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5483 | good a detective プロローグ | 桜井 ゆかり E-mail URL | 1/18-10:15 |
ちょっと短い探偵物です。 この頃読んでいる本も探偵物にはまったらしくいつも読みふけっています。 では、どうぞ頭を働かせて考えて見てください。 ──────────────────────────── ある東京の某所。そこに小さいながらも探偵社が一個だけ存在した。ビルの2階を借りて・・・・・ カタカタとパソコンのキーを押す音が部屋に響きわたる。ここは2階をすべて貸してもらっているわけではない。半分だけを貸してもらい隣には喫茶店がオープンしている。 そして、ここの所長にして腕利きの探偵さんは18歳の青年だった。 名前はゼルガディス=グレイワーズ。銀髪に蒼の瞳、すごく真面目そうな青年だった。 「これで終了だな・・・・・」 Enterキーを押して決定し、データーをプリンターに転送してプリントアウトする。報告書の作成でもしているのだろう。 ふぅ・・・・。やっと報告書が書き終わり、一息ついて横に置いてあるコーヒーに手を付けた。 すると、いきなりドアが開いて栗色の髪をもった少女と金髪の男性が出てくる。そして、ゼルガディスはあまりに突然過ぎたのか飲んでいたコーヒーを吹き出した。 「汚いわよ!ゼル!」 栗色の髪をもった少女は少し退きながら怒鳴った。 この少女の名前はリナ=インバース。すぐに主導権を自分に持っていくタイプであり、キレると恐ろしいという言葉が付いてしまうほどに恐い。 でも、インバース家の次女である。長女はもっと恐いという噂もあるが・・・・・。そんなインバース家は花道の名門。だけどリナは“嫌よ!そんなつまらなそうなもん!”という一言で蹴り飛ばしたらしい。 「お前達がいきなり現れるからだろう!?」 怒りながらもコーヒーが零れているテーブルを雑巾で拭きながら2人に訴えた。 さっきから喋らない男性の名前はガウリイ=ガブリエフ。成人を果たしているものの手に職はなく、いつもリナの側に付いている自称危険物保護者。そして気が付いたら年下のところで探偵助手らしきものを勤めている。 らしきものというのは、全然役に立っていないという訳ではなく、物覚えが非常に悪すぎて反って仕事を増やすことになっているからだ。だが、尾行などは何も考えていないせいか非常に上手く行く。よく分からない奴の一人である。 そして、よく分からない奴は他にもいる。例えば・・・・・ 「あら?インバース様にガブリエフ様じゃありませんか。何時の間にいらっしゃったんですか?」 扉を開けて入ってきた一人の女の子とか。 この女の子は別に探偵の一人でも助手でもない只の女の子。黒い艶やかな髪が綺麗で、誰もがちらりと目を留めるだろう。 そんな彼女はこのビルを持っているセイルーン財閥の娘。名前をアメリア=ウィル=テスラ=セイルーンという。 最初は元気で可愛い女の子だと思うだろうが、中身は全然違う。何故か正義オタクで世の為人の為に働いている探偵に興味を持ち、お茶などを出している。だけど、お給料はゼロ。これはアメリアが自分で頼んだことだった。 「よぉ」 ガウリイは片手を上げて挨拶をするとアメリアはお辞儀で返す。そして、ゼルガディスのところまで行って、 「グレイワーズ様。少しはテーブルの上をお片づけ下さい。 あと、インバース様、ガブリエフ様、なにをお飲みになりますか?」 さささっといろんな物が散乱していたテーブルを飲み物におやつ等が置けるように片付けて何処かのウェイトレスのように笑顔を振り撒いて聞く。 「ん・・・・とね・・・。じゃあ、レモンティーくんない?」 「オレはアイスコーヒーでいいや」 「俺は・・・・・」 「グレイワーズ様は先ほどコーヒーを入れて差し上げたばかりですがまたお飲みになられるのですか?」 2人に紛れて自分も注文を言おうとしているゼルガディスにちょっと驚いたように尋ねる。先ほどゼルガディスが飲んでいたコーヒーはアメリアが入れたものだった。が、リナとガウリイが来た時に吹き出してしまったからコーヒーは少なくなっていた。 「お零しになられたのでしょう?インバース様達が来られましたからね」 クスクスと笑いながら部屋を出て行こうとするアメリア。だが、リナに呼び止められた。 「ねぇ、アメリア」 「なんですか?」 「様とか姓で呼ぶのは止めない?名前で呼んでくれればいいのに」 「ですが・・・・」 「いーのいーの。堅苦しいの苦手だからさ。」 気楽そうに言うリナを見ながらアメリアは頭を捻らせて、答えを導いた。 「じゃあ、リナさんにガウリイさんゼルガディスさん。って呼ぶことにしますね。 じゃ、飲み物貰ってきますね」 元気いっぱいの笑顔をくっ付けて言う。そして、すぐにその場所から出て、隣にある喫茶店に入り飲み物を貰いに行く。 「よかったわね〜ゼル〜」 出ていってからタイミングをみはらかったようにリナが口を開いた。 「どういうことだ?」 「な〜にカタブツぶってんの?これでアメリアとの距離とか縮まるじゃない!」 ゼルガディスにはため息を一つ吐いて逃げようとするのだがガウリイがきっちりと肩を押さえつけて逃げられないようにしている。 リナはリナで一人で延々と話し続けている。それにガウリイは頷き今までの苦労などを思い出しているのだろう。 実はアメリアとゼルガディスは恋愛不器用でいつも距離を置いている。特にゼルガディスはアメリアの事が気になっているようでさらに距離を置いて過している。よくアメリアが話し掛けるがあまり関心を持たないようにしているようで・・・。 そして・・・・・カチャ・・・・・ 扉が開いておぼんの上に飲み物を持ったアメリアが唖然とした目でゼルガディスを見て、 「なにをやっているんですか?ゼルガディスさん・・・・・」 ぽつりと疑問を聞いたのは無理もなかっただろう。 入ってくると何処かを向いて誰に語っているのか分からないように話をしているリナ。その話を聞いて頷きながらゼルガディスの肩を握っているガウリイ。・・・・・もちろん和やかな雰囲気には映らなかっただろう。 「俺に聞くな・・・・・・・」 逃げる手段など残されていなくこの言葉以外思い付かなかった。 ほとんどクライアントなどは来てはいないが、この4人は楽しい・・・・面白い毎日を送っていた。 そして、事件は早速やってきた・・・・・・ |
5484 | good a detective 1 | 桜井 ゆかり E-mail URL | 1/18-10:21 |
記事番号5483へのコメント PART 1 カタ・・・・ 何も仕事がなく、何もすることがなくなってしまったゼルガディスはおもいっきりだらけていた。だが、目の前にコーヒーを置かれてはたりと顔を上に向ける。すると、ニコニコ顔でおぼんを抱えたアメリアの姿が映った。 「コーヒーでも飲んで少しは元気を出してくださいよ。ゼルガディスさん」 いつもと変わらない笑顔をゼルガディスに向けて自分が入れたコーヒーを薦める。 「・・・・・・そうだな」 少しアメリアの笑顔に見とれていたが、すぐにいつものような姿に戻ってコーヒーを飲みはじめる。 「それにしても、だーーーーれも来ませんね・・・・」 イスに腰掛けて最初に言った台詞がこれだった。 でも、確かに1週間ぐらい誰も来ていない。もちろん、あの騒がしい2人組も来てはいない。リナは「テスト期間中で忙しいのよ!!」と言っていて、来ていない。ガウリイはそんなリナを励まし(邪魔するともいう)に行っていてろくに事務所に顔を出していなかった。 完全にこの2人以外はここに来ていなかった。そして、同時にこの事務所に2人しかいないという計算になる。 「ああ。」 だが、流石は甲斐性なし。全然手を出すことすら出来ない。そんな悲しい気持ちが入り混じって出てくる言葉は「ああ」だけ。その為にアメリアはいつも同じ事を言う。 「もう少し愛想をよくしたらどうですか?」 「ほっとけ」 心の中では“俺の気持ちもしらないで・・・”とかを言っているのだろう。 「あの〜・・・・・・お取り込み中ならまた後で来ますが〜、入ってもいいでしょうかぁ〜」 いきなりドアのところから顔だけを覗かせている女性に驚いて2人はいっきに退いた。 別に宇宙人とか蛸とかだったからという訳でもなく、何時の間にか現れていきなり和やかな雰囲気に入ってきた為だった。 そして、少し遅れて思考が戻ってきて、はっと気付く。 「す、す、すいません。どうぞ中へお入り下さい。」 お客さんをイスのところまで案内して飲み物を聞いてアメリアは隣の喫茶店に駆け込んでいった。 「んで?依頼はなんなんだ?」 「一応名前から〜聞くのが〜セオリーだと〜思うんですが〜・・・・・・ わたくし〜、ヒスイ=バナードと申しますぅ〜」 あまりにも鈍い喋り方をするヒスイ。髪は茶色で瞳は黒。何処から見ても普通な人であった。 「それでぇ〜、依頼なんですが〜、ある方が書いた〜暗号を解いて欲しいんですが〜大丈夫ですか〜?」 「ああ。それで?どんな暗号なんだ?」 少し話し方が鈍いヒスイにさらに時間をかけるように聞いてしまう。 「えーっとこれなんですが〜・・・どうですかぁ〜?」 カタ・・・・ やっと隣の喫茶店からヒスイが注文した紅茶を貰ってきて、ヒスイが出した一枚の紙を見る。それには、 『NK、A、N、RA、UT、R、L、C、N、L、S、J、AS、TRT、TST、NG』 というなんの法則性もないアルファベットが書いてあった。そして、隅の方に『我が家の子孫に託す』と小さく目立たなく書いてあった。 「・・・?NK・・・・?」 意味が分からないらしく頭を捻らせて考えるアメリア。 「子孫に託すか・・・・ということは宝か何かだろうな・・・」 バンッ──!! 「宝!!?」 ゼルガディスが言った言葉に敏感に反応したのはアメリアでもなく依頼者であるヒスイでもなく、ドアをいきなり蹴り飛ばして事務所に入ってきたリナだった。 「あら〜?こちらの方達は〜?」 「あっ、こっちの栗色の髪の方はリナ=インバースというこの探偵事務所の探偵の一人です。で、こっちの金髪の方がガウリイ=ガブリエフといってゼルガディスさんとリナさんの補佐をしています。」 蹴り飛ばして入ってくるのは時々あることで、3人は全然驚かない。だが、初めてここにやってきたヒスイはすごく(?)驚いていた。 そして、目が輝いて上機嫌になっているリナをアメリアとガウリイが抑えて、ゼルガディスはヒスイとの話を進めた。 「では、請けましょう。その依頼。」 「お願いいたします〜」 のんびりとした声で言うヒスイ。そして、4人は久しぶりの依頼に頭をフル稼動させた。 ──────────────────────────── さぁ、出てきました暗号。 『NK、A、N、RA、UT、R、L、C、N、L、S、J、AS、TRT、TST、NG』 果たして答えが出る前に解ける人が居るでしょうか? などど言い張ってますが簡単に考えた簡単な問題です。 簡単に解ける方がいるでしょう。 分かったらレスなどで書いてください。でも、正解しても商品はないですけどね。 |
5487 | 初めましてっ! | あごん E-mail | 1/18-20:40 |
記事番号5484へのコメント はじめまして、こんばんは。 あごんと云う者です。 タイトルを見て狂喜乱舞致しましたっ! 「ぐっど あ でぃてくてぃぶっ!?た・・・探偵モノかっ!?」 などとドリームキャスト(汗)の前にて叫びましたっ! 推理物が大好きで大好きでっ! 思わず自分で墓穴堀りな小説と呼ぶにもおこがましい駄文を書いてしまうほど好きなんです! ・・・あ、一気に喋ったから目眩が・・・(笑)。 推理あり、ゼルアメあり、ガウリナありのひと粒で三度オイシイ小説ですねっ! 暗号は・・・考えてみます(苦笑)。 まだ全然わかりません。 とにもかくにも、大変楽しい小説ですねっ! 続きをお待ちしています! ではでは、愛想無しで申し訳ありませんがこの辺で。 失礼いたしました! |