◆−BLUE HEAVEN(1)−穂波(12/4-23:52)No.5085
 ┣どきどきです!−雫石彼方(12/5-03:44)No.5087
 ┃┗ありがとうございます!−穂波(12/7-00:18)No.5100
 ┣はじめまして!−ねんねこ(12/5-13:14)No.5093
 ┃┗こちらこそ、はじめまして。−穂波(12/7-00:30)No.5102
 ┣BLUE HEAVEN(2)−穂波(12/7-00:23)No.5101
 ┃┣ちょっと安心−雫石彼方(12/8-09:31)No.5113
 ┃┃┗人魚姫−穂波(12/10-03:00)No.5132
 ┃┗お久し振りです♪−ゆっちぃ(12/10-00:04)No.5131
 ┃ ┗わぁ、御久し振りです!−穂波(12/10-03:11)No.5134
 ┣BLUE HEAVEN(3)−穂波(12/10-03:05)No.5133
 ┃┣切ないです……(ゆっちぃ)−ゆっちぃ(12/10-10:29)No.5137
 ┃┃┗ありがとうございます〜−穂波(12/12-01:26)NEWNo.5170
 ┃┗Re:BLUE HEAVEN(3)−雫石彼方(12/11-19:08)NEWNo.5156
 ┃ ┗線路は続くよ〜−穂波(12/12-01:38)NEWNo.5171
 ┗BLUE HEAVEN(4)−穂波(12/12-01:19)NEWNo.5169
  ┣事態はさらに急展開!−ゆっちぃ(12/12-05:32)NEWNo.5173
  ┗凄い!!−カネタケ☆ユウキ(12/12-12:23)NEWNo.5177


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5085BLUE HEAVEN(1)穂波 12/4-23:52


久しぶりに投稿させていただきにあがりました。
・ゼルアメ
・残酷な描写(・・・バイオハザードほどではないですが・笑)が少々
・続きもの
上記三点の注意事項に同意いただいた上、読んでいただけると幸いです。
=====================================================================
「あいつは、人を殺したことはないだろう」
 紫紺の夜空に目を向けてそう呟いたゼルガディスの横顔を、ガウリイは何故か思い出していた。
 あれは確か、例によって例のごとく盗賊いぢめに出かけた二人の少女を迎えに行った、何度か繰り返された夜のひとつだった気がする。
 いつものように心配のあまり怒ったように聞こえるゼルガディスの言葉と、いつものように諦め交じりでそれでも心配せずにはいられない自分の言葉と、その応酬が途切れたとき、彼はふとそう言った。怒りや不安ではなく、もっと静かな感情と共に吐き出されたように聞こえた、その声。静謐な夜の空気と、表情のない横顔。記憶の端を辿りかけたガウリイは、しかしアメリアの悲鳴により現実に引き戻される。
「アメリア、見ちゃ駄目!」
 リナが駆け寄り、マントでアメリアの視界を遮ろうとする。
 様々な薬品が混じり合い、異様な臭いを発する実験室。ガラスの器具が元の形も分からないほど散乱し、その一部はどろりと溶けている。高熱により変形した破片の只中、そこに焼け爛れたそれが、いた。


 BLUE HEAVEN


 事の始まりは、彼等の日常というのは言いすぎにせよ、それなりに良くあることだった。旅の途中立ち寄った村で、それなりの報酬と共に請けた依頼。山の廃墟にすみついた盗賊達をどうにかしてほしい、というありふれたものだった。
 訪れた廃墟は偏屈な魔導師が住んでいたという噂で、その資料ほしさにゼルガディスも参戦し、リナ達四人は早速その場所に向かった。
「飛んで火にいるなんとやらだぜ、やっちまえ!!」
 わずか四人というのに油断したのだろう、何の工夫もなく剣を構えて数を揃えて近寄ってくる盗賊たち。リナの魔法の一撃や、ガウリイの剣の一閃で、倒れていくところまで繰り返されたことだった。彼等の大半を蹴散らし、奥に控えていた頭領と一番に対峙したのは、アメリアだった。
「罪もない村人に迷惑をかけ、太陽に隠れての悪行三昧! たとえ天が見逃しても、この正義の使者アメリアの目はごまかせないわ!!」
 いつもの口上、いつものように相手をびしっと指差したアメリアが、階段から転げ落ちるのも、まぁいつものことだった。
「ふざけるなぁぁ!」
 少女の様子にからかわれたと思ったのか、はたまた部下達があっさり蹴散らされたことに腹を立てていたのか、真意は定かではないが、男は数本のダガーを放ってきた。
「飛び道具とは、いよいよもって悪の手先ですね! でも、わたしの正義はそんなことでは敗れません!!」
 襲いくる刃をかわし、アメリアが唱えたのは火炎球の呪文。
 距離を置いての攻撃対抗するための手段としては、悪くなかった。それが、屋外か、せめてもう少し広い部屋、或いは魔導師の廃墟などでなければ。
「ばっ、止めろ、アメリア!!」
 その場に駆け込んできたゼルガディスが叫んだときには、呪文は既に完成されていた。
「ゼルガディスさん……!?」
 発動した呪文を止めることは、唱えたものでも叶わない。元々殺すのを目的としたわけではなく、気絶させる程度に威力を抑えてあった火炎球は、しかし、頭の男と、彼が背にしていた戸棚に触れた刹那、目も眩むほどの光を放って爆発した。
 ゼルガディスに抱きかかえられながら目を閉ざしたアメリアは、瞼を開いたときに見る光景を、痛みを、この瞬間までは知らずにいる。


 鼻をつく悪臭の中、確かに漂う肉の焼ける臭いを、リナは意識の向こうで感じ取っていた。見なくても、背後に何があるのかくらい、わかりきったことだった。けれど今はそんなことよりも、目の前の少女の方が遥かに重要だった。
「わた、わたし……」
 血の気のうせた顔色で、カタカタと震えながら、アメリアが大きな瞳をいっぱいに見開いている。その視線の先にあるものを隠すように、リナは少女の前に膝をついた。
「アメリア、見ちゃ駄目よ」
「リナさ……わた、わたし、わたしが、あの人……」
 瘧のように震えるアメリアの背に腕を回し、力いっぱい抱きしめる。そうしないと、アメリア自身が壊れてしまいそうに思えた。
「薬品棚があったのは運がなかったのよ。あんたのせいじゃない。半分事故みたいなものよ、今は、考えないで」
「けど、だけど、リナさ……わたし、わたしが……」
 混乱の中にも芽生えだす罪悪感。圧倒的なそれが、未だ幼さを残す透明な心にどれほどの負荷を与えるか、想像するまでもなかった。アメリアは、魔族を滅ぼしたことはあっても、人を殺したことが、なかった。その事実に、今更ながらに気付かされる。
 不意にアメリアの背後に付き添っていたゼルガディスが立ち上がる。少女を痛ましげに見やっていた青年は、何故か長剣を抜き放っていた。
「ゼル……?」
 リナの訝しげな声に応えず、ゼルガディスは溶けたガラスの破片を踏みしだきながら、その中心に歩み寄る。
「アメリア、見ろ」
 そっけないほどの口調で彼が掲げたのは、焼け爛れた男の身体だった。
「…………っ!」
 アメリアが息を飲み、瞳にじわりと涙が滲む。
「ゼル!!」
 非難の声を上げようとしたリナの前、ゼルガディスは男の首に刃を押し当てた。
 ごとり。
 落ちた首が、床に転がる。
「これで、こいつを殺したのは、俺だ」
 冷たいほどの眼差しで、ゼルガディスはそう告げた。
=====================================================================
相変わらず暗いです(笑)。
たぶん、3回くらいで終わると思われるのですが・・・よろしければ最後までお付き合いくださると嬉しいです。

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5087どきどきです!雫石彼方 E-mail 12/5-03:44
記事番号5085へのコメント

こんばんは。「BLUE HEAVEN」、読ませていただきました。

シリアスな展開ですね。人一倍純粋なだけに、自分の不注意で人を殺してしまったアメリアがどうなってしまうのか、とても心配です;
ゼルの行動は吉と出るのか凶と出るのか!?最後まで目が離せません!!ゼル、アメリアを救ってあげてね〜〜;続きをどきどきしながら待っています。

それでは。


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5100ありがとうございます!穂波 12/7-00:18
記事番号5087へのコメント

こんばんは、雫石さん。

感想くださり有難うございます!
のっけから暗い話ですが(笑)、ラストはなんとか持ち上げたいと思っています。

>シリアスな展開ですね。人一倍純粋なだけに、自分の不注意で人を殺してしまったアメリアがどうなってしまうのか、とても心配です;
えーと、あんなことになってます(2話参照・笑)

>ゼルの行動は吉と出るのか凶と出るのか!?最後まで目が離せません!!ゼル、アメリアを救ってあげてね〜〜;続きをどきどきしながら待っています。
私の書くゼルアメにしては珍しく!
ゼル、頑張ってます・・・偽者かとおもうほどです(笑)。

雫石さんの「光について」も拝読してます。
ゼルの過去話がもう少し続くのでしょうか?
今まで出番が皆無(笑)だっただけに、語るべき事が多そうですね。
抜け殻の理由が、早く知りたいところです。

ではでは、本当に読んでくださり有難うございました。

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5093はじめまして!ねんねこ E-mail URL12/5-13:14
記事番号5085へのコメント

はじめまして、ねんねこという者です。穂波さんの作品はいろんなところで拝見しております。どれも素敵な作品ばかりで……(><)

今回は、ちょっと暗いお話、ということですが、すごく良かったです。
特にゼルの

>「これで、こいつを殺したのは、俺だ」
> 冷たいほどの眼差しで、ゼルガディスはそう告げた。

という台詞が、ちょっと怖いけれど、アメリアを想っているんだなと……そう感じました。
あああ、続きが楽しみです。
このあとアメリアはどうなってしまうのか……
続き、楽しみに待ってますね。
ではでは少し短いですが、ねんねこでした。

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5102こちらこそ、はじめまして。穂波 E-mail 12/7-00:30
記事番号5093へのコメント

はじめまして、ねんねこさん。
こちらこそ、どうぞよろしくです。

クラヴィス君交えての長編や、ゼルゼロアメなお話など、すいません、密かに堪能させていただいております。(黒い翼シリーズも、続き楽しみにしております!)

>今回は、ちょっと暗いお話、ということですが、すごく良かったです。
ありがとうございます!
大抵私がシリアス書くとゼルは暗いのですが、今回は姫も暗いという・・・下手すれば真っ暗(笑)な話なのですが、そう言っていただけると嬉しいです。

>>「これで、こいつを殺したのは、俺だ」
>> 冷たいほどの眼差しで、ゼルガディスはそう告げた。
>
>という台詞が、ちょっと怖いけれど、アメリアを想っているんだなと……そう感じました。

彼なりにアメリアを想っての行動なのだと、それが伝わっているようでほっといたしました。ありがとうございます。ここら辺の心情は、2話目でも出てきますので、よろしければ読んでみてください。

では、感想くださり本当に有難うございました。

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5101BLUE HEAVEN(2)穂波 E-mail 12/7-00:23
記事番号5085へのコメント

二話目です。
一話目よりは、温和です。
ゼルアメ度は、たぶんアップです(笑)
=====================================================================
 ぱしゃん。
 裸足の指先が、水面を蹴っていた。
 輝く飛沫を散らしながら、何度も繰り返されるその動作。
 投げ出されたブーツに、夜の色の髪に、川辺に両手をついた少女の全身に、光が穏やかに降りそそぐ。
 ひなびた村の、明るく健康的な昼下がり。
 やわらかな風、揺れる緑、水遊びをする少女の姿は、遠くから見ればまるで平和な一枚の絵画のようだった。
「アメリア、そろそろ時間よ」
 先にあがっていたらしい栗色の髪の娘の声に、アメリアは素直に川から足をあげた。
「でも、本当に会うつもりなの? あんたがそうしたいっていうから、止めないけど……」
 珍しく歯切れの悪いリナの言葉、それを受け流すようにブーツを履き、トントン、と爪先を揃える。そうしてアメリアは、リナに向かってにっこり笑って頷いた。
「はぁ、止めたって聞きやしないわね。ま、わかってたことだからもう言わないわよ。そのかわり、無茶しないのよ」
 アメリアは困ったようにリナの言葉を聞いていたが、諦め混じりの承諾にぱっと顔を明るくすると自分の胸をドンと叩いてみせる。
「任せろっていいたいわけ? ったく」
 あきれたような声をあげながら、リナが優しく笑う。
 それに笑顔を返しながら、アメリアが後を付いて歩き始める。
 少女の声が失われてから、既に三日が経過しようとしていた。


 BLUE HEAVEN


「どうしてですか、ゼルガディスさん!?」
 悲鳴のようなその声が、ゼルガディスが最後に耳にしたアメリアの言葉だった。
 剣を鞘に収めようとしたゼルガディスの腕を取り、アメリアはそう叫んだ。大きな瞳から零れる涙は止まることを知らず、乾く間もなく幼い頬を転がり落ちていく。痛々しいような泣き顔から目を逸らし、ゼルガディスは転がった首に視線を落とす。
「俺が殺したかったから、殺しただけだ」
 それ以外に、応えようがなかった。
 死体となった男を、殺してやりたいと思ったのだ、本当に。自分の力量も測れないような盗賊が、アメリアの心を抉ったことが許せなかった。簡単に絶命したことすらも、憎いと思った。息さえ残っていたら、自分が引導を渡してやることも出来た。アメリアの負担を軽くすることが、出来たはずだった。
 ……こんな風に、絶望的な泣き顔を見ずに、すんだはずなのだ。
 アメリアの明るさも、その澄み切った優しさも、ゼルガディスにはないもので。価値観の相違も、身分の違いも関係なく、守ってやりたいと思った。絶対に分かり合えない位置にいる事がわかっていても、アメリアがそのままでいてくれれば、それでよかったのだ。
 光の中で笑っている姿を、見ていられればそれだけでよかった。
 アメリアに自分が舐めた闇など、その一端でも味あわせたくなかった。
 自分を責めて泣く顔なんて、絶対に見たくなかったのだ。
 けれど、今ゼルガディスの目の前で、アメリアは泣いている。
 たかだか、自分の足元に転がっている死体の為に。その罪の為に。それはおそらく少女の心に一生消えない烙印を押したのだろう。
 いつか、こうなることが、わかっていた。
 戦い続けていれば、その日は絶対にやってくる。
 それをずっと危惧していたけれど、同時にこんな日が来ることがないようにも、願っていたのだ。
 やり切れなさがこみ上げ、吐き気すら感じた。
 だから、ゼルガディスは繰り返した。
「こいつを殺したのは、俺だ」
 殊更に剣に付着した血痕を突きつけるように宣言する。
 アメリアの脆さを、純粋さゆえの果敢なさを、知っていたのに守れなかった事に対する、自己満足の行為。
 嘘でも欺瞞でもいい、アメリアが泣き止んでくれるなら、なんでもよかった。今更殺した数が増えたところで、自分ならどうということもなかったのだ。
 だがアメリアは頭を振ると、そのまま泣き崩れた。焼け爛れた死体に取り縋るようにして言葉にならない何かを悲痛な声音で叫ぶ少女に、ゼルガディスがしてやれることは、もう、なかった。リナがそっと近寄り、少女の肩を抱いたけれど、アメリアは顔をあげなかった。
 吐き気は益々ひどくなり、ゼルガディスは黙って天を仰いだ。煤けた黒い天井に、アメリアの嗚咽がこだまするのがたまらなかった。


 最初に異変に気付いたのは、当然の事ながら同室にいたリナだった。
 廃墟から戻った翌朝、血相を変えた彼女に叩き起こされ、駆けつけたゼルガディスとガウリイの見たのは、いつもの……というには少々目が腫れぼったかったが、普段と違うといえばそれくらいで、外見上は何ともなさそうに見えるアメリアだった。ベッドに腰掛け、いつもの旅装に身を包み、所在なげに脚をぶらつかせている。
「リナ、アメリアがどうしたんだ? 特に変わった様子はないみたいに見えるんだが……」
 ガウリイの問いは、ある意味当然のものだったが、リナがそれに答える
前に、アメリアは辛そう、というよりはむしろ困惑に近い表情で、おはようございます、と口を動かした。
 ただその唇からは、何の音も聞こえなかった。
「喉を痛めたのか?」
「なんだ、風邪でもひいたか?」
 ゼルガディスとガウリイに向かってぶんぶんと首を振り、アメリアは今度は叫ぶように大きく口を開けたが、やはり声はでてこない。大声どころか、囁き程度の声すらも、アメリアの口から発せられることはなかった。
「朝からこの調子なのよ……全然声がでないみたい」
「医者に見せたほうがいいんじゃないか?」
「そう、ね」
 ガウリイの意見に頷きながら、リナが横目でアメリアの様子を伺う。その仕草から、彼女も同じ事を感じているのをゼルガディスは理解した。
 雨に濡れた子犬を思わせる、どこか悄然とした少女の声が出ない要因は、喉などではなく、その胸のうちにあるのではないかとリナも疑っているのだろう。
 呪文で人を殺してしまったなら、呪文を唱えられないようにすればいい、素直でとても単純な結論だ。
 そしてアメリアの性格からして、無意識にせよ、その枷を己にはめるのはとてもありそうなことだった。
 ゼルガディスは黙って少女の前に膝をついた。
 普段は人と目を合わせようとしない彼が、進んで視線をそろえたことに驚いたのか、アメリアがパチパチとまばたきする。その大きな瞳の下の、赤みが痛々しかった。
「……アメリア、溜め込むなよ」
 きょとん、とアメリアが首をかしげる。リナとガウリイがこちらに目を向けたのに気付いたが、ゼルガディスはそのまま続けた。
「終わってしまったことはどうしようもない。だから、今自分が何をしたいかを考えろ。そうしないと、いつまでもお前さんはそのままだ」
 大きな瞳が、じっとゼルガディスを見つめる。
 その奥に揺れる不安の色は、生々しい傷痕は、ゼルガディスにはどうすることも出来ない。アメリアのように、暖かく包んで人を癒すような真似は、彼には不可能な芸当だった。それでも、ゼルガディスはアメリアに何かしてやりたかった。
「逃げたところで、何も変わらないぞ」
 不器用な言い回し、言葉だけ捕らえれば冷たくも響くそれの真意を感じ取ったのか、アメリアは音のない微笑を浮かべて頷いた。
=====================================================================
ゼルが妙に前向きで胡散臭いような気もいたしますが(汗)。<偏見?
多分、あと1話か2話で終わると思いますので、よろしければお付き合いくださいませ。

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5113ちょっと安心雫石彼方 E-mail 12/8-09:31
記事番号5101へのコメント

こんにちは。またまたやってきました(^^)

アメリア、声が出なくなっちゃったんですね;呪文で人を殺してしまったなら呪文を唱えられないようにすればいいなんて、なんて素直でかわいいの!!(><)――なんて言ってる場合じゃないんですよね;
でも、思ったよりアメリアが元気そうだったので安心しました。ゼルの不器用な言葉に隠れた優しさもちゃんと分かってるみたいですし。

>ゼルが妙に前向きで胡散臭いような気もいたしますが(汗)。<偏見?

そんなことないですよ、こういうゼルもありだと思います!それにその方が私は好きですし。

冒頭の、アメリアがどこに行こうとしているのかが気になります。続き、楽しみにしてますねvでは。

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5132人魚姫穂波 E-mail 12/10-03:00
記事番号5113へのコメント

こんばんは、雫石さん。

素早い感想、有難うございます!

>アメリア、声が出なくなっちゃったんですね;呪文で人を殺してしまったなら呪文を唱えられないようにすればいいなんて、なんて素直でかわいいの!!(><)――なんて言ってる場合じゃないんですよね;

ははは・・・でも実は私も書きながら「これの裏コンセプトって人魚姫だよなぁ」とか思っていましたので・・・割りとのんきかもです(笑)。

>そんなことないですよ、こういうゼルもありだと思います!それにその方が私は好きですし。
ありがとうございます。
そう言っていただけると、ちょっとほっとできます〜。

>冒頭の、アメリアがどこに行こうとしているのかが気になります。
はい、続きで行って貰いました〜。よろしければ、ご覧になってください。

では、本当に感想有難うございました。

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5131お久し振りです♪ゆっちぃ E-mail 12/10-00:04
記事番号5101へのコメント


穂波さん、お久し振りですvいえ、ひょっとしたら忘れられてるかもしれないですが(汗)
覚えていらっしゃるかしら?(どきどき)ゆっちぃです〜♪

早速ですが、『BLUE HEAVEN』読ませて頂きました。
すっごく良いです。かなり胸ときめかせて読ませて頂いてます(はぁと)
ゼルがアメリアの事を大切に想っているのが凄く伝わってきて………
何て言うか、至る所で涙してます(恥///)
(すみません。まだまだゆっちぃは子供なので、感情の起伏が激しいんですι)

続き楽しみにしてますねv




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5134わぁ、御久し振りです!穂波 E-mail 12/10-03:11
記事番号5131へのコメント

御久しぶりです、ゆっちいさん。

>覚えていらっしゃるかしら?(どきどき)ゆっちぃです〜♪
はい、覚えてます! 某MLではお世話になりました〜。

>すっごく良いです。かなり胸ときめかせて読ませて頂いてます(はぁと)
あ、ありがとうございます。勿体無いお言葉です〜。

>ゼルがアメリアの事を大切に想っているのが凄く伝わってきて………
>何て言うか、至る所で涙してます(恥///)
>(すみません。まだまだゆっちぃは子供なので、感情の起伏が激しいんですι)
いえいえ、そうやって素直に感情を表してくださるのは、書き手としては本望なのです〜。ありがとうございます!!

感想くださり、本当に有難うございました。
よろしければ、続きも読んでいただけると、幸せです。

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5133BLUE HEAVEN(3)穂波 E-mail 12/10-03:05
記事番号5085へのコメント

・・・しまった、3回では終わらなかったです。
しかも、変換ミス発見・・・魔導師じゃなくて魔道士ですね(汗)。
=====================================================================
「なぁ、何でだよ!! 何で殺したりしたんだよ!?」
 鉄格子を挟み、絶叫する男は涙を流していた。こげ茶色の髪と瞳、ローブに似た長い上着をはおっており、薄汚れたシャツの襟の間から組紐が見える。年齢は、十代後半……せいぜい、二十歳になるかならないか、と言ったところだろう。通り名か本名かは定かではないが、盗賊団ではカードと呼ばれていたらしい。線が細く柔和な顔立ちのためか、或いはインテリ崩れのような衣装のためか、盗賊などより学者か研究専門の魔道士と言われたほうが、よほどピンとくるような印象の男だった。
 頭の死により、捕らえられた盗賊の大半は、自分の罪を軽くしようと彼に責任を押し付けたが、カードだけは死した男の弁護をした。ここに来るまでの間牢番に聞いた話では、幼い頃に捨てられたカードを拾ったのが、どうやら死んだ盗賊団の頭だったようだ。
「ひどいじゃないか、あんまりだッ! この人殺しッ!!」
 途切れることの無い声が、ゼルガディスの耳に障った。
 格子を狂ったように揺さぶりながら糾弾の言葉を浴びせる男を、アメリアはじっと見ている。立ち尽くす少女につけられる傷を、防ぐ手立てなど無いのだとわかっていた。
 どれほど心を鎧っても、悪意の微粒子は内側に染み込んでくる。脆いやわらかな心臓を引き裂いて、消えない傷痕を刻み込む。それを知っていたけれど、止められなかったのだから。
 アメリアが考え、出した結論。それは、殺してしまった男の遺族に会うことだった。
 頭と呼ばれていた男には特に血縁は存在せず、無謀な真似をせずにすむかと安心しかけたゼルガディスだったが、なら残った仲間に会うとアメリアは主張した。その結果が、今目の前の現実である。
「かえせ、頭をかえせっ! 人殺しッ! 頭をかえせよぉぉ!!」
 カードという男に、ゼルガディスは何の興味も無かった。ここまで来たのは、声を無くした少女のためだけだった。……少なくとも、来るまではそのはずだった。
『人殺し、化け物!!』
 カードの声に、過去に浴びせられた誰かのそれが混じりあう。
 忘れたつもりでも、記憶の底に押し込めていても、簡単に浮かび上がる罪の残滓。澱のように溜まったそれに囚われている場合ではないと、知っているにも関わらず。
 ……苛立ちは、細い針のように胸の内側を突く。
 沸き起こりかけた感情を制そうと、ゼルガディスは頭を振って意識をアメリアに向けなおす。少女はあいかわず真っ直ぐに、カードの方を向いていた。
 浴びせられる罵詈雑言にも、向けられる毒の視線にも微動だにしなかったアメリアが初めて動いたのは、男が彼女の沈黙に水を向けたときだった。
「あんた、あんたが殺したんだろ!? 何で黙っているんだよ!? 何も感じてないのか? そこまで冷血なのかよ、いいから何とか言えよ!!」
「ちょっと、アメリアはね!」
 言いかけたリナを制し、アメリアは前に進むと男に向かい深々と頭を垂れた。言葉を発することが出来ない少女にとって、精一杯の謝意は、しかしカードの神経を逆撫でしたようだった。怒りのあまり引きつった頬で、彼は唾を吐きかける。
「ふざんけな!!」
 頬にとんだそれを、アメリアは拭うこともしなかった。
 カードが格子の間から手を伸ばすと、少女の胸倉を掴む。
「殺してやる、頭の恨みを晴らしてやるッ!!」
 カードの指が、アメリアの首にかかる。少女は、されるがままになっていた。まるで自ら罰を請う、聖人のように。
 ゼルガディスの中に、得体の知れない感情が沸き起こる。
 リナがカードの腕を振り払うよりも早く、ゼルガディスはアメリアの首から指をもぎ離していた。
 ガシャン!!
 格子に拳を叩きつける。
 牢の中のカードが数歩、あとずさった。
「あいつを殺したら、俺が貴様を殺してやる」
 低く告げると、そのままくるりと振り返る。リナとガウリイに支えられたアメリアが、喉を抑えてこほこほと咳をしている。
 ゼルガディスは無言でアメリアに近寄ると、その頬を、平手で打った。


 ベッドから見える空は、既に紫色に染まっていた。
 窓の向こうの、夜と昼の境の時間をぼんやり眺めながら、アメリアは打たれた頬に手を添えた。
 まだ少し熱を持っているその痛みが、ゼルガディスの怒りの深さを思わせた。
(……ゼルガディスさん、何を怒ったんだろう?)
 それがまだ、アメリアにはわからない。突然ぶたれたときは、何か考える前にまず驚いて、次の瞬間カッとなって、わけもわからず思い切りぶち返してしまった。駄々をこねる子供のように、叩いて叩いて、でも最初に手を上げた後は、ゼルガディスはされるがままになっていたのだ。
(わたしって……ばか)
 ちゃんと理由を聞けばよかった。理由もなく暴力をふるうような人じゃないって、知っていたのに。口が利けなくたって、問う手段ならいくらでもあったのに。
 後悔しながらベッドの上を転がる。ふかふかの枕を抱きしめると、泣き出しそうになった。正しいことをしたいと思っているのに、空回りばかりしている気がする。
 きぃぃ。
 扉の軋む音に、アメリアは慌てて身を起こした。そろそろリナが帰ってきたのかと思ったのだが、そうではなかった。
「よ、晩飯食うか?」
 アメリアの返事を待たず、ぱたんとドアを閉めて入ってきたのはガウリイだった。
 ベッド脇のサイドテーブルにトレイを置き、椅子を引き寄せるとガウリイはそれに腰掛ける。彼は、いつもと何も変わらないように見えた。
「冷めないうちに食べた方が美味いぞ。ここのおばちゃんが、腕によりをかけたって言ってたからな」
 雲のない青空のような笑みを浮かべて、ガウリイが言う。そのいつもの優しさが、アメリアには何となく嬉しかった。
(そうだ、ガウリイさんなら……!)
 アメリアはごそごそと筆記具を取り出すと、ここ三日ですっかり慣れた筆談をはじめた。
<ガウリイさん、きいてもいいですか?>
「ん、なんだ?」
<ゼルガディスさん……どうしてます?>
「ああ、下でリナに説教食らってるぞ。アメリアの顔ひっぱたくなんてどういう了見だって」
(うう、リナさんてば)
 肩身が狭くなり、アメリアは小さくなる。
 リナが帰ってこないと思ったら、そんなことになっていようとは……。自分のためを思ってくれてるのだろうが、それではますますゼルガディスと話しづらい気がする。
 ははは、と笑いながらガウリイはアメリアの顔を覗き込んだ。
「ゼルのことが気になるなら、一緒に下で飯食えばよかったじゃないか」
<でも、ゼルガディスさん、怒ってましたし。わたしも……まだ頭ぐしゃぐしゃで>
 ゼルガディスときちんと話さなくては、という気持ちもあるのだが、それ以上に混乱がアメリアの内を占めていた。
「ん? ああ、そうだなぁ……ま、こればっかりはどうしようもないからな。ゼルの気持ちも、わからんでもないが」
<ゼルガディスさんの気持ち、わかるんですか!?>
 驚いて走り書きすると、ガウリイは穏やかにアメリアを見た。
「何となく、だけどな。ゼルガディスだけじゃなくて、リナもそうだと思うけど、多分歯がゆいんだよ。二人とも自分でいろんなこと背負っちまうだろ? だけど、今回はアメリアの気持ちの問題だからな。肩代わりできない、見てるだけって立場に慣れてないから、余計にいらいらするんじゃないか……って、アメリア?」
 思わず口を開けたままペンを落としそうになっている自分に気付き、アメリアはわたわたと姿勢を整えた。
<す、すごいです! ガウリイさん!!>
「な、何がだ?」
 ずずいっと詰め寄ったアメリアに、ガウリイが驚いて身を引く。
 アメリアはもどかしい気持ちでペンを走らせた。
<だって、二人の気持ちそんなにわかってるなんて! ガウリイさんちゃんといろいろ考えてたんですね!! わたし、見直しました!!>
 びしっと走り書きをガウリイに突きつけるアメリア。しばしの間の後、ガウリイが困ったように頭を掻いた。
「ははは……ま、オレが思ってるだけかもしれないけどな。じゃ、ちゃんと飯食えよ」
 立ち上がったガウリイを見上げるアメリアに、長身の青年は階下を指し示した。
「そろそろリナの奴止めないと、まずいからな」
 そう言ってひらひらと手を振りガウリイは出て行った。
 ひとり部屋に取り残されたアメリアは、サイドテーブルにあったトレイを持ち上げる。ナプキンの下は、グリーンサラダとポタージュスープ、それからきつね色に焼けたパイだった。
 さくっ。
 パイを割って、口に入れる。たっぷり煮込んである肉が、とろけるようだった。おばちゃんが腕によりをかけた、というガウリイの言葉はどうやら本当らしい。
(美味しい……)
 美味しいと思うと同時に、もう食べることなど叶わない男の姿と、今日会ったカードという青年のことが思い出された。そして、もう一人。小さい頃に、殺された、母親の朧な思い出。
 親しい人を殺された気持ちはよくわかるから、遺族に会うべきだと思った。カードの言うことは全部本当で、受け止めなきゃいけないと思った。受け止めて、そうしたら、少しは償えるような気がした、変われるような気がした。
 けれど……。
(あれ?)
 いつのまにか、景色がぐにゃぐにゃと歪んでいた。
 怒りの言葉、牢から出るときカードはアメリアに向かって、許さないと叫んだ。絶対、一生、許さない、と。
(わかってた、はずなのに)
 カードの怒りも悲しみも、よく似た思いを味わったのだから、ぶつけられる覚悟は決めていたはずだった。なのにどうして自分はこんなに震えているのだろう、とアメリアは不思議に思った。
(変ですね、わたし……)
 カードの指が首にかかったときも、抵抗しようとは思わなかった。彼には、自分を殺す権利があるのだと、そう思った。カードの悲痛な声、無残な男の死体、そして傷ついたような瞳で自分の頬を叩いたゼルガディス。それらがぐちゃぐちゃに絡み合い、息が苦しくなる。
 それをごまかそうと、アメリアはパイを口に運びつづけた。
 最初あんなに美味しく感じたパイが、妙に塩辛かった。


 揺れる組紐の先に、結ばれた小ビン。
 淡い水色から、深い藍、そして鮮烈な青。
 ゆらゆらと色を変える、中の液体を、カードは息を詰めて見ていた。根城にしていた魔道士の廃墟で発見した、研究の成果だった。
「お、俺は、敵を取るんだ、弱虫なんかじゃない……」
 自分に言い聞かせるように、呟く。
 父のようにも思っていた頭が、善人などでないことは、カードにもよくわかっていた。金品を巻き上げ、それで生活をしていることは知っている。カードの前で、人を切ったこともある。盗賊などという綱渡りの生活を続けていれば、命の危険は何時だってあった。どれだけ殺して生きてきたのか、カードには分からない。
 けれど、頭はカードには優しくしてくれたのだ。
『お前は学があるからな、ま、腕力は俺たちに任せとけ』
 カード外では身体を動かすより、家で本を読むほうが好きなタイプだった。捨てられる前、少しは家に余裕があった頃、基本的な読み書きは覚えていたのが幸いし、頭に拾われてからは独学で魔法についても学んだ。
 けれど、周囲の盗賊仲間にはあまり評判が良くなかった。前線で戦いもせず、本ばかり読んでいるカードは弱虫と見られ、力で序列が決まる組織では、最下層の人間だった。
 しかし、頭だけは自分に目をかけてくれた。
 盗品の鑑定や、マジックアイテムの用法などを調べる仕事を回してくれ、そしてカードを認めてくれた。実の両親に捨てられたカードにしてみれば、頭こそがよほど本当の父親のような存在だった。
 ただ一人、自分に優しくしてくれた人。
 それを奪った存在が、どうしても許せない。
 昼間会った少女は、いかにも育ちのよさそうな雰囲気を身に纏っていた。たくさんの愛情に包まれて生きてきた者特有の、子供のようなあどけなさ。一緒にいた仲間たちも、少女の身を案じていた。
 どうしてたくさんの愛情を得たものが、自分に唯一優しくしてくれた人を奪うのだ。それがどうして許されるのだ。
 ぎりっと唇を噛み締め、カードはビンの栓を抜く。
 本当は、あの時にこうしていれば良かったのかもしれない。微かな慙愧の念が胸を過ぎる。頭を殺した少女に対する憎悪は鮮明だけれど、同時に身体を張ってまで守ろうとすることが出来なかった自分への後悔が、カードの奥に根付いている。
「殺す、殺して敵を取るんだ」
 呟きながら、唇にビンをあてがう。
 これを飲んだら、もう戻れないことは、わかっていた。世に発表されることの無かった、研究の成果。名も知らない魔道士が残したメモには、この液体を口にすることにより肉体を強靭なものに作り変えることが可能だと書かれていた。
 けれど、同時にその頭脳は動物以下のレヴェルになり、本能のみで動く怪物になるとも書いてあった。しかも、変化後の生物は、きわめて凶暴性の高いものだということだった。
 ガタガタと震える自分を嘲笑しながら、カードは瞼をゆっくりと閉ざした。彼が最後に見たのは、牢屋の窓越しに光をなげる薄青い月だった。
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(多分)残すところ、あと一話です。
よろしければ、お付き合いください。

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5137切ないです……(ゆっちぃ)ゆっちぃ E-mail 12/10-10:29
記事番号5133へのコメント

穂波さんおはようございます、ゆっちぃです(ぺこり)
日曜朝、まさか出てるわけないよなぁと思いつつ淡い期待を抱いて来てみたら、本当に3がUPされてて思わず喜び叫びんじゃいました(^^;)
早速ですがBLUE HEAVEN(3)の感想です。

何て言うか、もう……!切ないですね…………
読んでて再び涙です(汗)涙腺弱すぎ、自分ι
泣きながら改めて、穂波さんて凄いお方だよなぁと再確認。
どうしてこんな素敵なお話書けるんでしょうか?

まさかあんなに頭を慕っているヒトがいるとは露ほども思いませんでした。
カードの登場で事態はますます急展開ですね。
くぅぅっ、目が離せないです〜〜〜


ではでは、続きを楽しみにしつつこの辺で〜

(ああ、感想が上手く纏まらないぃ〜〜〜(悔))


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5170ありがとうございます〜穂波 E-mail 12/12-01:26
記事番号5137へのコメント

こんばんは、ゆっちぃさん。

>日曜朝、まさか出てるわけないよなぁと思いつつ淡い期待を抱いて来てみたら、本当に3がUPされてて思わず喜び叫びんじゃいました(^^;)
ありがとうございます、そんな早くに見ていただけるとは・・・ふくろうのようにそっと上げた甲斐がありました(笑)。<でもレスが遅い・・・すみません。

>泣きながら改めて、穂波さんて凄いお方だよなぁと再確認。
>どうしてこんな素敵なお話書けるんでしょうか?
うあああ、あ、ありがとうございます。
泣いてくださった上に、そんなことまで・・・。
そこまで言っていただけると、どうお礼を申し上げたらいいのか・・・。

>まさかあんなに頭を慕っているヒトがいるとは露ほども思いませんでした。
わたしも書き始めた当初は、想定していませんでした・・・ええ、最初は出る予定無かったんです(笑)。

ではでは、本当に感想くださり有難うございました。

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5156Re:BLUE HEAVEN(3)雫石彼方 E-mail 12/11-19:08
記事番号5133へのコメント


いろんなところでゼルがアメリアのこと大事に思ってるのがわかって、嬉しかったです。リナもガウリイもアメリアのこと気遣ってるし、アメリアは幸せ者ですね(^^)ガウリイがアメリアと話すシーンで、精神的な問題になった時に一番頼りになるのは、やっぱりガウリイなんだなー、と思いました。
でも、何だかアメリアがますます追い込まれてしまうような展開になってきましたねー;頭をあんなに好いてる人間がいたなんて・・・。
あと一話だそうですが、楽しみに待ってます。
それでは。




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5171線路は続くよ〜穂波 E-mail 12/12-01:38
記事番号5156へのコメント

こんばんは、雫石さん。

毎回感想くださり、有難うございます! なのにレスのタイトルが壊れ気味ですみません・・・いえ、まぁ、そういうことなんですが(汗)

>ガウリイがアメリアと話すシーンで、精神的な問題になった時に一番頼りになるのは、やっぱりガウリイなんだなー、と思いました。
そうですね、ガウリイは私の中で、あの四人組では一番大人な人なので・・・。
あと、ガウリイは多分アメリアに「仲間」として一番いいスタンスにいるような気がしましたので。(ゼルは仲間以上でしょうか・笑)

>あと一話だそうですが、楽しみに待ってます。
ありがとうございます・・・なのに、まだ終わりませんでしたすみません。
とほほ・・・それでもよろしければ、読んでやってくださいませ。

では、読んでくださり本当に有難うございました。

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5169BLUE HEAVEN(4)穂波 E-mail 12/12-01:19
記事番号5085へのコメント

続きです〜。
ふと気付いたのですが、この話ってゼルアメというより、ゼル→アメの気がします(汗)。
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「ったく、なんであいつ一人が、個室なんだよ?」
 冷たい牢屋の中に、不満げな声が響いた。
 暗いその場所は、月の光すら隅々まで照らすことは叶わない。朧な影だけが、薄く、濃く、広がる闇の中で揺れている。
「何でも、どっかのエライサンの嘆願で、あいつだけ減刑って噂だぜ」
「なんだよそれ。役立たずで足手まといだったカードが、なんでんないい目見るんだよ?」
 最初にぼやいた男が、顔をゆがめる。
「まぁいいじゃねぇか、あいつカシラカシラ騒いでうるさかったし。おれ達にまで、食って掛かって来たじゃねぇか。ったく、何もできずに震えてた奴が、口ばっかり達者になりやがって。いなくなって、おれはむしろ清々したぜ」
「そうそう、それに俺達だって、ずっとここにいるわけじゃない。あの物騒な奴等が村から出たら、すぐにでも脱獄してやるさ」
「そう考えると、むしろちょうどいいじゃねぇか、脱獄するときあいつが一緒だと、絶対どじ踏むぜ」
 仲間たちの意見に、機嫌を損ねていた男も徐々に表情を明るくする。
「そっか、そうだよな。カードの奴一人で村人の恨みを買ってくれるって考えりゃ、まぁ許してやれないこともねぇな。オレは、心の広い男だから」
「それで、あいつが滅入った頃にでも拾ってやろうぜ。ドジでどうしようもない奴だけど、鑑定眼だけは確からしいからな。助けられた恩にカードの奴は弱いから、どうせ頭の下で働いてたときみたいに、最低の賃金で死ぬまで働いてくれるだろうよ」
「ハハハ、アイツみたいな奴を、本当の馬鹿って言うんだよな。どれだけ本を読もうと、結局利用されるだけの頭しか持ってねぇんだから」
 男たちの笑いが、さざめくように空気を揺らす。
 カードが入れられていた牢の、ちょうど裏側。捕らえられた残りの盗賊達は口々に勝手なことを言っていた。
 ギィィ……。
 蝶番の軋む音に、最初に気付いたのは誰だったのか。
「なんだ、誰かいるのか?」
 男の声に応えるように、影が揺れる。
 ひたひたと月光の中に足を踏み入れたのは、盗賊たちの見知った顔だった。
「カード!? 何だお前、一人で牢を抜けたのか!?」
「丁度いい、鍵を探してきてここを空けてくれよ!」
「何黙ってるんだ? ああ頭の敵は俺達もいっしょにとってやるから。ほら、あの時は俺達も混乱してたんだよ。な、機嫌直せよ」
「そうそう、おれ達仲間だろう?」
 ガシャン。
 重い金属音をたてて、何かが床に転がる。
「んだ、アブねぇだろ!!」
 危うくそれにぶつかりかけた男が怒声を上げるが、
「おいこれ、錠前じゃねぇか!」
「何だ、鍵持ってたのかよ。中々手際がいいな」
 自分たちが自由の身になった事を知り、盗賊たちは相好を崩した。
「カード、ちょっとは見直してやるぜ」
「さて、じゃあこんなところからはおさらばだ!!」
 男の一人が、出口に向かおうとする。カードの待つ、鉄格子の外に足を踏み出し……。
「何だ?」
 後ろにいた男は、急に降りそそいだ生暖かい液体に首をかしげた。べっとりと纏わりつくその臭いに、気付くよりも先に。
 音も無く、真の暗闇が彼を襲った。


 そのテーブルには、奇妙な沈黙が降りていた。
 向かい合って配置された椅子、片方に腰掛けているのは銀髪の青年だ。彼は黙々と分厚い紙の束をめくり、自分の世界に没頭しているかのように見える。
 もう一方に腰掛けているのは、黒髪の少女。朝食には少々遅い時間だが、モーニングセットのパンケーキをつつきながら、何か言いたそうな瞳で青年をちらちら見上げる。
 もしまだ食堂に人が残っていたら、そのふたり連れの関係に首をかしげたかもしれない。喧嘩をしているには余りに静かで、けれど仲がいいとはとても思えない。
 無論、青年はゼルガディス、少女はアメリアだった。
 結局昨日のケンカの後、話すきっかけもつかめないまま、アメリアはゼルガディスと朝向かい合うはめに陥っていた。
 珍しく寝坊をしたアメリアが目にしたのは、
<ちょっとガウリイと出かけてくるから、ゼルと仲直りしときなさいよ!>
 というリナの置手紙である。
 そんなぁ、と階下の食堂に降りると、そこには今と同じように紙の束をめくるゼルガディスの姿があった。一人で出かけず待っていてくれたのだとしたら嬉しいけれど、もしかしたらゼルガディスもリナやガウリイに何か言われたのかもしれないと気がつき、アメリアは出だしでつまづいてしまった。
 顔を合わせたら、最初に叩いたことを謝って、事情を聞こうと思っていたのだが、何をどういったらいいのかわからなくなってしまったのである。
 黙って前に座ってもゼルガディスは何も言わなかった。事情を知っている宿の女性に朝食を頼み、それから特に会話を交わすでもなく、既に小一時間が過ぎようとしている。
(うう、どうしよう……)
 心の中で何度目かの溜息をつき、アメリアはゼルガディスを再び見上げる。
 完全なポーカーフェイスからは、彼が怒っているのかいないのか、それすらも読み取れない。
(これじゃ昨日のくりかえしになっちゃう。ダメよ、アメリア。しっかりしなくちゃ!)
 スーハースーハー。
 深呼吸を繰り返し、アメリアは携帯していたペンを取り出した。
<ゼルガディスさん!! 聞きたいことがあるんですけど!!>
 ゼルガディスの持つ紙の束の一番上、あいていた余白にいきなり書き殴る。
 ……謝ると言う過程をすっ飛ばし、質問に移ってしまったあたり、まだアメリアも混乱していたのかもしれない。
 ゼルガディスはしばし沈黙した後、さりげなく紙の束をテーブルから遠ざけて
「……なんだ?」
 とやや低い声で告げた。
<ゼルガディスさん……っとその、あ、だから、昨日叩いちゃったのはごめんなさいって思ってるんですけど! でも、最初にぶったのはゼルガディスさんだし、ちゃんと理由を教えて欲しいんです!!>
 ゼルガディスが遠ざけた紙の束、その一枚を掴むとアメリアは裏側の部分にペンを走らせた。もはや諦めたのかそれを制することもなく、ゼルガディスは静かにアメリアを見据える。
 空気が、微妙に変化する。
 それを肌で感じ取ったアメリアが、ペンを置く。
 ゼルガディスは冷めた眼差しで、目の前の少女を眺めた。
「お前さん昨日、死のうとしただろ? それが理由だ」
 アメリアは息を飲むと、ゼルガディスの差し出した紙に向かった。
<死のうとなんて、してません!>
「じゃ、殺されようとしたって言えばわかるか?」
 今度は、アメリアは勢い込んで返事を書くことができなかった。ゼルガディスが何の事を言っているか、わかった。確かに昨日、アメリアはカードに殺されかけた、殺されようとしたのかもしれない。
「何で、あんな真似した?」
<だって、カードさんの大事な人を、わたし、殺しちゃったから……だから、カードさんに殺されてもしょうがないって思って……>
 焼け爛れた男の死体、投げられた怨嗟の声、思い出すだけで胸の奥がすぅっと冷える。震える文字で書き綴ったアメリアに、しかし、ゼルガディスは冷笑を向けた。
「くだらんな。だからお前は、ガキなんだ。盗賊一人とお前の命が、等価なわけ無いだろうが?」
 ゼルガディスの言葉の意味が、アメリアには理解できなかった。
 理解など、したくなかった。ゼルガディスの口から、仲間だと思っていた人の口から出た言葉だとは、到底思えなかった。
 先ほどとは別の感情が、ペンを握る手を震わせた。
<なんですかそれ!? わたしと盗賊の命が等価じゃないって、そんなことあるわけ無いじゃないですか!! 人間の命は、皆平等なんですよ!!>
 突きつけた紙を、しかしゼルガディスは一瞥して喉の奥で笑った。
「平等? 王族と盗賊の命が、平等なわけ無いだろう? いいか考えてもみろ、お前があの場で殺されたら、あのカードって奴は当然極刑だよ。セイルーンの王女を殺したような奴だ、それも当然と誰もが納得するだろうよ。お前が殺されたいと望んでいたからって、そんなもの何の助けにもなりはしない」
 心臓が、凍りついた。
 そんな事はないといいたかった、そんなバカな事はないと思いたかった。だけど、頭ではわかってしまった。
 ゼルガディスの言っている事は、おそらく、正しいのだ。
 何の返事もできないアメリアに、ゼルガディスが畳み掛けるように告げる。
「まぁカードなんて奴の事はいいとして、一緒にいて止められなかったって理由で、リナやガウリイまでセイルーンに咎められるだろうな。お前の死は、個人の死だけじゃない、セイルーンの王女様の死ってことになる以上」
 泣き出したかった。
 泣いて、わめいて、ゼルガディスの言葉を否定したかった。
 だが声は、アメリアの喉の奥に張り付いて、出てこない。
 それでも、殆ど反射だけで、アメリアはペンを握った。
<じゃあ……ゼルガディスさんは?>
 ゼルガディスの話に彼自身が出てこないから、ふっと意識に引っかかった。ただそれだけの、殆ど意味などもたない相づちめいた問いかけ。
 けれどそれに、ゼルガディスは初めて薄笑いを止めた。
「俺は……多分、死ぬだろうな」
 その言葉がお前のせいで、という風に聞こえた。
 アメリアにはもう、ゼルガディスとこれ以上対話することなど耐えられなかった。
 勝手に溢れてきた涙を見られたくなくて、席を蹴って走り出す。ペンが床に転がるのがぼやける視界の端に映ったけれど、拾う気になどなれなかった。
 一刻も早く、ひとりになりたかった。


「何よこれ……」
 リナの呟きに、ガウリイも眉をしかめた。
 赤、赤、赤。
 その場所は、真紅の絨毯を敷き詰めたかのように、暗く濃密な赤で汚されていた。
 早朝リナに「報酬が危ないのよ!」と叩き起こされ、事情もわからずついてきたが、朝飯を食べた後で良かった、とガウリイは思った。
 赤い海に砕けた骨の欠片や、叩き潰された肉片が浮いている。そうとうな力で為されたのだろう、それらは全て殺されたというよりも、壊されたといった方が正確な死体の山だった。とりあえず、飯がまずくなること必至の光景ではある。
「朝、様子を見にきたら、こうなっていて……」
 青ざめた顔の牢番が、口元に手を当てながら説明する。
 まだ吐き気がおさまらないのか、見るからに苦しそうな彼に少し同情しつつ、ガウリイは黙って牢内の様子を眺めていた。
 誰、或いは何、がやったかはわからないが、とにかくそいつは、部屋にいた全ての人間を、徹底的に片付けたのだろう。
 部屋には、まっとうに死体の区分をできるだけの大きさの肉片すら、残っていなかった。
「それで、犯人の目星は? これまでにもこういった事があったわけ?」
 リナが、冷静すぎるほどの口調で尋ねる。怒りを自制しているのかもしれないけれど、その双眸は感情をくっきりと宿していた。彼等の死を悲しむ代わりに、自分のできることを見つけようとする姿勢。リナのそのしなやかな毅さが、ガウリイは好きだった。
「い、いえそんな! こんなこと、初めてです!!」
「捕らえた盗賊は、皆死んだの? 集められていたのはここ一箇所? もしかしたら……まぁ無いとは思うけど、内部分裂って事は考えられない?」
 牢番はぶるぶると首をふりかけ……ふと、表情を変えた。
「そういえば、もう一箇所、ほら昨日ご案内したカードの奴だけは、別室にしてたけれど……カードの姿が、見えないですね」
 リナの小柄な身体が、一瞬だけ震えた。しかし、ガウリイが支えてやろうとする前に、彼女はパッと振り返る。
「まさか……だとしたら。ガウリイ、戻るわよ!! アメリアが危ない!!」
=====================================================================
ここで終わり・・・には、なりませんでしたすみません。(ノビルノビル・・・涙)
ツリー落ちするまでに、最後までかければよいのですが・・・。

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5173事態はさらに急展開!ゆっちぃ E-mail 12/12-05:32
記事番号5169へのコメント


おはようございます〜、ゆっちぃです☆
学校行く前に何気な〜く覗いて見たら!あるじゃないですかぁ(4)がっっ!!
んもぅ、朝からテンションあがりまくりですよ〜〜〜(落ち着け)

しかもお話のほう、なにやら急展開でとっても続きが気になります!
ついに暴走しちゃいましたね………カードさん。
しかもゼルとアメリア、ますますややこしい事になっちゃっててんもぅジレンマの嵐ですよーーー(><)
でも拗れれば拗れるホド、後の展開が楽しみだったり………あうι

で、ではではこの辺で〜〜〜


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5177凄い!!カネタケ☆ユウキ E-mail URL12/12-12:23
記事番号5169へのコメント



こんにちわ!カネタケです。
うわあ、穂波さんだよ〜!!お久しブリです!
なんかちょっと来ない間に、4まで出て!!
嬉しいです!
 
 もう、すっごいファンですよ〜!
相変わらず、胸に迫る文体と展開で、ホント、凄いです。
なんというか、ゼルの歪んだカンジの優しさとか姫の純真プリや
初めの触りのセリフとか、ガウリィやリナのの動きもホント上手いですよ〜!
ラヴな展開なのに、こう、相変わらず穂波さん独特の切ない文体が泣けます。
いや、マジで穂波さん尊敬してますよ、自分。(真剣)

続き。がっちり期待してます!頑張って下さいネ!

以上カネタケでした!