◆−聖王都動乱ふたたび その1−隣のLおねいさま(1/16-21:40)No.5447 ┣びばゼルアメ♪−ゆっちぃ(1/17-00:15)No.5450 ┃┗Re:びばゼルアメ♪←サンキュウですっ−隣のLおねいさま(1/17-14:07)No.5457 ┗:聖王都動乱ふたたび その2−隣のLおねいさま(1/17-15:21)No.5458 ┣はじめまして☆−ねんねこ(1/17-17:00)No.5460 ┃┗Re:はじめまして☆−隣のLおねいさま(1/17-23:50)NEWNo.5464 ┗聖王都動乱ふたたび その3−隣のLおねいさま(1/18-02:27)NEWNo.5470 ┗こんばんは−一坪(1/18-02:34)NEWNo.5471 ┗Re:こんばんは−隣のLおねいさま(1/18-22:00)NEWNo.5488
5447 | 聖王都動乱ふたたび その1 | 隣のLおねいさま E-mail | 1/16-21:40 |
『ふー。退屈です』 そんな言葉を王宮で何回繰りかえしてもらしたんでしょう?私、こんな つもりはなかったのに。人を想うことってこんなにもつらいものなんだ、って私初めて感じました。 『すまんがやっぱり俺一人で行くよ。』 あなたの懐かしい声が私の心に響きます、何度も。 『私、足手まといですか?』 ・・・私、嫌われちゃったのでしょうか? 『お前はお前の為すべきことをするんだ。それは何なのか、一番分かって るだろ?』 優しく私をいさめてくれました。私は泣くしか術がなかったんです。 『時々会いに来るから、な?』 そういって私の顔を覗き込んで少し困ったような顔をあなたはしました。 『絶対に来て下さいね、約束ですよ。じゃないと正義の鉄槌が下ります らね!!』 無理して、いつもに戻ろうとして言った最大の強気な言葉でした。あなたを困らせることはしたくなかったですし。 『ああ。分かってるよ』 そうしてあなたは行きました。私は王宮に戻りました。 あれから少なくとも1年は過ぎようとしています。花は美しく街を彩り、 とてもたのしそうに民衆がうごめいています。あ!カップル発見です。 とっても楽しそうに話をしているのが見えます。 『アメリア様!何をしていらっしゃるのですか??』 あ、神官長です。彼は私の教育係で小さいころから色々面倒を見てくださってます。最近めっきりお歳をめされたように感じられます。でもその元来持っているがんこにもいっそう磨きがかかったようですね。 『全く。まだまだ公務が残ってますよ、後この資料に目を通しておいて くださいね』 またですか。私の机の上には山積みになった資料があります。王宮に帰ってきてからはずっとこの調子で、外遊にすら行ける気配はありません。 『分かってます。そこに置いておいてください。』 『今日中に全部しあげておいてくださいよ。最近、アメリア様は変です。 従者も心配しております。どうかされましたか??』 今日中ですか??はー。乙女がノスタルジックに過ごす時間すら与えては くれないのでしょうか。 変って、こんなに同じことばかりしてると誰だっておかしくなりますって ば。 『大丈夫です。少々疲れているだけですから』 お願いです。私に暫くの休暇をくださいっ!できれば外遊を許可していただけたならどんなにうれしいことか。リナさんたちがうらやましいです。 『それは外にでたいとおっしゃているのでしょ?だめですぞ!今度外に 出たら、またしばらく帰ってこないつもりでしょう。アメリア様は一国 王女、そろそろ御自分の振る舞いを考えていただかないと』 あー分かってますって!私が悪かったですう。 分かってますよ、そんなこと当の昔に。こんなことだからゼルガディスさんにおいてかれたんです。 『わかっております。別にそのようなこと、言ってません』 『ふむ。まあいいでしょう、とにかく資料、お願いしますよ今日中に』 そう言って神官長は出て行きました。ふーやっと一人になれました! 大きな窓からはそのサイズの空がありました。リナさんたちはもっと広い 空をながめていらっしゃるんでしょうね。 そう思うと無性にくやしくもなったり、悲しくもなったりします。きっと ゼルガディスさんもそうなんでしょうね。 自分の身分はわきまえているつもりです。でも私だって女の子なんです。 大好きな人のそばにいたいです。 リナさんがうらやましいと思ったことが何度もありました、今もですが。 ガウリイさんの側にいるからです。おもしろいことに中々当の本人はそういうことを認めようとはしませんが。 時々会いに来る。そう言ったのに。もう1年が過ぎようとしてます。 ゼルガディスさんと私の感覚が違うって言ってもあまりにもひどいです。 どこで何をしてるんでしょうか??元気なんでしょうか?? それとも・・・どこかで別の人と。ゼルガディスさんかっこいいから。 ぶるぶる!!それは絶対ないです。私ったら最近そればっかりです。 信じてあげたいのに。どうしてなんでしょう?恋をするって大変です。 『おやおや。仕事があんまり進んでないようですけど、王女様』 この声!この気配!すなわち悪の気配ですっ!! 『何のようですか??姿を現わしなさいっ!!』 虚空から出て来たのはひさしぶり、獣神官ゼロスさんでした。まあ 怖がる必要はないですね、何か企んでいらっしゃなければいいのですが。 『おひさしぶりです。その様子だと・・・』 『何ですか??』 いつもの含み笑いに少々の懐かしさを感じますって私って悪!? 『ゼルガディスさんに振られましたね(はあと)』 一本、人さし指を突き出してきました!こ・・・こひつ!! こっちはじゃあこれでいきますう! 『一番アメリア!正義の讃歌歌わせていただきま〜す(はあと)』 どうです!!あなたがた魔族にはこれが一番のダメージでしょう? 『すいません。冗談ですって!!ああー歌わないでください。』 ビクトリー!!私は心の中でつぶやきました。さすがにあまり大きな声 で叫ぶと城の者が集まってきてやっかいなことになりますし。ゼロスさんは かなり慌てた様子で見ていてかわいらしいです。 『せっかくアメリアさんにおもしろい話を持ってきたのに。帰りましょう かねえ??』 待ってください!ゼロスさんは半分体をアストラスサイドに潜り込ませて 今にもどっかに消えちゃいそうな勢いです。 『あー待って下さい!なんの話なんですか??』 ゼロスさんはふふふっと笑うと体を全部出して机に腰掛けました。 『実はねえ、ゼルガディスさんの昔のお知り合いの女性がいらっしゃいま してねえ。私とちょっとした知り合いなんですが。』 !?女性!えーっとそれはどういった関係なんでしょうか? 『ゼルガディスさんの現在どこにいるかを知りたいそうです。』 『どうしてですか??私に聞かずともリナさんたちにでも聞いた方が 確実ですよ。まさか』 いやーな予感がします。ゼロスさんのことですし。 『実はお腹がへってましてねえ〜アメリアさんの上質の負の感情でも ごちそうになろうと思いまして、てへ』 てへっ、じゃないです!!どういうことなんでしょうか全く。そんなことで私が動じるわけないじゃないですか。 『あなたか分らないことぐらい承知のうえですよ。丁度今、彼女がセイ ルーンにいましてねえ。アメリアさん、ゼルガディスさんの過去とか やっぱり知りたいでしょう?いいですか、これは等価交換です。 あなたがちょっと感じる乙女のやきもちの負の感情とゼルガディスさん の知られざる過去との。』 うー。魔族、すなわち悪!でも聞いてみたい。問題は王宮から出られない ことです。話は聞きたいのですが。 『あ!外までの手引なら任せておいてください』 良く分かってますね。もちろん過去の話なんてどうでもいいです、本人から聞いた方がいいですし。でも気になります。どうしましょう?? しかも王宮脱出までできちゃいます。これは・・・乗りましょう! 何もなくって退屈よりましです!ごめんなさい父さん。 『その話乗ります!』 私は力強く言いました。半ばやけくそだったのかもしれませんが。ゼロスさんは満足そうに微笑んでいました。 『分りました。そうとなればさっそく!』 ゼロスさんが私の手を引こうとします。あ! 『ちょっと待ってください。メモの一つくらい残していかないと城の者 が心配しますので、それにこの格好ですと動きにくいどころか目立ち ます。着替えさせてください』 うーこれだけはきちっとしておかないと。 『分りました。終わったらまあ呼んでください』 そう言ってゼロスさんは一旦虚空に消えていきました。のぞかないで くださいね、と思いましたが魔族ですし平気ですね。 私は急いで準備をはじめました。 ********************************** 初めまして!失敗2回もしたおおばかですっ(はあと) これはちゃんと投稿できるよに祈ります。 話は一応ゼルアメです。あと勝手にオリキャラだします。 みんなに話を読んでもらうのははじめてです。どうぞ暖かく 見守ってくださいまし。 結構話は長くなりそうです。気長に見てやってください。 稚拙な文章ですがこれからもよろしくお願いします、感想待ってます。 |
5450 | びばゼルアメ♪ | ゆっちぃ E-mail URL | 1/17-00:15 |
記事番号5447へのコメント 初めまして、ゆっちぃと申す者です♪ぜるあめと聞いて飛んでまいりました(笑) お話読ませて頂きました、姫の一人称がいい感じですね〜〜(はぁと) わたし的にゼルの知り合いの女性とやらがむっちゃ気になります(むぅ) それにタイトルも。また聖王都で何かあるのでしょーか? いやはや、つくづく騒動の絶えない国ですね(笑) それにどうゼルとアメリアが絡むのか。続きむっちゃ楽しみです〜〜〜 それでは、短いですがこの辺にて。ゆっちぃでした☆ (ああ、私も何か投稿したいなぁ………) |
5457 | Re:びばゼルアメ♪←サンキュウですっ | 隣のLおねいさま E-mail | 1/17-14:07 |
記事番号5450へのコメント > >初めまして、ゆっちぃと申す者です♪ぜるあめと聞いて飛んでまいりました(笑) <昔はゼルアメって肩身せまかったんですよね〜。なんかうれしいです。 お話読ませて頂きました、姫の一人称がいい感じですね〜〜(はぁと) <アメリアの一人称って難しいんです、こんなのアメリアじゃない!って 思われるかもと思ったんでかなりの勇気いりました、ありがとうです。 >わたし的にゼルの知り合いの女性とやらがむっちゃ気になります(むぅ) <楽しみにしててくださいな。あっ!でも私の文章力でどこまで 書けるか・・・(汗) >それにタイトルも。また聖王都で何かあるのでしょーか? <タイトル考えるのに一番時間かかったんです←ばか。一応場所も移動 しますが、最終的にはセイルーンがポイントです。ゼロスには 注目しててくださいね。 >いやはや、つくづく騒動の絶えない国ですね(笑) <そうですね。王位継承争いの時もそうでしたが、アメリアかわいそう です。そのあたりもできるだけ書いていこうかな〜と思ってます。 せっかくアメリア嬢の一人称ですし。 >それにどうゼルとアメリアが絡むのか。続きむっちゃ楽しみです〜〜〜 <絡ませるのって難しいです、でも自分の恋愛経験や思っていることなど を参考にしつつ書きたいです。 それでは、短いですがこの辺にて。ゆっちぃでした☆ >(ああ、私も何か投稿したいなぁ………) <ゼルアメでどんどん投稿してください!ぜひ読ませていただきます。 感想ありがとうございました。がんばって書きますので末永く 読んでやってください。それでは!隣のLおねいさまでした〜(はあと) |
5458 | :聖王都動乱ふたたび その2 | 隣のLおねいさま E-mail | 1/17-15:21 |
記事番号5447へのコメント 続きです。稚拙な文章ですがおつきあいいだだけたら 光栄です。 ********************************** 『さて、そろそろ行きますか』 なんだかゼロスさん怪しさ大爆発です。でも気になりますし、こうして メモを書いてお着替えしてしまいました。それに、断る勇気もないですし。 私はゼロスさんの手を恐る恐るとりました。それは人と同じ形をしていながらとっても冷たい感触でした。 『お願いしますよー。失敗しちゃいましたとか言ったらどうなるのか分か ってますね?』 一応にらみをきかせておきましょう。あんまり効果はないと思うんですが。 『ははは、任せてくだい!それにしてもますます某自称天才美少女魔道師 に似てきてないですか。』 ち、違います、少なくとも。私をあんな人と一緒にしないでください。リナさん聞いてたらただじゃすまないですね。元気にしてるんでしょうか?気になります。 『ごたくはいいです、早くしてください』 そう言った後、私とゼロスさんの体がまぶしい光りにつつまれて・・・ 気がつけばもうそこはこじんまりとした宿屋らしき部屋の一室でした。 一体どういう仕組みになってるんでしょうか?? 『ゼロスちゃん??その人なの??』 この人??しかもゼロスちゃん??一体どういうことでしょう。部屋についた途端にゼロスさんに声をかけたのは一人の女性?というよりまだ少女のあどけなさが残る女の人でした。 『ええ、フィルーゼ。ちなみにその”ゼロスちゃん”は止めていただけな でしょうか??』 くすくす。ゼロスちゃんですって、そんな柄ですか??しかも魔族ですよ。笑いを堪え切れません。ゼロスさん、ちょっと困ってます。しばらくこのまま困っていてもらいましょうか?? 『紹介がおくれましたね、アメリア姫。フィルーゼと申します。』 こちらに気がついて彼女は頭を下げました。黒くて長い髪は艶やかに腰の あたりまであります。上げた顔はまだあどけない少女でした。にこっとこちらに笑いかけてくる笑顔はまだまだ子供っぽい感じがしました。 でも、手足はすらっと長くって身長はゼロスさんよりちょっと低いぐらいで 女性としては背は高い方です。私とは全然違います。 『初めまして!アメリアです。あんまりかたくならなくっていいですよ。 私、かたくるしいの嫌いですし』 そう、王族として見られるのはあんまり本当は好きじゃあありません。 『では、アメリアさん。さっそくお話の方聞きたいです。』 『すいません。私、ゼルガディスさんの今の居場所は分らないんです』 だからあなたのお話聞きたいです。顔はかなり美人でスタイルも抜群です。普通の男の人なら見のがすはずがありません。一体どういう関係なんですか?? 『そうですか。・・・お兄様は元気ですか??随分会ってないんです』 お、お兄様!?ですかー??ってことは兄妹!?よかった!安心しました。彼女の表情はちょっとさみしそうで、無理に笑っている節が見受けられました。私も無理して笑うことが結構あります。だから他人がそうしてるととてもかわいそうに思うのです。 『そうですよ、アメリアさん。フィルーゼはとても心配してます。』 ・・・あなたが言っても全然同情しているように感じられませんよ、ゼロスさん。表情は笑ってはいるものの何か冷たい感じがします。 『元気でやってますよ。最近は知りませんが。過去に色々あったせいで 時々暗くなる時がありますが(笑)』 『実は兄と言っても本当の兄ではないんです。昔、お兄様がお父様、と 言ってもわかりませんね。つまり赤法師レゾの元にいたころ、よく遊ん もらったんです。』 実の兄妹じゃあないんですか。いよいよ核心ですね。自分がどきどきしていることがはっきりと分ります。昔のゼルガディスさん。どんな生活をして どんな人だったんでしょう。 『教えていただけませんか??昔のゼルガディスさんのこと。私、知らな いんです。知りたいんです、そうしたらもうちょっとゼルガディスさん のことが分かって助けてあげられるんじゃあないのかって思って』 『話すか話さないかはあなたの自由ですよ、フィルーゼ。このことはあな たにとって辛い話になるのですから』 ゼロスさんが言葉を続ける。何かあったんですね。そうですよね?ゼルガディスさんだって合成獣になったんです。彼女にも何かあって当然ですよね? 『大丈夫、ゼロスちゃん。いいですよ。お話しましょう。そうすればどう して私がお兄様を探しているのかが分りますし。』 フィルーゼさんはそう話すと私にまずはどこかに腰掛けるようにすすめて きました。きっと話は長くなるんでしょう。窓の外を見ると、もう夕日が沈みかけていました。どうやら長い夜になりそうです。 ********************************** 続きです!核心は次です、期待させてごめんなさい。 うあーそろそろバイトに行かないと、遅刻します。それでは すっごく短いですが失礼します |
5460 | はじめまして☆ | ねんねこ E-mail URL | 1/17-17:00 |
記事番号5458へのコメント はじめまして、ねんねこと申すものです。 すみません、受験生という身分なもので、短く行かさせていただきます。 ゼルアメぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!(絶叫) はあ、気分すっきり。 ゼルアメですね。この頃、ゼルアメ増えてきて嬉しいです。あの半年前のゼルアメナッシング状態が嘘のよう……Vv なんだかオリキャラのフィルーゼさんにもいろいろわけありっぽいし、続きが楽しみです。 ではでは、続き頑張ってくださいね! |
5464 | Re:はじめまして☆ | 隣のLおねいさま E-mail | 1/17-23:50 |
記事番号5460へのコメント >はじめまして、ねんねこと申すものです。 >すみません、受験生という身分なもので、短く行かさせていただきます。 <受験生ですか??ぜひがんばってください。私は今大学の試験がちかい んですが、このようなことしてます。 >ゼルアメぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!(絶叫) <すごい。なんかゼルアメな人ふえてくれてうれしいです。本当に 昔は肩身狭かったですから。 >ゼルアメですね。この頃、ゼルアメ増えてきて嬉しいです。あの半年前のゼルアメナッシング状態が嘘のよう……Vv <少なくとも昔はゼルアメは一つの論争までに発展してました。同人とかも ゼルリナが多かったですし。これもアニメのおかげです。初めはアニメも バッシングしてる人多かったですけど。 >なんだかオリキャラのフィルーゼさんにもいろいろわけありっぽいし、続きが楽しみです。 <フィルーゼは私が中学の時に考えたオリキャラです。これから結構重要 な役目を負わせてあげるつもりです。語り役とでもしましょうか? 彼女はいわば私の分身として誕生しました。色々語ると思うので 一緒に考えてみてあげてください。 >ではでは、続き頑張ってくださいね! <できるかぎりがんばらせていただきます。感想、すっごくうれしかったで です。勉強がんばってください。 |
5470 | 聖王都動乱ふたたび その3 | 隣のLおねいさま E-mail | 1/18-02:27 |
記事番号5458へのコメント バイトも終わったことだし、構想忘れないうちに続きを書いちゃいます。 ********************************** 『そういえば、ゼロスさんはどうするんですか?このまま話聞くんです か?』 まあ、答えの予想はつきますが。 『もちろんここにいますよ。あなた方の負の感情をいただきたいですし。 どうぞどうぞ!私、もうお腹すいちゃってねえ。』 ・・・やっぱりですか。なんだかくやしいですけど。 『もう!ゼロスちゃんたら。』 もうってそれだけですか??何も感じないんでしょうか?彼女は。だって自分のかなしい気持ちとか怒りとか、全部ゼロスさんにとってはごちそうなんてくやしいというか何といいましょうか・・・。 『それでいいんですか??フィルーゼさんが悲しい辛い話をしようという のにゼロスさんときたらあの調子ですが』 『いいの。だってね、アメリアさん。彼は魔族なんでしょ。だったら当然 のことじゃない。確かに人間からすると信じられないことでしょうが、 彼等にとってはいたって普通のことなんだから。自分の常識を押し付け るのはよくないですよ。』 ・・・・そうでしょうか??そういう観点で言われるのは初めてです。なんだか痛いところつかれたようです。フィルーゼさんっておもしろい考え方するんですね。そういえばリナさんも昔私にそう言って聞かせてくれたような気がします。もちろん言葉は違いますが。 『ごめんなさい。なんか勝手に生意気なこと言って。』 頭下げないでください。そうやって自分の考えを正直に話してくれると私もうれしいですし。 『別に気にしないでくださいっ!昔似たようなことを知り合いにも言われ ましたし。それでは話をしていただけますか?』 そう言うとフィルーゼさんは安心したように、ほっと息をつきました。 そうして彼女はゆっくりと話はじめました。時間を遡って遠い懐かしくてきっと彼女には少し辛い過去へと時間が遡っていく感じがします。 『昔、まだ私が小さかったころ。すでに私はお父様つまり、レゾの手伝いをしていました。時々はその研究の実験体となることもありました。』 そうなんですか。なんだか小さいころから可哀想です。私には確かに物心ついた時には母さんはいませんでしたが、父さんや城のみんなは私を愛してくれましたから。 『お兄様はレゾを尊敬していました。今とは全然違うでしょ??』 というといたずらっぽく、くすっと笑ってみせるフィルーゼさん。 『そのせいもあってお兄様は御自分の家族と共に日々研究に明け暮れてました。レゾに少しでも認められたかったんでしょうね。』 そうなんですか。尊敬してた人に結果として裏切らたんですね。だから人を信じることにゼルガディスさんは臆病さんですね。 『私は普通の子供のように遊んだりするようなことはありませんでした。お兄様はそんな私を気づかってか、機会があればよく遊んでくれました。私は外部の人と接触も持つこと禁じられてました。部屋はまるで牢獄のような 何もない冷たい部屋。それにもしも研究が失敗したら大変なことになるという理由で、研究所は地下にあったので日の光すらあびることもできませんでした。』 じゃあ、どうして彼女はレゾをお父様と呼ぶんでしょうか?私だったらそんな父親は許せないのに。 『なのにどうしてレゾさんのことをお父様と呼ぶんですか?』 その疑問にフィルーゼさんは一瞬かなしそうに笑みをうかべました。 『そうね、そんな父親でも私を唯一必要としてくれる人だったの。愛され方を知らないから、きっとそう思ったんだと思う。今でもそう思う。私は確かに実験体にまでなったけど、そうすることでお父様は私にかまってくれたし、普段はあまり口をきかない人だったけどその時だけは偉いですね、ってほめてくれたの。そんなことでしか父親の愛を感じることができなかったから私にとって愛されているっていうのとアメリアさんにとって愛されているっていうのは全然違うと思う』 なんだかかなしいですね。私は返す言葉もありませんでした。自分自身がどんなに幸せに生きているのかを新ためて認識させられます。王宮にいた時に退屈だとか言っていた私がなんだかとっても恥ずかしくなってきました。 幸せすぎるからこそ言える言葉なんですね。 『まあ、お父様も本当の父親ではないから。そのことを知ったのはゼロスちゃんに会ってからよ』 肉親一人もいないんですね。その言葉を言いつつゼロスさんの方に視線を やっているのが分りました。好きなんでしょうか?まさかですけど。一瞬彼女の頬が赤くなったような気がしましたが。当のゼロスさんはいつもどうり笑顔のまんまです。何も話さずおとなしくしています。お食事中ですか?? 『とにかくそんな日々が続きました。お兄様はやっとレゾに認められて研究の手伝いをし始めてました。ある日お父様が遠くの街まで出かけていきました。その時にお兄様の人生にかかわる、もちろん私にも重要な事件が起こったの。それは魔族の突然の襲来。』 と言うのと同時にゼロスさんが口を開きました。 『そうそう!!私の出番です。』 ??どういうことでしょうか?じゃあゼロスさんとゼルガディスさんはそんな昔からの知り合いなんですか?? 『はいはい!ゼロスちゃんが私をさらいにやってきたの。』 というと興奮したように頬を赤らめているフィルーゼさん。そういう問題でしょうか?? 『さらいにきたってそんなうれしそうに言わないで下さいっ!』 私が言うより前にゼロスさんが突っ込みました。ナイス突っ込みです! 『とにかく研究所は全壊。あたりは森に囲まれてたんだけど、そこも火事で燃えていてとにかく全員が混乱している状態だったのを覚えてる。お兄様とはぐれた私はゼロスちゃんにさらわれたのよ。きゃ!』 そう言うとフィルーぜさんは体をくねくねさせて照れています。一体どういう感覚の持ち主なんでしょうか?? 『お兄様にはそれ以来会ってません。お兄様は自分の力が足りなかったばっかりに私が死んでしまったと思ってしまったんです、そうして、ああいう風に力を求めてしまったんです。』 フィルーゼさんは今さっきとは違ってかなりかなしそうな顔をしました。 『会いにはいけなかったんですか?』 『会うことさえ許されなかったから。だって私は・・・ううん。なんでもない』 何か隠していらっしゃるようですが話したくないことまでつっこむ程私も悪ではありません。彼女の目尻には少し涙がにじんでいました。 外はすっかり真っ暗で、王宮の壁づたいのライティングの光がぼうっと見えました。きっと父さん怒ってるでしょうね。こんな話を聞いていると父親の大切さがみにしみて分ります。わがままな子に見えるでしょうね、フィルーぜさんにはきっと。 『ああいうことになったのは生きているのに死んでしまったと思いこませてしまった私の責任。そのせいでお兄様の人生は辛いものになってしまったといっても過言じゃないし。だから会ってあやまりたいの』 フィルーゼさんはそう苦しそうに言葉を振り絞ると、泣き出してしまいました。しかも、ゼロスさんにもたれて。当のゼロスさんは格好の食事とでも思ってるんでしょうか??気持ちよさそうです。そもそも会えなかったのはゼロスさんのせいじゃないんでしょうか?? 『残念ですが、今の私だってゼルガディスさんがどこにいるのか知りたい ぐらいなんです。』 私は今は助けてあげることはできないんです。私だって会いたいのに。 どこにいるんですか??ゼルガディスさん!離れれば離れる程あなたを想う気持ちだけが先へ先へと走っていって、想いがとげられない程もっとあなたへの愛は燃え上がっていきます。どこにいるんですか??そう叫ぶしかできませんでした。 ********************************* 今回はかいつまんでフィルーゼが過去の話をしました。まだまだ謎は いっぱいあります。過去の話はもっとたくさん出てくるので 期待しててください、あくまでもこれは・・・おっとー!! ねたをばらすと面白みがなくなってしまいますわ(はあと) それでは、次回をおたのしみに〜。感想おまちしてます。 レスをかえさせていただきますし。 |
5471 | こんばんは | 一坪 E-mail | 1/18-02:34 |
記事番号5470へのコメント 投稿ありがとうございました! あとゲストブックに登録ありがとうございまーーーす! アメリアさんの一人称なんですねー。 いい感じです。 オリキャラも出て今後が楽しみです。 では、これからもよろしくお願いします! |
5488 | Re:こんばんは | 隣のLおねいさま E-mail | 1/18-22:00 |
記事番号5471へのコメント >投稿ありがとうございました! <あこがれの一坪さんだ〜 >あとゲストブックに登録ありがとうございまーーーす! <そんな御丁寧にありがとうございます、なんだか恐れ多いです。 >アメリアさんの一人称なんですねー。 >いい感じです。 <恐縮です。あ〜なんだかもう恥ずかしくて逃げちゃいそうです。 >オリキャラも出て今後が楽しみです。 <大したことない作品です。 >では、これからもよろしくお願いします! <こちらこそお願いします! |