◆−スレイヤーズラジオ 特番−龍崎星海(5/23-02:34)No.6528


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6528スレイヤーズラジオ 特番龍崎星海 5/23-02:34


「ほーっほっほっほっほっほ!」
いきなり、高笑いが聞こえてくる。
「スレイヤーズラジオ、今日はこの私、白蛇のナーガがお送りするわ!
ほーっほっほっほっほっほ!この私の放送が聞けるなんて、光栄に
思うのね!ほーっほっほっほっほっほ!・・・はっ!誰か来るわ!」
遠くのほうから、近づいて来る声がある。
「ねえ、ゼルガディスさん、本当に大丈夫なんですか」
「心配するな。今日は手紙が来ないので、放送は休みだって
さっきADが言ってたからな。俺たちが放送したところで、
問題はない」
「・・・ならいいんですけど・・・」
「・・・・あの声は・・・まずい!」
ごそごそごそ!という音が聞こえてくる。
その音が止むか止まないかのうちに、誰何する声がする。
「お前!そこでなにをやっている!」
「ふん!そんなの、きまってるでしょう!ラジオ番組を放送しているのよ!」
「さては・・・ラジオジャックですね!それは悪!この私、
アメリアが成敗してくれます!」
「・・・ふん!何を言ってるのかしら?証拠もないのに、人を悪人呼ばわり
して成敗するなんて、それこそ悪なんじゃないの!?」
「うっ・・・それは・・・」
「しっかしりろ!アメリア!あんなそこらの紙を手で破って作ったような
仮面を被っているヤツが、善人なわけ、ないだろうが!」
「はっ!そうですね!ゼルガディスさんの言うとおりです!
さあ!そこの悪人!正義の鉄拳を受けるがいいわ!とうっ!!」
びゅん・・・と拳がうなる音がする。・・・が。
「ふっ・・・甘いわね!」
「うそっ!よけた!?今の技をよけられるのは、グレイシア姉さんぐらいしか
居ないはずなのにっ!!」
「どうやら、かなりやるようだな。これならどうだ!アストラル・ヴァイン!」
ヴォン・・・という音がする。
「くっ・・・ここは逃げるが勝ちね!」
ばたばたばた・・・と足音がする。
「・・・・ちっ、逃げられたか」
「ゼルガディスさん!いいんですか、逃がしちゃって!」
「かまわん。今は、ラジオ放送の方が大事だ。」
「・・・・それもそうですね。では、はじめましょうか!アメリアと」
「ゼルガディスの」
「スレイヤーズラジオ、水曜日!」
「・・・アメリア、なんだ、その水曜日というのは」
「あ、ゼルガディスさん、しらないんですか?ラジオ番組ではよく、曜日ごとに
パーソナリティをかえるんですよ。だから、私たちは水曜日の担当なんです!」
「・・・・なんだかよくわからんが・・・まあいい。それでは、まず募集のコーナーからだ」
「はい!お便りを募集するんですね!」
「ちがう。オレの体を元に戻す方法を募集するんだ」
「・・・・そんなの募集したって、無駄だと思いますが・・・」
「何を言う!たとえ可能性が果てしなくゼロに近いとしても、
やってみる価値はあるはずだ!違うか、アメリア!」
「・・・はい!そうですね!胸に正義の炎があれば、不可能なことなんて、ないんです!」
「・・・いや、そんな物はないが・・・まあいい。とにかく、なんでもいいから
知ってるヤツがいたら、知らせろ。分かったな」
「ちょっと、ゼルガディスさん!そんな物の頼み方って、ないですよ!
いいですか、こうやるんです!
可哀想なゼルガディスさんを助けるために、あなたの善意が必要なんです。
お願いします!どんな些細な情報でもいいんです。
情報、お待ちしています!お礼は・・何も出来ませんが、きっとゼルガディスさんが
何か芸をしてくれるはずです!」
「ちょっと待て、アメリア!何でオレが芸なんぞ、しにゃならんのだ!
オレは絶対にせんからな!」
「何言ってるんです!ゼルガディスさんは、情報が欲しくないんですか!
元に戻るのと、芸をするのと、どちらをえらぶんです!」
「・・・うう・・・くそ・・・・レゾの狂戦士と呼ばれたオレが・・・なんで・・・・」
「どうやらゼルガディスさんも分かってくれたようです。
では、情報、お待ちしています!
・・・さて、ゼルガディスさん、募集のコーナー、終わりましたよ。
これから、何をしますか?」
「考えとらん」
「考えとらんって・・・」
「オレは体を元に戻す方法さえ分かれば、それでいいからな。
後はお前のやりたいようにすればいい」
「やりたいようにって・・・わかりました。でしたら、生きとし生ける者の天敵、
百害あって一利なし、この世の諸悪の根源、魔族の撲滅のために、
アメリア、生の賛歌、歌います!
♪生きるってすばらしい、人生ってさいこー、人生って・・・・」
「アメリアさん、ちょっと待ってくださいよ!」
「ゼ、ゼロス!?」
「ゼロスさん!?」
「もう、公共の放送を使って、そんな事されちゃ困るんですよ!
今のフレーズだけで、世界中にたむろしていたレッサー・デーモンが
全滅したじゃないですか!」
「・・・ンなバカな・・・」
「ふ、そんなの、当たり前です!今の歌には、神をたたえるための聖なる
旋律を隠してあったんですから!」
「・・・ホントにそうなのか?・・・・・」
「ふ・・・さすがはセイルーンの巫女頭だけの事はありますね」
「いえ、それほどでも・・・」
ひゅるるるる・・・
室内のはずなのに、なぜか風の音が聞こえる。
ばさばさばさ!とマントが風になびく音までする。
カラン、カラン、カラン・・・
何かが風に飛ばされていく音もする。
「だ〜っ!なんで室内で風が吹かにゃならんのだ!
第一、今飛んでいったのはなんだ!
というか、どこからどこへ飛んでいったんだ!」
「やだなあ、ゼルガディスさん。そんな小さな事を気にしていると、長生きできませんよ」
「うるさい!ゼロス、お前にだけは言われたくないわ!」
「もう、ゼルガディスさんったら、ホントにわがままなんだから(はあと)」
「だあぁ〜っ!魔族のくせに、語尾にハートマークなんか、つけるんじゃない!
気持ち悪いだろ〜が!」
「はっはっは、おほめいただき、ありがとうございます」
「誰もほめとらん!」
と、その時、いきなり声がした。
「人生ってすばらしい・・・」
「・・・アメリア?」
「人生って、ほんとーに、すばらしい〜っ!!!」
「う、うわああぁぁぁぁぁぁっ!!」
半分、絶叫のような声がするが、その声がいきなり聞こえなくなる。
「びくとりー」
「アメリア、お前・・・」
「ゼルガディスさん、もう大丈夫ですからね」
「・・・たった一言で獣神官のゼロスにあれほどのダメージを与えるとは・・・
アメリア、恐るべし・・・と、とりあえず、また変なヤツに乱入される前に、
帰るぞ」
「そうですね。じゃ、みなさん、お名残惜しいですが、これにてお別れです。
それでは、またいつの日にかお会いしましょう」
ぶつり、といきなり音が途切れ、以後無音・・・・・・・

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はい、いつもは投稿1の方に出没している、龍崎です。
今日は1の方で連載している、スレイヤーズラジオの特番(笑)を
お送りしました。
ゼルとアメリアが出るので、こちらの2の方でアップしますね。
では、お読みくださり、ありがとうございました。