◆−聖王都動乱ふたたび その5←多分−隣のLおねいさま(1/28-21:47)No.5561


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5561聖王都動乱ふたたび その5←多分隣のLおねいさま E-mail 1/28-21:47


  おしさしぶりです。やっと試験も落ち着いて来たことですし、続きを書かせてきただきます。読んでる人ははたしているのか???

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  あ、これってまさかキスシーンってやつですか?私のはれた赤い目を気にしてくれているゼルガディスさんの手が私の顔をひょいと上げました。
まじかで見る顔はとっても優しくって、でもとっても困ったような顔のもしてます。

  『あの〜すいませんが、食事代と壊れた壁の代金を払ってくださいませんか〜??』

  なに〜!?そこで声をいきなりかけてきたのはここの宿屋の主人らしき人と、食堂のおにいさん。どうやらリナさんが壊した壁のことを聞きつけたらしくって、なんだかちょっと怒ってます。私が壊したわけでもないのに。
せっかくのチャンスとムードが・・・水の泡ですう。

  『えっと!!あのうこれをやったのは私たちじゃなくって・・・そのう、』

  必死に訴えます、急いで城をで出て来たので実はそんなに持ち合わせがなかったりするんです。アメリア最大のピーンチ!!?

  『こいつから聞いた話だと、壊したのはあんたのお仲間だろ??じゃあ払ってくれよ、後でそいつから返してもらったらいいだろ??』

  宿屋の主人は腕を組んでかなり怒ってます、っていうか逃げれそうにもないです。観念ですか、ちょうどセイルーンの印篭があるんでそれを使うしかないようですね、請求は城にいくからきっと父さんに居場所がばれるだろうなあ。あんまり頼りたくないんですけど。ゼルガディスさんは『俺は知らん』といった感じでそっぽを向いてます。

  『分りました。ではこれでいかがでしょう??後で城に請求してください。父さんが払ってくれるでしょう』

  私はポケットから最後の手段を堂々と取り出しました。これ、あんまり使いたくないですけど。宿屋の主人と食堂の人はかなりびっくりした様子でこちらをきょとんとして見ています。

  『あ、あなたは・・・やはり、どこかでお見受けした顔だと。失礼なことをしてしまいました。すいません』

  これが嫌なんです。私ってどうして都合の悪い時にこういう風にしてしまんでしょう?自己嫌悪しちゃいます。そう言うと主人は持ち場に帰っていきました。

  えっと、ゼルガディスさんは??あれれ??いない。どこに行ったんでしょうか??さっき印篭を使ったから気にしてどっかにいったんでしょうか??悪いことしちゃったですね。

  あたりを探してもゼルガディスさんの姿は見えません。どうしましょう??じわっとまた涙が出そうになりました。また、どっかにいっちゃうんでしょうか??それは嫌です。

  『ゼルガディスさ〜ん!!ゼルガディスさ〜ん!!どこ・・・ひっく』

  あう〜なんでここで泣くでしょうか??私は。もう、叫べないです。

  『だあ〜もう泣くな!!』

   慌ててゼルガディスさんが上から降りてきました。なんだ、まだいたんですね。よかった。ほっと胸をなで下ろす私。目の前でまたまたゼルガディスさんが色々言って焦ってます。

  『だから〜別にその、お前さんを泣かすつもりはなかったんだ』

  手でいろいろジェスチャーをしながら、顔を真っ赤にして弁解するゼルガディスさん。悪いですけど見ていて楽しい。

  『つまり、お前さんが印篭を出した時点で、お前さんの身分が分かってしまうだろ?そしたら俺みたいなやつといたっていうことが噂にでもなったら大変だろう??だからちょいと席を外したのさ』

  こういう時に王族であることをすごく後悔していまいます。もし、私が一市民だったらゼルガディスさんだってこんな気づかいいちいちしなくてもいいのに。その割には私は印篭を使ってしまいます。文句を言っている割には結局は頼ってしまうのも現実。永遠にこういう矛盾からは逃げだせないんでしょうか??

  笑わないと・・。困らせてはいけません。母さんが死んだ時も、アルが死んだ時もそうでした。ぐっとがまんしてきたんです。

  『アメリア様はえらいですね』

  そういう風に女中さんたちや貴族の人々は私をほめました。

  ・・・違う!違う、だけど。それがどうしても素直にだせなくて、笑ってしまう。大丈夫ですって安心させる為に。作ってしまう、別の私を。

  『アメリア!?どうした?』

  は!考え事をしてしまいました。ゼルガディスさんが心配そうに顔をのぞきこんでいます。

  『大丈夫です!!さあ、リナたちにお金を請求しないといけませんね。正義の鉄槌を食らわせないと気がすみません。』

  思いっきりガッツポーズを決めてみせる私。本当はこんなことあんまり今はしたくなんです。でもゼルガディスさんが心配するから。本当の私は心の中で悲鳴をあげています。でも、私はずっとこうして生きてきました。きっとこれからもずっと。

  『お願いだからそのポーズは止めろ。恥ずかしい』

  お決まりのセリフ。懐かしいです、旅をしていたころを思い出します。

  さて、リナさんたちはどこ??私とゼルガディスさんは階段を上がってまずは私が泊まっていた部屋に向かいました。あ!!そういえばすっかりフィルーぜさんのことを忘れていました。まだ、そういえばゼルガディスさんには話してもいなかったような。ええーい!!なるようになりますね!そう心に言い聞かせたころには部屋の前についてました。

  『ここは私の泊まってた部屋なんですが』

  そういいながらゆっくりと部屋のドアノブをひねってあける。その部屋には案の定リナさんたちがゼロスさんたと大騒ぎしてました。

  『アメリア〜!!遅かったわね?』
 
  何も知らないリナさんは機嫌よく手を上げてウインクしてきました。ガウリイさんはというと部屋にあるテーブルの椅子に座ったまま、ああ、寝てるですね。ってことはきっと難しい話でもしてたんでしょうね。

  『リナ、お前が魔法で壊した壁代をアメリアが代わりに払ったんだぞ』

  ゼルガディスさんは私の寝ていたベットに腰掛けました。私は、えっと場所がない!!てことでその隣へ。

  『ごめんごめん!!ははは。』

  笑ってる場合ですか全く。リナさんは笑ってごまかそうとしてます悪いくせです。

  『きちんとこちらから請求しますからね。払って下さいよ』

  『細かいことはあとあと〜!!ゼロスから今結構重要な話を聞いてるのよ』

  話題転換したって無駄ですよ。まあ、後ででもいいですか。私も気になりますし。そういえばフィルーぜさんは・・・。いたいた!!ゼロスさんの隣でまだねむたそうな顔をしてぼーっとしています。紹介しないと、ゼルガディスさんに。

  『お兄様!?私よ、フィルーぜです』

  その前にフィルーぜさんがゼルガディスさんに気付きました。当のゼルガディスさんはきょとんとしてます。

  『まさか・・・そんな訳ないだろう?確か、お前はあのときに死んだって聞いたんだ。墓まであるんだぞ』

  かなり焦ってます。

  『ゼル?やっぱり知り合いなのね。感動の御対面ってやつかしら??』

  リナさんは目を輝かせて手をあわせています。それにしてもやっぱり知ってたんですね。といことは彼女はやはり本物。

  『あれから一体どのくらい年が過ぎたんだ??大体俺は合成獣になってからは成長しなくて、当時のままだから・・』

  かなり考え込んでます。そうか、ゼルガディスさんって年をとらないんですね。このままだと私だけが成長してそれで、そのまま先に死んでしまうってこともあるんですね。知らなかったです。

  『お前、一体何ものだ』

  おもむろに立ち上がったと思えば剣をさやから抜いてフィルーぜさんにまっすぐ向けました。ちょ、ちょっと!!私はびっくりして飛び上がりました。フィルーぜさんはまっすぐ目をそらさずにゼルガディスさんを見ていました。その姿はなんとも言えない程堂々としていました、今さっきとはまるで別人です。激しい戦いを切り抜けきた、そんな感じがしました。いたずらに口のはしを上げているのを見ると、余裕すら感じます。この人、一体何者なんでしょう??
  
  『ちょっと!!ゼルガディスさん押さえて〜!!』

  腰のあたりにしがみついて押さえましょう!この人を怒らすと何をするか分かったもんじゃあありません。今回は特にあのゼロスさんがいらっしゃることですし。

  『まあまあゼル。』
  
  リナさんも立ち上がって、押さえようとしています。

  『実はですね〜これには僕が一枚もニ枚もからんでたりするんです』

  ははは、とお決まりのポーズをきめるとゼロスさんはふわっと宙に体を浮かせていきなりゼルガディスさんの目の前に着地しました。

  『どういうことだ!貴様!フィルーぜに何をした??』

  ゼルガディスさんはゼロスさんの笑い方や顔すべてがむかつくみたいでゼロスさんの胸ぐらを掴んで怒声を上げています。

  『それはですね〜』

  決まりのセリフですか??

  『秘密だろ??』

  またしてもいつのまに起きていたのかガウリイさんがセリフをとっちゃいました。

   がく〜!!

   一同が脱力するまでにそう時間はかかりませんでした。せっかく重要なところなのに〜!!

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 しっかりガウリイ君が最後をしめてくれました。果たして彼女は何者なんでしょうか??核心は続きということで。まだまだ話としては前半です。一体いつになったら終わるのやら??それでは