◆−good a detective3−桜井  ゆかり(2/24-01:16)No.5791


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5791good a detective3桜井 ゆかり E-mail URL2/24-01:16



お久しぶりのゆかりです。なんだか生徒会の仕事が多くてインターネットどころじゃなくなり大変に仕事に追われておりました。
色々あり次に投稿するやつも決まっているので早くこれを完成させたいと思い投稿します。
簡単に1個にまとめてしまいましたが気にしないで下さい。



PART 3


カランコロン・・・・コロン・・・・

喫茶店のドアを押すと上の方に取り付けられた鐘がお客が来たことを店員に告げる。
「あ、いらっしゃい。今日は全員集合みたいな感じがするわね。」
すると、すぐにウェイトレスのシェーラが迎える。ここのお店はダイナスト家とメタリオム家という2つの家が一緒に開いているお店で、シェーラはダイナスト家の次女である。
「今日は何を食べてくの?」
注文を聞いてくるシェーラに4人は軽い食事と飲み物を頼んだ。
「姉さん、注文入ったからねー!」
「分かってるってば」
今日のコックはシェーラの姉のようだ。
実はシェーラの姉は本当は双子になる筈だったのだが、途中でくっ付いて一人で生まれたらしい。
「それにしても今日はどうしたの?珍しいよね?4人で何かを食べに来るって」
「まぁ、珍しいかもね・・・・。実は、難題を引き請けちゃって・・・・・悩んでここに来たのよ」
「へー・・・・どういうやつなの?」
シェーラにその難題に興味を持ったらしく頼み込んでくる。アメリアは暗号が書いてある紙を出してテーブルの上に置く。
シェーラはフムフムと考え込んで空いているイスに座った。
「子孫に託す・・・・か・・・・。宝か何かなんじゃない?」
「そこはもう分かってるのよ。問題はその上。なんの法則性もないアルファベットなのよ」
暗号が書いてある部分を指でさしながらリナはシェーラに言う。
「う〜ん・・・・」
トントントントントン・・・・・・
分からないようでイライラしているのだろう。テーブルを指で叩く。すると、アメリアが何かに気付いたように言いはじめる。
「・・・・・宝を納める・・・・・」
『・・・・え?』
一瞬アメリアの言った言葉が分からなかったらしく、固まってしまう一同。
「分かりました!暗号解けちゃいました!
こうやって見るとすっごく簡単じゃないですか!!」
一人で頷いて納得するアメリア。だが、その他の人達はよく分からないらしく、首を傾げることしか出来ない。
「ちょっと、もったいぶらないで早く教えなさいよ!」
いい加減頭にきたリナはアメリアに向かって叫んだ。
「ヒスイさんの家にいきましょ!そこですべてお教えしますから!!」
バンッ!テーブルに手を打ち付けて立ち上がる。すると、その音に気付いたようにシェーラの姉がキッチンから出てくる。
「アメりん、どうしたの?」
「暗号が解けたので依頼人の家に行きますから、注文した料理は置いといてください。食べに来ますから!」
「わかった。いってらっしゃい。アメりん」
「いってきまーす!」
一人で話を進めて、走って行こうとして誰も付いてこないのが分かると戻ってきてせめてゼルガディスだけでもという感じで後ろから押していく。
そして、その後ろからまだ注文した料理を待っているガウリイを蹴り上げて髪の毛を引っ張ってリナが連れ歩いて行く。




PART 4


「えええー?分かったんですかぁ〜?」
結構驚いていないようにも取れるヒスイの声。その言葉にアメリアは頷き、
「ええ。ばっちり分かりました。」
ニッコリとした笑顔を振り撒いてそう言った。
そして、暗号が書いてある紙を広げてテーブルの上において、
「暗号を解読する前に、ちょっと聞きたいことがあるんですけど、貴方の家に大きなアンテナありましたよね?それってアマチュア無線用アンテナじゃないですか?」
と、聞いてみる。すると、
「はい〜、そうですが〜」
こういう答えが返ってきた。そして、ゼルガディスが何か思い付いたように顔を上げた。
「そうか。モールス信号か!」
「当たり!流石はゼルガディスさん」
すぐに分かってしまったゼルガディスを誉めるアメリア。
すると今度は疑問の声が上がる。
「な、なぁ、モーなんとか信号ってなんだ?」
ガガン!
いっきにイスから落ちてしまう一同。だが、一番回復が早かったリナはびよーーんっとガウリイの頬をめいいっぱい伸ばしながら、
「このクラゲ!モールス信号よ!モールス信号!
いわゆる“・”と“−”の2つで現わす文字のことよ!」
「ひたひ・・・・・ははったからははひへふへー!(泣)」
泣きながら訴えかけるガウリイにリナは手を放す。そして、アメリアの方を向いた。
「では、これをアルファベットバージョンで訳すと『−・−・−、・−、−・、・−・−・、・・−−、・−・、・−・・、−・−・、−・、・−・・、・・・、・−−−、・−・・・、−・−・−、−・・・−、−・−−・』と、こうなります。
あとは、和文バージョンに切り替えると、
『祭壇の中に宝を納める』になるんです」
「人の霊などを祭り捧げ物などを置くところ・・・・
つまりは仏壇か!?」
言ったことの意味を言って答えを出すゼルガディス。ヒスイは驚いて仏壇に駆け寄って一番奥にある戸を開ける。すると中から一枚の封筒が出てくる。
開けると中から手紙と小切手が一枚出てくる。それをリナがキャッチして見てみると・・・・・
「ウソォ!!?」
莫大な金額が書かれていた。一億・・・・・・と・・・・
「確かにこれなら宝になるな・・・・」
ゼルガディスは落ち着きながら冷静に言う。するとヒスイが、
「あの〜、これも読んでもらえませんかぁ〜」
封筒の中に入っていた手紙を渡す。これもモールス信号で書いてあった。
「これを見つけた私の子孫よ。これは自由に使って構わない。だが、私の子孫全員で分け合うことが条件だ・・・・・だそうです。」
「系列すごいだろーな・・・・・」
何通りも出来ているだろう系列を想像してぽつりと呟くリナ。

そして、ヒスイの家を離れて探偵事務所の隣の喫茶店での食事に行った。





エピローグ。


「そういえば、なんでモールス信号しってたの?アメリア」
事務所の隣の喫茶店で前に頼んでおいた料理を食べながらリナはアメリアにそう聞いた。
「アマチュア技士の検定に合格してますから。」
「へー・・・・そんな検定があるのかぁ・・・・・」
「アンタは単に知らない上にどんな検定か分かってなくて誰かに説明してもらおうとして言ってるでしょ?」
「流石リナだ。よく分かってるじゃないか。」
否定もしないであっけらかんと言うガウリイの顎をリナのアッパーが捕らえたことは言わなくてもご想像できるだろう・・・・
簡単にノックダウンするガウリイ。だが、そんな可哀相なガウリイはすぐに出てきた追加の料理の匂いで瞬時に跳ね起き、齧り付く。
「毎度ながらものすごい光景ですね・・・・ι」
「ああ・・・」
完全に言葉を無くした2人。もうそれ以外は口に出来ない。
小さな喫茶店にフォークとナイフが何度もぶつかり合う音が聞こえ、この2人の料理の奪い合いはしばらく続きそうだった。
「食欲だけは人の5倍以上あるわよね・・・・」
ウェイトレスのシェーラが言った言葉にキッチンにいたシェーラの姉までもアメリアとゼルガディスと一緒に沈痛な頷きを何度もした。

カランコロン・・・・
「あの・・こちらに隣の事務所の方がいらっしゃると聞いてきたんだけど・・・・」
喫茶店のドアが開き20代ぐらいの女性が入ってきた。
「なにかご依頼ですか?」
「探して頂きたい物があるんだけど・・・」
「それなら、私達4人が受けさせてもらいます。
いいですよね?ゼルガディスさん」
胸を張って言った後にゼルガディスの確認を取った。そして、ゼルガディスは頷いて一歩前に出て、
「ああ。ご用件を話していただこうか?」
自分の目の前の席を進め、アメリアはゼルガディスの隣に座った。
そして、今日も依頼で活動する。だが、この場所で依頼内容を聞いたのが間違いだっただろう。
何回も何回も金属が触れ合うような音の中で依頼人が探して欲しいといったものは・・・・・
「幻の高級珍味を・・・・」
『幻の高級珍味!?』
大食漢の2人とコックをしている者が声を合わせたのは言うまでもないだろう。

今日もスレイヤーズ探偵事務所は働きます。貴方のGood a detectiveになれるように・・・・・




簡単な後書き☆

簡単で難しい問題でした。分かった方は凄いです。
正直言って最初はこんなんでいいのかな・・?
と不安でしたが「まぁ、いいや」っと開き直りこんな形になってしまいました。
読んでくださった方ありがとうございます。