◆−7月7日 曇り−のりぃ(7/7-00:20)No.6849
 ┣本当に曇りそうですね。−龍崎星海(7/7-18:37)No.6855
 ┃┗田舎の空はうすぐもり(こら)−のりぃ(7/7-19:05)No.6856
 ┗初めまして−たつき(7/9-10:40)No.6859
  ┗はじめまして〜−のりぃ(7/9-19:16)No.6861


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68497月7日 曇りのりぃ E-mail 7/7-00:20


どうも、小説2でははじめましてののりぃです(ぺこん)
下に別の人の素晴らしい七夕ネタがあるのにこっちに投稿するのもなんですが、ゼルアメなのでこっちに投稿します。
……いえ、あちこちの人に読んでもらおうなんて大それた野望があったりしませんよっ!そりゃあもう全然っ!(汗)

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「7月7日 曇り」(←題名)

夜、1組の旅人が街道を歩いている。
一人は青年、一人は少女。
他に人影はなかった。

「曇っちゃいましたね。ゼルガディスさん」
「……それがどうかしたのか?」

夜空は雲にすっかり覆われ、黒いヴェールを思わせる。
雲が高いのだろう。すっかり覆われているにもかかわらず、圧迫感はない、奇妙な空の色。
まるで月と星が、その場からすっぽり抜け落ちただけのような。

「……ゼルガディスさん、今日何日か忘れてませんか?7月7日ですよ7月7日っ!七夕の日っ!」

少女がくってかかる。

「だからそれがどうかしたのかって言ってるんだが」

青年はそれを軽く流す。

「何でゼルガディスさんそんなに平気なんですか!?だって七夕って言ったら愛し合い引き裂かれた二人が1年で1回だけ会える日なんですよ!?
それを何か冷静にっ!」
「…………アメリア…………まさかお前頭っから信じこんでるのか…………?」

いきなり盛り上がる少女に、青年が立ち止まり、少しあきれ返る。

「無情な河に阻まれて、姿を見ることすらかなわない、そんな織姫さまと彦星さまに少しでも同情したりしないんですか!?」
「いや……それに会えないのは確か雨の日で曇りの日じゃなかったような気が……」

やや青年は自信なさげである。

「曇りでも同じですよっ!」

少女は至近距離で、大声で言い切った。
かなり熱が入っている。

「……わかったから耳元で叫ぶなっ!」
「あ……すみません……」
「んったく……」

青年は、ちょっと、長い耳を軽く引っ張って、また歩き出す。
少女はその横に並ばず、少しあとからついていく。

「…………………………」
「…………………………」

双方、無言。

「…………………………」
「……アメリア」
「はっはいっ!?」

立ち止まり、振り返って、青年が呼ぶ。
少女は一瞬気づかなかったらしい。慌てて返事をする。

「確かな……」
「はい?」

少女は、少し緊張している。

「七夕の日、もし曇りだったらちゃんと二人は会えてるんだぞ。
それが恥ずかしいからカーテン代わりに雲を厚くしいて隠れてるんだって」
「……………………」

思わず少女は沈黙する。

「…………どうした?」
「ゼルガディスさん……」

瞳を見つめて、少女が名を呼ぶ。
おずおず、という表現が、まさにぴったりな話し方。

「何か悪いものでも食べました!?」
「食べるかっ!」

その雰囲気は次の一瞬で見事に飛んだ。

「じゃあ天変地異の前触れっ!」

よほど信じられなかったのだろう。相手を指差しきっぱり言い切る。

「違うっ!
ただ単に昔、他人から聞いた話の受け売りなんだっ!」
「……なぁるほど」

納得する少女。

「悪かったなっ!」

青年の顔がやや赤みを帯びている。
そのまますたすたと、また歩き始める。さっきより少し速い。

「……………………」

少女はその後に、ととっ、と追いついた。

「別に悪くなんかないですよ」

言って、そのまま、するんっ、と相手の腕に自分の腕を通す。

「なんなんだ。お前は」

嘆息する青年。

「いいじゃないですか」

そのまま、相手に軽く寄りかかるように、頭を寄せる。
実際に体重を預けているわけでもなく、二人はそのまま歩いているのだが。
……さっきの彼の態度が実は照れだということを、彼女はしっかり見抜いていた。

「……勝手にしろ」
「……えへ♪」

言ってそっぽを向いている青年。
少女は軽く笑い、そのまま空を見上げる。

星のない夜空。
雲から少し月がのぞいて、腕を組む二人に明かりを示す。

                           「7月7日 曇り」終

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6855本当に曇りそうですね。龍崎星海 7/7-18:37
記事番号6849へのコメント

昼間はいい天気だったので、こりゃ今夜は晴れるかな?と思ったら、雲が広がってきましたね。
これなら、本当に曇りになりそうで。
よかったんだか、悪かったんだか。
とりあえず、お話、読みました。
アメリアが可愛くていいんじゃないですか?

‥なんだか、短い感想ですが‥

んでは、むちゃくちゃ眠いので、今から少し寝ようかな、と思っている、龍崎でした!

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6856田舎の空はうすぐもり(こら)のりぃ E-mail 7/7-19:05
記事番号6855へのコメント

龍崎星海さんは No.6855「本当に曇りそうですね。」で書きました。
>
>昼間はいい天気だったので、こりゃ今夜は晴れるかな?と思ったら、雲が広がってきましたね。

昼間はこちらも元気に晴れてました。暑かったです。
今は薄く雲が出てます。さあそろそろ夜ですね♪

>これなら、本当に曇りになりそうで。
>よかったんだか、悪かったんだか。

のりぃとしては「大当たり〜♪」なのですが、ンな事言ったらみなさんから石投げられそうなので言いません。
……でもこの話は曇りの日に読んでほしかったんです……
だって七夕って晴れてる記憶が無いですからね。いつも会えないのはさすがに気の毒だな、と。
それに晴れてたら「そのまんま七夕ネタ」にしかならないじゃないですか。(実はこっちが本音。普通の七夕ネタ浮かばなかった。しくしく)
とか言いつつそのまんまパクりのこの文の題名(汗)

>とりあえず、お話、読みました。
>アメリアが可愛くていいんじゃないですか?

ありがとうございます♪
ゼルアメ(に限らずカップリング物)ってあんまり書かないので、そう言ってくださるとありがたいです。
まして今回はかなりの駄文だと自覚ばりばりで、どれくらいかっていったら書き殴りさんとこに今日来るのにちょっと度胸が要ったぐらい(をい)
やっぱり自分はギャグなんだなぁ、とか言う自覚も生じたり(だから)

>‥なんだか、短い感想ですが‥

いえいえ。レスありがとうございましたっ!

>んでは、むちゃくちゃ眠いので、今から少し寝ようかな、と思っている、龍崎でした!

これも実はむちゃくちゃ眠い時に書いて眠い時に投稿したので、あちこちめちゃめちゃです(汗)
やっぱり眠い時は寝なきゃダメですね〜、とか何とか言いつつ学校で寝る自分ですが(マテ)

実は今現在も眠いのでなにやら取りとめの無いレスになってしまいましたが……ごめんなさい。
さあ謝ったからとっとと逃げるぞっ!ではのりぃでした〜。撤収っ!

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6859初めましてたつき 7/9-10:40
記事番号6849へのコメント

 初めまして。ゼルアメが大好きなたつきと申します。
 アメリアがすっごく可愛かったです。ゼルガディスもとっても優しくて、ほのぼのと素敵な作品だと、思いました。

>「無情な河に阻まれて、姿を見ることすらかなわない、そんな織姫さまと彦星さまに少しでも同情したりしないんですか!?」

 相変わらず、姫様は優しいですよね(笑)

>「七夕の日、もし曇りだったらちゃんと二人は会えてるんだぞ。
>それが恥ずかしいからカーテン代わりに雲を厚くしいて隠れてるんだって」

 私の住んでいる所でも。星は見えなかったのですが、この作品を見て「ちゃんと会えてるんだぁ」と嬉しくなりました。

 アメリアとゼルガディスにも幸せになって欲しいです。
これからも頑張って下さい。

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6861はじめまして〜のりぃ E-mail 7/9-19:16
記事番号6859へのコメント

たつきさんは No.6859「初めまして」で書きました。
>
> 初めまして。ゼルアメが大好きなたつきと申します。

はじめまして。ギャグが大得意なのりぃでございます(爆)
ラブラブが何故か苦手で……いつの間にやらギャグ路線まっしぐらになっているのです。読むのは好きなのに(泣)

> アメリアがすっごく可愛かったです。ゼルガディスもとっても優しくて、ほのぼのと素敵な作品だと、思いました。

もうほのぼのにしないと書けないものですから(苦笑)
この作品の場合、えんえん二人が一本道を歩いている映像を思い出しながら書いてました。
いつの事だか考えてませんが、二人旅の日常って感じで。
アメリアが横にいたり後ろに行ったりくっついたり、ちょろちょろしている感じが出ていればうれしいです♪

>>「無情な河に阻まれて、姿を見ることすらかなわない、そんな織姫さまと彦星さまに少しでも同情したりしないんですか!?」
>
> 相変わらず、姫様は優しいですよね(笑)

多分、それにプラスして自分たちを重ねているんでは?
書いてるときはそこまで考えてませんでしたが(をい)

>>「七夕の日、もし曇りだったらちゃんと二人は会えてるんだぞ。
>>それが恥ずかしいからカーテン代わりに雲を厚くしいて隠れてるんだって」

どこで聞いたんでしょうねぇ。ゼル(待て)

> 私の住んでいる所でも。星は見えなかったのですが、この作品を見て「ちゃんと会えてるんだぁ」と嬉しくなりました。

某扇さんとこのHPでは彼らは会い過ぎらしいですが(爆)
けどこういう見方なら、七夕曇っててもいいですからね♪

> アメリアとゼルガディスにも幸せになって欲しいです。
>これからも頑張って下さい。

あう……ゼルアメネタ……誰かネタくださいっ!(核爆)
普段1の方で4人組ギャグばっかり書いてますが、ゼルアメネタがまた浮かんだら2に書きたいと思います。
では、レスありがとうございました。のりぃでした〜