◆−BE PARASITIC NIGHTMARE 11−あんでぃ(6/12-21:48)No.6760


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6760BE PARASITIC NIGHTMARE 11あんでぃ E-mail 6/12-21:48





どうもです♪あんでぃです。
私は自称レス魔を名乗ってますが、最近はレスを自粛させて頂いております(汗)
ごめんなさい(汗)そして、名前倒しの私(汗)


Escapeの予告編を書いておいてなんなのですが(汗)めちゃくちゃ長くなりそうな予感です(汗)
これは一気にアップするつもりなので、その間こっちの話が終わらないのはあまりにもヤバイだろうと思いまして(汗)
よって、書きためてあって出さなかったこの話を先にアップします(殴)


それでは、どうぞ・・・・・(しばかれそうでこわひ・・・・)



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BE PARASITIC NIGHTMARE 11




  グリス家は、残りひとり。

  そして彼らに課せられた使命は もう終わる。

  守るべきものはもうないのだから・・・・

  そう、グリス家が守っていた異界黙示録(クレアバイブル)の写本はもう燃えてしまったのだから・・・




「カタート山脈・・・・・北の魔王の眠る地か・・・・・」
グリーブはその麓から高いこの妖山を見上げポツリと呟いた。

北の魔王がここにいることで世界のバランスが崩れ、現われた魔物たち。
彼らはどうして生きているのか?
純魔族のように滅びを求めているわけでもない。
それでは、何故?

そして、純魔族は何故生きているのか?
彼らは言う。
滅びを望む、そのために生きている、と。
どんな目的であろうと、生きる目的があるというのに
彼らは今更何を望むのか・・・・・・






リナは銀色の水晶のような宝珠(オーブ)軽く触れる。
息を軽く吸う。
息を止めたまま窓の外をちらりと見る。
何もない。
その動作のひとつひとつが、今のリナにはじれったい。

再び、窓の外を見る。
昨日までの大雨が嘘のような青い空。
ゆっくりと昇り始めた太陽。

ふぅぅ・・・・

リナはため息をひとつつくと、ゆっくりと手にナックルはめる。
今まで左手にあった指輪は、はめていたのでは戦えない。リナはゆっくりと指輪を外すと銀色の宝珠(オーブ)のついているチョーカーに通す。

こんこんっ

「リナさん。朝ご飯ですよ。起きてますか?」
「起きてるー。今行くよ」
ノックの音と一緒に聞こえて来たリゼアの声に、リナはそう答え、部屋を出ようとマントを翻す。


部屋を出る前にリナはもう一度だけ、窓の外を見る。
先程と変わらない風景・・・・
リナはまだ寝ているチロルを抱いて部屋を出た。

(やっぱりひとりで行っちゃったんだね・・・・・・・・・グリーブ)







「ねえ、サントス・・・・グリーブさんは戻ってきてくれるんでしょうか?」
ディルス王国の食堂、そこに居座るセイルーン王女ご一行。
リゼアはグリーブの残していった置手紙を見ながらそう呟いた。


『すぐに用事を終わらせる、だからそこを動くな―――――』


「どうして?」
分かっていた事だ、それでもサントスは思わず聞き返した。リゼアの言ったそれは自分が意識的に考えないようにしていた事―――――
「サントスだって気づいているんでしょう?だったら早くしないと大変な事になるような気がするんです・・・・」
「わかってる・・・・」
さすがに事情をよく理解していないリゼアでも何となく分かるようだった。
サントスとて事情を全てわかっているわけではない。分からない事の方が多い。


『すぐに用事を終わらせる、だからそこを動くな―――――』


すぐに用事を終わらせる。
それは、リナさんのところに行く事ではないのか?それとも別の所に行く気なのか?


『だからそこを動くな―――――』


用事を済ませたらすぐそこに戻るから、分かりやすい所にいてくれという事ではないのか?それとも邪魔をするなという事か?


「おはよ〜二人とも」
「あ、リナさんおはようございます」
「おはよう」
サントスの考えを中断させたのは、一人の少女の声だった。そう、それは唯一全ての事情を知っているのであろう少女だった。
・・・・こんな時でも彼女は笑顔を忘れない。
普通の人が見たら彼女は緊張感のない人間に見えるのだろうか?
しかし、むしろサントスたちは『悲しむ』という感情が欠落しているという風にも見える。今、彼女の中にある傷は音を立てて開いているのかもしれない。


笑顔が・・・・・痛い。


「・・・・・・・・・」
リゼアは何も言わずにリナの手をぎゅっと握った。
「? どうしたの?」
リゼアの表情を見ても、リナは相変わらず笑顔だった。何事もなかったかのように空いた手で紅茶を飲んでいる。
しかし、甘党の彼女が紅茶に砂糖もクリームも何もいれずに飲んでいるのだ、普通に振舞っていても味なんか分かっていない事が容易に想像できる。


(そんな中で、こんな事聞くのってかなりヤな奴なんだろうなぁ・・・・)


サントスにはとても、この少女に自分の中に必死に封じ込めているものを開放させようと――――――問いただそうという気にはなれなかった。


それでも、今は一刻も争う事ができない様な気がする。それは、あくまでも予感だが・・・・


「リナさん、グリーブさんのことだけど・・・・・」
サントスはしばし躊躇した後に口を開いた。その言葉にやはりリナは軽く震える。


「うん、もうたぶんここへは戻ってきてくれないね・・・・・きっと。一人で行っちゃったんだ」
リナはそう言うと、静かに立ち上がる。テーブルの上で丸まっていたチロルがそんなリナに応えるように立ち上がり、肩に飛び乗る。
「これから、グリーブのところに行ってくるね」







「さあ、行きましょうサントス」
「いいのかなぁ・・・・・?」
王宮からこそこそと、なぜか頭にほっかむりをつけたリゼアとサントスが出てくる。
「確かに今回、私たちは関係ないかもしれません・・・・
でも、私は大切な人が命の危険にさらされるかもしれないのに、ほおっておく事なんて出来ません。そんなの正義じゃないです」
リゼアはリナの持っているナックルの魔力を探査の呪文で探しながら、サントスに向かってきっぱりとそう言った。
「大切な人ねぇ・・・・・」
サントスはリゼアの言葉に多少引っかかりを感じながら、さらに出て行こうとするリゼアを止めようとする。

「止めても無駄です。私に無茶をさせたくないなら一緒に来てくださいね」
リゼアは道をふさぐサントスの腕を退けながら、そう言うと彼に向かってウインクをした。

ふぅ・・・・・

「分かったよ・・・・分かってるさ。俺もリゼアの考えも一理あると思ってるからな」
サントスはため息をひとつつきそう言うと、言葉の端の意味を理解できていないのか、きょとんとしているリゼアに向かって、にんっ、と微った。

『大切な人が命の危険にさらされるかもしれないのに、ほおっておく事なんて出来ません。そんなの正義じゃないです』

そう言ったのだ、彼女は。







リナは銀色の水晶のような宝珠(オーブ)軽く触れる。
息を軽く吸う。
深く吐く。



  全ての始まりは、グリーブの家に伝わっていた異界黙示録(クレアバイブル)
  それに載っていた、人間には過ぎた事実、知識、存在――――――



黄昏の中、リナは歩く
真っ赤に燃えた空はまるで終幕への第一歩のようだ。
この終幕へと向かう日差しの中
明日は見えないけれど
悲しすぎるけれど
それでも・・・・・・・



  きっと、人には義務がある
  始める義務
  変える義務
  守る義務
  戦う義務
  そして、終わらせる義務・・・・・・


始まりの火蓋を切ったのは自分。
ならば、終幕へ向かわせるのも自分だ。

自分の義務は、きっと果たす。




                                

                                        続く
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 ☆途中書き☆


カタートまでが長いー――――(汗)
たどり着けないもどかしさ(汗)
たどり着いてくれさえすれば、ぱっぱと終わってくれるのですが(泣)


そんなこんなで予告編を出した某話は現在必死に書いてますが、こちらも進行が遅く(汗)ただいま2話まで行ってます(汗)
できるだけ頑張りますので、そちらの方もこちらと同じくよろしければお付き合いください!!


それでは、最近過食症復活気味のあんでぃでした〜〜〜〜〜
食いすぎは太るのになぜ止らない(汗)自分・・・・・・・・(泣)