◆−女もつらいよ 第五話−amy(8/6-17:45)No.7021
 ┣お久しぶりですぅ〜−希斗(8/6-19:21)No.7022
 ┃┗レス、早いですね〜(笑)−amy(8/7-20:18)No.7035
 ┣Re:女もつらいよ 第五話−Lily(8/6-23:37)No.7024
 ┃┗大変でした(TーT)−amy(8/7-20:22)No.7036
 ┗女もつらいよ 第六話−amy(8/7-22:29)No.7044
  ┣Re:女もつらいよ 第六話−Lily(8/8-13:01)No.7048
  ┃┗暑ひっっっっ!!!!!−amy(8/11-18:14)No.7102
  ┗女もつらいよ 第七話−amy(8/11-18:48)No.7103
   ┣遅れましたけど(汗)−希斗(8/12-18:40)No.7107
   ┃┗希斗さんの投稿も好きです〜♪−amy(8/14-12:18)No.7135
   ┣がんばってください−アッキー(8/12-20:41)No.7112
   ┃┗お久しぶりです!!−amy(8/14-12:20)No.7136
   ┣Re:女もつらいよ 第七話−Lily(8/13-08:00)No.7130
   ┃┗いってらっしゃいませ〜!−amy(8/14-12:24)No.7137
   ┗女もつらいよ 第八話−amy(8/14-12:46)No.7138
    ┣はじめまして。−水苑(8/16-02:09)No.7155
    ┃┗ありがとうございます!−amy(8/17-11:32)No.7166
    ┣読んで下さっている皆様へ。−amy(8/17-11:35)No.7167
    ┃┗Re:読んで下さっている皆様へ。−一坪(8/17-13:13)No.7169
    ┃ ┗どうもです〜!−amy(8/31-21:35)No.7227
    ┣Re:女もつらいよ 第八話−Lily(8/19-01:48)No.7179
    ┃┗こんばんわ!!&ただいま!!−amy(8/31-21:42)No.7228
    ┗女もつらいよ 第九話−amy(8/31-22:14)No.7231
     ┣<今回のツボ>『ピョコタン』って……(爆笑)−kanna(9/1-09:41)No.7232
     ┃┗お久しぶりです!−amy(9/5-18:58)NEWNo.7261
     ┃ ┗どうも!−kanna(9/6-03:22)NEWNo.7265
     ┗Re:女もつらいよ 第九話−Lily(9/5-21:16)NEWNo.7262


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7021女もつらいよ 第五話amy E-mail 8/6-17:45


キトさん、アッキーさん、Lilyさんへ

 パソが故障するという惨事に見舞われ(涙)、レスを返すことすら出来ませんで
した。本当に申し訳ございません。
 今現在もパソは修理中ですが、父のパソを貸してもらえることになりましたの
で、前の話の続きを書きたいと思います。

  では、どうぞお楽しみ下さい。



=====================================

 はあ〜、、、、、、、、
 暗い迷宮内で、女性の重い、、、、、しかしどこか能天気なため息が響いた。
 はあ〜、、、、、、、、









  女もつらいよ 第五話







「で、ゼル。どう?」
「、、、、、、別に」
 リナの問いに、ゼルガディスはつまらなさそうに答えた。
 ゼロスから聞き出した話はこうである。
 どうやら事の発端はゼロスの上司であるゼラスにあるらしい。
 ゼラスは最近、とても退屈していたのだと言う。
 そしてとある本を手に取った。
『母性本能について』。
 そんな本があるのかとか、どうしてゼラスのいるアストラル・サイドにんなもん
あるんだなんていう常識的な意見はなしにしていただきたい。
 ともかく、ゼラスはそれを読んだ。
 無論、魔族である。
 母性本能なんぞ欠片も持っちゃいないゼラスは、それが気になって仕方なくなっ
ていた。
 そこへ白羽の矢が立ったのが、一番最初に目についたゼロスである。
 いつも通りゼラスの仕事の処理に追われ、あたふたしていたゼロスを捕まえた。
「ゼロス、あんた、子供になんなさい」
「は?」
 唐突なその台詞の意味も理解出来ぬまま、哀れゼロスは子供の姿に変えられた。
「ぜ、ぜ、ぜ、ゼラス様ーーーーーーーーーーっ!!!!????」
 またいつものお遊びだろうとすぐに元の姿に戻ろうとしたゼロスが叫んだ。
 どうやっても元に戻れないのである。
「だめよ〜せっかくちょっぴり可愛くなったのに♪」
「ちょっぴりって失礼じゃないですか?!!」
 そういう問題ではない。
「うるさいわね、暇なのよ、そのまんまでいなさい」
 冗談ではない、とゼロスは思った。
 只でさえ忙しいというのに、こんな使い勝手の悪い体にされてはたまらない。
「ゼラス様、僕忙しいんですよ?
   それもこれも全部ゼラス様が真面目に仕事をなさらないから、、、、、」
 僕が迷惑被るわけで、、、と続けようとしたゼロスに、今にも滅んでしまいそう
な程強烈な殺気が向けられる。
 ゼロスはコンマ1秒で事態を察知し、口を閉ざした。
 引きつる笑顔で後ろを振り向くと、口元だけで笑っているゼラスがいる。
「あは、、、あははは、、、、、、」
「ふふっうふふふふふ、、、、、、」
 恐怖のあまり自然と笑い出したゼロスにあわせ、ゼラスも小さく笑い出す。
(怖い、すんごく怖い。洒落抜きでとっても怖い)
 思わず冷や汗が背中をゆっくりと伝っていく。
 ゼロスはぴくぴくと痙攣し始めた頬を意識しながら、自分の身だけはなんとして
でも守り抜こうと視線を横に走らせる。
 そこには、、、、、、、、
 その視線にゼラスも気づいたのか、そちらへ注意を向ける。
 ゼロスの報告書。
 ピッカーン!!!
 ゼラスの頭の上で、電球が一つ音を立てながら眩しく輝いた。
「、、、、、、そして俺も巻き込まれた、、、、、」
「、、、、、、ゼロスって獣王に似てそうだもんね、、、、、、」
 ゼルが気に入られるのは当然か、と言外に含ませてリナが言う。
 どうやら、ゼロスとアメリアを使って、母性本能とやらを見てみたいらしい。
 しかもそれにはゼルガディスをわざわざ女性体に変えて、、、、、、、
「一体何考えとるんじゃああああああああああああ!!!!!!!」
 思わず叫びながら頭を激しく掻き毟るゼルガディスに、きっと何の罪もありはし
ないだろう。
「ですから、男でも体を女に変えて、ちっちゃい子供がいれば、
   例え男でも母性本能に目覚めるかどうかを知りたいと、、、、、、」
「何でだ!?どうして普通に女を使わないんだ!?
   さらに言うならなんで旦那じゃなくて俺なんだ!!!??」
 ただでさえ女装にトラウマのあるゼルガディスが悲痛に叫ぶ。
 確かに、ガウリイでも別に良かったはずである。
「、、、、、、、気に入られてるから?」
「うがあああああああああああああああああっ!!!!!!!!!!」
 ぽそりと言ったリナの言葉に、ゼルガディスは発狂寸前で叫びまくるのであっ
た。











   あははは、まだ続く☆

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7022お久しぶりですぅ〜希斗 8/6-19:21
記事番号7021へのコメント


 お久しぶりですamyさん!
 希斗、ことキトです。

 パソ君故障…コレ以外ツラいものないですよね。
 前、二週間ほど前に友達が壊れたと言ってたんですけど…。
 エラく叫びたがっていた(苦笑)


 ゼロス様、やっぱり魔族なんですねぇ。
 他人の迷惑顧みずゼロスとその他大勢巻き込むなんて♪
 …ちょっとお気に入りのキャラになりかけです…(笑)


 それはそーとゼロスくん、このお話が終わったら(元に戻ったら)
 お仕事に追われて大変ですな。ゼラス様は絶対に手伝わないだろうし。


 そして、今回もやっぱり不幸なゼルガディス。
 彼は不幸以外なにものでもないです。ハイ確かに。
 …リナ達の分の不幸も吸収しちゃってるんでしょーか?(時たま思う)
 そしてガウリィはラッキーだと思う。(あはは)


 では、これからもレス魔復活ですので♪


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7035レス、早いですね〜(笑)amy E-mail 8/7-20:18
記事番号7022へのコメント

> お久しぶりですamyさん!
> 希斗、ことキトです。
   お久しぶりです。

> パソ君故障…コレ以外ツラいものないですよね。
> 前、二週間ほど前に友達が壊れたと言ってたんですけど…。
> エラく叫びたがっていた(苦笑)
    はい、とおおおおおおっても辛かったです。
   私も叫びたくて叫びたくてしょうがなかったです。
  ついついイライラしちゃうんですよね(−−;)


> ゼロス様、やっぱり魔族なんですねぇ。
> 他人の迷惑顧みずゼロスとその他大勢巻き込むなんて♪
> …ちょっとお気に入りのキャラになりかけです…(笑)
   うふふふ、原作とはちょっと違うキャラに、、、、、、
  長髪の別嬪さん希望。


> それはそーとゼロスくん、このお話が終わったら(元に戻ったら)
> お仕事に追われて大変ですな。ゼラス様は絶対に手伝わないだろうし。
  そうですね、ある意味、一番不幸なのはゼロスなのかも、、、、
   人間ではゼル、魔族ではゼロスが一番の苦労者?


> そして、今回もやっぱり不幸なゼルガディス。
> 彼は不幸以外なにものでもないです。ハイ確かに。
> …リナ達の分の不幸も吸収しちゃってるんでしょーか?(時たま思う)
> そしてガウリィはラッキーだと思う。(あはは)
   きっと近しい人の不幸を吸収しているんでしょう。
     その内ゼルに触れば幸せになれるという噂まで広がったりして。



 ではでわ

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7024Re:女もつらいよ 第五話Lily 8/6-23:37
記事番号7021へのコメント

お久しぶりです。パソの故障ですか…大変ですね…
しかし、元凶はゼラス様ですか…悪戯好きそうですしね、あの人(?)
ゼルくんもますます不幸そうで(笑)
いつ戻れるんでしょうね?
女のままでも十分綺麗でいいんですけど(酷い)
今日は時間がないのでこれくらいしか書けません(泣)
あとの妹弟の紫嵐(しらん)が投稿(したのは私ですが)したのでよかったら見てやってください。

短くてスイマセンでした
Lily

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7036大変でした(TーT)amy E-mail 8/7-20:22
記事番号7024へのコメント

>お久しぶりです。パソの故障ですか…大変ですね…
>しかし、元凶はゼラス様ですか…悪戯好きそうですしね、あの人(?)
>ゼルくんもますます不幸そうで(笑)
>いつ戻れるんでしょうね?
>女のままでも十分綺麗でいいんですけど(酷い)
>今日は時間がないのでこれくらいしか書けません(泣)
>あとの妹弟の紫嵐(しらん)が投稿(したのは私ですが)したのでよかったら見てやってください。
 投稿したその日の内にレスがあったことにびっくり。
  Lilyさん、レス、本当にありがとうございます。
   レスがあるのを見れただけで本当に嬉しいです(男泣き)
  紫嵐さんの小説、読ませていただきましたよ。
    面白かったです♪
  最後の紫嵐さんとLilyさんの対話も♪
    最後の最後、紫嵐さんは一体何をされたのでしょうか?



ではでわ

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7044女もつらいよ 第六話amy E-mail 8/7-22:29
記事番号7021へのコメント


 、、、、、、、、、、、、。













   女もつらいよ 第六話













「まあまあ、世の中こういうこともあるということで、、、、、、、、」
「あるかああああああああああああああああっ!!!!!!」
 哀愁を漂わせていたゼルガディスの肩をぽんと叩きながら言うゼロスに、ゼルガ
ディスは絶叫する。
「一体どうしたら元の姿に戻れるっ!?
    さあ吐けやれ吐けすぐに吐けええええ!!!!!」
 血走った目でそう叫ぶゼルガディスに、ゼロスは多少の身の危険を感じながら
も、笑顔を保持した。
「だ、だから僕にもわからないんですってば!
    わかってたらさっさと僕だって元の姿に戻ってます!!!」
 妥当な意見である。
 しかし、錯乱しているゼルガディスにはそれすら認識できなかった。
「ほほう、意地でも言わないつもりだな、、、、、、?」
 完全にイッちゃった目でゼロスをちらりと見る。
 ゼロスの背中に、ひやりと汗が流れた。
 それを見届けて、ゼルガディスが懐から突然メガフォンを取り出す。
「ま、、、まさか、、、、、、」
 ゼロスの顔が真っ青になった。
 ゼルガディスはにやりと笑うと息を整え、それを口元に当てる。
 そしてはっきりと言った。
『人生って素晴らしいっ!!!!!!!』
「うがああああっ!!!」
 予想通りの精神攻撃に、ゼロスが獣のような悲鳴をあげる。
『生きてるって素晴らしいっ!!!!』
「のうえええええええっ!!!!」
『光溢れる世界に祝福あれ!!!』
「ふぐえがふうううううううううっ!!!!」
 次々と繰り出される精神攻撃に、ゼロスはのたうち回った。
 どうやら子供の姿に比例して、精神攻撃の対応力も下がっているらしい。
 ゼルガディスはくっくっくっくと笑いながらゼロスをげしっと踏んだ。
『さあさあさあさあさあ!さっさと吐け!!!』
「だからわからないんですってばあ〜、、、、、」
 思わず情けない声をあげるゼロスを見かねて、リナが助け船を出した。
「ゼル、ゼロスは本当に知らないのよ。
  ゼロスは真実全てを言わない代わりに、絶対嘘つかないじゃない?」
 そんなリナの助け舟も珍しく弱気である。
 やはり完璧に座った目をしているゼルは恐ろしいのであろう。
 まさに『恐怖!あのドラまたさえ震え上がらせた残酷な魔剣士!!!』の図であ
る。
「リナ、、、、、お前の言いたいことはよくわかる。たぶん」
 たぶんっておネエさん、、、、、。
 (衝撃音)がげふっ!!!
「、、、、、俺は男だ」
 だって今は立派にじょせ、、、、(斬激音)ふぐは!
「ぜ、、、、ゼル?」
「いや、なんでもない」
 なにやら怯えるリナに、ゼルはふーっとため息をついて答えた。
「とにかく、今の内に日ごろの鬱憤を晴らしておこうと思ってな」
 ふっと遠い目をしながら、ゼルガディスはゼロスに蹴りを入れた。
 ゼロスはぎゃっと小さな悲鳴を漏らす。
「ま、これも普段の自分の行いの悪さを呪ってもらおうか?」
 どげしっ。
「散々人のことコケにしやがって?」
 がげすっ。
「しかもまああああた人をよくわからんものに巻き込むし?」
 ぐじゅりそっ。
「何やら一番迷惑被ってるのも俺だし?」
 がががっ。
「、、、、、、、、」
 どげがすっ。
 最後は無言のままでゼロスを殴るゼルガディス。
 もうそこには母性本能どころか優しさの欠片もありゃしない。
 リナがふと不安になって後ろを振り向くと、そこには何やら朗らかにおちゃらか
ほいをしているガウリィとアメリアの姿があった。




「、、、、、、、、やっぱ無理かしらね?」
 ぽそっとつまらなさそうに言ったのはゼラスである。
 今現在のゼルガディス達を映している水晶を見ながら、彼女は小さくため息を吐
いた。
 水晶の中では、ゼルガディスがひたすらゼロスに八つ当たりをしている。
 その光景事態は面白い(ひどい)のだが、いかんせん。
 自分の思惑とは別にある楽しさである。
 やはり男に母性本能を求めるのは無理な話だったのか。
 はたまた子供役に選らんだ部下の常日頃の行いが悪いのか(これまたひどい)?
 とりあえず、ゼラスはもう少しばかりこのちょっとだけ面白い光景を眺めていよ
うと決めたのだった。









 そして続く。

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7048Re:女もつらいよ 第六話Lily 8/8-13:01
記事番号7044へのコメント

ゼ、ゼルくん怖ひ・・・
ついにキレちゃいましたねぇ。
ナレさんもまたボコボコにされちゃって・・・
ゼロスも・・・哀れな・・・
『恐怖!あのドラまたさえ震え上がらせた残酷な魔剣士!!!』

『恐怖!あのドラまたさえ震え上がらせた残酷な女魔剣士!!!』
に・・・ぐぇ!?

(しばらくお待ちください)

・・・ふぅ苦しかった・・・
紫嵐の方にレスして頂いてありがとうございます(深々と礼)。

これからのゼラス様の気紛れに期待しつつ。
今回はこれで

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7102暑ひっっっっ!!!!!amy E-mail 8/11-18:14
記事番号7048へのコメント

Lilyさんへ
 レス、ありがとうございました!
   本当に早かったのでびっくりです。
 いつもいつも本当にありがとうございます。


>ゼ、ゼルくん怖ひ・・・
>ついにキレちゃいましたねぇ。
>ナレさんもまたボコボコにされちゃって・・・
>ゼロスも・・・哀れな・・・
 普段の行いがこういう時に物を言うのですね、、、、、
   いつも物静かな人や我慢してる人はキレると一番恐ろしいのです。

>『恐怖!あのドラまたさえ震え上がらせた残酷な魔剣士!!!』
>は
>『恐怖!あのドラまたさえ震え上がらせた残酷な女魔剣士!!!』
>に・・・ぐぇ!?
  『女』魔剣士!あはははははははっ!!(衝撃音)がぐふっ!


>(しばらくお待ちください)
>
>・・・ふぅ苦しかった・・・
   きゃあ〜!Lilyさん、無事ですか!?
  ああ、一体誰にこんなことを、、、、(深くは考えなひ)


>紫嵐の方にレスして頂いてありがとうございます(深々と礼)。
  いえいえ、とても面白かったです。
    短くってごめんなさい。
  感想書くのって下手なんですよ。


ではでわ


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7103女もつらいよ 第七話amy E-mail 8/11-18:48
記事番号7044へのコメント

「くう〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
 何やら興奮気味にバタバタと足を動かしながら、とある女性は満面の笑みを浮か
べてクッションを抱きしめる。
 そんな傍目から見てとてつもなく怪しい女性の目の前には、一つの水晶が転がっ
ていた。









   女もつらいよ    第七話











 ぜえはあぜえはあと肩を上下に揺らしながら、銀髪美女が仁王立ちしている。
 その足元には、靴跡がたくさんついた子供が倒れていた。
 笑顔に見えるその顔が、どことなく泣いているように見えるのは見間違いではな
いであろう。
 ようやっと収まったゼルガディスにびくびくしながらも、後ろからリナが声をか
けた。ただし、控えめに。
「ゼル、落ちついた、、、、、、?」
「、、、、、、、」
 ゼルガディスは何も答えはしなかったが、どうやら一応の満足はしてくれたらし
い。
 くるりとゼロスに背を向け、アメリア達の方に向かった。
 リナはガラにもなくホッとない胸を撫で下ろし、、、、(衝撃音)うぐっ!
 、、、、、胸を撫で下ろし(TーT)、ゼロスの顔を覗き込んだ。
「、、、、大丈夫?」
「、、、、はい、、、、、」
 どう見ても大丈夫そうじゃないが、ゼロスは健気に頷いた。
 多少、背中に哀愁を漂わせてはいたけれど、、、、、、、。
 ゼロスの姿が子供というのもあるのかもしれないが、あんまりと言えばあんまり
なゼロスのボロボロ具合に、リナはそっと熱くなった目頭を押さえた。
「今回初めて、あんたに心底同情するわ、、、、、、」
「ううう、、、、リナさん、、、、ありがとうございます、、、、、」
 ポンと肩に手を置いたリナに、ゼロスは涙ながらに言うのだった。
 一方、ゼルガディスはゼロス達とアメリア達の丁度真中あたりに鎮座していた。
 何やら忌々しげに自分の手のひらを見回しながら、重たいため息をついている。
 ちらりとアメリアを見やって、またまたため息をついた。
 自分達(ゼロスは除く)が元に戻るにはどうしたら良いものかと思案していたの
である。
 ゼロスは同じ魔族であり、支配下にあったからこそこんなに簡単に姿を変えるこ
とがゼラスには出来たのであろう。
 では、人間である自分達は一体どうやって性別やら年齢やらを変えられたのか?
 とりあえず消去法を使う。
1、人間の扱える魔術ではない。
2、年齢はともかく、性別を変えられる魔族なんて聞いたこともない。
3、ていうか性別の変わった例なんぞ初めてだ!!!!
 結論。
 アメリアはなんとかなるかもしれないが、自分はどうすればいいのかさっぱりで
ある。
 ガーン!!!!
 何やら言葉に表せないほどの強いショックを受け、ゼルガディスはその場に固
まってしまうのであった。



 ちなみに、アメリアとガウリィは楽しそうに『あっちむいてホイ』をしていた。














 結局、それ以上の結論も出ないままに、ゼルガディス達は町へ出た。
 戦力がダウンしている今は旅を続けるわけにもいかず、宿のある町の中での行動
のみになっている。
 はあ、と重苦しいため息をつきながら、ゼルガディスは両手をちらりちらりと見
た。
 アメリアとゼロスである。
 二人の手を繋いで歩いている自分は一体何者なのだろうか?
 お母さん?
 いや違う。
 残酷な魔剣士のはずだ。
 誰かそうだと言ってくれ。
 涙が出そうになる自分を押さえ込みながら、ゼルガディスは遠い目をした。
(天国の父と母よ、見ていますか?貴方方の息子は辛くとも頑張っています)
 、、、、、、、ゼルガディスはちょっと壊れ始めていた。
「じぇるがでしゅしゃ〜ん」
 舌足らずな自分を呼ぶ声に、ゼルガディスはハッと我を取り戻した。
 見るとくいくいとこちらを引っ張るアメリアの姿。
 くうっ!可愛い!
「、、、、どうした?」
 一瞬あまりの可愛いさにくらっときたゼルガディスだったが、なんとか持ち直し
てそう尋ねた。
「たいやきたべらいれしゅ」
 言いつつ指差したのはまさにたいやき屋さん。
「僕も欲しい、、、、、、」
 指をくわえて言うゼロスに、ゼルガディスは思わず鳥肌を立てた。
 何故だろう、何故アメリアはこんなにも可愛いのにこいつはこんなに気持ち悪い
んだろう。
 姿形は結構可愛いと言えば言えなくもないのに。
「、、、、、、子供みたいなこと言うな!」
「僕、、、、今は子供です、、、、、、」
「1012歳以上のくせに、、、、、、、」
 上目遣いにゼルガディスを見やり言うゼロスに、ゼルガディスはつぶやいた。
 はっきり言って會祖父の10倍以上生きている奴に甘えられてもちっとも嬉しく
ない。
「じぇるがでしゅしゃ〜ん」
 しばし沈黙していると、焦れたアメリアがゼルガディスをもう一度呼んだ。
 ハッとしたゼルガディスは『わかったわかった』などと言いつつアメリアの手を
ひいてたいやき屋さんへ向かう。
 それを目で追っていたゼロスはたいやき屋さんの店主を見て愕然とした。
 あんぐりと口も開いていたかもしれない。
 ゼルガディスはそれに気づかぬまま、アメリアに3個ほどたいやきを買ってやる
のだった。















何故かまだ続く。

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7107遅れましたけど(汗)希斗 8/12-18:40
記事番号7103へのコメント


 遅ればせながら(汗)
 希斗でーす。


 ゼロス君ひたすら可哀相ですねぇ…(滝汗)
 ま、それはそれで楽しいんですけど(マテ)。


 今回、すっごくウケた所あるんですよ!(他もあるけど)
 ↓の3と結論のトコです!!

>1、人間の扱える魔術ではない。
>2、年齢はともかく、性別を変えられる魔族なんて聞いたこともない。
>3、ていうか性別の変わった例なんぞ初めてだ!!!!
> 結論。
> アメリアはなんとかなるかもしれないが、自分はどうすればいいのかさっぱりで
>ある。
> ガーン!!!!

 くくくっっ!
 ここの様子がリアルに想像できちゃって…思わず笑ってしまいました。
 母が不信がってましたが…(汗)


 たいやきの店主…何気に気になります(そーぞーはつきますけどね♪)
 ってか、何故にたいやき!?
 でもタイヤキあたし好きですっ!(おもっきし関係ナシ)


 では。

 Fromm→希斗

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7135希斗さんの投稿も好きです〜♪amy E-mail 8/14-12:18
記事番号7107へのコメント


> ゼロス君ひたすら可哀相ですねぇ…(滝汗)
> ま、それはそれで楽しいんですけど(マテ)。
   ギャグになると必ずゼルやゼロスが不幸になるんです。
  特にゼル(笑)


> 今回、すっごくウケた所あるんですよ!(他もあるけど)
> ↓の3と結論のトコです!!
>
>>1、人間の扱える魔術ではない。
>>2、年齢はともかく、性別を変えられる魔族なんて聞いたこともない。
>>3、ていうか性別の変わった例なんぞ初めてだ!!!!
>> 結論。
>> アメリアはなんとかなるかもしれないが、自分はどうすればいいのかさっぱりで
>>ある。
>> ガーン!!!!
>
> くくくっっ!
> ここの様子がリアルに想像できちゃって…思わず笑ってしまいました。
> 母が不信がってましたが…(汗)
   思いついた場面を忠実に文字に置き換えてみました(笑)
      こういうのはリズムがいると思うので、
   調子が合っているかどうかとても不安になるんですよね。
  面白いと感じてもらえたなら幸いです(^−^)


> たいやきの店主…何気に気になります(そーぞーはつきますけどね♪)
> ってか、何故にたいやき!?
> でもタイヤキあたし好きですっ!(おもっきし関係ナシ)
    私もたいやき大好きなんです。
   尻尾まであんの詰まっているたいやきにはまだ巡り合っておりません。
  ああ!ぜひお会いしたいです!
   尻尾にもあんの詰まったたいやき!!!


  あと希斗さんの投稿、とっても良かったです!
   特に『僕の思いは〜』が!!!
  一人でニマニマしながら読んでおりました(怪)


  それとメールなのですが、もうちょっと待ってて下さいね。
    色々構想している最中ですので。




   ではでわ

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7112がんばってくださいアッキー E-mail 8/12-20:41
記事番号7103へのコメント

久しぶりに来てみたら続編がでていますね。暑い季節ですけど気合でがんばってください。

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7136お久しぶりです!!amy E-mail 8/14-12:20
記事番号7112へのコメント

>久しぶりに来てみたら続編がでていますね。暑い季節ですけど気合でがんばってください。
  あはは、パソが故障していたため、長い間続けられなかったんです。
 暑い夏ですが、私はどうやら元気のようです(なんじゃそら)
   これからも頑張るのでどうぞよろしくお願いします。


ではでわ

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7130Re:女もつらいよ 第七話Lily 8/13-08:00
記事番号7103へのコメント

ゼルくんがだんだん壊れてく…
ついに亡くなったご両親にまで祈りだしちゃって…(空涙)
可哀想に美少女ルルちゃ…んぎぇ!
(Lily、後頭に何者かの蹴りをくらって画面から消える)

よっこらしょ。
さて話変って実は19日まで母&父の実家に帰省しますゆえ、しばらくレスできません確認ぐらいは携帯でもできるのですが…百物語に出れない…うう。
と、いうわけで新しいのが出てたらちっちゃい携帯から覗かせていただきます。
                       Lilyでした。


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7137いってらっしゃいませ〜!amy E-mail 8/14-12:24
記事番号7130へのコメント

>ゼルくんがだんだん壊れてく…
>ついに亡くなったご両親にまで祈りだしちゃって…(空涙)
  レゾには意地でも祈らないゼル。
    やっぱしゼルの両親はすでに雲の上な気がします。
  ああ、薄幸の美少女ル、、、、(斬激音)ぐふえ!!!


>可哀想に美少女ルルちゃ…んぎぇ!
>(Lily、後頭に何者かの蹴りをくらって画面から消える)
   ああ!大丈夫ですか!?Lilyさん!(笑)


>よっこらしょ。
>さて話変って実は19日まで母&父の実家に帰省しますゆえ、しばらくレスできません確認ぐらいは携帯でもできるのですが…百物語に出れない…うう。
>と、いうわけで新しいのが出てたらちっちゃい携帯から覗かせていただきます。
   は〜い!いってらっしゃいませ!
    どうぞごゆっくり。
  私は18日から28日まで家族旅行です。
    10日もパソに触れない!(ショック!!!!!!)
    今の内にストレス解消しようと試みる私でした。



  ではでわ

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7138女もつらいよ 第八話amy E-mail 8/14-12:46
記事番号7103へのコメント


 たいやきを手渡した女性がにまりっと笑う。
 その姿は否が応にもあの人を連想させて、、、、、、












    女もつらいよ 第八話












「ぜ、ぜ、ぜ、ぜ、ゼルガディスさん!!!!」
「ん?」
 思わずどもりながら自分を呼ぶゼロスに、ゼルガディスは不審そうな瞳を向け
た。
 ゼロスは何やらわたわたと両手足をばたつかせている。
「そ、そのたいやき!!」
「やらんぞ」
 スパッと言いきるゼルガディスだが、ゼロスは首を左右に激しく振る。
「違います!そうじゃなくて、、、、ってあああああ!!!!」
 アメリアがたいやきにぱくっと食いついたのを見て、ゼロスが絶叫した。
 アメリアの方は幸せそうにぱくぱくとたいやきを食べている。
「アメリアさん!ぺーしなさい!ぺー!」
 子供の姿で「ぺーしなさい」ってあんた、、、、、、
「、、、、ゼロス?」
 さすがに様子のおかしいゼロスが気になり、ゼルガディスは眉を寄せた。
「今のたいやき屋さんの主人、ゼラス様なんですよ!!」
「ぬわにいっっっっっ!!!!!!!??????」
 ゼロスの言葉に驚いて後ろを振り返るが、つい先程まであったたいやき屋さんの
姿が忽然と消えている。
 ゼルガディスは思いっきり舌打ちをすると、アメリアをひょいっと抱き上げた。
「アメリア!今の吐け!戻せっ!!」
 ばんばんと背中を叩くが、アメリアが先程のたいやきを吐き出す気配はない。
 どうやらもう胃袋の中で消化を始めてしまったらしい。
「ゼロス!これ食ったらどうなるんだ!!?」
「知りませんよ!ゼラス様の考えることはいつでもどこでも摩訶不思議です!!」
「どうしろっちゅうんじゃあああああああああああああ!!!!!」
 思わず頭を抱えて叫ぶゼルガディス。
 道行く人々がそんな彼女、、、、いや彼、、、、?
 を見てびくびくしているが、今のゼルガディスにとってはどうでもいいことで
あった。
「アメリア!腹は痛まないか!?何か身体の調子とかは!?」
 言われてアメリアはしばしきょとんとした後、首を左右にふるふると振った。
「ああ、なんなんだ。
  わざわざたいやき屋の格好をしていたんだ。絶対何かある、、、、、」
 絶望的な声を出しながら、ゼルガディスはアメリアの背中をさすってやる。
 あわよくば今この場で戻して欲しかった。
「ゼラス様のことだから何かあります。絶対に!」
「ああああああああああああああああ、、、、、、、、、、」
 確信を以って言うゼロスに、ゼルガディスはうめいた。
 これだから魔族は嫌いなのだ。
「うううう、俺はレゾの曾孫だ。
  もうその時点で魔族と関わるハメになるのは決まっていたのか?
   俺はもうこの悪運に星に捕まっているのか?そうなのか?誰か教えてくれ」
 ぶつぶつと意味不明なことをゼルガディスがぼやき出したその時だった。
 ばたたんっ!!!
 派手な音を立てて、いきなりアメリアが倒れたのである。
 びっしりと額に汗をかき、呼吸が乱れていた。
『アメリア(さん)!!!!』
 二人同時にアメリアを呼び、すぐにかけつける。
 頬をぺちぺちと叩いてみたが、全く反応がない。
 、、、、、、意識不明状態。
 さああああっとゼルガディスの顔から血の気が失せた。
「きゅ、救急車あっっっっっ!!!!!」
 んなもんこの世界にはない。












すみません、続きます。

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7155はじめまして。水苑 E-mail 8/16-02:09
記事番号7138へのコメント

水苑(みおん)と申します。
密かに小説読ませていただいてました。
amyさんの書かれるものはテンポよくて楽しくて大好きです。
とことん不幸なゼルが楽しくて楽しくて…(おい)
短いですが、今回はこれで失礼します。
また読みにきますね。
これからもがんばってください。

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7166ありがとうございます!amy E-mail 8/17-11:32
記事番号7155へのコメント

>水苑(みおん)と申します。
>密かに小説読ませていただいてました。
  初めまして、今回は感想をどうもありがとうございました!
 初めての方からレスをいただけると本当に嬉しいです!


>amyさんの書かれるものはテンポよくて楽しくて大好きです。
>とことん不幸なゼルが楽しくて楽しくて…(おい)
   そう言っていただけると光栄です。
  いつもリズムを優先して書いているので、
 テンポを誉められると本当に嬉しいです。
   いつも不安なんですよね。
  このリズムって自分の中だけで成立してるんじゃないかって。


>短いですが、今回はこれで失礼します。
>また読みにきますね。
>これからもがんばってください。
  はい!頑張りまーす!
  こちらこそ、これからもよろしくお願いします。



  ではでわ

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7167読んで下さっている皆様へ。amy E-mail 8/17-11:35
記事番号7138へのコメント


 こんにちは(こんばんは?)。
  amyです。
   御知らせをしたいと思います。
 実は明日から29日まで家族旅行に出かけるため、
   投稿小説が書けません。
 帰ってきた頃にはツリー沈んじゃうと思いますが、
  ちゃんと無事生きていますので(笑)
  ご心配なさらぬよう。


  短いですがこれにて。


   ではでわ

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7169Re:読んで下さっている皆様へ。一坪 E-mail 8/17-13:13
記事番号7167へのコメント

> こんにちは(こんばんは?)。
>  amyです。
おはようございます(笑)。
一坪です。


>   御知らせをしたいと思います。
> 実は明日から29日まで家族旅行に出かけるため、
>   投稿小説が書けません。
> 帰ってきた頃にはツリー沈んじゃうと思いますが、
>  ちゃんと無事生きていますので(笑)
>  ご心配なさらぬよう。
ふむふむ。旅行ですか。いいですねー。
思いっきり楽しんできてくださいね。

では、いってらっしゃーーい!

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7227どうもです〜!amy E-mail 8/31-21:35
記事番号7169へのコメント

一坪さんへ


 レス、どうもありがとうございました〜!
   一坪さんにも読んでいただけていたのですね。
  なんだか嬉しいです。
    一昨日の夜中に旅行から帰って参りました。
  これからもちょくちょく来ますので、よろしくお願いします♪



     ではであ  amyより

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7179Re:女もつらいよ 第八話Lily 8/19-01:48
記事番号7138へのコメント

あーあ、なにやってるんだか。ゼラス様・・・
ゼルを女性化し、アメリアとゼロスをミニマム化し、さらに尚もたい焼きを売る・・・暇人だな?ゼラぐひぇ!?

よっこらしょ。なんか毎回恒例になりつつあるな・・・私が誰かにどつかれるの・・・(ぼそり)紫嵐の小説の後書きじゃ私がどつく方なのに・・・(はっ)いえ、こちらの話です。

ゼルくん・・・だんだんキャラが崩壊していく・・・しかも錯乱状態になる事がしばしば・・・やっぱスレで一番不幸なキャラかも・・・
ゼラス様のたいやきの効果も気になるところv

なんか私も崩壊気味ですが今回はこれで


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7228こんばんわ!!&ただいま!!amy E-mail 8/31-21:42
記事番号7179へのコメント


 ただいま!!帰ってみたらツリーが沈んでなくてびっくりです!
  絶対沈んでると思ってました〜!あはははは。
 レス、どうもありがとうございました。
    どうぞこれからもよろしくお願いします。
>あーあ、なにやってるんだか。ゼラス様・・・
>ゼルを女性化し、アメリアとゼロスをミニマム化し、さらに尚もたい焼きを売る・・・暇人だな?ゼラぐひぇ!?
  そうです!暇人です!毎日毎日暇で暇で仕方ないんです!!


>ゼルくん・・・だんだんキャラが崩壊していく・・・しかも錯乱状態になる事がしばしば・・・やっぱスレで一番不幸なキャラかも・・・
>ゼラス様のたいやきの効果も気になるところv
   ギャグでは必ず不幸になるゼル。
   これがうちのゼルです(大笑)

  短くて申し訳ありませんが、これから続きを書こうと思います。

    ではであ  amyより

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7231女もつらいよ 第九話amy E-mail 8/31-22:14
記事番号7138へのコメント


 ただいま!amyです!
  一昨日の夜中に帰って着ました。
  ツリー、まだ落ちてませんでしたね、嬉しいです、、、(おいおい)
 では、お待たせしました(え?待ってない?)。
      『女もつらいよ』の続きをお届けいたします!















   女もつらいよ  第九話














 倒れたアメリアを慌てて近くの病院に運び込み、ゼルガディスとゼロスは一息つ
いた。
 今医者が診察を行っている。
 リラックスしきっているゼロスとは違い、ゼルガディスはまだそわそわしてい
た。
 やがて部屋から医者が出てくる。
 ゼルガディスは座っていた椅子から勢い良く立ち上がり、医者のすぐ横に立っ
た。
「あ、、の、、、、アメリアは?」
 思わず不安げな声で尋ねてしまう。
 そんなゼルガディスに、医者は優しく微笑みかけた。
 この医者はかなりの美形である。しかも若い。
 肩の下あたりまで伸びた黒髪を鬱陶しそうに一纏めにしている。
 恐らく、切るのを億劫がってこうなったのであろう。
 メガネの置くでは黒水晶のような瞳が優しげに輝いている。
 普通の女性ならこの笑顔にノックアウトであったが、ゼルガディスは残念ながら
心は男性であった。
「大丈夫です。疲れているだけでしょう。
   何日間かは熱が出ますが、命にかかわるようなことではありません」
 その言葉に、ほうっとゼルガディスが安堵のため息をついた。
 たいやきについてのことを話していないので、いささか心配ではあったが。
(だって、魔族のことまで説明できないじゃないか)
 うん、まあそうだけども。
 ゼロスは座っていた椅子からピョコタンと飛び降りると、ゼルガディスに向かっ
て言った。
「じゃあ宿に戻りましょう。リナさん達が待ってます」
「いやしかし、、、、、、」
 ゼロスの言葉に、ゼルガディスは難色を示す。
 心配そうにアメリアのいる部屋をちらりと見た。
 それに気づいた医者がにこやかに続ける。
「大丈夫です。動かすのはあまりよくありませんので、
  あの子は置いて宿に戻ってください。私が責任を持って御預かりします」
「はあ、、、、、、」
 まだ納得いかない様子で、しかしリナ達に連絡しないわけにもいかず、ゼルガ
ディスは病院を後にした。





「、、、、なら大丈夫よ」
 話して聞かせたゼルガディスに、リナは意外にもあっさり答えてのけた。
 なあんだとばかりにリナはイスに座りなおす。
「ゼルとアメリアと、、、おまけにゼロスで」
「お、おまけ」
 ゼロスの言葉はこの際無視である。
「、、、ゼロスで実験したいなら殺しはしないでしょ。
       医者の方が異変に気づかないんなら大丈夫よ」
 確かにその通りである。
 医者が「原因不明です」などと言えば大変な騒ぎになっていたが、余裕を持って
「大丈夫」と言いきったのである。
 だが、ゼルガディスの心配はなかなか晴れない。
「、、、、向こうで看病してくる、、、、、」
 一言つぶやいて、病院に戻ってしまった。
 リナとガウリィはやれやれとばかりに方をすくめた。
「、、、、、過保護ですねえ、、、、、」
 ゼロスの言葉に、思わずうんうんと頷いてしまう二人であった。





「、、、、心配性ですねえ、、、、、」
 アメリアの看病をしたいというゼルガディスに、医者が苦笑交じりで言う。
 その通りだと思い立ち、ゼルガディスは思わず赤面してうつむいた。
「でもまあ、結構ですよ。泊まって下さっても。
         、、、、もう一人のお子さんは?」
 ゼロスのことだということにしばしの時間がかかり、沈黙の後にゼルガディスが
答えた。
「ああ、ゼロスは宿に置いてきました」
「一人で?」
「いえ、仲間と」
「仲間?」
 困惑気味に問う医者に、ゼルガディスは言う。
「一緒に旅をしていまして」
「、、、、父親は?」
「いませんが?」
 きょとんとして答える。
 何故に父親のことなど聞くのだろうか?
 旅に父親がついてくるはずがないだろうに。
 ああ、子供なのに、と思っているのか。
 とゼルガディスが納得しかけた途端。
「こ、これは立ち入ったことを、、、すみません」
 と医者が謝ってくる。
「はあ?」
「いえ、いいんです。
  深くは聞きません。さぞやお辛いことがあったでしょう?」
 いやまあ、あったといえばあったけれども、、、、、
「お若いのに、、、難儀なことです。
      お子さんを二人も抱えて、、、、、」
「はあっ!!??」
 すっとんきょうな声をあげてしまう。
 どうやら目の前の医者は、ゼルガディスを二人の母親と勘違いしているらしい。
「い、いえ、俺、、、じゃなかった、私は母親では、、、、、」
 ない、と言おうとして、医者がそれを遮った。
「いいんです。どんな事情があろうとも。
       私には全く偏見はありませんから」
 だから違うんだってば。
「私はアシュレーと申します。
   アシュレー=オレイル。あなたは?」
「ゼ、、、、、」
 思わず本名を言いそうになり、慌ててゼルガディスは口を閉ざした。
「ゼ?」
「い、いえ、ルルです、、、、」
 ああ、またこの名前(涙)
 咄嗟に思いつく女の名前がリナ、アメリア、ルルしかないゼルガディス。
「ルルさんですか。どうぞ、何か悩みがおありでしたら、
    いつでもご相談にのりますので、何なりと、、、、、」
 ああ、この親切さが痛い、、、、、(涙)
「は、はあ、、、、どうも、、、、、」
 妙な迫力に押され、ゼルガディスは頬をひきつらせながらも頷いたのだった。








そして続く。

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7232<今回のツボ>『ピョコタン』って……(爆笑)kanna 9/1-09:41
記事番号7231へのコメント

amyさんは No.7231「女もつらいよ 第九話」で書きました。

どうも、投稿小説1に繁殖(浸食?)中のkannaです。第一話にしかレス付けられなくてごめんなさい(汗)。あといつもながらふざけたレスになると思いますので先に謝っておきます、ごめんなさい(おい)。

> ゼロスは座っていた椅子からピョコタンと飛び降りると、ゼルガディスに向かっ
>て言った。
ここで大爆笑しました(笑)。だってピョコタンだし(爆笑)。あとどこかで「ピョコタン」って名前を聞いた事があるような気が……。


>「私はアシュレーと申します。
>   アシュレー=オレイル。あなたは?」
>「ゼ、、、、、」
> 思わず本名を言いそうになり、慌ててゼルガディスは口を閉ざした。
>「ゼ?」
>「い、いえ、ルルです、、、、」
> ああ、またこの名前(涙)
> 咄嗟に思いつく女の名前がリナ、アメリア、ルルしかないゼルガディス。
哀れなゼルやん(笑)。不幸だからこそ面白いんですけど(鬼)。
はっ!ぜ、ゼルやん、その呪文はファイヤー・ボールじゃないか(汗)!?
わー!やめろ〜!私のコレクションに打ち込もうとするな〜(滝汗)!!(コレクション=スレイ関係の文庫)
って!ディグ・ボルトに変更してるし!わ〜!私のパソコンが〜!!

ヴァヂッ!(耳障りな音を立てて、画面、ブラックアウト)

根性で追伸(と言うか独り言)(笑):「ルル=グレイワーズ」ってなんとなく語呂が悪い気がする(笑)。

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7261お久しぶりです!amy E-mail 9/5-18:58
記事番号7232へのコメント

>どうも、投稿小説1に繁殖(浸食?)中のkannaです。第一話にしかレス付けられなくてごめんなさい(汗)。あといつもながらふざけたレスになると思いますので先に謝っておきます、ごめんなさい(おい)。
   お久しぶりです!
    レス、ありがとうございます!
  全然ふざけたレスじゃありませんよ。
    レスをいただけるだけで幸せなので♪

>> ゼロスは座っていた椅子からピョコタンと飛び降りると、ゼルガディスに向かっ
>>て言った。
>ここで大爆笑しました(笑)。だってピョコタンだし(爆笑)。あとどこかで「ピョコタン」って名前を聞いた事があるような気が……。
   可愛さを追求してみました(笑)
     名前、、、、ですか?
  、、、、、んー、、、、、すみません、分からないです。
    いましたっけ?


>>「私はアシュレーと申します。
>>   アシュレー=オレイル。あなたは?」
>>「ゼ、、、、、」
>> 思わず本名を言いそうになり、慌ててゼルガディスは口を閉ざした。
>>「ゼ?」
>>「い、いえ、ルルです、、、、」
>> ああ、またこの名前(涙)
>> 咄嗟に思いつく女の名前がリナ、アメリア、ルルしかないゼルガディス。
>哀れなゼルやん(笑)。不幸だからこそ面白いんですけど(鬼)。
>はっ!ぜ、ゼルやん、その呪文はファイヤー・ボールじゃないか(汗)!?
>わー!やめろ〜!私のコレクションに打ち込もうとするな〜(滝汗)!!(コレクション=スレイ関係の文庫)
>って!ディグ・ボルトに変更してるし!わ〜!私のパソコンが〜!!
>
>ヴァヂッ!(耳障りな音を立てて、画面、ブラックアウト)
   ああああ!!!!kannnaさんのパソが!!!!!
   なんてことするのさゼル!!!(衝撃音)ぐふう!!!

>根性で追伸(と言うか独り言)(笑):「ルル=グレイワーズ」ってなんとなく語呂が悪い気がする(笑)。
  根性をありがとう(笑)
    そうですね、語呂、悪そうです。
   どんな苗字なら丁度いいんでしょうね、、、、、。
 ルル=インバース。
 ルル=ガブリエフ。
 ルル=セイルーン。
 ルル=メタリオム。
      、、、、、、、全部合わない気がしてきた、、、、、、




      ではでわ

          amyより

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7265どうも!kanna 9/6-03:22
記事番号7261へのコメント

amyさんは No.7261「お久しぶりです!」で書きました。

どうも、カークドリンクでむせると滅茶苦茶喉が痛いのを身をもって体験したkannaです。しばらくパソの前でのたうち回ってました(涙)。

>   可愛さを追求してみました(笑)
>     名前、、、、ですか?
>  、、、、、んー、、、、、すみません、分からないです。
>    いましたっけ?
え〜と、ああ!「風来のシレン2(チュンソフト)」で似たのが!(注:これでも女です。)「ピコタン」って言うモンスターがいました。さすがニンテンドウ64、対象年齢が低い(笑)。

>
>>>「私はアシュレーと申します。
>>>   アシュレー=オレイル。あなたは?」
>>>「ゼ、、、、、」
>>> 思わず本名を言いそうになり、慌ててゼルガディスは口を閉ざした。
>>>「ゼ?」
>>>「い、いえ、ルルです、、、、」
>>> ああ、またこの名前(涙)
>>> 咄嗟に思いつく女の名前がリナ、アメリア、ルルしかないゼルガディス。
>>哀れなゼルやん(笑)。不幸だからこそ面白いんですけど(鬼)。
>>はっ!ぜ、ゼルやん、その呪文はファイヤー・ボールじゃないか(汗)!?
>>わー!やめろ〜!私のコレクションに打ち込もうとするな〜(滝汗)!!(コレクション=スレイ関係の文庫)
>>って!ディグ・ボルトに変更してるし!わ〜!私のパソコンが〜!!
>>
>>ヴァヂッ!(耳障りな音を立てて、画面、ブラックアウト)
>   ああああ!!!!kannnaさんのパソが!!!!!
>   なんてことするのさゼル!!!(衝撃音)ぐふう!!!
前はこのパソすぐに止まってたりしたんですが。
この頃はあまり止まりません。電気ショック療法!?(大笑)。
amyさん、大丈夫ですか?(汗)。

>>根性で追伸(と言うか独り言)(笑):「ルル=グレイワーズ」ってなんとなく語呂が悪い気がする(笑)。
>  根性をありがとう(笑)
>    そうですね、語呂、悪そうです。
>   どんな苗字なら丁度いいんでしょうね、、、、、。
> ルル=インバース。
> ルル=ガブリエフ。
> ルル=セイルーン。
> ルル=メタリオム。
>      、、、、、、、全部合わない気がしてきた、、、、、、
 ルル=ランザード。
 ルル=アシュフォード。
 ルル=コードウェル。
 ルル=シュレイカー。
 ルル=ブレイダー。
 ルル=メイルスター。
 ルル=マーティン。
 ルル=ヴァレンタイン。
 ルル=オレイル。
……ルル=ブルーリバー(作品違)。
 ルル=フェリア=ノクターン。
 ルル=フレイマー。
 ルル=ヴォルフィード。
 ルル=スターゲイザー。
………ルル・エバーラスティン(更に作品違)。
 ルル・リン。
 ボルカノ・ルル(まて)。
…………村岡ルル。(何の作品だ。しかも日本人)

……………キリがないのでこれくらいにします(笑)。
「アシュフォード」「シュレイカー」
「メイルスター」「ヴァレンタイン」
「フレイマー」はなんとなく似合ってました(笑)。

>      ではでわ
それでは。kannaでした。

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7262Re:女もつらいよ 第九話Lily 9/5-21:16
記事番号7231へのコメント

どうも!レス遅れました!!すいません!!!
落ちなきゃ良いけど…
なんか…モテモテですね…ゼル…いやルルちゃん。
いやー美人はつらっ!!んげふっ(どぶん)

 しばしお待ちを…

(ばしゃ)よっ!!(ジャンプ!)
ふう。
アシュレーさん!あんたは偉い!!(激違)
今後ともルルちゃんっ!!(ばしゃん!!)

 再びお待ちを…

よっこらしょ(ばしゃ)
ふぃ〜
ではこのルルちゃんとアシュレーさんの禁断の愛(←待テ)に期待しつつ。
今回はこれで。