◆−ALL FOR ONE ONE FOR ALL 〜クリスマスバージョン〜−斉藤ぐみ(12/25-10:52)No.5283
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5283ALL FOR ONE ONE FOR ALL 〜クリスマスバージョン〜斉藤ぐみ E-mail 12/25-10:52


こんにちは。
かなり久しぶりな斉藤ぐみです。
ALL 〜のクリスマスバージョンです。
早い話、人間のゼルとアメリアのお話です。
ではでは、みんなさんの素晴らしいクリスマスのお話に埋もれ
番外編をどうぞっ!
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しゃんしゃん

今宵は聖なる日

みなで祝おう

聖人に感謝して

メリークリスマス!


歌が聞こえる。
町のほうから。
…私には関係無いかなぁ・…
セイルーンのお城で一人書類に埋もれながら過ごすのは、セイルーンのお姫様。
アメリア=ウィル=テスラ=セイルーン・…
ダークスターの件から、はや二年・…
この部屋で、毎日のように書類に埋もれて過ごして、
書類の中に混ざってる手紙の中にあなたの字を探して…
たまに来る手紙にはあなたの香りがする…・
ちょっとしかないようは書いてないけど…それでも嬉しかった…・
あなたが生きて同じ地とおなじ空を見ている・…

窓を少し開けてみる。
さぁっと冷たい風と、ほんの少しの…・雪
2年間の間伸ばしつづけた髪がなびく。
街の丁度真中にあるところに大きなクリスマスツリー。
ライティングが灯されていて、とても綺麗・…
「ちょっと…行ってきます。」
マントを羽織、ドレスのまま窓から飛び出した。


がやがやと混んでいる町…
恋人同士で歩く人達が…羨ましい…
両手を合わせて、息をかける…
とっても寒い…

2年前の私と違う私を自分で感じる。
正義の言葉を口に出さなくなってきた。
高いところにもあまり上らなくなった。
大声をあげる事も無くなってきた・…
これが大人になるということ?
この私を見て欲しい…
あなたに…
あなたは変わりないですか?
私の知ってる、無愛想で冷たくて…・それでも優しい一面を見せてくれるあなたですか?

手紙のように心の中で言葉が浮かび上がる。
届く筈の無い手紙を・…


「アメリア。」

とてもうれしそうな声・…
後ろから、あの人の気配・…
…何回この声を聞いた?
いつも空耳だったあの人の声・…
好きな人の声が…耳に張り付く…

私は振り向かずに歩き出した…

がっ!
肩を掴まれ正面に向かされ抱きしめられた…

「遅いですよ…ゼルガディスさん・…」
抱きしめ返すとあの人の広い背中。
「悪かった…やっと迎えに来れた…」
顔を上げてみると
褐色の肌 空色の瞳…黒い髪…
「人間に戻れたんですか?」
「ああ・・・・」

アメリアは爪先立ちをしゼルガディスとの距離をさらにちぢめ・・・

キスを送った…


今宵は聖なる日

みなで祝おう

聖人に感謝しよう

この人と素敵な日を送れた事を…

この日をくれたあなたに

メリークリスマス


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5291ALL FOR ONE ONE FOR ALL 斉藤ぐみ E-mail 12/25-23:00
記事番号5283へのコメント

本編です
何年かけてやってるんだ?
この小説…(汗)
ではどうぞっ!
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「アメリア様が、子供を身篭ったそうだ!」
重役達はうれしそうに言った。
レティスト王子の子供ではないのに…

町に張られた手配書は、年月が過ぎれば過ぎるほどゼルガディスの手配書は、影を潜めていった。

レティストはたまらずアメリアに問いただした。
「…アメリア…」
「?どうしたんですか?」
アメリアが寝巻きに着替え、また何処かへいこうとしているところだった。
「お前…あのゼルガディスとかと言う男のところにいっているだろう!!」
アメリアは明らかに動揺した。
「どうして…ゼルガディスさんの事を??・・・」
「お前俺が何も知らないとでも想っているのか?!そのお腹の子供だってあいつとの子供だろっ!…そんな奴の子供なんかっ!」
レティストは、アメリアの腹部をけった。
「っつ・・・・!」
アメリアは転がり、けほけほと咳き込む。
「アメリア…お前は俺の事を愛してくれているんだろう?だったら、そんな奴の子供はさっさとおろして、俺と…」
レティストはアメリアを抱き寄せさらに腹部をけろうとした…
が・・・

じゅっ!!!

「っ!」
アメリアが、レティストの手から逃れる。
「アメリアに危害を加える奴は…どんな奴でも許さん…」
ゼルガディスが、前あったときと変わらない姿で其処に居た。

続く