◆−ライバル出現!?−いちごみかん(2/13-23:16)No.5659
 ┣Re:ライバル出現!?はじめまして−toto(2/14-18:31)No.5677
 ┃┗わーい、ご感想だ☆−いちごみかん(2/14-19:36)No.5678
 ┣ライバル出現!? 2−いちごみかん(2/14-20:59)No.5680
 ┃┗Re::ライバル出現!? 2−サクラ(2/14-21:47)No.5683
 ┃ ┗さんきゅーですー☆−いちごみかん(2/14-22:15)No.5685
 ┣ライバル出現!? 3−いちごみかん(2/14-23:41)No.5686
 ┃┗展開がすばらしい。−toto(2/15-11:50)No.5690
 ┃ ┗『喜』 ですー☆☆−いちごみかん(2/15-21:14)No.5696
 ┣ライバル出現!? 4−いちごみかん(2/15-23:14)No.5697
 ┃┗キャラがラヴリーv−葵芹香(2/17-00:03)No.5705
 ┃ ┗どーもーっ☆−いちごみかん(2/18-14:31)No.5718
 ┣ライバル出現!? 5−いちごみかん(2/16-23:39)No.5704
 ┣ライバル出現!? 6−いちごみかん(2/20-16:21)No.5744
 ┃┗がんばって下さい−toto(2/20-18:36)No.5745
 ┃ ┗いえいえ(照々)−いちごみかん(2/20-19:14)No.5746
 ┣ライバル出現!? 7−いちごみかん(2/20-20:32)No.5749
 ┣ライバル出現!? 8−いちごみかん(2/24-20:19)No.5798
 ┃┗根性で頑張って下さい。−toto(2/24-21:46)No.5800
 ┃ ┗根性で頑張ります!!−いちごみかん(2/25-10:54)No.5801
 ┣ライバル出現!? 9 −いちごみかん(2/27-19:29)NEWNo.5815
 ┗ライバル出現!? 10−いちごみかん(2/28-18:36)NEWNo.5820
  ┗いいところで切れた(涙)−toto(2/28-21:39)NEWNo.5821
   ┗これも作戦(?)のうち−いちごみかん(3/1-00:40)NEWNo.5824


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5659ライバル出現!?いちごみかん E-mail 2/13-23:16



お久しぶりです。(イヤ、ホントに)
いちごみかんです。
これが今までの分だーっと思い切って全部載せちゃいました。
だからまた、
頑張って書かないと・・・。

こんなに時間かかっちゃったのは、
(用事の所為もあるけど)話が思いつかなかったからで、
いちごみかんなりに原因を追及してみると、
それは最近小説を読まなくなったからでは!?
・・・と言うところにぶち当たりました・・・。

ここを引退(!?)してからの数日間、
読みまくりましたよ、もう。
テスト勉強の合間に、授業の合間に、お経の合間に・・・。

というわけで、
わたしの努力の結晶、みなさまに読んでいただければ光栄です。
ではとうぞ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

Xelloss Side

「ちょっとゼロス!?
 何なんですか、この子!!」
フィリアさんが大声で怒鳴る。
「僕だって獣王様に無理矢理押しつけられた子なんですってばっっ!!」
負けじと僕も返す。
「二人ともー・・・喧嘩はやめようよ・・・」
『貴方は黙ってて下さい!!!』
「・・・ハイ」
僕は今、フィリアさんと喧嘩中である。
事の起こりはこの子供・・・詩穏(シオン)にある。
・・・と僕は思うのだが、
フィリアさんに言わせると、彼を連れてきた僕にも責任があるらしい。
そう、それは数時間前のこと。

「ああ、ゼロス。
 後でちょっと来てくれる?」
「はい、獣王様」
・・・今思えば、その言葉が事件の始まりだったのかも知れない。
獣王様直々のお呼びがかかったので、
僕は手がけていた仕事を片づけて扉をノックした。
・・・こんこん・・・
「ゼロスね?
 ・・・いいわ、入って」
「失礼いたします。
 獣王様、何か用事でも??」
「ええ、ちょっとねー・・・」
獣王様はいつもの通り、椅子に腰掛けていらっしゃったのだが、
膝の上に置いてあった布らしき物が、
動いたのだ。・・・ぴくっと。
「じゅっ・・・獣王さま!?
 なんですか、それっ!!」
「え、あ、ああこれね・・・」
獣王様は少々顔を引きつらせて、
「あのお方から預かったのよ・・・」
とても嫌そうにお答えになった。
本当に今思えば、ここで急用が出来たとか言って、
さっさと退室していれば、良かったのだ・・・。
「これ・・・ね、竜族の生き残りのようなのよ。
 最近魔族が力不足だからって渡して下さったんだけど、
 私にはこの子を育てる時間がないし・・・」
ここで獣王様は言葉を切って、
じぃっと僕を責めるような瞳で見られた。
「・・・えぇ??」
僕は最終確認のため自分を指差し、表情をゆがめてみた。
「うん♪」
すると獣王様は、実に嬉しそうな顔で頷かれたのだ。

次の瞬間、僕はその子供を抱いてリナさんの家の上空に浮いていた。
この子を押しつけていこうと思ったのだが、
タイミング悪く、シィーフィードナイトがいたのだ。
「うちのリナは今忙しいから、帰って(はぁと)」
・・・何て言われて、話にもなってなかった。
仕方ないですね・・・。
と、その時。
「おにーちゃん、だーれ??」
な、なんと、僕が抱えていた布の中の子供が、口を利いたのだ!
驚いて落っことしそうになっちゃいました、本気で。
だってさっきまで、ほんの赤ん坊だったのに!
「僕ですか?
 僕は・・・謎の神官です(はぁと)」
驚きで、少々顔が引きつりながらも律儀に答える。
・・・僕って生真面目・・・。
「・・・だーれ??」
「謎の神官です」
「・・・だーれ!?」
「謎の・・・」
「おにーちゃん、だぁれ!?」
くっ・・・以外としつこい子供ですね・・・。
根性のねじ曲がった大人になっては獣王様に叱られてしまうから、
僕はきちんと名前を教えてやった。
「獣神官・・・ゼロスと言います」
「ろす?」
「ゼロスです」
「ぜろ?」
「ゼロスですっ!」
「ぜす??」
「・・・もういいです」
「冗談だよ、お兄ちゃん。
 おこんないでよ」
「!!??」
ふと見ると、布にくるまれていた子供が、
もう一回り大きくなっている。
「(こ、このまま成長し続けて、
あっという間におじいさんになったらどうしましょう・・・)」
僕ともあろう者が、
一瞬でもそんな事を考えてしまったのは事実だ。
・・・悲しいことに。
「ゼロス、だよね。
 おれだって浮遊できるんだから、離してよ」
そう言ってその子供は、
無愛想な顔で僕から離れた。
「ところでゼロス?」
「・・・何ですか」
こんな子供にいきなり名前で呼ばれて、
少々不機嫌になりながらも僕は返事を返した。
「少し、ココロの中読ませてもらったよ?」
「!!」
「・・・で、さ。
 おれの処分に困っているのなら、
 行こうよ。その、フィリアさんとやらの所にさ」
僕は怒っていた。
こんな生まれたて(少なくとも僕はそう思っていた)の子供に、
こともあろうかフィリアさんに関する記憶の全てを読まれたことに。
・・・いや、
そんな事も防げなかった自分自身に。
「ゼロス??」
「いいでしょう。
 行きましょうか、フィリアさんの所に」
「うんっ☆」

Filia Side

・・・そして現在に至る。
「・・・とにかくっ!
 私にはこの子を引き取らねばならない理由なんて、
 これっぽっちも無いんですからねっ!
 とっとと連れて、帰って!!」
「そんな薄情な!
 僕だって色々と忙しいんですってばっ!」
「そんな事、私が知るもんですかっ」
「とにかく忙しいんですっ!
 ではよろしくっ」
そう言った次の瞬間、
その場にはゼロスのゼの字も残ってはいなかった。
「・・・ったくあの可燃物っ!
 何でもかんでも私にばかり押しつけてっっ・・・!!」
「あのー・・・」
「え?ああ、何ですか?」
「ゼロスと仲悪いの?」
「ええ!!
 『犬猿の仲』の手本よっ!
 ・・・勿論私が愛くるしい犬で、
 あっちが、見るも無惨なサルの死骸だけど」
「そっかー」
途端に詩穏の顔がぱっと明るくなる。
「よかったー、おれフィリアのこと気に入ってたんだよね。
 護ってあげるからさ、
 『こいびと』になってよ」
「はぁ?」
出会ってから数時間のうちにここまで大きくなった、
とゼロスから聞かされてはいたけれど、
・・・どこでそんな言葉覚えたんだろう・・・。
「ね、いい?」
無邪気な顔が私の顔を覗き込む。
「そんな、きゅうにー・・・」
しかもまだ子供じゃないですか、と私は付け足した。
「子供じゃ・・・駄目?」
う゛っ・・・。
「ま、いいよ。
 返事はすぐじゃ、なくていい。
 でもさ、
 俺が死んじゃうまでには答え、聞かしてね」
にこにこ、にこにこ。
詩穏は相変わらず、
人なつっこい笑顔でこちらを見ている。
こちらが返事に困っていると、
詩穏が続けて口を開いた。
「そ、だ。
 とりあえずゴハン食べようよ」
「・・・ええ」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

・・・終わった。
いちごみかんの数日間。

ま、みなさまに読んでいただければそれでいいんですけど。
こんなのでも感想下さると嬉しいです。

ゼロス君とフィリアさんのつづり、
間違ってないかなぁ・・・。(心配)

あと、詩穏君のこの名前ですね。
もともとシオンと言う読みは考えてたんですけど、
漢字はもう当て字で(笑)

あとは・・・?
とりあえず質問があったら受け付けますけど。
そのまえに・・・
感想、下さい☆

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5677Re:ライバル出現!?はじめましてtoto 2/14-18:31
記事番号5659へのコメント

はじめまして、totoと申します。
 読みまくれさんの初心者ですが、「ライバル出現!?」楽しかったので、感想書かせていただきます。 

文章が、テンポよいのコメディっぽいのに、
>「ま、いいよ。
> 返事はすぐじゃ、なくていい。
> でもさ、
> 俺が死んじゃうまでには答え、聞かしてね」
>にこにこ、にこにこ。
など、シリアスが見え隠れしているようで(気のせいかしら?)ドキドキしています。公務員っぽいゼロスさんの描き方も哀愁があってとても趣があります。
続きが非常に気になっております。
             では、また読ませていただきたいです。失礼します。


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5678わーい、ご感想だ☆いちごみかん E-mail 2/14-19:36
記事番号5677へのコメント


>はじめまして、totoと申します。

 こちらこそはじめまして、
 いちごみかんです。

> 読みまくれさんの初心者ですが、「ライバル出現!?」楽しかったので、感想書かせていただきます。 

 どうも、です。

>
>文章が、テンポよいのコメディっぽいのに、
>>「ま、いいよ。
>> 返事はすぐじゃ、なくていい。
>> でもさ、
>> 俺が死んじゃうまでには答え、聞かしてね」
>>にこにこ、にこにこ。
>など、シリアスが見え隠れしているようで(気のせいかしら?)ドキドキしています。

 うれしーです。ホントに。

公務員っぽいゼロスさんの描き方も哀愁があってとても趣があります。

 知らないうちにそんな書き方を学んでいたのね、自分。(笑)

>続きが非常に気になっております。

 今創作中です☆☆

>             では、また読ませていただきたいです。失礼します。

 感想下さって、ありがとうです☆
 続きも急いで仕上げたいと思います。
 (でも、あんまり話の内容について書くと、
 最終的に自分の首を絞める形となってしまうのを知ったので、
 あんまり言わないことにします(笑))
 ではこれからも、
 よろしく、です☆☆

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5680ライバル出現!? 2いちごみかん E-mail 2/14-20:59
記事番号5659へのコメント

では、待っている方のいる(そう願っている)お話の、
第2話目、です。

だらだらと前書き書くの、
いちごみかんも面倒いんで、
さっさと本文、はじめちゃいましょう!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

Filia Side

「詩穏君」
「呼び捨てでいいよ?」
「じゃあ、詩穏。
 貴方は一体何者なの?」
「おれは・・・竜族だよ」
「竜族!?」
「うん」
私が御飯を食べながらずっと聞きたかったことを口にすると、
詩穏は簡単に答えてくれた。
ちなみにご飯は、
私の手作りのホットケーキ。
一人に二枚ずつ、と焼いた物を、
詩穏は一口サイズに切り分けながらほおばっている。
「竜族・・・って、黄金竜?」
「違うよ」
恐る恐る聞いたら、あっさりと返事は返ってきた。
「では・・・」
「おれはね、『死竜族』」
「?」
聞いたことのない名前だった。
「それは一体・・・」
「あのね、フィリア」
『死竜族』のことを、もっと詳しく聞こうとすると、
最後の一口を口に放り込んだ詩穏が、
まじめな顔でフィリアの方を向いた。
「詩穏?」
「その事は、
 同族か、俺達に助けを求める者にしか、教えちゃ駄目なんだ」
「そう・・・ですか」
「でも、フィリアは特別☆」
「どうして・・・」
「どうしてって?
 ・・・言ったじゃない。
 おれはフィリアが好きなんだよ」
「・・・・」
私は動揺していた。
私の心は、詩穏には向いてはいなかった・・・ハズなのに。
私はこれまでに、
こんなに真っ直ぐに自分の気持ちを打ち明けられる存在を知らなかった。
・・・何の迷いもなく。
私はその時、
そんな風に自分の気持ちと向き合える詩穏が、
心底羨ましいと、思っていた。
私が俯いていると、
詩穏が心配そうに声をかけた。
「フィリア?
 ごめんね、おれもしかして、
 フィリアを困らせる様なこと、言っちゃったかな」
私は黙って首を横に振った。
「・・・そう?
 でも、分かんないよ。
 どうしてフィリアの心は、そんなに悲しんでるの?」
「!?」
「・・・おれは。
 死竜族は、『心』を『感じ取る』力が、あるんだ」
私は驚いて、まじまじと詩穏の顔を見た。
すると詩穏は、心の底から嬉しそうに笑った。
「よかった。
 やっとフィリア、『青』以外の心、見せてくれた」
にこにこ、にこにこ。
詩穏の、そんな裏のない本当の笑顔を見ていると、
私の心の中が、急にすっきりしていくような気がした。
「じゃ、話すよ?
 ・・・フィリア、しっかり、聞いててね。
 まずはおれたちの役目から」
私は深く頷いた。

Xelloss Side

「獣王様!」
今度はノックもせずに、僕は扉をばんっと開いた。
「ああ、ゼロス」
「『ああ、ゼロス』じゃないですよ!
 何なんですか、あの子供は!?」
「い、いや。
 だから、あのお方から預かった・・・」
「それはもう、聞きました!!」
僕の剣幕に、なのか、ただその場の雰囲気に合わせて、なのかは知らないが、
獣王様は一瞬引きつった顔で、引いた。
「じゃあ・・・お前は何が聞きたいの?」
獣王様の口から、やっと僕が聞きたかった言葉が出てきた。
僕は納得したかのように頷いて、
一歩後ろに下がり、獣王様との距離を取った。
「聞きたいことなら、山ほどあります。
 まずは貴方が言い張っている、
 『あのお方から預かった』事について、です」
僕は多分、獣王様を睨んでいただろう。
その証拠に、獣王様の顔に、汗が一筋。
「・・・それは本当ですか?」
「も、勿論よ」
「本当に?」
「え、ええ」
「嘘は、無いですね・・・?」
「い、いや、その」
「何か?」
「・・・・」
「獣王様?」
「・・・ごめん」
「は?」
「『あれ』は・・・」
「何です?」
「拾った」
「は?」
「いや、だから」
「『だから』何なんですか?」
「死竜族の・・・一民家で」
「子供を攫ってきたんですか!?」
「そんな風に言ったら、
 私が悪い奴に聞こえるじゃない」
「じゅーぶん悪い人に思えますが?」
「・・・・」
「攫ってきたんですね」
「・・・うん」
やっと獣王様が認めたところで、
僕は、はーっと溜息を付いて続けた。
「どうしてまた人・・・いえ、竜攫いなんか?」
「強そうだったから・・・戦力になるかも、と思って」
「・・・・」
「お前は知らないだろーけど、
 最近魔族だって不景気なのよっ!
 それをお前は、ああ、人・・・いや竜権(?)がどうだの、
 威厳が損なわれるだの、他の魔族からの視線が痛々しいだの・・・」
「そこまでは言ってません。
 ・・・でも、それだけ自覚があるんなら」
「だってこのままじゃ、
 魔族みんなが・・・」
「・・・・」
「・・・ゴメンナサイ」
「分かればよろしい。
 で、獣王様。
 あの生意気な子供、さっさと仲間の所に返してあげたらどうです?」
僕は獣王様がきちんと反省したのを確かめると、
さっさと話題を変えて、
本当に言いたかった事へと持っていった。
「でも、やっぱり強そうじゃない」
「見てたんですか!?」
「・・・あ。」
「見てたん・・・ですね」
「ぜ、ゼロス。
 いいじゃない別に、減るもんじゃなし」
「減ります」
「は?」
「減っちゃうんですよっ!
 フィリアさんはっっ!!」
「はぁ!?」
「とにかく。
 もう二度と、覗き見なんていう過当な真似はしないで下さい」
「分かった」
「・・・(本当に分かったんでしょうか)」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

書くのに時間かかった割には駄文です。
なんか、獣王様の威厳ゼロって感じがするのは、
いちごみかんだけなのだろうか・・・?

とにかく、
次の回で詩穏君の素性が明らかになります。
(これはもともとそう言う設定だったので、
 言っておかなければなりません)
と言うわけで。
(なにが?)
続き頑張って来ますー・・・(逃)


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5683Re::ライバル出現!? 2サクラ URL2/14-21:47
記事番号5680へのコメント

こんばんは、サクラです。
私も待っている人の一人ですよー(^^)

今回も面白いですねぇ。
オリジナルキャラの詩穏君、いいキャラしてますね。

ギャグ調の雰囲気ですが、死竜族などシリアスな雰囲気もブレンドされてて
奥が深いですね!
軽い口調の詩穏君ですが、大人びた顔もちらりほらり…(^^)

獣王さま可愛いですー!
ゼロスに怒られてますね(笑)
ふふふっvちょっと焦ったゼロス君、キモチは解らなくも無いわ…
ゼロフィリストとしてはツボな所です。

それでは又今度〜。続き楽しみにしてますね。
がんばりすぎないように、頑張ってください(←謎…)

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5685さんきゅーですー☆いちごみかん E-mail 2/14-22:15
記事番号5683へのコメント

>こんばんは、サクラです。

 こんばんは、ですー。

>私も待っている人の一人ですよー(^^)

 嬉しいですーっ!
 前のお話、すみません・・・。
 ずっと先に控えていた用事が、
 突然目の前に迫ってきて、
 予告したドラマ、
 入れられなくなってしまいました・・・(泣)
 ・・・ゴメンナサイ。

>
>今回も面白いですねぇ。
>オリジナルキャラの詩穏君、いいキャラしてますね。

 そう言ってくれますか・・・。(嬉)

>
>ギャグ調の雰囲気ですが、死竜族などシリアスな雰囲気もブレンドされてて
>奥が深いですね!
>軽い口調の詩穏君ですが、大人びた顔もちらりほらり…(^^)

 詩穏君、あれで結構大人なんですよ。
 書いててびっくり。(←いいのか自分)

>
>獣王さま可愛いですー!
>ゼロスに怒られてますね(笑)

 あの辺の台詞、短くて、
 自分で読んでてもついつい顔がにたぁとなります。(怪)

>ふふふっvちょっと焦ったゼロス君、キモチは解らなくも無いわ…
>ゼロフィリストとしてはツボな所です。

 ようするにやきもちですね☆

>
>それでは又今度〜。続き楽しみにしてますね。
>がんばりすぎないように、頑張ってください(←謎…)

 感想有り難うございます☆
 詩穏君の行動が、話の展開に影響するんです。
 頑張るんだ、詩穏君!
 フィリアさんを口説き落としてしまえ!
 (でもそれじゃ、ゼロフィリではない・・・)
 ではこの辺で。
 
 追伸
 
 がんばりすぎないように頑張ってたら、
 頭が混乱してしまいました。(笑)

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5686ライバル出現!? 3いちごみかん E-mail 2/14-23:41
記事番号5659へのコメント


第3話です。
今回は詩穏君の説明と言うことで、
以外と早く仕上がりました。

・・・でもそれしか考えてなかったので
フィリアさんサイドしかありませんです。(泣)

でわどぉぞー!!(ヤケ)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

Filia Side

「おれたちは、死ぬために生まれたんだ」
同じ竜族なのに、
聞いたことのない『死竜族』の事を知りたくて、
それに何より、
自分たちのことを話そうとしてくれている詩穏の雰囲気が、
あまりにも真剣だったから、
彼の紡ぎ出す言葉を、
一言も逃したくなくて。
そんな風に思っていたから詩穏の最初の一言には、
どくんと脈打つ物があった。
「死・・・ぬために・・・?」
「うん」
戸惑いながらも繰り返すと、
詩穏は真っ直ぐに答えてくれた。
自分の一族のことを、
少しも恥じることなく。
「あ、でもね。
 死ぬために・・・って大げさにいうけど、
 みんながみんな死ななきゃならない訳じゃないんだ」
「え?」
私は、詩穏の言う『青』の心で埋まっていたらしい。
彼は慌てて両手をひらひらさせた。
「おれたちが死ななきゃならないとき。
 それは、依頼が来たとき」
「?」
「んー・・・分かんない、かな?」
私は無言で首を傾げて見せた。
「そうかぁ、分かんないかー・・・」
詩穏は困ったように頭をかいた。
「その、
 『依頼』っていうのはなんなの?」
「それが、分かんないの?」
「ええ」
「じゃ、それから説明しなくちゃ、ね。
 『依頼』っていうのは、
 おれたちに助けを求めた人間がおれたちの死を必要とすること。
 今の言葉の意味とは少し違うから、気を付けてね」
詩穏は紅茶を一口飲んだ。
それは、食事の時のために、と私が入れた物で、
今ではもうすっかり冷めてしまっているだろうものだった。
「あ、新しいの、入れ直しましょうか」
「いいよ、フィリア。
 おれが入れてあげる」
詩穏は、席を立とうとする私を制して、
キッチンの方へいった。
私一人がその場でちょこんと待っているのは、
何となくいけないような気がして、
少しの間をおいた後、私もキッチンの方へといった。
「フィリア。
 待ってれば、持っていってあげるのに」
ぱたぱたという足音が聞こえたのか、
少し振り向いて詩穏が私に話しかけた。
しばらくの無言の後、詩穏がぽつりと呟いた。
「・・・そんなに、聞きたい?」
私はただ、無言でいた。
その反応が、詩穏にとっての肯定だったらしい。
「分かったよ。
 どこまで言ったっけ。
 『依頼』の説明を、してたんだよね」
今回も私は無言でいた。
心のどこかに、早く聞きたい、というのがあったのかも知れない。
「『依頼』は、
 おれたちの死を意味する物。
 うー・・・、つまり、
 『おれたちの死を望む者がおれたちの里へ訪れること』っていえば、
 分かる?フィリア」
「・・・はい」
「よかった」
にこ。
詩穏はいつもの笑顔で微笑んだ。
私はただ、
詩穏の手つきを眺めていた。
たった数時間前に生まれたばかりだというのに、
とても慣れた手つき。
詩穏・・・本当に不思議な子供。
「だから、おれたち死竜族は、
 おれたちの里に人間が入ってくることを、恐れる。
 もしかしたら、
 今度犠牲になるのは自分じゃないか・・・って、脅える」
「あの、聞いてもいいですか?」
「何?」
「何で、人間のために、
 あなた達が死ななければならないんですか?」
私は深く考えずに尋ねる。
丁度紅茶が入ったらしく、
詩穏は悲しそうな顔で、行こ、と促す。
私はつられて歩き出したが、
どうして詩穏がそんな顔になるのかが分からない。
・・・まだ、聞いてなかったから。
「おれたちは」
詩穏が続きを話し出す。
と、同時にすっと目の前に紅茶の入った器が置かれる。
「あ、有り難うございます」
「死竜族は、
 赤ん坊から大人まで、誰にも備わっている力があるんだ。
 ・・・何だと思う?」
「・・・・?」
「・・・分かんない?
 『自分の死をもって、あらゆる願いを1つ叶えること』だよ」
「!!」
私は驚きのあまり、
持っていたカップを落としそうになった。
「これで、分かったかな。
 何でおれたちが『依頼』を恐れるか」
「はい。・・・でも、どうしてそんな・・・」
「おれたちに『依頼』を持ち込んでくるのは、
 外の人間が半分以上だ。
 なんでか、分かる?」
「・・・・?」
「一番多い内容は自然災害、かな。
 あとは、
 死んだ子供を蘇らせて欲しい、とか。
 外に住む人間達ってさ、魔法がほとんど使えないし、
 そういうの、多いんだ」
詩穏はまた、優しく微笑んだ。
私にはそれが、不思議で仕方なかった。
自分の死と交換に、相手の望みを叶えることのできる死竜族。
詩穏もまたその一員なのだから、
いつかは『依頼』が来るに違いない。
なのに、どうして・・・、
そんなに明るく、微笑んでいられるの?
「でもね、救いはあるんだよ?
 おれたちだって、
 『依頼』の全てを承諾して命を捧げるなんて馬鹿らしいこと、
 やらないから。
 だって中には、
 『不老不死』だの『永遠の富』だのを願う奴もいるからさ」
「そんな『依頼』が来たときは、どうするんですか?」
「おれたちの里には結界が張ってあってね、
 純粋な願いを持つ人間しか入れないようになってるの。
 だから、だいじょーぶ☆
 しかも、自分で自分の年齢を操れるから、
 とっても便利なんだっ☆
 それでゼロスを騙したんだよ?」
詩穏は私に向けて、『ぶいさいん』を作って笑った。
「・・・・」
「おれの母さんは、
 自分が犠牲になるのを嫌がって、
 おれの弟を、殺したよ」
「・・・え・・・?」
「まだ、ね?
 このくらいの・・・赤ちゃんだったんだよ?
 なのに母さんは、
 『この子を使って』って・・・、
 何のためらいもなく、
 引き渡したんだ・・・」
そんな事を淡々と語る詩穏の目に、
うっすらと涙が光っているように見えたのは、
私の気のせいだったらしい。
それからしばらく、二人とも何も話さなかった。
でも、私は詩穏の心を癒すために、お買い物に行く事を決心していた。
「詩穏!」
「何?」
「一緒にお買い物に行きましょう」
「フィリア・・・?
 何で、いきなり」
「いいから行くんですっ!」
「まったく・・・、
 フィリアってば、唐突だなぁ・・・」
くすくすと苦笑いしながらも、
詩穏が私の開いた外への扉をくぐってくれたとき、
私はとても嬉しい気分になった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

・・・くっらー・・・。
最初のギャグ調はどこへ行ったんだか。

このお話、
一時間半ほどの超特急で書いたんで、
今すっごくねむい・・・です。
では・・・ねます。
お休みなさいませ・・・(寝)



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5690展開がすばらしい。toto 2/15-11:50
記事番号5686へのコメント

おはようございます。(登校しました。)

第三話ですね。

『死竜族』のエピソード、素晴らしいですね。
いちごみかんさんの書かれるお話は、
骨格となる構成が本当に魅力的です!!
斬新な発想にすごく惹かれます。

 これは、結構ゼロフィリ系統なんですね。(二話で気が付いた。ぼけてます。)でも、シオン君に取られたりして…ドキドキ

 しかし、それにしても、強くて、儚げなシオン君の行く末が気になります。

                             では、また。
 

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5696『喜』 ですー☆☆いちごみかん E-mail 2/15-21:14
記事番号5690へのコメント

>おはようございます。(登校しました。)

 あはは。
 こんばんは、です。

>第三話ですね。

 そぉなんです。

>『死竜族』のエピソード、素晴らしいですね。

 感激ですっ・・・!

>いちごみかんさんの書かれるお話は、
>骨格となる構成が本当に魅力的です!!

 そう言ってもらえると、
 いちごみかんとしても書き甲斐があります。
 (言われないと書かないのかって言うつっこみはナシです☆)

>斬新な発想にすごく惹かれます。

 どぉも☆☆

> これは、結構ゼロフィリ系統なんですね。(二話で気が付いた。ぼけてます。)でも、シオン君に取られたりして…ドキドキ

 そーなんです。
 かなり手強いのです、詩穏君。

> しかし、それにしても、強くて、儚げなシオン君の行く末が気になります。

 きっと詩穏君にも『依頼』が来る日があるでしょう。
 (多分)
 その時の各キャラの反応が楽しみです☆

                              では、また。
> 

 はうぅ・・・、三話、です。
 書くことが、出来たー・・・(喜)
 いちごみかんの頭の中としては、
 もっともっと続く予定なのですが、
 これを書くのを全体のどの辺りにしようか、
 とっても迷ってたんですね。
 ・・・で、
 みなさまにも詩穏君のことを知っていただきたいし、
 それをふまえたお話も作れますし、ね。
 (知らなかった頃のお話はもう書けない。くすん)
 感想有り難うございました☆
 ではこの辺で。

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5697ライバル出現!? 4いちごみかん E-mail 2/15-23:14
記事番号5659へのコメント


いやいや・・・どーもどーもいちごみかんです(何者!?)
これ、自分が思ってたよりウケが良くって嬉しいです。

てなわけで、
頑張りました☆

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

Xelloss Side

「獣王様、僕ちょっと用事が出来たんで、
 ・・・この辺で」
「ええ、行ってらっしゃい」
僕のお咎めが済んでほっとしたのか、
獣王様は用事の内容も聞かずに許してくれた。

僕の行き先は決まっていた。
それは。
「ゼロス!?」
「や。フィリアさん」
・・・そう、フィリアさんの家。
「あ、ゼロスだ」
奥の部屋からぱたぱたと足音を立てて、
詩穏がこっちに向かってくる。
「詩穏?着替えは済んだ?」
「うん、フィリア」
よく見ると、
詩穏の服はここに来たときとは少し違い、
全身『青』を主とした洋服に着替えていた。
それにしても・・・『フィリア』だって??
この生意気な子供・・・、
フィリアさんの事をそんな、呼び捨て・・・っ!?
「ゼロス、
 来て下さったのに申し訳ないんですけど、
 これから私たち、『お買い物』に行くところなんですよ」
丁寧な言葉とは裏腹に、
フィリアさんの言葉にはどこか刺々しいモノが含まれている。
「おぉや、そーだったんですか。
 それじゃあ仕方ありませんねぇ、
 せっかく詩穏に関する情報を持ってきたってのに。・・・ねぇ?」
僕も負けじと、イヤミ調子で返してみる。
「え・・・詩穏、の?」
「はい♪」
「本当ですか!?
 教えなさい、ゼロスっ!!」
「今から、お買い物に行くんでしょう??」
「少しくらい遅れたってかまいません!
 いいでしょう?詩穏」
「うーん、ゼロスとのお話で、って言うのは癪にさわるけど、
 フィリアがそう言うならおれはいいよ?」
詩穏は心なしか僕を睨みながら答える。
『フィリアがそう言うなら』!?
どこまで話が進んでるんですかっ、一体っっ!!
「じゃあフィリアさん、
 ちょっと来て下さい」
僕は詩穏本人の前でする話ではないと思ったので、
フィリアさんをキッチンの方へ促そうとすると、
詩穏が割って入ってきた。
「どこに行くの?
 おれの前では出来ない、話?」
「詩穏・・・」
フィリアさんも困った様子でそんな詩穏を眺める。
「どうして??
 なんで二人とも、『困惑』の心でいっぱいなの?
 おれってそんなに邪魔かな」
詩穏はにこにことした表情は変えずに尋ねた。
でも、隅の方には『淋しい』という色も見える。
「邪魔ではないけど、
 大事な話なの。お願い、詩穏」
フィリアさんが真剣な顔で言う。
「・・・分かった。
 でもさ、そのままおれ置いて、どっかへ行っちゃわないでよ?」
「ええ」
僕は詩穏がついて来なくて、心底ほっとした。
・・・何故か。

Filia Side

「・・・で?ゼロス。
 詩穏に関する情報って、一体何?」
私は詩穏が盗み聞きしていないのを確かめると、
ゼロスに向き直って尋ねた。
「それは、です。
 ・・・少ないんですけどね。
 獣王様は、ずっと『あのお方』から詩穏を預かった、
 と言っておられましたが、
 実は竜族の里から盗んできたんだと、分かったんです」
ゼロスは神妙な顔で答える。
「そうですか・・・。
 では今頃、詩穏のお母さん達は心配しているんでしょうね・・・」
「フィリアさん、そちらは何か無いんですか?
 ・・・ずいぶんと仲良くなっているようですが」
ゼロスが私に尋ねる。
言葉に刺があるように思えるのは、気のせいではないだろう。
・・・やきもち焼いてるのかな。
一瞬そんな事を考えて、
いやそんなはずは、とかき消した。
「色々と・・・聞きました。
 長くなると思います。
 ・・・紅茶でも飲みますか?」
「入れて下さるのなら有り難く頂戴しますよ」
それから私は、紅茶を入れながらでも話し続けた。
詩穏の一族が死竜族であることも、
詩穏の、そして死竜族の誕生する意味も。
そして年齢を操ることが出来ることも。
全てを話し終えたとき、
二人とものカップは空になっていた。
「・・・そうですか。
 死竜族は、そんな・・・」
「私も驚きました。
 でもあの子は、詩穏は強い子です。
 きっと私たちが考えているよりも、ずっと・・・」
「でしょうね。
 出なければあんな風に笑うことすら出来ないでしょうから」
私たちはしばらく無言になり、
そのままの沈黙が続いた。

Sion Side

「ひま・・・かなー」
おれはフィリア(とゼロス)の姿がキッチンに消えたことを確認すると、
ぽつりと一言呟いてみた。
なんかおれのことを話し合うような雰囲気だったし、
・・・長くかかるんだろうなー・・・。
「(盗み聞きでもしていたい気分だけど、
 そんな事すれば、絶対にフィリア怒るだろうな・・・)」
おれは、はーっと溜息を付いた。
こうやって一人、
ぽつんと部屋の隅の段に腰掛けて誰かの帰りを待つことを、
『悲しい』とか『淋しい』と思ったことは、無かった。
・・・いつものことだったから。
父さんは、生きているのか死んでいるのか、
生まれてから一度も顔を見たことがないし・・・。
母さんはどこで何をしているのか、
夜遅くにならないと帰ってこないし・・・。
たまに珍しく早く帰ってきても、
なんの言葉も交わさないまま布団に直行しちゃうし・・・。
「今気付いたんだけど、
 ・・・おれって、不幸な方??」
自分に問いかけてみる。
だが、すぐに首を振ってその考えを取り消した。
「そんな事、無いよ。
 だって、
 大きくなった今じゃ分かんないけど、
 きっと小さい頃は愛情に包まれて育ったんだよ。
 うん、きっと、そうだ」
無理矢理自分を納得させて、
何度もうんうん、と頷く。
きっと、そうだ・・・。
・・・・。
独り言も尽きて、ぼぅっと部屋を見回してみる。
ここ・・・骨董屋、なのかな。
たくさんの骨董品が置かれている。
フィリアと話してたときは、もう少し奥の、居間だったからなー。
こんな『お店』な所があるなんて、知らなかった。
「でも、フィリアらしい・・・」
ひとりでにくすくすと笑いがこみ上げる。
一見、骨董品だらけのお店だけど、
よくよく見れば、
所々小さな鉢植えが置かれていたり、
床にはほとんどゴミが落ちてなかったり。
・・・・。
また、音のない静かな時間が始まる。
「そうだ。
 あのときは怖かったな・・・」
その雰囲気に飲み込まれないように、
自分の口で音を生み出す。
おれは今、自分がここに連れてこられたときのことを思い出していた。
あの時も確か、
一人でこうやって座ってたんだっけ。
なのに急に強い『力』の気配がしたから、
なんにも考えずに赤ん坊の姿を取ったんだ。
・・・あ、なんか後悔。
「あの『力』の気配が、まさか獣王って言う魔族の物だったなんて、
 おれ知らなかったしなー」
もう一度小さな溜息を付く。
「はやく・・・終わらないかな」
あの二人がキッチンに姿を消す前、
思わず『そのままおれ置いて、どっかへ行っちゃわないでよ?』なんて言った。
あれは多分、
父さんとか、母さんの様な思いはしたくなかったから・・・だと思う。
きっと二人には、意味不明だったかも。
「ちょっと・・・眠たい、かな?」
ぼーっとしていたおれに、
急に襲ってきた睡魔に抵抗する理由もなく、
おれは深い、眠りについた・・・。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

なんか・・・、
いつもよりすこしながいかもです。
(↑漢字を使えー!)
詩穏君のサイドを書いたの初めてなんで、
結構緊張しました。
皆さまの中の、彼のイメージが壊れてないといいけど・・・。

とりあえず今日はここまでにしときましょう。
きっと話が進んでいくうちに、
獣王様サイドとかも出てくることでしょう(笑)
ではこの辺で。


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5705キャラがラヴリーv葵芹香 E-mail URL2/17-00:03
記事番号5697へのコメント

お久しぶりですこんばんわ、葵芹香です。

わーい、いちごみかんさんの新しいお話だぁv
オリジナルキャラの詩穏君が可愛いですね……詩穏君にヤキモチ妬いてるゼロスもv獣王様も獣王様で、部下に怒られてたりして立場ないし(笑)。いちごみかんさんトコのキャラって愛くるしさが漂ってますよね☆
死竜族という設定も、詩穏君の性格を形成してるようで素晴らしいです。
まだまだ続くようですが、お体に気を付けつつ頑張ってくださいね。

それではこの辺で〜(^o^)/



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5718どーもーっ☆いちごみかん E-mail 2/18-14:31
記事番号5705へのコメント

>お久しぶりですこんばんわ、葵芹香です。

 はいです!
 いちごみかんです(謎)

>
>わーい、いちごみかんさんの新しいお話だぁv
>オリジナルキャラの詩穏君が可愛いですね……詩穏君にヤキモチ妬いてるゼロスもv獣王様も獣王様で、部下に怒られてたりして立場ないし(笑)。いちごみかんさんトコのキャラって愛くるしさが漂ってますよね☆

 そう言って下さいますかーっ!
 嬉しいですー!!(怪×2)

>死竜族という設定も、詩穏君の性格を形成してるようで素晴らしいです。
>まだまだ続くようですが、お体に気を付けつつ頑張ってくださいね。

 頑張るです。

>
>それではこの辺で〜(^o^)/
>

 感想、どうもです☆
 おかげさまで「よっしゃ、やったるでー!」
 ・・・みたいな気分です。
 詩穏君というキャラを壊さずにゼロフィリ・・・
 ファイト自分!!
 ではこの辺で!

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5704ライバル出現!? 5いちごみかん E-mail 2/16-23:39
記事番号5659へのコメント


いちごです、みかんです(ヲイ)
あれから一生懸命考え、悩み、
そして苦悩した末に出来上がった作品を見てみると、
かなり短くなってしまいました。

でも、
これから真剣の中の真剣モードに(!?)切り替わろうと思うので、
今できてるのは残らず投稿しようと思い、載せました。

では、どぉぞ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

Filia Side

「・・・ゼロス、そろそろ帰らなくてはいけないんじゃないの?」
よほど無言でいた時間が長かったのか、
私が窓から外を見たとき、空はもうすでに茜色に染まっていた。
「え、ああ、
 そうですね。ではフィリアさん、また・・・」
「ええ、さようなら、ゼロス」
ゼロスが空中に消えた後、
私は待っているだろう詩穏の様子を伺おうと顔をのぞかせた。
しかし、そこにいつものにこにこした詩穏の姿はなく、
代わりにぐっすりと眠りについている詩穏の姿があった。
「どんなに大人びていても、やっぱり子供なのね」
私はぽつりと呟いた。
「母さん・・・」
詩穏のつぶやきが聞こえ、起こしてしまったかと一瞬はっとしたが、
それは寝言だったらしい。
「布団に運ばなくては、ね」
私は詩穏の(竜族にしては)軽い体を抱えると、
居間の隣の寝室へと運んだ。

Xelloss Side

「獣王様っ!」
僕がフィリアさんと情報交換して帰ってきたとき、
中級魔族の一人が部屋に飛び込んできた。
「一体何事!?
 ノックもせず、騒々しい」
獣王様は、がたんと椅子から立ち上がると、
『獣王』の顔つきで、
飛び込んできたそれを叱りつける。
ほんと、
『自分』を使い分けるのになれてらっしゃる・・・。
「は、いやしかし、
 我々魔族にとっての一大事でして・・・っ」
獣王様のオーラ(?)におされてか、
それが慌てて言い訳をする。
・・・本当なのかも知れないが。
「は、はい。それが・・・。
 死竜族とか言うのが大群で押し寄せ、
 『子供を返せ』とわめき散らしている様なのですが・・・」
「(あーあ、もうここの事嗅ぎつけたんですねー・・・)」
僕はそんな事を考えながら、ちらっと獣王様の方を見る。
獣王様は必死に隠しているようだが、
その顔には後悔の色が見える。
・・・でも、
幸いその中級魔族には気付かれずに済みそうだった。
「どうしましょう、獣王様?」
中級魔族に勘ぐられぬように、
一応僕も獣王様に問いかけてみる。
・・・が、答えが返ってくるとは思わない。
「・・・・」
案の定、獣王様は無言でその場を切り抜けた。
その中級魔族を部屋から追い出すときに一言、
「少し考えるから、そいつらをおさえてて」
と言っただけ。
・・・ばたん・・・。
ゆっくりと扉が閉まる。
獣王様はまるでそれを待っていたかの様にくるりと僕に向き直り、
うるうるとした目で訴えかけてくる。
・・・言葉付きで。
「ぜぇ、ぜろすぅ・・・、
 どーしよー・・・(泣)」
「ご自分が為さった事の始末は、
 獣王様自らで付けなければならないのでは?」
僕は冷ややかに言ってみる。
そんな事をしたって、所詮、上の命令には逆らえないのに。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ハイ、短い、です。
しかも、
いろんなキャラのイメージが、どんどんと崩れ去っていきます。

・・・自然の摂理です。(謎)

ま、とりあえず逃亡します。
ではっ!
(激逃)

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5744ライバル出現!? 6いちごみかん E-mail 2/20-16:21
記事番号5659へのコメント


書きました!
こんじょーのいっぴんです!!
・・・小説の内容が、まだ頭ん中で回ってて、
いってること(かいてること?)
が不明になってきたので

・・・どうぞ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

Xelloss Side

「ともかく、一刻も早くあの子供を返すことをおすすめしますっっ!!」
ばんっ!!
・・・と僕は獣王様がいる机に両手をたたきつける。
一瞬びくっと獣王様の肩が震える。
でもそれには同意せず、獣王様は恐る恐る僕に意見した。
「でも・・・強いし」
「僕の意見が気に入らないと言うのなら、
 最初から僕に相談しないでください」
僕は一言そう言って、
すたすたとその部屋を出ていった。
・・・扉の向こうから獣王様の恨みがましい声は聞こえていたが。
ばたん。
扉を閉める。
「・・・獣王様が引き渡さないのなら、
 僕が直接連れて行きます」
独り言のように呟いて、
僕はその場から姿を消した。

次に現れたのは、
中級魔族が言っていた、押し掛けてきた死竜族の群の前。
「あ、ゼロス様!」
隙あらばレーザーブレスで城を壊そうとしているその群を、
必死に押さえていたらしい下級魔族その1が、
僕に気付いて声をかけてきた。
「・・・・」
僕は無言でそれの横に降り立ち、
その様子をじぃっと眺めてからこう言った。
「大変そうですね」
「ぜろすさまぁ」
その1が情けない声を上げる。
城から出てきた僕を見て、獣王様の言葉を運んできたと思ったのか、
うじゃうじゃ(失礼?)といる竜達の中の一人が僕に向かって言い放った。
「おい!
 いつになったら獣王とか言う奴、
 おれらの仲間を返してくれるんだ!?
 ・・・そこのおかっぱ!!」
・・・・。
僕の周りで竜達を押さえていた、下・中級魔族の顔色が、
さっと青くなっていったのがその場の空気で分かった。
「おっ、お前っっ!
 ゼロス様に、何て事・・・」
「いいんですよ?
 そんなこと」
僕はゆらりと立ち上がる。
・・・その行動が、
魔族どころか竜族さえもビビらせた事など、知った事じゃない。
僕はにっこりと顔を上げて、
「今連れてきます」
と言いきった。

Filia Side

「おやすみ、詩穏・・・」
詩穏を布団に寝かせた後、
その横に敷いてあった布団に潜り込んだ私は、
思わずぶるっと体が震えた。
『たくさん』の殺気が、感じられたからだ。
私は慌てて詩穏を起こした。
「ん・・・なに?フィリア」
「敵です、詩穏。気を付けて・・・」
「『てき』?」
「はい」
そして、多分この気配は・・・!
「こんばんは、フィリアさん。
 ・・・そして詩穏」
次の瞬間空中に浮いていたのは、ゼロス。
本来は、我等竜族の永遠の、敵。
本来ならば・・・。
そして彼の後ろには、複数の魔族が控えていた。
でも詩穏は知らない。
昔、竜族と魔族が敵対していたことを。
彼はにこにこと、ゼロスの方へ歩み寄っていった。
「なぁんだ、ゼロスかー」
「し、しおっ・・・!!」
私は慌てて止めようとした。
会ったばかりの詩穏には分からなかったのかも知れないが、
ゼロスとずっと行動を共にしてきた私には分かった。
今の彼の瞳に、
穏やかな光が宿っていないことに。
「ああ、詩穏」
ゼロスは視線を、私から詩穏へと移した。
そして次の瞬間。
ざしゅ・・・っ!!
確かな音と共に、詩穏の体から力が抜ける。
その眼に、
信じられないと言った光が走る。
「ぜ・・ろす??
 ど・・・して・・・」
「勝手に仲間意識を持たれるなんて、心外です。
 どんなに愛想が良くても僕は所詮、
 ・・・魔族なんですよ?」
「そ・・・んな、詩穏!?」
私は慌てて詩穏の元へ駆けようと、した。
・・・した・・・が。
「今用事があるのは、このガキだけだ」
それはゼロスの後ろに控えていた魔族によって止められた。
「あなたたちっ・・・!
 今自分が何をしているのか、分かっているのですか!?
 詩穏は、怪我をしているのですよ!?」
そう、深い傷を負っている。
・・・ゼロスによって。
「それが、なんだと言うんだ?」
私の前に立ちふさがった魔族は3人。
3人共が、声を上げて笑った。
「退きなさいっ!退かないとっ・・・!」
「『退かないと』??
 まさかおれたちを倒すつもりか?
 ・・・無駄だな。止めときな」
「誰が無駄と決めたんですかっ!!」
言い終わった瞬間、私はレーザーブレスを放っていた。
・・・が、3人の魔族は、それを簡単に避ける。
当たらなかったブレスはそのまま進み、
ゼロスの前で、彼自身の結界によって粉砕される。
「・・・っ!!」
「だから無駄だと言ったろうが」
3人の内の一人が、溜息混じりに言う。
彼(?)は、藍色の髪と同色の瞳を持った魔族だった。
「ふぃ・・・りあ、危ないよ・・・」
床に倒れ、鮮血を絶えず流しながらも、
詩穏は、私を気遣ってくれているようだ。
「ガキは黙ってな」
3人の魔族の中の一人が、彼の頭を力一杯踏みつける。
こちらは、
髪が翡翠色、瞳が金という、変わった容姿の持ち主だった。
「か・・・は」
詩穏が呻く。
「詩穏!!
 あなた達っ、それでもこの世に生を受けた者のすることですかっ!!」
「当たり前。
 それがおれたち魔族の役目」
今まで一言も話さなかった魔族が反論する。
こいつは緋色の髪と、琥珀色の瞳を持っていた。
「この子供連れて行くの邪魔するなら、
 容赦、しない」
途端に彼の周りに殺気(障気)が生まれる。
「シト、やめろ!」
藍色の魔族が振り返りながら彼を止める。
緋色、琥珀色の魔族は、シト、と言うらしい。
「何故、止める・・・!!」
シトが、殺気も露わに藍色の魔族を振り返る。
すると藍色の魔族は、何も言わずに視線を動かした。
・・・まるで、そちらを見ろ、と言わんばかりに。
シトが視線を動かした先には、無表情のゼロスが立っていた。
彼の場合、常ににこにことしているので、無表情というのは珍しい。
「・・・シト」
ゼロスが彼の名を呼んだ。
私には分からなかったが、
その一言には何らかの意味があったらしい。
シトを取り巻いていた殺気が、急に恐怖へと変わっていく。
「すみ・・・ません。ゼロス、様」
「いえ、分かればいいのですよ」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

変な所で切れちゃいましたね。
それにしてもゼロス君のイメージ、壊れたかも・・・。
(いちごみかんの中で)

とにかく、ここで切れちゃった物は切れちゃったんですっ!
(開き直り)
こんなのに感想下さる人、もういないかも・・・。
いちごみかんにあきれても見捨てないでー。

・・・ではこの辺で

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5745がんばって下さいtoto 2/20-18:36
記事番号5744へのコメント


 まあ、なんだかドキドキ展開ですねえ。

ゼロスさんの恐いのは好きですよ。
私は小説から入っているので抵抗ないです。

それに、いちごみかんさんのキャラ解釈、とっても好きです。
獣王様とのやりとりとか最高ですね。

続き楽しみにして居るんで頑張って下さい。

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5746いえいえ(照々)いちごみかん E-mail 2/20-19:14
記事番号5745へのコメント

> まあ、なんだかドキドキ展開ですねえ。

 おほほほほっ・・・・(謎)

>
>ゼロスさんの恐いのは好きですよ。
>私は小説から入っているので抵抗ないです。

 はい、読ませていただいてます☆
 (↑コメント書けよ、ヲイ)

>
>それに、いちごみかんさんのキャラ解釈、とっても好きです。
>獣王様とのやりとりとか最高ですね。

 私的な獣王様のイメージは、あんなもんなんです。
 (すみません <(_ _)> )

>
>続き楽しみにして居るんで頑張って下さい。


 ハイ!
 これからも頑張らせていただくです☆
 感想ありがとうございました☆☆ 

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5749ライバル出現!? 7いちごみかん E-mail 2/20-20:32
記事番号5659へのコメント


いちごみかんです。
なんか気が焦って、今回も短い物になりました。

このお話を境に、
だんだんと詩穏君の意外性が見えていくことでしょ・・・はっ!
いえ、いえなんでもないです。
(下手に予告すると、皆さんの期待を裏切りかねないので)

では早速どうぞ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

Filia Side

「ゼロス・・・、
 貴方は一体何が目的なんです!?」
私がムキになって問いかけると、
彼はしれっとして答えた。
「おや、フィリアさん。
 今回のことに関しては、貴方に責められる覚えはありませんよ?
 僕はただ、
 詩穏を群へ返してやろうとしているのですから」
「群、へ・・・?」
詩穏を・・・?
「おれを・・・?」
詩穏も驚いている。
当然だと思う。
いきなりこんな扱いをされて、好意など感じられるはずがない。
しかも、
自分で『どんなに友好的であっても所詮は魔族』と言っておきながら。
「い・・・やだ」
詩穏が小さな声で呟く。
よほど神経を集中していなければ聞こえなかっただろう。
・・・幸い、周りの空間が静かだったから聞こえたものの。
「いやだ・・・や、だよ。
 おれは群になんか・・・帰らない・・・っ!」
「詩穏!?」
「そう、ですか。
 当然そう言うと思いましたよ。
 あなたにすれば・・・、
 ここでフィリアさんと暮らしたいんでしょう?」
ゼロスが詩穏を見下しながら、イヤミ率・95%くらいで言う。
「ち・・・がう、ちがうっ・・・!
 そんなんじゃ、ナイ・・・」
ごほごほっ!
詩穏がせき込む。
瞬間、その周囲に鮮血が飛び散る。
「詩穏!!」
私が介抱目的で向かおうとすれば、また魔族に止められる。
「・・・!」
私はつい、思いっきり睨んでしまった。
しかし私を止めた藍色の魔族はそんな事お構いなしに、けっと笑う。
「行かせるかよ。
 今までのことで、
 そのガキの特効薬はあんただって分かってんだから」
「な・・・」
「しかも何?
 あんた、あのガキを助けることで、
 自分が正義の味方になるつもり?」
そんな心が少しもなかったとは否定できず、
私が悔しさに唇をかんでいると助け船らしき物が出された。
「あの、ラナン?
 あまりフィリアさんをいじめないで下さいね?」
ラナンと呼ばれた藍色の魔族は、「はーい」と答えながら、
ばつが悪そうに頭をかいた。
でも私には、それがどこまでも嫌みな同情にしか見えず、
思わず言ってしまった。
「貴方なんかに情けを掛けられる覚えなど、ありません!」
「・・・!!」
一瞬ゼロスの表情が辛そうにゆがんだが、
怒りで周りの見えなかった私が、それに気付くことはなかった。
私の言葉に反応してか、ゼロスはふっ・・・とうつむいた。
「シト、ラナン、ギナ・・・。
 僕は一足先に帰ります・・・詩穏を、よろしく」
ゼロスはそのまま顔を上げることなく、
3人の魔族に言葉を残し、その場を去った。
ギナ、と言うのが翡翠、金の魔族の名前らしい。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

今回は「短い」と言うことで、フィリアさんサイドのみです!
このお話をゼロス君サイドで書くと、
皆さんの妄想度ががくんと落ちることを予想して、
しばらくはフィリア・詩穏サイドで続けようと思います。
(これはもう決定事項。
 予告しても何ら支障はないのだ)
では、この辺で!
(珍しい・・・。
 私の話の中で、一回も『☆』が出てこなかった)
で、では!!(逃)

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5798ライバル出現!? 8いちごみかん E-mail 2/24-20:19
記事番号5659へのコメント

 お久しぶり、いちごみかんです。
頑張ってお話を考えてるのに、
だんだんと試験が近づいてきたり・・・。

でもっ、
今回の試験で全部70点以上とれたなら、
ポケモン・クリスタルバージョンを買って貰えることにっっ!!(古?)
(そこの貴方。
 『貴方の成績じゃ、夢のまた夢ね』って突っ込まないでι)

とにかく、
試験勉強でいつもより光っている親の目を、
盗んでパソコンしてる私のお話、
読んで感想下さいー・・・。

・・・とにかく本文をどうぞ☆

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

Filia Side

「とにかくっ!!」
私はゼロスの消えた後、
びしっと3人の魔族を指差して言い放った。
「詩穏本人が嫌がっている以上、
 詩穏を引き渡していただきます!!」
「フィリア・・・だから、危ないって・・・」
「怪我人は黙ってて!!」
「・・・ったく・・・」
言いながらも苦笑している詩穏を横目で確認した後、
私は再度魔族に向き直って更に言い切った。
「行きます」
「無駄だっ・・・・!?」
翡翠・金の魔族のギナの顔から、
嘲るような笑みが消えたのは次の瞬間だった。
「な・・・?」
彼自身信じられないといった風に、
自分の腹部に手を当て、目を向ける。
そこには黒く大きな錐が突き刺さっていた。
「こ・・・れはっ・・・・!!」
ギナが大きく目を見開くと、残りの二人が、私に鋭い視線を向ける。
「よくも・・・」
「ゼロス様の命令だから、殺しはしないがな・・・」
「ち、ちがぅ・・・これは・・・」
ギナは、その『錐』に覚えがあるらしく、
慌ててシトとラナンを止めようとするが、もう遅い。
すでに二人の衝撃波は、
私に向かって放たれている。
「なんて、こった。
 これは・・・様の、忠告・・・??」
ギナはかくんとその場にうずくまり、
やがて黒い砂と化して宙に溶けていった。
「くたばれっ!!」
二人の声が重なる。
私は頭の中が混乱して避けることが出来ず、
衝撃波がもう目の前に迫ってきたそのときだった。
「砕けろぉっ・・・!!!」
私の後ろから、声が響いた。
・・・詩穏、の。
詩穏が叫んだその時、
私に向かっていた衝撃波はぱし・・・っと薄氷の如く固まり、
次の瞬間軽い音を立てて砕け散った。
「な、何が・・・!?」
二人の魔族にもすぐには理解できなかったらしい。
私も少し考えて、やがて確信へと変わった。
「詩穏・・・貴方が・・・?」
私はゆっくりと後ろを振り返った。
そこには、
傷ついた腕を支えながらもよろっと立ち上がる詩穏の姿があった。
「言ったでしょ・・・?
 おれは、フィリアを護るって。
 フィリアを傷つける奴は、たとえ神でも許さない・・・!!」
刹那。
詩穏の瞳が今までに見たことのない様な紅蓮に輝いた。
と、同時に彼の体から『紅い』光が放たれ、
私は目を開くのも辛くなった。
「詩穏!?」
勿論私は驚いたが、
シトとラナンも十分驚いたらしい。
一度だけ瞬きをしてしまった次の瞬間、
私の目には翼が映った。
「・・・・・?」
頭が更に混乱し、
何がなんだか分からなくなった。
ただ、その『紅い』翼が、
詩穏の背に生えていることは、見て取れた・・・・。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ここまで読んで下さった方!!
(いるのかな・・・。)
最近フィリアさん視点ばっかりですね。
でも、この辺で詩穏君視点とか、ゼロス君視点とかに切り替えると、
ややこしさが一段とあがるのですよ。

読んで下さっている方(だから、いるのか?)もですが、
その前に作者自身が、
話の流れからぽーんと放り出されてはいけないと思い、
一番書きやすい(少なくともこの話の中では)フィリアさんの、
一人称『私』的なお話になっているわけです。

ではそろそろ親の気配を感じますので、
この辺で・・・。(どんな退場の仕方だよ、ヲイ)

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5800根性で頑張って下さい。toto 2/24-21:46
記事番号5798へのコメント

>試験勉強でいつもより光っている親の目を、
>盗んでパソコンしてる私のお話、
>読んで感想下さいー・・・。
えらいです。
>ここまで読んで下さった方!!
>(いるのかな・・・。)
だから、いますよ。続きできているかなあとよくチェックしてます。
>最近フィリアさん視点ばっかりですね。
>でも、この辺で詩穏君視点とか、ゼロス君視点とかに切り替えると、
>ややこしさが一段とあがるのですよ。
 視点を操るのって凄いですね。視点による効果とかまで気を配るのは神経使いますよ。でも、いっていらっしゃることごもっともだと思います。
>この辺で・・・。(どんな退場の仕方だよ、ヲイ)
お労しいですね。(涙)
今回の見所はシオン君ですよ。やはり、攻めキャラがフィリアに如何に絡むか見物です。なんだかんだゼロス上司に頭上がらない、哀しい宮仕えですから。やはり、恋愛面では、何もかも捧げるシオン君強敵ですねえ。しかも、シオン君はミステリアスな一面を解き明かし始めています。目が離せません。構成において、シオン君VSゼロスのキャラ・コントラストはとてもいいと思います。全く正反対といわないまでも、ゼロスの弱いところをついてますねえ。では、期待してます。

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5801根性で頑張ります!!いちごみかん E-mail 2/25-10:54
記事番号5800へのコメント

>>試験勉強でいつもより光っている親の目を、
>>盗んでパソコンしてる私のお話、
>>読んで感想下さいー・・・。
>えらいです。

 えへへ(照々)

>>ここまで読んで下さった方!!
>>(いるのかな・・・。)
>だから、いますよ。続きできているかなあとよくチェックしてます。

 は・・・それは急がねばっ!

>>最近フィリアさん視点ばっかりですね。
>>でも、この辺で詩穏君視点とか、ゼロス君視点とかに切り替えると、
>>ややこしさが一段とあがるのですよ。
> 視点を操るのって凄いですね。視点による効果とかまで気を配るのは神経使いますよ。でも、いっていらっしゃることごもっともだと思います。

 そうなんです。
 視点を操るのになれてないとき、大失敗しましたもんね。
 (苦い思い出)

>>この辺で・・・。(どんな退場の仕方だよ、ヲイ)
>お労しいですね。(涙)
>今回の見所はシオン君ですよ。やはり、攻めキャラがフィリアに如何に絡むか見物です。なんだかんだゼロス上司に頭上がらない、哀しい宮仕えですから。やはり、恋愛面では、何もかも捧げるシオン君強敵ですねえ。しかも、シオン君はミステリアスな一面を解き明かし始めています。目が離せません。構成において、シオン君VSゼロスのキャラ・コントラストはとてもいいと思います。全く正反対といわないまでも、ゼロスの弱いところをついてますねえ。では、期待してます。
>
 感想有り難うございます!
 作者としても、詩穏君の行動には驚かされます!
 (↑作者失格者の意見)
 でも、
 ゼロス君との衝突が多くなりそうです。
 やっぱりフィリアさんを巡って、ですかねー・・・。
 では!!
 

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5815ライバル出現!? 9 いちごみかん E-mail 2/27-19:29
記事番号5659へのコメント
こんばんはです!!
いちごみかんです。

このお話もここまで来たんですねぇ(しみじみ)
なんで今投稿してるかというと、
来年受験で母が気合い入りまくってるから、ですねぇ・・・。(泣)

急いでるんで、
とにかく本文をどうぞ!!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

Filia Side

「詩穏!?」
私は声を上げて彼の名を呼んだ。
意外なことに、返事はすぐに返ってきた。
「どうしたの?フィリア『さん』??」
おれはここにいるでしょ―――とでも言いたげな声で。
詩穏の髪は紅蓮に輝き、いつもの彼の様子とは全く違っていた。
「なんだ!?あのガキっ!!」
「ゼロス様のレポート・・・違う」
私の後ろで二人の魔族が驚きの声を上げる。
・・・ゼロスの、レポート??
「あんな魔族に、おれたち死竜族のことを調べ尽くす力なんて、
 あるとは思えなかったけどなぁ・・・」
頭をぽりぽり掻いていた詩穏の姿が、私の前から消えた直後。
二人の魔族の悲鳴と、詩穏の声が私の後ろから聞こえた。
慌てて振り向くと、
二人の魔族の前に、詩穏が自らの翼で浮いていた。
「遅いよ―――?」
「詩穏!!」
詩穏がくすくすと笑いながら、
その手に力を込めて魔族を消し去ろうとしたとき、
私は彼の名を呼んでいた。
「・・・・」
一瞬詩穏は恨めしそうな目で私を振り返った。
が、次の瞬間にはもう私の横に立っていた。
「はいはーい。
 おれはそんな事関係ないんだけど、
 『詩穏』は本当にあんたのこと気に入ってるみたいだから、
 止めとくよ」
いつの間にか二人の魔族は居なくなっていた。
詩穏・・・いや、
紅い翼の生えたそれは、ちっと舌打ちした。
「久しぶりの外世界だったのに、なぁ・・・」
ぽつりと呟くと、
紅い翼は、ぱん・・・と割れた。
瞳がゆっくりと開かれる。
詩穏の色だ。
髪も、もう目映いばかりの『紅』じゃなく、
普通の『赤』に戻っていた。
「し・・・おん?」
私が戸惑いながらも声をかけると、
「あ、フィリアー!!」
詩穏は、にぱっと笑いながら私に飛びついてきた。
私にしがみついている詩穏は、しばらくそのままだったが、
ふと顔を上げて二・三歩離れると、
おずおずと私に尋ねた。
「どうしたの、フィリア?
 ・・・もしかして、会った??」
「!!」
詩穏は私の心の中を読んだのか、鋭いところをついてきた。
詩穏の問いかけに、私はゆっくりと頷いた。
「そっかー・・・あいつ、出て来ちゃったのかー」
詩穏は困ったなという風に頭を掻いた。
・・・癖らしい。
「やっぱり・・・言わなきゃ駄目?」
私より少し背の低い詩穏は、上目遣いに私を見上げた。
「・・・出来れば・・・」
詩穏は大きく溜息を付いて、もう一度にこにこっと笑った。
「言うよ!
 だっておれ、フィリアに隠し事なんて、出来ないもんね!!」

Xelloss Side

なんて・・・マヌケな。
「ふぃ、フィリアさんに、あんな態度取られるなんて・・・
 情けないですよ・・・『獣神官ゼロス』・・・」
仲間(手下?)よりも先にアストラルサイドに帰った僕は、
その場でがっくりと肩を落としていた。
フィリアさんの事を心配して言ったはずの言葉が、
結局自分の首を絞めることになったなんて。
「でもっ!!僕は負けません!!
 ・・・少なくともあの竜族の子供には!!!」
明後日の方向を向いて話す僕の目線の先で、
小さな星がきらりん、と光った。(様な気がした)
「ぜっ、ゼロス様!!」
丁度その時だった。
二人の魔族が僕の前に姿を現したのは。
「おや、シトにラナン。どうかしました?
 ・・・ギナの姿が見えないようですけど?」
僕はくるりと振り返って3人目の魔族の姿をきょろきょろと探した。
「ギナは・・・、
 あのフィリアとか言う女に殺られました・・・!!」
ラナンがぎり、と唇を噛んで言った。
「それは、違うでしょう」
僕が平然と否定すると、二人とも驚きの顔でこちらを見た。
「な・・・ゼロス様、それは一体??」
「どういう事、ですか?」
そして二人共が尋ねてくる。
僕はにっこりと笑って、「それは、秘密です♪」と言った。
二人とも、呆然とこちらを見ている。
・・・言うべきじゃなかったんでしょうか・・・??
「あ、ゼロス様。あと1つ、報告あります」
「なんですか?」
シトがはっとしたかの様に問いかけてくるので、
僕の注意もそちらに向いた。
「詩穏とか言う奴、強すぎます。
 話、違うので、おれは降りさせていただきます」
「シト!?」
シトがまじめな顔できっぱりと言い切るので、
流石のラナンも驚いたらしい。
信じられないと言った顔でシトを見ている。
「嘘だろ、おい??」
「おれ、本気」
またしても言い切られ、
ラナンは力無くふるふると首を横に振る。
「この仕事を途中で降りたら、どうなるか・・・」
「分かってる。
 ・・・でも、あんなガキに殺られるより、まし」
「シト・・・」
「ごめん、ラナン。
 でもおれ、あいつに勝てる自信、ない」
僕はそんな二人のやり取りをじーっと見ていたが、
区切りがついたようなので、口を挟んだ。
「決意は変わらないんですね?」
「はい」
「惜しかったですよ。
 貴方のような人材・・・希でしたのに」
「すみません・・・でも」
「分かってますよ。サヨウナラ」
次の瞬間、シトの体が粉々に砕け散る。
「・・・っ!!シト・・・っ」
ラナンは相方が死を望んだ事に傷付いているようだったが、
そんな事を気にかけるような僕じゃない。
僕は今度はラナンに向き直って問いかけた。
「貴方はどうします?」
「おれ・・・は、奴を倒します。
 シトは、奴を見くびり過ぎている」
「分かりました。
 出は引き続き詩穏捕獲、頼みますよ。
 ・・・何なら亡くなった相方の代わりとなるようなのを、
 手配しましょうか?」
「いいです。あいつは、おれ一人で」
「いいでしょう、では努力して下さい」
僕のこの言葉に、ラナンは答えず消えた。
まるでその言葉に隠されたもう一つの意味を読んだかのように。
「(・・・努力、するだけしてみて下さいってね・・・)」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

おわったー・・・は、こんな時間!
では、試験勉強再開と言うことで、
この辺で失礼させていただきます!!

・・・あ。
今回は久しぶりにゼロス君サイドを加えました。
皆さん、楽しんでいただけたでしょうかっ!?

ではこの辺で!!!!

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5820ライバル出現!? 10いちごみかん E-mail 2/28-18:36
記事番号5659へのコメント


こんばんは(?)。
いちご・みかんです。
(いつの間にかいちごが名字、
 みかんが名前になってきてしまっているような・・・ι)

Ωライバル出現!?Ω
10話突破ですー!!!(何故に『オーム』??【Ω】)
・・・長い道のりだったなぁ・・・

そういえば、
友達がクラピカ(ハンターハンターより)のファンで(急激な話の転換)、
『是非ともいちごみかんちゃんの話に『クルタ弁』の人を入れてー!!』
・・・って言われてるんですけど・・・、
出来るかなぁ。

あ、『クルタ弁』というのはその友達が考え出した言葉で、
【〜なのだよ】と付けてしまう話し方らしいです。
(クラピカがよく使うらしい)
・・・なんか、もう私の友達の中では共通語・・・(怪)

まぁその事は頭の隅の方にでも置いておくとして、
(ゴメンよ、友達)
早速本文をどうぞ!!
(こんなに前書き書いたの初めてかも・・・(怪々))

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

Filia Side

「おれ・・・自分でも自覚無かったんだけどさ。
 ・・・二重人格みたいなんだ」
「!!」
「母さんに、聞いたよ。
 ・・・と言っても、置き手紙読んだだけなんだけど、さ」
「二重・・・人格?」
「うん。
 もう一人のおれ・・・自分で勝手に『死怨』って、付けたんだけどね
 この名前、妙にしっくりくるんだ」
私は詩穏の言葉を聞いて、考え込んでしまった。
この口振りからすると、
『詩穏』は『死怨』の性格を知らないらしい。
でも、
どこかでそれを認めているからこそ、しっくりくるのだと思う。
「詩穏・・・」
「どうしたの?フィリア」
にこにこ、にこにこ。
詩穏がいつもの笑顔でこちらを向く。
・・・いつもの、詩穏。
あの『死怨』は危険すぎる。
攻撃的すぎる・・・詩穏には押さえられそうにない。
「封じなくては・・・」
『詩穏』が、『詩穏』でなくなってしまう。
私は、心の隅で詩穏の存在を欲しているのかも、知れない。
自分にはないこの子の率直さを、
取り込もうとしているのかも・・・知れない。
だから詩穏を壊そうとする存在を、消そうとするのだろうか。
「どーしたのー??フィーリア!!」
「え、なんでも、無いです」
「そぉ?」
「・・・はい」
「それならいいんだけど・・・。
 でもフィリア、怒らずに聞いてね?
 何でだろう・・・フィリアの心、
 今までに見たこと無いくらいに、『蒼い』よ??」
「・・・・」
私はその言葉を聞いて、大きく溜息を付いた。
「なんでも分かってしまうのね」
「うん!だって、フィリアのことだもの」
詩穏のそんなあどけない笑顔を見ていると、
もう何度目かも忘れた平穏が戻ってくる。
・・・私の心に。
「詩穏、1つ聞いて、いい?」
「いいよ?」
「『死怨』は、これまでに何度も出てきたの?」
すると詩穏は数秒考えて、ゆっくりと顔を上げた。
「・・・ごめん、フィリア。分かんないんだ」
「わからない?」
どうして?と聞くと、詩穏はすまなさそうにこう言った。
「おれ、あいつが出てる間の記憶、ないんだ」
「そうなの・・・」
「うん、ホントにごめん、フィリア」
「いいのよ、別に」
しばらくの間、二人を重い沈黙が包んだ。

Xelloss Side

「さぁて」
ラナンと別れて数分後、僕は顔を上げて獣王様の部屋への扉を見た。
「まだ拗ねてらっしゃるでしょうかねぇ・・・」
呟きながらも足はそちらへと向かう。
薄暗い廊下に、コツコツという足音が響く。
「・・・・」
扉の前でぴたりと止まり、深呼吸してからノックする。
・・・こんこん、こんこん・・・
「・・・・」
返事は、無い。
試しにもう一度。
・・・こんこん、こんこん・・・
やはり返事は無い。
「もしかして・・・」
ぎぃぃ、とドアを開けてみる。
そこには・・・。
「・・・手紙・・・??」
そう。
肝心の獣王様の姿はなく、
変わりに机の上に一枚の紙切れが置いてあったのだ。
「なになに・・・
 『いっちばん最初に入ってくるのがゼロスだと信じて書きます。
 私、獣王・ゼラス=メタリオムは、
 1 魔族の戦力のために詩穏を連れ戻すため
2 近隣の腹心達のイジメから逃れるため
3 一人しか居ない神官にコケにされて、
   少し心配させてやろうという目的のため、家出します。
 ・・・以上っ!!!』」
声を出して読み上げた僕の後ろを、
冷たい北風が吹き去っていった。
「・・・・」
僕はしばらく唖然として、何も言えなかった。
「獣王様・・・腹心の一人ともあろうお方が、
 この様なしょうもない理由で家出なんかして、
 どうするんですか。
 そして・・・」
僕は思いっきり息を吸い込んで、一番言いたかったことを叫んだ。
おそらく、周辺に響き渡っただろう・・・。
「そして・・・僕にどうしろって言うんですか―――っ!!!!!!」
それを聞きつけて、
下っ端魔族達が駆けつけてきたのは、それから間もなくの事だった。

Filia Side

「詩穏」
「なに?」
「死怨が出て来る時って、どんな時・・・?」
私がふと尋ねると、詩穏はうーむと悩んで返事を返した。
「良く、分かんないや。
 死怨の存在を知ったのだって、最近だし」
「・・・・」
私は溜息を付いた。
これでは、対処のしようがない。
「でも、少し・・・分かるかも?」
「え??」
詩穏がぽつりと漏らした言葉を、私は聞き逃さなかった。
「一番新しい記憶では・・・、
 ・・・って記憶が飛んでるから出てきたって分かるんだけどさ。
 さっき出てきたのと、もう一つ前は、
 ・・・里の結界破って人間が入り込んできた時かな・・・」
「何が、あったんですか?」
思い切って聞いてみたとき、異変は起こった。
詩穏が、苦しみだしたのだ。
「う゛あ゛っ・・・・ぐ・・・」
詩穏は心臓の辺りを自分の右手で押さえつけ、
苦痛に顔をゆがませる。
彼が次の瞬間に紡ぎだした言葉が、
私の心臓を鷲掴みにする。
「や・・・だ・・・『死怨』・・・っ!!」
フィリアには、まだ―――。
言葉はそこで途切れた。
苦しみから解放されたらしい詩穏の表情は、
さっきまでの物とは全く違っていた。
その紅い瞳は冷たく、それでいて神秘的な輝きを持っている。
彼の髪は『紅』く、常に周囲を威圧するような―――。
「詩穏・・・じゃ、ないですね」
私が、敵意もあらわに言うと、彼はくすっと笑った。
・・・これも違う。
詩穏なら、こんな微笑み方はしないはず。
無邪気で、
周りの者まで思わず微笑んでしまうような微笑み方では、無い。
「へぇ、よく分かってるじゃない。
 ・・・フィリア『さん』?」
・・・これが決定打。
彼は、『死怨』だ・・・!!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

いやー終わった終わった。
前書きではあんなに明るい話題だったのに、
何よこの暗い話。
(自分をけなしてどうする、最後に頼れるのは自分のみなんだぞっ!?)
・・・。

前書きで書いた『クルタ弁』。
その他にも、
◎竜ちゃん病【〜なのだ!!】
◎愁一病  【ハイテンション】
◎K病   【よく銃で人を撃つ(ふりをする)】
 などなど・・・。

もっと細かく分ければたくさんあるけど、
そんな事をしても、読むのがめんどくさくなるだけでしょう。
(と言うより、ハンターハンター関係ないよ、これ・・・)

訳が分かんなくなってきたところで、さようなら―――。
                  by いちごみかん

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5821いいところで切れた(涙)toto 2/28-21:39
記事番号5820へのコメント

こんばんわtotoです。
いいところで切れちゃった〜というのが感想です。口惜しい。先が見たいよう。何だか、いちごみかんさんの、物語「感覚」が好きなんですよね。どうしてでしょうか?臭いセリフとかが全くなくて自然に楽しめるのですう。ところで「死怨」さんが登場ですねえ。ゼロスがうだつがあがらない中、シオン(変換めんどいからカタカナで許して)の方が素敵に展開してますねえ。しかも、死怨さんったらワイルドで恰好良さげじゃないですか??ゼロス大危機ですねえ。でも呑気な彼が素敵だわ。所詮パシリが彼の魅力。いつかどこかでしめるのかしら?それとも悲惨な部下街道を突き進むのかしら?見物です。いちごみかんさんのフィリアさん良いですね。好きですよ。では、テスト頑張って下さい(?)まだ期末ですよねえ。
ではでは。

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5824これも作戦(?)のうちいちごみかん E-mail 3/1-00:40
記事番号5821へのコメント


>こんばんわtotoです。

こんばんはです!

>いいところで切れちゃった〜というのが感想です。口惜しい。先が見たいよう。

 いちごみかんの『読ませ作戦』にはまりましたね??(謎)

何だか、いちごみかんさんの、物語「感覚」が好きなんですよね。どうしてでしょうか?臭いセリフとかが全くなくて自然に楽しめるのですう。

 あはは、いちごみかん本人も、
 臭いセリフとか書きたくないからなのかなぁ・・・。
 うれしいです。

ところで「死怨」さんが登場ですねえ。ゼロスがうだつがあがらない中、シオン(変換めんどいからカタカナで許して)の方が素敵に展開してますねえ。

 ですねぇ・・・(←傍観者)
 そうですかー。『シオン』が出ないんですか。
 いちごみかんは変換すると、一番はじめにこれが出るんですよね。
 でもいいですよー。
 もうカタカナでも許す☆

しかも、死怨さんったらワイルドで恰好良さげじゃないですか??ゼロス大危機ですねえ。

 えへへ、そう言ってもらえますか。
 彼を作って正解☆

でも呑気な彼が素敵だわ。所詮パシリが彼の魅力。いつかどこかでしめるのかしら?それとも悲惨な部下街道を突き進むのかしら?見物です。

 さあどうなんでしょう?
 予告できませんからねぇ・・・。(くすっ・・・)

いちごみかんさんのフィリアさん良いですね。好きですよ。

 彼女は彼女なりに何らかの努力をしているのです。
 ・・・多分。

では、テスト頑張って下さい(?)まだ期末ですよねえ。
>ではでは。

 感想どうも☆
 そうなんですよ、期末・・・。
 来年は受験生だし、このまま時がとまんないかなぁ・・・。
 (↑絶対無理)
 今も隣で母親が寝てるのにこんなコトしてるし。
 ばれたら怒られるんだろうなぁ・・・。
 ひっ、起きた!!??
 ・・・寝てる・・・!!(密かにガッツポーズ)
 ではこの辺で。