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6541 | Solar a Country(テラ)超番外編 | 桜井 ゆかり E-mail URL | 5/24-02:28 |
いきなり書いたものに超番外編というのはどういう事だ!? と思う人もいるでしょう。かなり。きっと。 一応、Solar a Countryの本編は自分のページにありますが、先へと進みません。ですので、短編だけでもここに載せようかなーと思いまして。 超番外編になってしまいました。 しかも、本編とはかけ離れすぎてる。(だーって、本編より1100ぐらい前の話だもん。これ) それでもいいという方は読んで読んで♪ ここは太陽が一日中沈まない国。その為にこう呼ばれる。 Solar a Country(テラ)超番外編 月。私の国テラでは絶対にお目に掛かれないもの。 太陽が出ていても空に薄っすらと浮かんでいると図書館の本には書いてあったが、何処にも見えない。 ────テラの鐘、全ての者に祝福を与えんことを。幸せを与えんことを。 一体誰が作った文章だろうか? このテラには鐘など存在しない。そもそも、世界を指しているのか、国を指しているのかすら分からない。 テラ世界。そして、たった1つの大陸だけしかない。城もテラという城以外は建ってはいない。 誰がどういう設定でこの国を作ったのかなどは分からない。 それに、古代のルーン文字で書かれている書物もたくさん納められている。それさえ読めれば苦労はしないのだろうが、なにせ私は単語しか読めないもので、誰か読める人を探しています。 ────テラの鐘、天高く鳴り響け。 さすれば魔はおさまり、テラは元に戻るだろう。 運命の女神に仕えしころの世界へと戻るだろう───── 運命の女神。その言葉を口に出すだけで、胸が痛む。頭が割れそうに痛くなる。 何故だかは分からない。だけど、前世かなにかが運命の女神に振り回されていた、とかなのだろう。 ────赤き月 天へとかかる時 大地はぜ割れ 島が浮き上がる。 光りを導く 3人の人間と1人の女神が立ち上がり 島を封印し テラを作り上げた───── テラの歌。 何時の物語なのかは知らない。 だけど、この歌だけは王家にずっと伝えられるもの。 何時の日か絶対に役に立つものだから。なにかがあった時はこの歌を思い出しなさいと母さんに教えられた。 だけど、魔族が封印されたこの世の中。なにかがあった時、なんてものは存在しない。 もうすぐ私の16才の誕生日だ。 姉さんもアルも、父さんも、叔父様たちも一緒に祝ってくれる。 ────おめでとうございます。アメリア様 みんなが祝ってくれて凄く嬉しい。 今の私は本当に幸せ者ですね。 ────16歳という年月を迎えし黒髪のおかっぱの娘は死ぬ。 図書館の奥の方にしまってあった本にはそう書かれていた。 それは多分私のこと。私は16歳で死ぬ運命を持っているらしい。 でも、しょうがない。それが運命ならば私は受け入れることしか出来ない。 それまでは一生懸命生きましょう! 「赤い月が空に掛かる────!」 昔、セイルーンという名前を持つ時に見た本に書いてあった状況そのもの。 だとすればこの後起きる状況は大地が割れるということ。 「早く、早く飛んでッ!!浮かんで下さいっっ!!」 仲間に指示を出す。 私はというと一度死んでいる身。簡単に浮き上がる。 あるものは呪文で、あるものは連れられて空へと浮かび上がる。 刹那、地面は裂け、溶岩流が吹き出し、狭間から地獄絵図をそのまま現実世界に持ってきたような島が浮上してくる。 テラはこの島を封印する為に作られた国。何故壊さなかったのだろうか? それとも、壊せなかったのか。 「危機一髪だなー」 「それよりもなによあの島。気持ち悪い島ね」 仲間が島へと近付いていく。その時、あの歌を思い出した。テラの歌。 光りを導く3人の人間と───1人の女神。 今の私達がこの存在に一番近いのだろう。 だったら、私達はこの島へと行く必要がある? 私はあの時死に、女神へと戻った。アメリア=リディ=ブラバザード。 火竜王様へと仕える女神の1人。 そして、私の仲間は全員人間。死んですらいない。 「敵のお出迎えらしいぜ」 仲間の言葉にハッと我に返って呪文を唱え始める。女神といってもやることは殆ど人間と変わらない。 「獄炎招(アビス・フレア)!」 「蓮獄火炎陣(ヴレイヴ・ハウル)!」 「氷魔轟(ヴァフィス・フリーズ)!」 「光りよ!」 島に降り立つ前に出てきたのは鬼の軍勢。 それに向って問答無用で私達は攻撃をする。 恐ろしいぐらい強力な炎の魔法の上に、溶岩流を出す術を発動させ、より強力に。 そこに氷系の最強魔法をぶつけると、大爆発が引き起こされ、その瞬間に光の剣で殆どの鬼は跡形もなく消滅する。 「今よ!」 今度は素早く高速飛行呪文を唱え、その場所を突破する。 そして、程なく行ったところに1人の女性が立っていた。 明らかにこちらを睨んでいる。 私達はその場に降り、少し距離を置いて言葉を発した。 「ようこそ。伝説の勇者の末裔様達。 本当はこの先は行かない方がいいの。だけど、この島を封印しに来たのならば通さないわけにはいかない」 淡々とした口調で喋る赤毛の女性。何処かロボットと話していのような感覚を持つ。 「伝説の勇者の末裔?そうなの? とうちゃんもかあちゃんも何にも言ってなかったし」 伝説の勇者というのはその昔魔族の長を倒す為に竜族と協力をした5人の戦士。 「多分主君に記憶を消されたのでしょう。2度と集まらないようにと。 でも、流石に結束は固い。全員ここに集まるなんて」 全員?私、リナさん、ガウリイさん、ゼルガディスさん・・・・・この女性? 「あ、私ですか?私は、マリアン=ホムデッドと申します。 どうぞ、マリーとでも呼んで下さい」 「じゃあ、マリー。どうしてアンタはこんな所に居るの?」 「無論、ここから魂が抜けないのです。 実はですね、伝説の戦いで私は死んでいる存在なのですが、なにせ私の魂の属性が漆黒だったもので・・・・・魔王に捕らえられたままなんですね。ずっと」 「コイツも魂の属性漆黒だよ」 「お、おい、俺を出すな!」 確かにゼルガディスさんは漆黒の属性。私とガウリイさんが光の属性。リナさんは半々。 「いえ、私の場合は半魔族なもので気に入られたんでしょうね」 ニコニコと笑いながらいうマリーさん。どうやら歓楽的で明るい性格の持ち主みたいですね。魂の属性が漆黒なのに。 「でね、その魔王を倒して欲しいのです。でも、この島は封印するだけ。 そうしないと私が行き場を失うので・・・・・」 「それでこの島は封印されているのか」 「だか・・・・はや・・・・・印を・・・・・」 シュゥン。 掻き消えるようにマリーさんの姿が消えて、周りに無気味な雰囲気が漂い始める。 「なにか来るぞ!」 ガウリイさんが叫んだ時には私は空中へ、ゼルガディスさんとリナさんは呪文を唱え始める。 『翔封界(レイ・ウイング)』 ふわりと2人の体が浮き上がり、ガウリイさんが袖の裾を掴み一緒に浮き上がる。 私は少し高い場所まで浮き上がり、封印の中心になるものを探す。 あるのは森ばっかり。だけど、その中に小さな建物を見つけた。 あれですね。 「ありました。こっちです!」 私の声を聞いて3人はこちらへと飛んでくる。 すぐさま天井をリナさんの呪文で壊し、中へと侵入した。 中に入ってまず感じたのが匂い。 つんとする匂いが建物の中に充満している。 「なによ。この匂い・・・・」 「多分、長い間この国の下に封印されていたんだ。空気が外へ漏れることがなかったんだろう」 ゼルガディスさんの意見を耳に入れながら、少し周りを見ながら歩いていくと、前方から殺気が広がった。 すぐさまその場から離れると、さっきまで居た場所には大きなクレーターが出来ていた。 「なに?」 『我が城に無断で入るものは誰だ?帰れ。ここはお前達の来る場所ではない』 くぐぐもった声にビックリして、とっさに呪文を唱えていた。 「明り(ライティング)」 明りはそんなに強くなく、暗い建物の中を照らすぐらいの光りしかもたない。 それでも、周りが見えるようになり声の人物も分かった。 前方に居る人物は2人。 1人はさっきのマリアン=ホムデッドさん。だけど、クリスタルの中に閉じ込められて眠っている。 そして、もう1人は赤い瞳を持つ魔王。この世界の冥府を司どる王。赤眼の魔王シャブラニグドゥ。 「どうしてっ!?どうしてこんな所にシャブラニグドゥがいるの!?」 『それは、簡単な事。彼は巨大な魔力を持って生まれた。だから、自分を保てることが出来たの。でも、限界ってものもある。だから自らここを封印したの』 薄っすらとした姿をしながら出てくるのはマリーさん。 「まさか、レイ=マグナスか?」 『それは転生後の名前』 「転生?封印されているのに転生が出来るわけ───」 『ところが、眠っている間だけ転生することが出来るらしくて、眠っていないとき、この島が浮上したときには私達はここへ戻されるのです』 じゃあ、ここは主君スイフィードの力も到底及ばない場所? 全ての転生は天空を司どる主君スイフィード様が管理している。だけど、今は石になっていてなにかがある時以外は人間の中に力として転生しているらしい。 『どうでしょう?ここは帰ってくれませんか?』 「いや、帰れって言われても・・・」 『封印は彼がやってくれますから大丈夫ですよ』 「で、でも・・・・ここに居たモンスターは・・・・」 『あれは実体ではないんです。ここには人間は近付いて欲しくないんです。 ここは、私と彼の場所。誰にも邪魔はされて欲しくないんです』 「アンタはいいの?あんな場所に閉じ込められて」 確かにこのままではずっとあのクリスタルに入ったまま。あまりにも可哀相。 『主君スイフィードよ。我に力を貸し、この者達の記憶を取り払え』 シュゥ・・・・ンッ! うぅ・・・、力が抜けていく。 『ごめんなさい。でも、記憶があっては困るから』 これ以来島が浮き上がることはなかったらしい。 が、転生した後の姿は全員近くに居る。 「ねぇ、マリーさん」 「ん?なぁに?」 「私達ずっと昔に会ってませんでした?」 「ずっと昔ってあたしが生まれていないもっと前?」 「そこまで詳しくは分かりませんよ」 「どうしたんです?お2人共」 「ゼロスには全く関係ないことだから気にしなくていいよ」 「教えてくれてもいいじゃありませんか」 「だーめ」 「ほら、私の城が見えてきましたよ。 早く、私の城をフィリアさんとリナ=インバースさんから取りかえしましょ」 「だーから、今は記憶書き換えられてるんだから自分の城って言うのは駄目だって言ってるでしょ」 「うぅぅぅ、だって・・・・あそこにはたくさんの思い出があって・・・」 「分かってるから。そんな事。 さぁてと、レイに会ったらなに言ってやろうかなー」 「あのー、兄をいじめて楽しいんですか?マリーさん」 「目茶苦茶楽しい。 ま、嘘だけど」 「そんなことしてたら夜の時間になっちゃいますよ。2人とも。 さぁ、運命の女神に仕えし私達に幸あれ!」 後書き。 設定は簡単に言えばテラという1個の大陸での話です。 これが一番最初の5人なわけですけど、本編では更にオリキャラ3人、魔族が何人か作って配置してあります。 めんどくさいのでここにでも投稿しようかと思うのですが、なにせ長くて長くて・・・。 このままでは100を越えるのではないかという勢いです。 全部は書き終わってないですけど、最後にこの島へと戻ってくるということになっています。 できたら感想くれると嬉しいです。 って、自分で作ったものだから内容が全部把握出来なさそうなのに無茶なお願いだね。 じゃあ、これの本編をみたいかどうか、でいいです。 では、お久し振りの桜井 ゆかりでした。 (げげっ!明日じゃない、今日テストだったッ!でも、まぁいいか。数学だし。簡単だし) |
6548 | 初めまして! | 時貝崎 刻弥 | 5/24-17:56 |
記事番号6541へのコメント はじめまして、ゆかりさん。時貝崎ともうします。 ふと目にかかって、「うわぁ、格好いいタイトルv」と思って、見てみたら・・・ 中も、すっごくかっこよかったです!どれくらいかというと、すっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっごくたくさん、「っ」を付けたいくらいです。 日の沈まない国、死して初めて女神としていき命・・・ かっこよすぎです!この雰囲気、すっごく好きです! 文章もとても上手だし、キャラクターを良く描いているし・・・ 是非、本編もこちらに投稿してください!絶対感想を書くので!! では、短くてすいませんが、以上で。 頑張ってくださいね!! |
6574 | はじめまして。見てくれてありがとうございます。 | 桜井 ゆかり | 5/26-00:01 |
記事番号6548へのコメント 時貝崎 刻弥さんは No.6548「初めまして!」で書きました。 > > > はじめまして、ゆかりさん。時貝崎ともうします。 はじめまして。時貝崎さんですね。覚えましたvvv > ふと目にかかって、「うわぁ、格好いいタイトルv」と思って、見てみたら・・・ > 中も、すっごくかっこよかったです!どれくらいかというと、すっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっごくたくさん、「っ」を付けたいくらいです。 そ、そんなに「っ」を付けなくても大丈夫です。分かりましたので。 元ネタは存在しないのですが、私の中でテラというのは太陽という意味になっていて(どーしてだろ)、それで、Solar a Country(テラ)となってしまったわけです。 > 日の沈まない国、死して初めて女神としていき命・・・ > かっこよすぎです!この雰囲気、すっごく好きです! でも、本編は生まれ変わってるんですけどね。人間として。 > 文章もとても上手だし、キャラクターを良く描いているし・・・ > 是非、本編もこちらに投稿してください!絶対感想を書くので!! ありがとうございます。(ぺこり) > では、短くてすいませんが、以上で。 > 頑張ってくださいね!! ありがとうございます。(2回目) なんとか投稿します。でも、それはテスト期間中なので勉強の合間をなんとかぬって投稿していきたいと思います。 |
6551 | お久しぶり、覚えてるかな・・・(をひ) | 葵楓 扇 | 5/24-18:33 |
記事番号6541へのコメント 桜井 ゆかりさんは No.6541「Solar a Country(テラ)超番外編」で書きました。 >いきなり書いたものに超番外編というのはどういう事だ!? >と思う人もいるでしょう。かなり。きっと。 お久しぶりです、扇です〜。 というわけで、突っ込んでみますね。 「驚いた! でも面白いぢょ!」 ・・・以上!(謎) >一応、Solar a Countryの本編は自分のページにありますが、先へと進みません。ですので、短編だけでもここに載せようかなーと思いまして。 >超番外編になってしまいました。 それでも読みますv >しかも、本編とはかけ離れすぎてる。(だーって、本編より1100ぐらい前の話だもん。これ) 1100話前・・・!?(違) 一瞬、本気でそう思いました(をひ) >それでもいいという方は読んで読んで♪ 読みますv > ここは太陽が一日中沈まない国。その為にこう呼ばれる。 がふっ(吐血) ここでノックアウトです・・・ 雰囲気が・・・・・・すごい好き〜〜〜〜〜〜vvvなのです。 タイを思い出します(何故) むしろ、ロシアの白夜・・・・・・? >月。私の国テラでは絶対にお目に掛かれないもの。 >太陽が出ていても空に薄っすらと浮かんでいると図書館の本には書いてあったが、何処にも見えない。 国の裏側にあるのでしょう、月(爆) > ────テラの鐘、全ての者に祝福を与えんことを。幸せを与えんことを。 >一体誰が作った文章だろうか? 私も気になります(笑) 格好いい文章ですv >このテラには鐘など存在しない。そもそも、世界を指しているのか、国を指しているのかすら分からない。 「寺の鐘」じゃ・・・(笑) >テラ世界。そして、たった1つの大陸だけしかない。城もテラという城以外は建ってはいない。 >誰がどういう設定でこの国を作ったのかなどは分からない。 設定かひ・・・(爆) 誰が作ったんでしょうね〜 >それに、古代のルーン文字で書かれている書物もたくさん納められている。それさえ読めれば苦労はしないのだろうが、なにせ私は単語しか読めないもので、誰か読める人を探しています。 単語が読めれば十分!(えっ) >────テラの鐘、天高く鳴り響け。 > さすれば魔はおさまり、テラは元に戻るだろう。 > 運命の女神に仕えしころの世界へと戻るだろう───── >運命の女神。その言葉を口に出すだけで、胸が痛む。頭が割れそうに痛くなる。 ・・・ヴァ○キリー○ロファイル・・・(をいをいをいをい) 元のテラって一体・・・? >何故だかは分からない。だけど、前世かなにかが運命の女神に振り回されていた、とかなのだろう。 振り回すんかい。 ・・・いや、ちょっときっぱり言ってみました・・・(爆) >────赤き月 天へとかかる時 > 大地はぜ割れ 島が浮き上がる。 > 光りを導く 3人の人間と1人の女神が立ち上がり > 島を封印し テラを作り上げた───── 三人の人間と一人の女神? むにゅぅ、無茶苦茶に気になります〜。 >テラの歌。 >何時の物語なのかは知らない。 >だけど、この歌だけは王家にずっと伝えられるもの。 >何時の日か絶対に役に立つものだから。なにかがあった時はこの歌を思い出しなさいと母さんに教えられた。 魔よけの歌ですか・・・?(違) >だけど、魔族が封印されたこの世の中。なにかがあった時、なんてものは存在しない。 >もうすぐ私の16才の誕生日だ。 >姉さんもアルも、父さんも、叔父様たちも一緒に祝ってくれる。 一瞬誰かと思ったけど・・・アル=アルフレッド? アルメイスかと思いました(笑) >────16歳という年月を迎えし黒髪のおかっぱの娘は死ぬ。 いや、おかっぱって(笑) 髪切れば平気なんじゃないんですか?(汗) >図書館の奥の方にしまってあった本にはそう書かれていた。 >それは多分私のこと。私は16歳で死ぬ運命を持っているらしい。 >でも、しょうがない。それが運命ならば私は受け入れることしか出来ない。 >それまでは一生懸命生きましょう! 明るいですね〜。 っていうか、言い伝えで主人公死亡?(をひ) >「早く、早く飛んでッ!!浮かんで下さいっっ!!」 >仲間に指示を出す。 そー言われても・・・(笑) >私はというと一度死んでいる身。簡単に浮き上がる。 飛べるし。 死んでるしっ(爆) >あるものは呪文で、あるものは連れられて空へと浮かび上がる。 >刹那、地面は裂け、溶岩流が吹き出し、狭間から地獄絵図をそのまま現実世界に持ってきたような島が浮上してくる。 >テラはこの島を封印する為に作られた国。何故壊さなかったのだろうか? >それとも、壊せなかったのか。 なんつー世界ですかぃ・・・(汗) >「危機一髪だなー」 >「それよりもなによあの島。気持ち悪い島ね」 >仲間が島へと近付いていく。その時、あの歌を思い出した。テラの歌。 >光りを導く3人の人間と───1人の女神。 >今の私達がこの存在に一番近いのだろう。 アメリアがその一人でしたか〜。納得。 >だったら、私達はこの島へと行く必要がある? 気になる・・・。 >私はあの時死に、女神へと戻った。アメリア=リディ=ブラバザード。 がばふっ(謎) 女神でしたか・・・うきゅ。 >そして、私の仲間は全員人間。死んですらいない。 ちっ・・・(えっ) >恐ろしいぐらい強力な炎の魔法の上に、溶岩流を出す術を発動させ、より強力に。 >そこに氷系の最強魔法をぶつけると、大爆発が引き起こされ、その瞬間に光の剣で殆どの鬼は跡形もなく消滅する。 とんでもない女神ですね・・・(笑) >「ようこそ。伝説の勇者の末裔様達。 >本当はこの先は行かない方がいいの。だけど、この島を封印しに来たのならば通さないわけにはいかない」 >淡々とした口調で喋る赤毛の女性。何処かロボットと話していのような感覚を持つ。 ロボット・・・(^^;) でも気になる人ですねぇ。 >「無論、ここから魂が抜けないのです。 >実はですね、伝説の戦いで私は死んでいる存在なのですが、なにせ私の魂の属性が漆黒だったもので・・・・・魔王に捕らえられたままなんですね。ずっと」 神に仕える漆黒の魂・・・?(爆) なんつー人でしょーか・・・ >ニコニコと笑いながらいうマリーさん。どうやら歓楽的で明るい性格の持ち主みたいですね。魂の属性が漆黒なのに。 魂の属性が漆黒だと悪い人なんですか? >「でね、その魔王を倒して欲しいのです。でも、この島は封印するだけ。 >そうしないと私が行き場を失うので・・・・・」 >「それでこの島は封印されているのか」 >「だか・・・・はや・・・・・印を・・・・・」 >シュゥン。 あ、消えちゃった・・・ >中に入ってまず感じたのが匂い。 >つんとする匂いが建物の中に充満している。 >「なによ。この匂い・・・・」 >「多分、長い間この国の下に封印されていたんだ。空気が外へ漏れることがなかったんだろう」 嫌な空気・・・何年物でしょうか?(笑) >前方に居る人物は2人。 >1人はさっきのマリアン=ホムデッドさん。だけど、クリスタルの中に閉じ込められて眠っている。 >そして、もう1人は赤い瞳を持つ魔王。この世界の冥府を司どる王。赤眼の魔王シャブラニグドゥ。 ぶ・・・部下S〜〜〜〜〜〜!!(をひ) まさか、Sに女性をクリスタルに閉じこめて、あーんなことや(えっ)こーんなことを(ええええっ)する趣味があったなんてっ!!(嘘) >「まさか、レイ=マグナスか?」 >『それは転生後の名前』 >「転生?封印されているのに転生が出来るわけ───」 >『ところが、眠っている間だけ転生することが出来るらしくて、眠っていないとき、この島が浮上したときには私達はここへ戻されるのです』 ・・・んみゅみゅ? ともかく、島が出てきたらシャブラニグドゥは起きてるから世界は危険っvってこと?(えっ) >じゃあ、ここは主君スイフィードの力も到底及ばない場所? >全ての転生は天空を司どる主君スイフィード様が管理している。だけど、今は石になっていてなにかがある時以外は人間の中に力として転生しているらしい。 石になっちゃったんですか・・・ 転生した人も出てくるかにゃ? >『どうでしょう?ここは帰ってくれませんか?』 >「いや、帰れって言われても・・・」 貴方が来てって言ったんじゃ(言ってない) >『封印は彼がやってくれますから大丈夫ですよ』 いい人なの・・・?(爆) >『主君スイフィードよ。我に力を貸し、この者達の記憶を取り払え』 >シュゥ・・・・ンッ! >うぅ・・・、力が抜けていく。 >『ごめんなさい。でも、記憶があっては困るから』 ・・・漆黒ですね(謎) >「ねぇ、マリーさん」 >「ん?なぁに?」 >「私達ずっと昔に会ってませんでした?」 >「ずっと昔ってあたしが生まれていないもっと前?」 >「そこまで詳しくは分かりませんよ」 >「どうしたんです?お2人共」 >「ゼロスには全く関係ないことだから気にしなくていいよ」 >「教えてくれてもいいじゃありませんか」 >「だーめ」 >「ほら、私の城が見えてきましたよ。 >早く、私の城をフィリアさんとリナ=インバースさんから取りかえしましょ」 >「だーから、今は記憶書き換えられてるんだから自分の城って言うのは駄目だって言ってるでしょ」 >「うぅぅぅ、だって・・・・あそこにはたくさんの思い出があって・・・」 >「分かってるから。そんな事。 >さぁてと、レイに会ったらなに言ってやろうかなー」 >「あのー、兄をいじめて楽しいんですか?マリーさん」 >「目茶苦茶楽しい。 >ま、嘘だけど」 >「そんなことしてたら夜の時間になっちゃいますよ。2人とも。 >さぁ、運命の女神に仕えし私達に幸あれ!」 ・・・・・・(内容が良く読み込めないらしい) ともかく、フィリアとゼロスが出てくるんですね(何かを納得している) 他の人はどうでしょうね? ヴァルは?(をい) しかも、マリーが主人公? リナ悪?(えっ) 気になりますね〜・・・ >後書き。 > >設定は簡単に言えばテラという1個の大陸での話です。 >これが一番最初の5人なわけですけど、本編では更にオリキャラ3人、魔族が何人か作って配置してあります。 >めんどくさいのでここにでも投稿しようかと思うのですが、なにせ長くて長くて・・・。 >このままでは100を越えるのではないかという勢いです。 >全部は書き終わってないですけど、最後にこの島へと戻ってくるということになっています。 >できたら感想くれると嬉しいです。 >って、自分で作ったものだから内容が全部把握出来なさそうなのに無茶なお願いだね。 >じゃあ、これの本編をみたいかどうか、でいいです。 是非見たいです!!! っていうか、『書き殴り』に送っちゃえv(えっ) 楽しみにしてますねv(えええええっ) >では、お久し振りの桜井 ゆかりでした。 >(げげっ!明日じゃない、今日テストだったッ!でも、まぁいいか。数学だし。簡単だし) テストも小説も頑張ってください!!! ソラカン(勝手に略してるし)、面白かったです!!! ではでは〜♪ |
6577 | 覚えてますってばッ! | 桜井 ゆかり E-mail | 5/26-00:53 |
記事番号6551へのコメント >>いきなり書いたものに超番外編というのはどういう事だ!? >>と思う人もいるでしょう。かなり。きっと。 > お久しぶりです、扇です〜。 > というわけで、突っ込んでみますね。 > 「驚いた! でも面白いぢょ!」 > ・・・以上!(謎) ずしゃぁ!(飛んだ) い、以上ってそれだけのものだったてことですかね。多分。 気にしてくれていないならば良いですけど。 >>超番外編になってしまいました。 > それでも読みますv ありがとうございますv >>しかも、本編とはかけ離れすぎてる。(だーって、本編より1100ぐらい前の話だもん。これ) > 1100話前・・・!?(違) > 一瞬、本気でそう思いました(をひ) にょ!?それはちと無理が・・・(汗) >>それでもいいという方は読んで読んで♪ > 読みますv ありがとv(なんか同じことの繰り返し) >> ここは太陽が一日中沈まない国。その為にこう呼ばれる。 > がふっ(吐血) > ここでノックアウトです・・・ > 雰囲気が・・・・・・すごい好き〜〜〜〜〜〜vvvなのです。 > タイを思い出します(何故) > むしろ、ロシアの白夜・・・・・・? 何故タイ!?何故ロシア!?私だったらまずグリーンランドが思い付くけど・・・(これこそ何故?) >>太陽が出ていても空に薄っすらと浮かんでいると図書館の本には書いてあったが、何処にも見えない。 > 国の裏側にあるのでしょう、月(爆) 国の裏側・・・というと自転も公転もしてない・・・ことになるのでは・・・(汗) >>一体誰が作った文章だろうか? > 私も気になります(笑) > 格好いい文章ですv 最初は短歌にしようと思いましたけど止めました。(短歌苦手だから) >>このテラには鐘など存在しない。そもそも、世界を指しているのか、国を指しているのかすら分からない。 > 「寺の鐘」じゃ・・・(笑) パソで打ったらそう出た(笑) >>誰がどういう設定でこの国を作ったのかなどは分からない。 > 設定かひ・・・(爆) > 誰が作ったんでしょうね〜 神様(爆)←考えてないだけ。 >>それに、古代のルーン文字で書かれている書物もたくさん納められている。それさえ読めれば苦労はしないのだろうが、なにせ私は単語しか読めないもので、誰か読める人を探しています。 > 単語が読めれば十分!(えっ) 駄目駄目ッ!それじゃあ、物語進まないかも・・・ >>運命の女神。その言葉を口に出すだけで、胸が痛む。頭が割れそうに痛くなる。 > ・・・ヴァ○キリー○ロファイル・・・(をいをいをいをい) あ、もしかしたら、その影響あるかもしれなひ・・・。これ書く2時間ぐらい前にプレイしてたから。しかも、Cエンディングを見たい為だけに。 > 元のテラって一体・・・? 一応設定がある。運命という言葉に縛られていない世界。 3つに分断した世界。魔族と呼ばれる種族が冥府を司どり、エルフが地上を護り人間を護る。神族、竜族が天空を護りし世界。 これが昔のテラ。というか、テラが作られる前の世界。 >>何故だかは分からない。だけど、前世かなにかが運命の女神に振り回されていた、とかなのだろう。 > 振り回すんかい。 > ・・・いや、ちょっときっぱり言ってみました・・・(爆) 分かっております。私も自分で突っ込んだから・・・ > 三人の人間と一人の女神? > むにゅぅ、無茶苦茶に気になります〜。 下へどうぞ〜 >>何時の日か絶対に役に立つものだから。なにかがあった時はこの歌を思い出しなさいと母さんに教えられた。 > 魔よけの歌ですか・・・?(違) 魔除けか・・・。そーいえば昔魔除け作った筈。だけど、どっかに消えた(爆) >>姉さんもアルも、父さんも、叔父様たちも一緒に祝ってくれる。 > 一瞬誰かと思ったけど・・・アル=アルフレッド? > アルメイスかと思いました(笑) やーっぱり、アルメイスだと思いますよね!(何故力説?) アルアメとか書いてあるのみて、アルメイス!?とか驚いた時があったんですよ〜。 >>────16歳という年月を迎えし黒髪のおかっぱの娘は死ぬ。 > いや、おかっぱって(笑) > 髪切れば平気なんじゃないんですか?(汗) 運命に縛られているから無理だと・・・。多分切っても髪が伸びてくる。急速に(恐) >>それまでは一生懸命生きましょう! > 明るいですね〜。 > っていうか、言い伝えで主人公死亡?(をひ) 恐ろしい話ねー。よくよく読んでみると・・・・(気付かなかった・・・) >>「早く、早く飛んでッ!!浮かんで下さいっっ!!」 >>仲間に指示を出す。 > そー言われても・・・(笑) 無理っスね。 >>私はというと一度死んでいる身。簡単に浮き上がる。 > 飛べるし。 > 死んでるしっ(爆) 主人公が死んでていいのか!?(自分が突っ込むな!) >>それとも、壊せなかったのか。 > なんつー世界ですかぃ・・・(汗) こーゆー世界です。いろいろとあったんでしょう。過去にも。 >>今の私達がこの存在に一番近いのだろう。 > アメリアがその一人でしたか〜。納得。 一応ね。本編は何時になったら戻るのやら・・・。 >>私はあの時死に、女神へと戻った。アメリア=リディ=ブラバザード。 > がばふっ(謎) > 女神でしたか・・・うきゅ。 きゃー!大丈夫ですか大丈夫ですか大丈夫ですかーーー!?(バタ)←酸素不足による倒れ。 >>そして、私の仲間は全員人間。死んですらいない。 > ちっ・・・(えっ) ○ァル○リーみたいなのを望んでたと? >>そこに氷系の最強魔法をぶつけると、大爆発が引き起こされ、その瞬間に光の剣で殆どの鬼は跡形もなく消滅する。 > とんでもない女神ですね・・・(笑) しょーがないでしょ。いきなり敵が襲ってきたんだから。 >>実はですね、伝説の戦いで私は死んでいる存在なのですが、なにせ私の魂の属性が漆黒だったもので・・・・・魔王に捕らえられたままなんですね。ずっと」 > 神に仕える漆黒の魂・・・?(爆) > なんつー人でしょーか・・・ マリーの転生前の姿でございます。 >>ニコニコと笑いながらいうマリーさん。どうやら歓楽的で明るい性格の持ち主みたいですね。魂の属性が漆黒なのに。 > 魂の属性が漆黒だと悪い人なんですか? そーゆー意味じゃなくて、この方、半魔族になってますから。今の時点で。 >>「多分、長い間この国の下に封印されていたんだ。空気が外へ漏れることがなかったんだろう」 > 嫌な空気・・・何年物でしょうか?(笑) 何年ものだろ・・・(考) >>前方に居る人物は2人。 >>1人はさっきのマリアン=ホムデッドさん。だけど、クリスタルの中に閉じ込められて眠っている。 >>そして、もう1人は赤い瞳を持つ魔王。この世界の冥府を司どる王。赤眼の魔王シャブラニグドゥ。 > ぶ・・・部下S〜〜〜〜〜〜!!(をひ) > まさか、Sに女性をクリスタルに閉じこめて、あーんなことや(えっ)こーんなことを(ええええっ)する趣味があったなんてっ!!(嘘) そんなことしてたらL様にぶたれてる出しょうねー。 でも、本編で出てきた筈。まだ書いてないから出てくる筈だね。 >>『ところが、眠っている間だけ転生することが出来るらしくて、眠っていないとき、この島が浮上したときには私達はここへ戻されるのです』 > ・・・んみゅみゅ? > ともかく、島が出てきたらシャブラニグドゥは起きてるから世界は危険っvってこと?(えっ) ピンポーン!というか、時間が経てば危険になるということでしょうね。 >>じゃあ、ここは主君スイフィードの力も到底及ばない場所? >>全ての転生は天空を司どる主君スイフィード様が管理している。だけど、今は石になっていてなにかがある時以外は人間の中に力として転生しているらしい。 > 石になっちゃったんですか・・・ > 転生した人も出てくるかにゃ? そりゃもちろん、決まってるでしょ。あの方ですよ。 >>『封印は彼がやってくれますから大丈夫ですよ』 > いい人なの・・・?(爆) まだ、意識が残ってるんでしょう。あの、人の意識が。 >>『主君スイフィードよ。我に力を貸し、この者達の記憶を取り払え』 >>シュゥ・・・・ンッ! >>うぅ・・・、力が抜けていく。 >>『ごめんなさい。でも、記憶があっては困るから』 > ・・・漆黒ですね(謎) 困るからね。記憶が残ってると。 まぁ、この方がやらなくてもスイフィード辺りが記憶消したと思うけど。 >>「そんなことしてたら夜の時間になっちゃいますよ。2人とも。 >>さぁ、運命の女神に仕えし私達に幸あれ!」 > ・・・・・・(内容が良く読み込めないらしい) > ともかく、フィリアとゼロスが出てくるんですね(何かを納得している) > 他の人はどうでしょうね? ヴァルは?(をい) > しかも、マリーが主人公? リナ悪?(えっ) > 気になりますね〜・・・ 主人公は設定ありませんね。もう誰でもOKっ!!(いいのかよ) シルフィ−ルも確か居たけど、一回しか出てきてない。 ヴァルも一応反逆罪として一度浄化されて珠に戻った筈。 フィリアとゼロスは対立したまま。 リナはフィリアに騙されているという設定になっている筈です。 >>って、自分で作ったものだから内容が全部把握出来なさそうなのに無茶なお願いだね。 >>じゃあ、これの本編をみたいかどうか、でいいです。 > 是非見たいです!!! > っていうか、『書き殴り』に送っちゃえv(えっ) > 楽しみにしてますねv(えええええっ) 大丈夫。今からプロローグでも投稿するつもりだから。 只、終りは何時になる我?(しらない) ま、いっか。本編書き始めたのは何週間前かだし。 >>では、お久し振りの桜井 ゆかりでした。 >>(げげっ!明日じゃない、今日テストだったッ!でも、まぁいいか。数学だし。簡単だし) > テストも小説も頑張ってください!!! ソラカン(勝手に略してるし)、面白かったです!!! テストは土日を挟んでいるからここに顔を出せました。 では、プロローグへGO!←違うだろ! |
6578 | 本編行きます!Solar a Country(テラ)プロローグ&1話 | 桜井 ゆかり URL | 5/26-01:14 |
記事番号6541へのコメント こんばんわー!なんだか夜なのにハイテンションな私、ゆかりでございます。(夜は本当は苦手なんだけどなー) 一応、いきなり超(古いなー)がつくほどの番外編からでしたけど、本編はこちらです。 一応は世界設定を。 世界設定。 テラ──私の中で太陽を意味します──という世界にスレイヤーズキャラ達を移動させてみました。 テラというのは、中心地に位置する最高権力者の住む城。 北部には遺跡がたくさんあり、宝物探し屋がウロチョロしている場所。 東には名無しの森という神聖な森があり、人が入れないように封印まで施してある。 北東にはファミラという島が存在し、水が吹き出す石があり観光名所にもなっている。そして、入り口が固く閉ざされた奇妙な塔が存在する。 南には大きなピスコ湖というのがあり、水は綺麗なまま。水の精霊(ニルファ)が住んでいるという噂もあり。 他にはいろんな所に機械の建物が建っている。 魔法は四大精霊の力を借りたもの、自分の精神力を使う黒魔法、白魔法、精神魔法が存在。 延命は可能。(だって、そうしないとレゾの設定があやふやになっちゃうから・・・・・・ι) 他は途中から書いていきます。(他のところは決まっていないというやつ) 設定が目茶苦茶かもしれないけど、頑張っていきます! 一応最初に注意書き。ハッキリ言って誰が主役か自分でも分かりません。同時進行で進んでいく筈のこの物語は1話目がリナだったら2話目がルークとなっています。 とりあえずは全員が会うまではこういう書き方が続いています。だけど、あんまり気にしないで下さい♪ それでは、プロロ&1話をどうぞ。 ここは太陽が沈まぬ国。朝も夜も関係ない。自分が決めた道を歩くことも出来ない国。その国の名前は Solar a Country(テラ) ある王国の城下町。 なのに、あまりにも静かすぎた。人がいないのではないかという程に静かで、生きているものを見かけない。 本当にこの城下町には誰も住んでいないのではないかという疑問が表に出始める。 認めたくない。認めたくないが、お店の前などを通ると品物がそのまま放置されている。何処かに行ってしまったのなら売り物なのだから当然持っていく筈。家の中に居て店を開けていないのならば、置いてあるものは片付ける筈。 なのに・・・・置きっぱなし。これは、何処かに城下町に住んでいる人達が連れ攫われたか、・・・・死んだか・・・・を意味している。だけど、地面は血で汚れてはいない事からして、ここでは誰も殺されていないだろう。 そんな城下町に1人の女性が来ていた。 髪は緋色で短髪。瞳は髪と同色で、巫女ともとれるような服装。耳には黒いパールが付いたイヤリング。右の中指には銀色の指輪がはめられている。マントは下の方が割れていて、防御にはあまり向かないタイプのものを使っている。 これだけ見たら剣士や戦士ではない事はすぐに伺える。それどころか、体術による戦闘は不得意で、魔法による遠距離攻撃や魔法による防御が得意であろうと推測できる。 そんな彼女がここに来て一番最初に口を開いて言った言葉は凄く短く、それでいていろんな意味が詰まっている言葉だった。 「ここが・・・・テラ(太陽)?」 この国の名前はテラ王国といって、この世界テラの最高権力者が住む町だった筈。だが、現状はご覧の通り。誰も居ない家が建ち並んでいる。 彼女はこの国の女王に呼ばれこの地に赴いたのだが、一度も来たことのない土地だった為に楽しみにしながら来たのだが、この状況が城まで続いているのだろうと予想するとため息が出てくる。 でも、呼ばれたからは城まで行く必要が彼女にはあった。 受けなければよかった・・・・・などという言葉が頭の中に張り付き、城に行くまでの間ずっと取れなかった。 「はぁ〜〜〜・・・・・。なかなか宝って言うのには巡り合えないもんだなー」 テラの最北端に位置する島の中心部にある遺跡の中、宝捜しをしている2人組がいた。一生の半分を宝捜しに使ってしまう。こういう人達を宝物探し屋(トレンジャー・ハンター)と呼ぶようになったのは数年前。 「焦るのはよくないわ。ルーク」 銀の髪を靡かせながら黒髪の男性の方に歩いてくる女性。動きやすい軽装に、腰にはあまり重たくない短剣が1つ。マントは動きを鈍くさせるものだと思っているのかしていない。見た感じだと、魔法剣士というところだろう。 もう一人は黒髪がツンツン跳ねており、赤いバンダナでしっかりと止めている。腰には長いロングソードと短い短剣の2本。服装は剣士と同じプレート・メイルをしており、特攻性になるように重点を置いて軽いプレート・メイルを装備しているのだろう。 「にしたってミリーナ、この中に宝はねぇーと思うぜ。俺・・・・・」 ハァハァと一人息を切らせながら額に溜まってきた汗を、ポケットからタオルを取り出し拭きながら彼女に意見を言った。 彼にしては珍しい事だと言えた。彼は殆ど彼女の意見に従い、自分の意志を尊重させるような真似はけしてしなかった。彼女としては返してくる答えを持ってはいないのだろうといつも判断していたようだが。 「そお?じゃあ、止めましょうか」 「ああ。そうしてくれ」 彼女の言葉に、彼はその場所に座り込みながら言った。そして、程なくして、彼は眠りにつく。 さっきから彼ばかり掘っていて彼女は掘ってはいなかった為に疲れがかなり溜まってしまったのだろう。彼女がマジックで顔に落書きをしても目覚めなかった。 数時間後、この洞窟に恐ろしく大きな悲鳴が響き渡ったのは言うまでもない。 テラ王国の西の方に大きく神聖な森がある。『名無しの森』という名前が付いているが、これが本当の名前ではない。本当は名前など付いていないのだが、地域住民達が名前がない=名無しの森と勘違いしたようでその名前で呼ばれている。 そんな森に住む神聖な巫女が1人。たった一人で運命という呪縛に抵抗していた。そのせいで神から見放され、名無しの森を牢獄とし巫女は森から一生出られないという罰(リスク)を背負わされている。 でも、本当に運命に逆らえないのならば、一生ここから出られないが、絶対に運命は変えられると信じている。だがら、毎日ここから連れ出してくれる誰かを待っていた。 巫女は闇よりも深い黒の髪、何処までも澄んだ蒼い瞳、真っ直ぐ折れ曲がる事のない心の持ち主でもある。 そんな彼女は毎日森で遊んでいた。空を飛んでいる鳥を魔法で空を飛び追いかける。だが、そんなに高く飛べず、必ず見えない壁に当たってしまう。 そして、たんこぶを作った頭を擦りながら薬草を探して森を探検する。こんな毎日が続いていたが、飽きるという感情を抱いたことは一日もなかった。 「ふふ・・・・。あなた達は強いですね」 手短にあった花を摘みながら巫女はそう口にした。草は生え、枯れるか摘まれるか・・・・・。その3つ以外はインプットされていない。それなのにずっと生えてくる。それ以外出来ないからではなく、強いから、生きるから何度も生えてくる。 巫女は知っているのだ。誰にも強い部分は存在すると。弱い部分も絶対に1ヶ所は存在すると。 だから、毎日神の運命を拒み続ける。きっと何時か叶う日が来ると信じ続けて。 テラ王国から丁度北東に位置する所にファミラという島が存在した。その島は1時間に一度クジラのように水を噴き上げるところが1箇所だけ存在するという珍しい島で、観光客を呼び集める良い素材だと思い、周りを囲み噴水にしてある。 そして、ちょっと目を逸らすと大きな塔が見える事で有名だった。誰が作ったか分からない塔で、出入り口は閉まっていて誰も中へは入れてくれない。 だが、中には2人の人間が住んでいた。 短い銀髪にエルフのような長い耳。色黒い肌に、蒼の瞳の男性。服装はフードにマント、法衣まで全部白一色。胸には赤いブローチが付いている。 「おや?マティリナスがいなくなってから寂しそうですねぇ。ゼルガディス」 「五月蝿い!」 もう一人は黒い髪にずっと閉じている目。赤い法衣が目に残る。 「これでも一応はひ弱なお爺さんなんですよ。労わりと言うものを・・・・・・・」 「お前にはいらんだろ・・・・・ひ弱という言葉は・・・・・・」 見た目20代にしか見えない男は本当にお爺さんで100歳をとうに越えてしまっている。なんで、自分でも今何歳だか分かっていない。 だが、20年以上前にこんな伝説が残っていた。 〜赤い法師を纏いし盲目の賢者が人々を救い、光を差し伸べた〜 赤い法衣を着た男は賢者であり、ここに居るちょっとお茶目なおじいちゃんでもある。 「しくしく・・・・・・一応はひ弱ですよ。足腰は弱くなってきていますし・・・・・・・・」 「錫杖を使ってるだろ」 「目は悪くなって・・・・・」 「生まれつきだろ」 「もう心細くて死にそうなのですよ」 「だったら迷わず死ね」 「貴方にはいたわりという言葉がないんですね・・・・・。マティリナスならいつも心配してくれたのに・・・・・・」 「俺はティスとは違う」 泣いている賢者に見も蓋もない言葉ばっかり言っていく賢者の只一人の身内。だが、賢者はこれでもいいと思っていた。近くに居てくれるのならば、このままでも良いのではないかと。 静かに暮らしていられればいいのかもしれないと。 [1] 現王女はこの方。 「頭を上げていいわよ。貴方には頭を下げてもらう理由なんて存在しないからね」 栗色の髪の少女が意地悪そうに緋色の女性に言い放った。 彼女の名前はリナ=インバース。このテラを治めるインバース家の次女である。 本来ならば姉であるルナ=インバースがこの勤めを果たす筈なのだが、ある神殿の騎士(ナイト)も同時にこなさなければならないので妹に役目がまわってきて、リナがこの国を治めている。 緋色の女性、シャーリック=イルード=マティリナスがスッと顔を上げてリナを見た。彼女は賢者という立場に置かれ、12歳という幼い年齢で師の元から離れた。それが宿命だったとマティリナスは信じて疑わない。元々、自分の幼い記憶がないのだから。 「ねぇ、ティス。この城下町の状況を見たでしょ?人が一人もいなくなったの。いや、生きてる者って言った方がいいかしら?」 「殺されたという訳ではないようです。血の跡などはありませんし、神隠し・・・・・の言葉の方がピッタリかもしれません」 「神隠し?」 「子供が悪霊かなにかに攫われるように忽然と姿を消す事態の事です。 でも、人間をなにに・・・・・・」 「あー。そんなに考え込まなくていいわ。第一それはあたしの役目よ。国を治めている者の役目。それに、これはあたしにも責任があるわ!なにも・・・・・・なにも感じなかったもの・・・・・・・」 玉座から立ち上がり熱弁を振るうリナ。 本当に強い方だ・・・・とマティリナスは思う。ここまで、強気で前向きで責任感を持っている者などそんなにいないと思ったからだ。 「いいえ。私にも『依頼』したのですから、少しは一緒に考えさせて下さい。私には考える事と魔法以外は無能な人間ですから」 「じゃあ、考えてもらう。ごめんね。面倒な事に巻き込んじゃって・・・・・」 「賢者にとっては日常的なものですよ」 ニッコリ。2人は和解したかのように笑い続けた。そして、この後図書室にこもりっぱなしになり、手がかりを一つだけ見つけだした。 たった1つだけだったが、希望が生まれた気がした。 〜魔族・・・昔、ある天才魔道士の力で遠い世界に封印された精神だけの存在。空間を渡り、人を魔にすることも出来る〜 「いいかしら?そのまま歩きなさい」 流れるような水色の髪に、あまり歩くのに不向きな蒼いドレス。まるで、海を象徴しているような深い藍色の瞳。そんな女性が叱るような口調で目の前に居る人間達に命令をする。 だが、誰一人として歩こうとしないのを見て、険しい目付きに変わった。 「ミルグラン、ダール!!」 『はっ!』 女性の声に2人の可愛い女の子が返事をし、腰に付けておいた鞭を取り振り回す。 オレンジ色の長い髪の毛にリボンがいっぱい付けてある10歳くらいの可愛い女の子と茶色の短い髪に黒い瞳のやや表情がキツメの女の子が、躊躇いもせずに鞭を振り回しはじめた途端、今まで動かなかった人間達は一斉に動き出した。 皆はこの2人が女性に操られているものだと思っているのだ。こんなに小さい子がこんなことをする筈がないと。 「ダルフ様。もうすぐ結界よ」 まだ幼い言動というモノが残っていて、声は普通よりも1オクターブぐらい高い。 女性はその説明を受けてニッと笑った。それは、喜びの時にする笑みではなく、残虐で邪悪な笑みと言った方がしっくりくる笑みだった。 すぅぅぅ────・・・・・・・ 水色の髪の女性と鞭を振るっていた2人の女の子が近付くと結界に阻まれて入れなかった所に人間達は何事もないように入っていく。 「結界を壊しなさい!エルモ!!」 「はーい」 結界の中、人間達の中心部から16歳ぐらいの少女が飛び出してきて、結界を作っていた石の門を一撃で壊す。 こんなことを出来る人間など戦士しかいない。ほかに、出来る者が居るとすれば・・・・・・・・魔族。 人間達はそれを認識したようで青ざめた顔をしながら震えて1人の女性とその部下3人を見た。 「今頃正体に気が付いても遅いですわ。さぁ、3人とも遠慮なく殺っちゃいなさいっっっ!!」 彼女の名前は海王(ディープ・シー)ダルフィン。海を支配する魔族で、この世界の魔王の部下の1人でもある。 そして、人間を全員殺り終えた3人はダルフィンから作られし部下であって、命令を逆らう事は絶対にしない。 「あら?この人間人形にしたら可愛いかもしれないわ!!ミルグラン、傷を治して私の城のコレクションに加えておいて♪」 「・・・・・・・・わかりました・・・・・・」 ミルグランは少し呆れながらもその命令に従い、死体を持って空間移動をした。 魔王の部下ダルフィン。強いけど、ちょっと可笑しな趣味──人形集め──をもつ、魔族である。 ────と、これが最初になっております。 超番外編から1100年後の未来。全員が生まれ変わり、島もテラの地中に埋まっている。 人物名はそのまま。 ある方達が運命を弄くった為にいろいろと変わっております。 でも、本編が進んでいけば分かること。説明はこれまでにしておきます。 では、また明日──は宿題やらなきゃいけないんだ・・・・。 じゃあ、明後日にでも2、3、4、辺りでも投稿します。 (一応3つセットでの投稿になります) では、また。 |
6594 | Solar a Country(テラ)2話〜5話 | 桜井 ゆかり | 5/27-21:55 |
記事番号6578へのコメント 明日はテスト〜(現実逃避中) ラ〜ラ〜ラ〜〜〜♪ なーんて、この私が言う訳ありません!!(ゲームやってって大負けしたけど。桃電で・・・) 強気で受けて、絶対に良い点を取りますからご安心を(誰に言ってるの?) それにしても、くやしぃ〜〜〜〜〜ッッ!! [2] 突然の出来事に。 「ミリーナァァァァァッッッッ!!!!!」 「ぷっ」 マジックで落書きされた顔を見ながら銀髪の少女ミリーナは笑った。と、言っても全然起きる気配がないのでふざけて書いたものなのだが、目が開くと落書きは思いっきり変わるらしく、笑いを堪えるのが無理なくらい可笑しい顔が出来上がった。 黒髪の青年ルークは自分の顔を鏡で確かめ、すぐにミリーナを追い掛け回した。だが、予想以上にミリーナの方がすばしっこくルークではなかなか追い付けなく、結局30分後に力尽き、遺跡の中でぐったりと倒れて動けなくなった。 つんつん。つーんつん。 倒れているルークから1メートルくらい離れた場所から適当な長さの木の枝を見つけ出してきて、ルークの背中を突つく。だが、全く無反応。 再度、マジックを取り出して顔の落書きを増やしてやろうかと思ったが、近付くと攻撃してきそうなので離れたところに腰を降ろした。 ルークのように倒れるということはないが、ミリーナも疲れていた。だが、あるモノに気が付き立ち上がった。 「ルーク、立てる?」 「あー・・・・・・・無理」 必死で立ち上がろうとしていたものの何度も、ぐてっと倒れてしまう。それを見て、ミリーナは短剣を抜き、魔法を唱えはじめた。 「永久と無限をたゆたいし すべての心の源よ 我に従い 力となれ!魔皇霊剣(アストラル・ヴァイン)!」 短剣に魔力を込め、続いて違う呪文を唱えはじめる。そして、ルークも今気付いた。ミリーナが何と戦いを繰り広げようとしているか。 魔物。普通、こんな遺跡の中とかには絶対いない、魔族に属する種族。だけど、比較的弱い。だが、これの純粋な種族、魔族は魔物よりも何十倍もの強さを見せるらしい。 「永久と無限をたゆたいし すべての心の源よ 我に集い閃光となり 深遠なる闇をうち払え 螺光衝霊弾(フェル・ザ・レード)!」 渦巻く光の帯びが直線ではなくグニョグニョ曲がって、その帯びに触った魔物達を瞬時に消し去っていき、ミリーナはその軌道から外れるように残った敵を魔力を込めた剣で斬っていく。 「流石は俺のミリーナ・・・・・」 「貴方のじゃありません!」 すべて倒し終えたミリーナに声を掛けたのはまだ倒れているルーク。但し、体勢が体勢なので声は吃って聞こえる。 「そんなに冷たくあしらわなくても・・・・・・」 「それよりルーク。こんな島の遺跡に魔物が出るなんて変だと思いませんか?」 「しくしくしく・・・・・・・」 何時の間にか倒れてたカッコのルークは忽然と消えており、隅っこの方で丸くなりながら泣いているルークの姿を発見した。だが、その姿を見ていると「可哀相」と思うのではなく「恐い」と思ってしまうのは何故だろう。 「ルーク。アルトリに戻りましょう。嫌な予感がします」 「しくしくしく・・・・・」 「置いていきますよ」 「嫌だ!!それだけは勘弁してくれ!ミリーナァァァ──ッッ!!」 瞬時に反応し、ミリーナにしがみ付いてくるルーク。そんなルークを引き剥がしながら怒りが混ざった口調で言い放った。 「離れて下さい!ルークッ!!」 次の瞬間、また暗いところで沈むルークの姿が見れた。 [3] 謎の神官現わる。 静かな森の中。 今日も一日が何事もなく過ぎ去っていく。 殆ど時間に身を任せ、ここから連れ出してくれる人を探して何日・・・・・いや、何年過ぎ去っただろうか?はっきし言って全然覚えていなかった。 この森は神聖と言われるだけあって季節が変わると葉の色が変わったり、葉が地面に落ちたりしない。季節に関係なく緑の綺麗な葉っぱを木にしっかりと付けている。その為に夜や朝以外は全然分からない。それに、記憶も曖昧になってきていた。 自分が今何歳かなどは、もう覚えていない。名前もアメリアだって言う事以外は分からない。自分の家も覚えていない。友達、家族や近所の人達の顔すら思い出せない。 「はぁ・・・・・・私って一体どんな人だったのかな?」 この頃ふと思い出す自分の職業。確か、巫女・・・・頭をやっていた気がする。 枕を抱き寄せ、またまわってくる明日を考え眠りにつく。すべてが・・・・・この状況が変わっている事を祈りつつ。 「おや?こんな道が開けた場所が森の中に・・・・?」 紫のおかっぱ頭に黒い法衣を着た男性が、神聖で人が入って来れない筈の森の中に現れた。 これにはアメリアもビックリして摘んでいた花を地面に落としてしまう。 ──これは・・・・・・夢・・・・? 運命を信じない。そんな事を言うようになってから誰も足を踏み入れてくれなかった森の中。今ここに居る青年は幻ではないかと思う事以外できない。 神が意地悪をして、ここに幻を作っているだけに過ぎない。と、どうしても思ってしまう。 「あ、貴方・・・・・は?」 「僕ですか?僕はゼロスと言います」 ニッコリと今まで作っていた笑顔とは段違いの笑顔を見せるゼロス。 アメリアの足は知らぬ間にゼロスの方に動いていく。 「幻かなにか・・・・・ですか・・・・・・?」 「幻?そんな訳ないですよ。なんなら触ってみますか?」 スッと出された手を掴む。幻ではない。そう確かめるようにゼロスの顔を触り続ける。 「・・・・よかった・・・・・・。よかった・・・・」 安心すると涙が溢れるように出てくる。止めようとしても止めようとしても嬉しい気持ちでいっぱいになり涙は止まってくれない。 「寂しかった・・・・・・。本当は寂しかったんです!! 神様、見てますか?運命は・・・・人間は束縛されていません」 もう心が苦しくて悲鳴を上げそうだった。神様へやっと運命という見えない鎖がない事を証明できて嬉しいと同時に、今までがすごく寂しかったと思った。 『フィリアよ。人間があろうことかゼロスと接触した』 「ゼロス!!?あの竜殺し(ドラゴン・キラー)の異名をとるゼロスに!?」 『そう、ヒステリックになる前によく考えてみよ。彼奴は封印されていた筈だ』 「じゃあ、何者かが封印を解いたと? あ!で、でも、魔族には絶対に入れない結界が張ってあった筈・・・・・」 『魔族には結構な切れ者が居ると言うことじゃ・・・・・』 「・・・・・・私、下界に降ります。あの人を森の中から連れ出し、本当に会う筈だった人達に合せに行きます!」 『待て。フィリア、お前では勝ち目がない。少し様子を見て、ゼロスが本当にいなくなったら・・・・・・お前にその大任を与えるとしよう・・・・・・・』 「分かりました。最長老様・・・・・・・・・」 [4] 大人しく狩られなさいv アリア参上! バシ! キィィィン!! 「お、大人しく・・・・・か、狩られなさい!赤法師・・・・レゾ!!」 錫杖と鎌が咆哮を上げるかの如く何度も何度も反発しあう。赤法師レゾ。そんな凄い賢者と互角に戦っているのは小さな少女。 肩に掛かるか掛からないかの髪に、自分を強く主張する真っ黒い瞳。真っ黒い服にマント。自分より大きな鎌を持った少女。なにかに喩えるとしたらテラの伝説上に存在する死を運ぶ神、死神。 「一体貴方は何者なのです?いきなり狩られろというのは相手にとって失礼ですよ」 ぴたっと少女の動きがレゾの言葉で止まった。足を揃え、鎌を右手で持ち、敬礼をした後で名乗る。 「あたしの名前はアリア=フリード。伝説上に存在する死を運ぶ神、死神です。 赤法師レゾ。貴方は死ぬ筈の時を無視し、延命を続けている。運命に反することをしているので、神の名の下に殺させて頂きます!!」 とっと床を蹴り、反動をつけてレゾに向っていく。何度かこの方法でレゾに向っていっているのだが、一撃目は魔法を斬る為に鎌を振り切り、2撃目に横から振り切るのだが錫杖に当たり体までは届かない。 「残念ですが、ゼルガディスの運命を見定めなければなりませんから・・・・・死ぬ訳にはいかないのです!」 シュン! 錫杖がアリアの頬を掠める。 本当にこの人は目が見えないのか?と思ってしまうほど、正確にアリアの居場所を掴んでいて、誤差がない。 ──恐ろしい・・・・・、これが賢者の力・・・・ 黄泉の国の王のもとには5人の死神が居たが、アリア以上の力を持ったものはいなかった。死神の中で一番の技量と魔力を誇る者でも賢者と対等に渡り合う事すら出来ない。 「呪霊四王縛(アストラル・ブレイク)」 レゾから放たれる魔法を咄嗟に避けようとしたが、狙いはアリアではない事に気が付き後ろを見てみる。 ぐぉぉぉぉ・・・・・・・・・・! 人の咆哮ではない。別の存在、魔族と呼ばれるモノの断末魔。 「魔族・・・・・。120年以上封印されていたのに・・・・・・蘇るなんて・・・・!」 有り得ない。アリアも見ていたのだから。封印され、魔族が入れない結界を掛けて厳重に封印したところをその真っ黒い瞳で。 「アリアちゃんでしたね。後ろへ隠れていなさい。 霊王崩爆旋(ガルク・ルハード)!」 レゾを中心に広がる光の円。何十といた下級魔族達が倒されていく。 シュン!同時に下級魔族の真ん中にアリアが出現した。そして、目を見張るスピードで魔族達が恐ろしい断末魔を上げながら消えていく。流石は死神最高の者。 じゃじゃーん。魔法教室 霊王崩爆旋(ガルク・ルハード)・・・無差別広範囲型攻撃呪文。ナーガがよく使いますが、周りに仲間が固まっていないと巻き込まれます(笑) 呪霊四王縛(アストラル・ブレイク)・・・詠唱時間が短く楽。呪文はTRYの時に出てますね。 じゃかじゃかじゃんじゃん(←エンディング曲?) 「ふぅ・・・・・。なんだか、戦闘中に変な画面(↑)が出てきたみたいだけど、気にしなくていいよね」 すべての下級魔族を倒し終わった後、何処からか出したタオルで汗を拭き、レゾと戦っていたことすら忘れて和む。 「それにしても、魔術の素質を持っているんじゃないですか?アリアちゃん」 「へ?」 レゾの言葉に間抜けな声を出して反応するアリア。いきなりそんな事口にすると思っていなかったから反応が出来なかった。 死神は殆どが鎌による攻撃な為に魔術を使う事は有り得ないし、魔術の素質を持つ者が死神の中に居る筈がなかった。 「貴方もこれから運命という馬鹿馬鹿しい言葉に付き合わされる。魔術を覚えて強くなり、自分の身を護れるようになっておいた方がよいでしょう」 言い終わってからレゾはこの塔に住むもう一人の住人の気配を探したが塔の中からは完全に消えてしまっている。 運命。この言葉が憎く思えてきた。 「だから、私を殺さないで欲しいのです。孫を見てなくては・・・・・いけませんから」 「別に良いけど、運命は変わらないと思う。別にあたしは気にしないし、魔術を覚えたいしね」 読まれている?そう思ったが、この少女の言葉を確かめてみたくなった。先の運命は殆ど知っているのだから、この先そうなるか実際にこの目で確かめないと気が済まない。 そして、目の前の少女に魔術を教えれば少しは運命が変わるだろうと・・・・・思った。 3人で賑やかに暮らしていた頃には絶対に戻れないのに。何故だかそう感じてしまう。何時か、2人が私のことを殺しに来るかもしれないのに。何故か。 本当に最初は別々の道を歩いている皆さんが一緒に旅をし、このテラを変えることになる。 テラの鐘 鳴り響く時 テラは生まれ変わる。 新たな目覚めは人間、竜族エルフ、そして魔の力を持つ者によって作り出される。 全てが始まるのは全部が揃ってから。 一体何処まで続くか分かったものではないこの物語。 気ままに読んでくれると助かります。 それに、読んで下さった方には感謝感激です。 アメリアについても、レゾについても物語が進めばどういう存在かもハッキリします。 ですので、これからも読んで下さると嬉しい限りです。 桜井 ゆかりでした。 |
6622 | Solar a Country(テラ)5話〜7話♪ | 桜井 ゆかり | 5/30-20:58 |
記事番号6594へのコメント こんばんわ。ゆかりでごぜーます。 テストも終り、自由にインターネットが出来るようになり、ネットサーフィンを楽しんでおります。 それで、ついでだから小説投稿しちゃえ。と思って来ました。 ではでは、どーぞ。 [5] 可笑しな兄妹登場。 小さな街、ドゥルの大きな道を歩いている短い銀髪にエルフのような長い耳を持った青年が歩いていた。彼の名前はゼルガディス=グレイワーズ。ファミラの開かずの塔に住んでいたレゾの孫である。 だが、ここは島ではなく大陸。翔封界(レイ・ウイング)でそんなに離れていない大陸までやってきたのは良かったのだが、結構精神力を使ったようで疲れ果てていた。 格安の宿にでも泊まって明日、この大陸の中心地、テラ王国でも目指そうと思っていた。だが、思いもよらぬ話しを聞いてしまいそれは中断となってしまった。 「この辺りで竜が発見されたらしいぜ」 「竜って天空に住んでるんだろ?だったら、地上にはいないんじゃないか?」 「それがよー、赤い羽根を持っていたんだぜ。こりゃあ、伝説上にいたとされる赤の竜神だろう!」(よく登場するよなー・・・・噂話をしているこの2人・・・・・) ぴたり・・・・・・とゼルガディスの足が止まった。エルフの耳を持っている為に小さくても聞き取れてしまう。全く嬉しいものやら、悲しいものやら・・・・。 そんな事より竜が居るのならばこのエルフの耳を普通の人間の耳に戻す事も可能だろう。 このエルフの耳になってしまったのには訳があった。親、爺さんにエルフと合成させられ合成獣(キメラ)にされてしまった。 エルフはもうこの地には居ない生物。その為に時には命を狙われ、時には捕まえられそうにもなったけど、呪文で尽く撃退していた。 だから、一刻も早くこの体を戻したい。 「明日でもこの付近を捜索してみるか・・・・・」 そして、近くにあった宿屋に泊まり次の日、この近辺を捜索しはじめた。 遺跡は幾つかあるものの人の気配は全然しなく、殆どがハズレ。あの噂はデマなのではないかと思いながらも次の遺跡に足を踏み入れると同時に小さな声が聞こえた。 「魔竜吠(グ・ル・ドゥーガ)!」 響いて伝わってくる声。それは、力ある言葉(カオスワーズ)で、いきなり召喚される黒い魔竜。もう、存在しなくなってしまった筈の伝説の竜。その強さは保証済みでこの呪文を扱える魔道士もゼロになり、呼び出される事もなくなった筈の竜。 魔法教室。(めんどくさい) 魔竜吠(グ・ル・ドゥーガ)・・・カタートに住むとされる伝説の竜を召喚する術。マリーさんがよく使う術──得意技──です。 じゃかじゃかじゃん(もうわけ分かんない) 「ほら、レイ乗って!」 そんなに高くない声が遺跡の中を木霊して聞こえるのだが、突っ立っている場合ではない。早く外にでないと遺跡が崩れるのに巻き込まれてしまう。 パッと外に出ると、黒い竜に乗った2人組と出会う。 前に乗っているのは背が高い16歳ぐらいの少女。真紅の髪と瞳が印象に残る。背中に棒を持っている事からして、棒術使いだろう。そして、この魔竜を召喚した張本人だろう。 その後ろに乗っているのは、小さな男の子。こちらも、真紅の髪に同色の瞳を持っている。背中には真紅の羽根が片方だけ生えている。この2人は姉弟かなにかなのだろう。 お互い目が合い、しばらく時間が止まったように固まるのだが、遺跡の中から走ってくる足音が聞こえ、女性がゼルガディスに手を差し伸べた。 「早く乗って!貴方が追っ手じゃない事ぐらい分かるから。ほら、早く!」 少し戸惑ったがここにいるとこの2人の仲間だと思われて捕まってしまうだろう。そう感じてゼルガディスは女性の手を取った。 「よし。魔王竜(ディモス・ドラゴン)。テラ辺りまで飛んでちょうだい」 グワァァァァ! 魔王竜は一吠えをして、大空へ舞い上がる。そして、地上が見えなくなったところで横に移動し始めた。 「自己紹介まだだったね。 あたしはマリー=カーティス。こう見えて実は人間で言えば29歳なの。んで、棒術が得意なんだ。 んで、こっちがあたしの兄──」 「兄!!?」 マリーにとっては異常に驚いた反応を見せて一度ビックリするが、すぐに納得したように手を打った。 「あ、そっか。人間は見た目で年齢判断するからねー。あたし達は半竜っていう特殊な竜で年は殆どないの。それで、いろいろな年齢の姿を取れるわけ。でも、あたしは姿変え出来ないけどね。 じゃあ、話しを戻すよ。こっちが、あたしの兄のレイ=カーティス」 「レイだ。よろしくな。えっと・・・・・」 「ゼルガディス」 「じゃあ、ゼル兄。つーか、片羽根もぎ取られてよー、目茶苦茶痛いんだよなー・・・・・」 片方の羽根が生えていた部分を擦りながら、ゼルガディスに向って愚痴を零すレイ。こういう所は見た目とのギャップが凄い。だが、慣れればどおってことはないだろう。 「ここで会ったのも何かの縁。付いていってあげるよ。このまま逃げてると目立つからさ。探しているのは2人って事になってるから・・・・・同行していい?」 「別に構わん。が、目立つのだけは避けてくれよ」 竜族が仲間に居るのもいいのかもしれん。と、思いながらも言った。 これが、ゼルガディスの長い旅の原点なるとも知らずに。。 [6] 闇と光の対立? 「ゼロスさん!私はやっぱり出られないみたいです。だから、もういいです!ゼロスさん一人だけで外に出てください!」 結界に触れ、ゼロスの服が破れはじめ、手が傷付いていく。だが、それを見ていたアメリアが悲鳴に近い声でゼロスに叫んだ。 これ以上は誰かに傷付いて欲しくはなかった。見ているだけでも苦しくて、握っている手を放して欲しかった。 「じゃあ、もう少し後にでも抜けだしますか」 ふうっと一息吐いてその場所に座り込むゼロス。 ゼロスはアメリアからこの場所に捕らわれている事情を聞き出すと「抜け出そう」と言い出した。そして、今に至る。 「でも、流石は神が張った結界ですねぇ・・・・・・びくともしませんよ」 「私は逆らう者だから・・・・・これだけ厳重なんですよ」 「逆らう者?なにか掟を破ったのですか?」 「私は私の意志を貫き通すだけです。他は何もしてません」 では、何故こんな所に閉じ込められているのか?もう30年はかるく閉じ込められていた筈だ。だが、アメリアは何年ここに閉じ込められていたなどは覚えていない。 これは一体どういうことだろう?普通運命を信じていないと言うだけなのに閉じ込められる。もしや、ここから出してはいけない存在。それか、なにかの運命を背負って生まれた存在なのか。 ゼロスがそう言っていると外に気配を1つ感じた。 多分、僕の気配に気がついた最長老さんがフィリアさん辺りを僕のほうへ向わせたんでしょうかねぇ。 「まぁ、何時か出られる時が来るでしょうねぇ・・・・ 神の者がこちらに向っているようですし・・・・・」 「神の者・・・・・・?」 パリィィィ───ン! アメリアの言葉が言い終わらないうちになにかが砕け散る音が聞こえ、響きの良い足音が近付いてくるのが分かった。 姿は人間そのもの。金髪がすごく綺麗で風に靡く。服装は巫女風で雰囲気とぴったり合っていて自然。これが、天空に住むと言われる神、竜族。 「ゼロス!運命の女神(アメリアさん)から離れなさいッ!!」 「おや?誰が来るのか楽しみにしてましたが・・・・・貴方でしたか。女神巫女のフィリアさん」 ゼロスがのほほんっとした表情のまま言った台詞にフィリアと呼ばれた竜族の女性は、キツイ表情に変わった。 「今は女神とかは関係ありません!! それより、アメリアさん。貴方をここから解き放つ時が来ました。貴方をここから解き放つ筈だった本当の人に会いに行きましょう」 アメリアの方を向く時にはゼロスに見せていた恐い顔はなく、優しい笑顔で手を差し伸べる。だが、アメリアはその手を取ろうとはしない。そして、代わりに言葉が出てくる。 「どうしてです?今更、こんな所に閉じ込めておいて・・・・・私に仮の記憶まで埋め込ませて・・・・・・。こんなの・・・・・こんなの正義じゃないです!!」 この時、フィリアはハッと気付いた。ここの結界を解くと同時にアメリアの記憶の封印までも一緒に解けてしまったのだと・・・・・。 だが、もう一度封印するという真似は出来ない。封印した時は、必死でそれ以外に方法がなかったからだ。それに、一度掛けてしまった者には2度と効果のない呪文だから。 そして、目の前の光景とは裏腹にフィリアの頭の中には過去の光景が映っていた。 あの、アメリアを天空へと連れてきた日のことを。 [7] 忘れ去られていた過去。 「あぁ。良かった。お目覚めですか?」 薄っすらと開かれた瞳に金色が映る。最初はなんだろう。と判別できなかったが、意識が覚醒してきて女性の髪の毛だというのがハッキリと分かった。 「えっと・・・・・」 「フィリアです。フィリア=ウル=コプト。ここは、大神殿。天空に浮かぶ、神の城です」 これが、神?人間と同じ姿をしているのが神族、竜神? でも、どうして私はこんな所に居るのだろう。自分の家はちゃんと下界にあるはずですし・・・・・・。 疑問がアメリアの頭の中を駆け巡り、口からは訳の分からない言葉が漏れはじめる。 「大丈夫ですか?」 「大丈夫じゃないかも・・・・しれません・・・」 「貴方は下界で死んでしまったのです。ですが、貴方はまだこの世界に必要な人材。死なせるわけにはいかないので、もう一度下界に戻されます」 これは、完全なる嘘だった。アメリアを殺したのは神族。そして、後30年後に必要とされる大きな戦力の筈だったのだが、40年という前に生まれてきてしまった。 そして、神が出した結論は殺し、記憶と成長を一時的に封印し、下界で暮らさせるというモノだった。だが、成長しなければ周りに住んでいる人間が、おかしい。と思うだろうと予想して、人が入り込めない神聖な森を作り出し、その中で生きさせる。人間には反論すら許されない神の決定だった。 「もう一度?なんだか変な感じですね」 「大丈夫です!眠るという訳ではありませんし、迎えに来る人を待つだけです」 「・・・・・・・○遊記みたいですね・・・・。でも、なんだか・・・・・運命って変ですね。神族を・・・・フィリアさんを目の前にして言うのもなんですけどね・・・・」 使える・・・・。この運命という言葉は、アメリアを縛り付ける為に使える。だけど、本当にこれでいいのだろうか?これが、神のやる事なのだろうか?と、フィリアは疑問を感じたが振るい落とし最長老の命令に従った。 「ふふっ・・・・。流石は運命の女神(アメリアさん)・・・・。そこまで言うなんて」 「変ですかぁ?」 「いいえ。生まれ変わっても性格は変わらないものですね」 「生まれ変わっても?」 運命の女神。自分の運命に従う気持ちがなくなってしまう事件が発生した事があった。その事件は実におぞましいもので、違反した神が一人だけいた。フィリアの好きだったヴァルという青年竜。 ヴァルは魔族と手を組み神族を殺し始めた。 『はははッッ!止められるのならば止めてみるがいいだろう!!』 狙われたのは人間の運命を司る運命の女神達。殆どは目覚める事がなく眠っているので殺すのはたやすかった。 そして、その年に目覚める運命の女神アメリアが起きたところには累々と横たわる多くの死体が必然的に目に入ってしまう。 『まだ生きている女神がいたか。魔竜王ガーブ様の為に死ね!』 呆然といていてアメリアには避けられない攻撃。それを止めたのは神格の高く、神の側近にいる女神巫女フィリア。 『ヴァル!もう止めなさい!』 『ふん。フィリア。お前でも今の俺は止められないぜ』 『止める必要はありません。浄化し、玉に戻します!』 そして、ヴァルは玉に戻り、アメリアは自分を見失いつつあった。アメリアをこのままほっておくわけにもいかないだろうと判断した最長老はアメリアを人間として転生させた。 「まぁ、遠い昔の話です。あんまり気にしないで下さい」 にっこりと笑うフィリアを見ながら頭の上に?をいっぱいのせながら考えはじめた。だが、考えても考えても前世のことなど分かる筈ない。 「それから、あんまり考え込むのはよくないですよ」 「そうですね・・・・・・・」 「あ。そうです!下界ではお姫様だったのでしょう?テラの」 「ええ。でも、お姫様って辛いですよ」 アメリアの本名はアメリア=ウィル=テラ=セイルーン。テラ王国の王女であった。 それから、3日後。今日もいつもと同じ言葉をアメリアは発した。 「ねぇ、フィリアさん。私が下界に戻るまであと何日ですか?」 「4日ぐらいでしょうか。でも、場合によれば早くなったり遅くなったりしますけど」 「早く父さんに会いたいなぁ・・・・・」 アメリアは何も知らない。地上に戻されるといっても自分が住んでいた場所には戻してくれない事。それから、すべての記憶が封印されてしまう事。閉じ込められてしまう事も・・・・しらない。 「あ。そうです。アメリアさん。私の宝物でも見せて差し上げましょうか?」 「フィリアさんの宝物?どんなのですか?」 「そーですね。人間が作り出した最高の芸術品ってところでしょうか!」 人間が作り出した芸術品?・・・・もしかして・・・・壷? 壷好きの竜って・・・・・ 想像していたものとのギャップがすごくアメリアは固まって動けなくなる。 「やっぱり壷は凄いですね。アメリアさん。ほら、ここの形もなんともいえなくて!!」 一人で騒ぎまくるフィリアに対してアメリアは「あー」とか「うー」とか以外何も返していない。殆ど脳が停止して動けなく呼吸も出来なくなってしまいそうだった。 そんなアメリアのピンチを救ったのは、黄緑の髪の毛を持った竜族の青年。 「フィリア。止めてやれ。アメリア固まちまってるぞ」 「・・・・あ、あれ?何処かで会った事ありませんでしたっけ?」 昔の女神としての記憶が少し残っているのだろう。青年、ヴァルに聞いてみる。 彼は10年ぐらい前にやっと再生を果たし、純粋な竜族として生まれ変わっている。だが、記憶はそのまま残っているものの、竜族全員が快く受け入れずっとここの神殿にいる。 「あ?は、初めて会ったが? そ、そうだ。今言っとくぜ。あの時はすまなかった」 「あの時?初めて会った筈ですよね?」 「ま、まぁ、あまり気にするな。お前が覚えていないときのことだからな」 よく分からないといった感じにアメリアは頭を捻った。 「クスクス・・・・・・アメリアさんって考え事が好きなんですね」 「俺の存在を忘れないでくれ。俺がここに来たのは、アメリアを下界へ戻す準備が完了したらしい。その為に呼びに来た」 「本当ですか!?」 パァッと悩んでいた筈の顔が笑顔に変わる。そして、ヴァルの手を握り締めぶんぶかと振り回す。 もうアメリアの頭の中には『家に戻れる』という文字一色。それ以外のことはなにも入っていなかった。 「まずは、失われた呪(ロスト・ミスティック)の書物で・・・・」 何時の間にか眠らされたアメリアを横たわらせた場所で、フィリアは今は存在しない呪文を封印した書物を開いた。 人間には何を言っているか分からない声で発音していく。これは人間に戻る為の呪文。運命の女神が人間に転生する時の呪文と同じ物。 次に記憶を封じる呪文を唱える。これで、今までの記憶もなくなってしまう。そして、2度と同じ呪文はアメリアには効かなくなる。 「下界に落とすぞ」 今度はヴァルが呪文を唱え始める。すると、アメリアが寝ていた場所が水のようになり、ゆっくりとゆっくりと降りていく。 降りている場所は小さな森。もう結界を張っているから誰も入る事はないだろう。 「さて、運命の女神はこの天空にいない。切り替えを始めるか」 テラの王家は絶対に下界に必要なもの。消すわけにはいかない。 その為に代役を立て、テラの本当の王位継承権を持っていた男をこの世界から消した。そして、下界の人間全員の記憶を書き換えた。 本当に悪い奴は一体誰なのだろうか・・・・・ ─────────────────────────── オリキャラ&自分座談会。 ゆ:こんなので続けていっていいのかしら? ティス:では、止めたらどうです? ゆ:うわわッ!どっから湧いて出てきたの!?マティリナスちゃん! ティス:湧いて出てきたという言い方は止めて下さい。それに、すぐ横から出てきただけです。それだけの事にたいして騒がないで下さい。 マリー:この子になに言っても理論とかで返されちゃうから無駄だよ。そ・れ・よ・り・も、なんで、レイはともかくとして、あたしまで“可笑しな”でまとめられてるの? ゆ:常に兄妹は一緒だからv ドカバキッ! ティス:大変失礼しました。変な音が聞こえたようですが、あまりきにしないで下さい。何処かの誰かがゆかりさんを殴っただけですから。 マリー:な、なによ。あたしが悪いわけじゃないからね。ゆかりがあたしをレイと一緒にするのが悪いんだから。 ティス:だからといって拳に訴えかけるのはどうかと思いますが。 やっぱり、半竜だといってもやることはその辺のゴロツキ達と変わりませんね。 マリー:ほほぉ。だったら、拳じゃなければいいんでしょ!?拳じゃなかったらっ!! ティス:私が言っているのはそういう事ではありませんので。 (以下、永遠に口喧嘩が続く。ゆかりは倒れてぴくりとも動かなくなっていた) ミル:えっと、後々出てくる海王神官ミルグラン兼ミル=グランドという女の子だよ。よろしく。 えっと、これにてこの場をお開きにさせてもらうよ。にしても、あの2人いっぱい負の感情だしてて美味しいよ。 |