◆−あっちむいて ホイ☆−キト(3/25-20:11)No.6176


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6176あっちむいて ホイ☆キト E-mail 3/25-20:11



ばんわん(こんばんわ)!! キトです。

ほのぼのでゼルアメです。
アメリアの言葉使いが最初猫っぽいのは気にせずに・・・(汗)

どうぞ☆
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【あっちむいて ホイ☆】


宿、ゼルガディスが借りた方の部屋・・・・。何とものどかな雰囲気が漂っている。
・・・・が、ここではとても熱い(?)戦いが行われていた。

『じゃーんけーん ぽんっ』
 アメリアはチョキで、ゼルガディスはパー。
 っとなると、お次は約束の・・・。
「あっちむいてホイッ」
 アメリアは左を指差し、ゼルガディスは右を向く。
「ハズレ」
 右を向いた状態でゼルガディスはべーっと舌を出す。
「うにゅうううっ!! またぁぁっっ!!」
 アメリアはぶんぶんと両手を振って怒る。
「べ―――っ」
 ゼルガディスは舌を出してアメリアの怒りに油を注ぐ。

「ジャンケンぽんっ!」
 今度はアメリアがグーを出して、ゼルガディスはチョキ。
 だからやっぱり・・・・。
「あっち向いてほいっ!!」
 今度はアメリアは上を指差して、ゼルガディスは左を向いている。
「またハズレ」
「うにゃあああっ!! 悔しいですぅぅぅっっ!!」
 両手足をばたばたとさせて言う。


「何で何でそんなに違う方ばっか向くんですかぁぁああっっ!!?」
 バタバタと両手足を振り回してアメリアが言う。
「運だろう? 俺は知らん」
 いい加減首が疲れたのか、ゼルガディスは首を右手で押さえてコキコキと鳴らす。
「でもでもっ! ジャンケンは負けてばっかりじゃないですかあっ!!」
 びしっとゼルガディスの目の前に指を突きつけて言う。
「・・・・・それも運だろ?」
「にゅ!? じゃーんけーんっっ!!」
 アメリアが瞳に炎を燃やして言う。
「まだするのか!? しかもまたジャンケン負けたし」
 文句を言いながらもちゃんと手を出しているゼルガディス。
「あっちむいてぇ〜、ホイッ! うにゃあ〜〜っまた違いますぅぅっっ!!!」


「お昼からはリベンジですっ!! ご飯食べて、1時にこの部屋に来ますからねっ!!」
 言ってアメリアは部屋からダダダッと走って出て行った。
「あ、おい、昼からは・・・・」
 昼からはこの街の図書館に行くつもりだったので、ゼルガディスが言おうとするが・・・・・。
「打倒!! ゼルガディスさんっ!!!」
 廊下から聞こえてきた盛大な声に、図書館に行く事を諦めた。
 そのまま、壁にもたれて首をかしげる。
(なんでジャンケンは弱いのに、向く方は指と別なんだろうな?)
 うーむ、と自分でも考えてみる。
 運があるのか、無いのか解らない男・ゼルガディス=グレイワーズであった。



コンコンコンッ キィー・・・
「ゼルガディスさん、居ますか? あっち向いてホイのリベンジ・・・・?」
 アメリアが部屋のドアをあけると、白のフードを目深にかぶって壁にもたれている人物が1人。
「・・・ゼルガディスさん・・・・お昼寝ですか?」
 言ってみるが、壁にもたれているゼルガディスの返事は無い。
 テフテフと近寄ってみると、「ぐぅ・・・ぐぅ・・・」と寝息が聞こえる。
「お休み中ですね・・・・昨日夜遅くまで難しい本読んでたからかな?」
 昨日の夜、ゼルガディスの部屋(この部屋)の明かりがいつまでも消えてなかったのを思い出す。
「そう言えば、ゼルガディスさんの寝顔って中々見れないんですよね♪」
 ゼルガディスの前に座り込んで、顔を覗き込む。
「・・・・綺麗です(はぁと)」
 にっこり顔で言って、ゼルガディスのフードを後ろにずらす。
 空気に触れた金属質の髪がシャランと音を立てる。
 一瞬ゼルガディスが嫌そうな顔をするが、すぐにさっきと変わらずに安らかそうに寝息を立て始める。
(何でこんなに綺麗なのに人に見せたくないんでしょうね?)
 うーん、とゼルガディスの顔を見て思う。

ぐら・・・・・・・っ
 と、ゼルガディスの体がアメリアから見て右側に傾く。
(はわわわわわッ!)
 今にも倒れそうなゼルガディスを見て、アメリアは咄嗟にゼルガディスの左手を掴んで引っ張る。
ぐいっ! どさり
「・・・・ぐぅ・・・ぐぅ」
「何でこの状況で寝ていられるんでしょう・・・?」
 自分の上に乗っかっているゼルガディスの寝息を聞いて、呆れ顔で思う。
 とりあえずにゼルガディスの下から抜け出そうと、ずるずると移動する。
「ゼルガディスさん、やっぱり岩肌だけあって重いですぅ〜〜・・・」
 愚痴をこぼしながらも、やっとの事でゼルガディスの下から抜け出す。
 後ろを見ると、ゼルガディスが床に寝そべった状態でまだ寝ていた。
 こうなってくると一種の特技とも言える。

「仕返ししちゃいますよ? 起きてたら言ってくださいよ」
 しかし、これに返事はない。
 そーっと右手をゼルガディスに向かって伸ばす。
 そのまま人差し指でゼルガディスのおおきな耳をつつく。
つんっ ツンツンッ
「・・・・ん゛〜〜・・・・」
 あらかさまに嫌そうな声がゼルガディスから出る。
「ぷっ・・・・ククク」
 笑いを噛み殺し、そのまま意地悪そうにつつく。
ツンツン・・・・・・がしっ
「はれ?」
 アメリアが見ると、自分の手首をゼルガディスの手が掴んでいた。
「・・・・起きてました・・・? ゼルガディスさ・・・んきゃわ!?」
 おそるおそるゼルガディスの方を見ようとしたら、思いっきり右腕をひっぱられた。
 そのまま右腕の二の腕に何かが乗る。ちょっと重い。
「・・・くすぴぃ〜〜・・・・」
「この状況でも寝ますか? 普通・・・・・」
 自分の二の腕を枕代わりにして、ぐーすか寝ているゼルガディスを見て、脱力気味に言った。
 はぁ、とため息を吐いて自分もごろりと仰向けに寝っころがる。
 腕にのっかかっている金属質の髪は痛くなかった。とても柔らかい。
 窓を開けておいた方が良かったかな? と思いながらも目を閉じる。
「今、幸せかも知れません〜〜・・・・・・v」
 この呟きは誰の耳に届いたのだろう?


           ☆END☆
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うーん、最初がギャグなわりに最後は何だか・・・幸せ度MAX?
最初は『運が〜〜ゼルガディスであった』で終わるはずだったのに、何時の間にか長くなった(笑)。

さぁ、ゼルは寝ていたでしょうか? 起きていたでしょうか?
全ては謎(多分)です☆

ともかく、のほほんは良いです(何故か強気)。

では、キトでした★ ←ホンのたまに色付きだったり。