたんですが)、可愛くて楽しかったです。 次あたりで詳しい事がわかるんでしょうか? 続き楽しみにしてますので、頑張って下さい(^_^) |
4915 | Re:遅くなりましたっ! | 緑原実華 E-mail | 11/16-16:34 |
記事番号4901へのコメント お久しぶりです。 さなさんするどいです!! 最初の”自称”っていうところから気になってたんですか?! 私の友はこのソフィアの謎読むまでまったく気ずかなかったみたいです・・。 そしてさなさんの言うとおり、今度のお話で詳しいことを公開する予定です!! と、いうことで、もう少しお付き合いくださいね! |