◆−赤い糸 12 setting sun−早坂未森 (2001/9/12 22:22:23) No.7333 ┗赤い糸 13 wager−早坂未森 (2001/9/18 23:27:18) No.7359 ┗英語、それは私の天敵…(遠い目)−あんでぃ (2001/9/22 15:51:20) No.7378
7333 | 赤い糸 12 setting sun | 早坂未森 E-mail URL | 2001/9/12 22:22:23 |
どうも。 連続投稿最高記録突破中の未森です(死) かなりの間ストップしていた、「赤い糸」再起動です。 If… もしも、あのとき。 「ミディア=ウィルランドです」 ミディアと名乗った、シルヴィンの妹は、少し寂しげに、微笑んだ。 まだ10歳ほどの年だろうというのに、既に何かを悟ったような雰囲気を持っていた。 そんなミディアを、シルヴィンとガディルは、複雑な思いで見ていた。 赤い糸 12 setting sun 「リナ=インバースさん? あの、魔を滅する者【デモン・スレイヤー】!?」 姉と一緒にやってきた客人の正体を聞いて、ミディアは叫んだ。 その瞳は、夢見る少女よろしくキラキラと輝いている。 だが『あの』リナ=インバースと聞いて呼び捨てにしなかったあたり、育ちの良さがわかるかもしれない。 「そ・そんなたいしたモンじゃないんだけど…」 少し過剰なほどのミディアの反応に戸惑いながら、リナが呟く。 てっきり、『ドラまた』とか『ロバース・キラー』などの二つ名で知られているものと思っていたのだ。 リナが『魔を滅する者』として呼ばれるようになってから、一年も経ってはいない。 こんな辺境にまで、もう届いているとは思わなかった。 「あのっっ、よかったら、いろいろ話を聞かせてくれませんかっ!? わたし、すっごく憧れてたんですっ! 山を一つ消したって本当ですか!? 実は100歳超えているって本当ですか!? あと、それと、え〜っと……」 「あーミディア、落ち着け落ち着け」 テーブルの向こうから身を乗り出して喋る彼女を、ガディルがたしなめる。 『お行儀が悪い』とは一言も言っていないのだが、ミディアには十分通じたらしい。 「あ…っ、ご、ごめんなさい」 「い、いいのよそんな。ねぇ?」 顔を少し赤らめて言うミディアに、苦笑して隣のガウリイに振る。 その言葉に何を思ったのか、ガウリイはにこぱ♪と笑いながら言った。 「そうだぞ、リナなんかしょっちゅう…」 「ガウリイ、世界一周空の旅に行ってみたくない?(はぁと)」 「…すみませんオレが悪かった」 リナの言葉とともに掌に現れる光の球に、ガウリイは即座に謝った。 ちなみに世界一周空の旅とは増幅版竜破斬【ドラグ・スレイブ】でガウリイをお空にぶっ飛ばす、というものである。 ………成功するかどうかはわからないが。 そんなやり取りをする二人に、ゼルガディスとアメリアは完全に慣れた様子で、シルヴィンとガディルは『またか』という面持ちで、ミディアはきょとん、とした表情で見ていた。 二人のやりとりに慣れてきたあたり、シルヴィンとガディルはそろそろ危ないかもしれない。 「ま・まぁ、それはともかくリナさん達、今夜は泊まっていってくださいね? ―――お話は、明日ということで…」 その場を和ませようと、慌ててシルヴィンがそう言った。 その言葉に、リナたちは顔を見合わせた。 「え…まぁ、それは、構わないですけど…」 「よかった、それじゃあ部屋用意するわね。 屋敷の中いろいろ見ていって構いませんから―――それとミディア、あなたもいらっしゃい」 「はぁい」 ミディアは立ち上がり、姉の隣へ行く。シルヴィンが扉を開き、ミディアが先に部屋の外へと出る。 そして、パタンと扉が閉められた。 「………………」 なんとも居心地が悪い。 ガウリイはどうだか知らないが、他の三名はそう思っていた。 馬鹿でかい屋敷、整えられた豪華な家財。当主の娘、シルヴィンとミディア。そして、ガディル。 何故か庭の手入れをしている、この屋敷の一族の1人だという男性。 この屋敷のでかさからすれば、あと数名は一族の人間というのがいるのだろう。だが、屋敷の中は静まり返っている。 人がいる気配はするのだが、この屋敷一帯には異様な静けさが漂っていた。 そしてシルヴィンとミディア、ガディルの三人は何やら訳有りの様子だ。 これで居心地が悪くならないはずがない。 リナ達に『依頼』をしたあたりから、十分訳有りというのは判ってはいたのだが。 そんなリナ達をよそに、残されたガディルがふと、立ち上がり窓辺に立った。 ――彼のその翡翠の瞳は、何処か遠いところを見ている。 そして、ポツリと呟いた。 「…何事も無ければいいんだけどな…」 開け放した窓から、風が吹いた。 「へぇ〜、眺めいいのねぇっ♪」 「ホントですぅ♪」 リナとアメリアは、二人にあてがわれた部屋の窓から少し身を乗り出して、そこから見える風景を楽しんでいた。 その後ろには、シルヴィンが立っている。 「ホントにいいの? 二人一部屋で…他にも部屋はいっぱいあるから、遠慮しないでも」 窓辺できゃいきゃいと騒ぐ二人に、いささか苦笑した面持ちで言う。 「いいのよいいのよ♪ 家事とか当番制なんでしょ?部屋の掃除とか、少ないほうが楽じゃない」 「そーです! それに、こんないい眺め、一人で見るより二人で見たほうが感動も二倍です!」 「そーいうわけで、気にしなくてもいいわよ♪ それに、泊まらせ貰う立場だからね、あんまり手間とかかけさせたくないのよ」 「はっ!! リナさんが他人を気遣ってる!?」 「んっふっふっふ、アメリアぁ〜? 聞き捨てならないわねそれはどぉいう意味かしらぁあぁぁあぁぁああぁあ?」 「きゃーっ! ごめんなさい悪意はないんです悪気もないんですぅぅうっっ!」 「リ・リナさんっ、ストップストップストップっ!!」 怒りに任せてアメリアの首を絞めていたリナに、慌ててシルヴィンが止めにかかる。 リナの手が首から離れ、アメリアが苦しそうに肩で息をつく。 「…アメリア…、命拾いしたわね」 「う゛ぅ゛、ひどいですぅ…」 シルヴィンにおさえられたままの格好で、リナが呟く。 本当に命拾いしたかもしれない。 「にしても…」 シルヴィンに放してもらい、彼女を見て呟く。 「何かしら?」 「あなたって、ガディルにはして気にしないで、他の人になると気にするのね」 「ガディルは殺しても死なないもの」 いやにキッパリすっぱりハッキリと、シルヴィンが答える。 頭は違うが、そういうところは、ガディルはガウリイに似ているかもしれない。 視界の隅では、復活したアメリアが、荷物の整理に取り掛かっている。 「…綺麗ね」 窓の外を眺めて、シルヴィンが呟いた。 山のふもとに位置するこの屋敷からは、下のほうの風景がよく見渡せる。 夕陽の光に照らされて、木々が紅く染まっていた。 少し行ったところにある滝の、水の流れ落ちる音が、静かに響いている。 夕陽が、静かに地平線の彼方に沈もうとしていた。 -------------------------------------------------------------------------------- あとがきと言う名の駄文。 うーん。 嵐の前の静けさというか… 前より文章が上手くなったかな?うん。 まだシヴィンちゃんの口調が掴めない今日この頃…未熟者ですね(^^;; もう少しで掴めるかな。 さて、続き頑張るぞっと♪ …しかし、「赤い糸」と話の内容がかけ離れているような気がするのはあたしだけかしら… |
7359 | 赤い糸 13 wager | 早坂未森 E-mail URL | 2001/9/18 23:27:18 |
記事番号7333へのコメント ドドドドドドドド…… 滝の流れる音が、月明かりの中に静かに響く。 リナは独り、滝の流れ落ちる様を見ていた。日付も変わり、もう『明日』になっている。 昨夜は、食堂の一つで、シルヴィンの家族と食事をした。 二人の父親の、ウォルディ氏と、母親のシェリスさん。昨夜は彼女が一家の食事当番だったらしい。 そして、シルヴィンとミディア、ガディル。 多分この家の一族の人間ではないだろうガディルが一緒なのかはわからないが、聞かなかった。 ちなみに『食堂の一つ』というのは、何家族もいるため食堂がいくつもあるらしい。 もちろん、キッチンも。 だが幾つあるのかは、不明である。 どこかで、梟がほう、と鳴いた。 …カサ。 草を踏みしめる音が、響く。 「リナさん?」 赤い糸 13 wager 振り向くと、昨日の服のままのシルヴィンがそこにいた。 彼女の長い銀の髪が、月の光に反射する。 「…どうしたの?」 「…リナさんこそ」 沈黙が、辺りを支配する。 聞こえるのは滝の音と、梟の鳴き声。 「ねえ」 「…何?」 「隣…座ってもいいかしら」 「いいんじゃない?」 「…じゃあ、遠慮なく」 何が遠慮なのかはわからないが、そう言ってシルヴィンはリナの隣に座った。 二人が座っているのは滝から少し離れた、大きな岩の上だった。 コケもなく、汚れてもいなく。 女性二人が座りには適した大きさ。 時折少しだけ降りかかってくる、水の飛沫が心地よかった。 不安が、心を支配していた。 リナ達にここまで来てもらったのはいいのだが、まだ躊躇いがあった。 彼女達の噂は聞いてはいるが、それでも、躊躇ってしまう。 でも、リナ達なら。 「ねぇ、リナさん?」 「なに?」 この思いは、なんだろう。 「…『リナ』って…呼んでもいいかしら?」 リナの瞳が、驚きに大きく開かれた。 ―これは、一種の賭け。 今更賭けだなんて、往生際が悪いのかもしれない。 驚きに開かれた瞳が、ふいに優しく細められた。 「…いいわよ。 あたしも、『シルヴィン』て呼んでいいわよね?」 その言葉に、彼女の顔が一気に輝く。 「え…ええ、もちろんっ!」 ―これは、一種の賭け。 独りで勝手に、決めたもの。 『他人』のいない生活。 いるのは全て、『身内』の人間。 例外はただ一人、ガディルだけ。 特別に許された、あの指輪を探し出すという旅。 長いようで、短かった旅。 その中で、彼女達に会えた。 誰よりも輝いている彼女。 他の誰よりも生き生きとしている彼女達。 「―――……」 と、突然。 緊迫した表情で、リナが立ち上がった。 先ほどとは打って変わった、戦士の貌。 「リナ?」 いったい、どうした―――そう、問おうとして、やめる。 何も言わずに、自分も無言で立ち上がった。 ― 虫の声が、鳥の声がやんだ。 と、その時! っどごぉぉぉおおん! 「―――――!」 先ほどのものよりもはるかに大きい爆発音が響き、爆風が訪れる。 鳥達が騒ぎ出す。 静かな夜は、一転した。 爆風が止み、乱れた髪を直しながら、爆発のあった方角を確かめる。 確かめて、顔が、驚愕に引きつった。 「――――――ミディアっ、ガディル!」 「火炎球【ファイアー・ボール】」 っどごぉん! 放たれた光の球が、爆発する。 リナは走りかけていたシルヴィンと一緒に、地面に傾れこむようにして避けた。 どさっと音がして、二人が地面に倒れる。 「…った…」 シルヴィンが、小さく呟く。 二人の居た場所は岩ばかりで、僅かにコケがあるだけで、煙が立ち昇るだけだった。 リナはすぐさま身を起こし、目を凝らす。 立ち昇った煙が消え、現れたのは―――― 「― また会ったな。リナ=インバース」 あの時の、暗殺者――― -------------------------------------------------------------------------------- えへ♪ 予定では一つ目のヤマに入るはずだった13話でしたっ(滝汗) なぜか行かなかった・…何故?(知らん) 次こそは行くと思います。 というか、行かなければやばいでしょう(遠い目) そういえば、何時の間にか英語になっているサブタイトル。 ぢつは和英辞典でぱっぱっぱーと調べてコピー&テーストして貼り付けてます(死) 意味が違うとか、この場合はこっちのほうがいいとか、そういうのあったら教えてください(^^;;; んでは、誰かが読んでくださることを祈りつつ(笑) 未森でした。 |
7378 | 英語、それは私の天敵…(遠い目) | あんでぃ E-mail URL | 2001/9/22 15:51:20 |
記事番号7359へのコメント え〜人間にはひとつやふたつやみっつやよっつやいつつやむっつや・・・・・・以下略…弱点があるものでして、私で言うならば足が4本以上の生き物(待て)、ホタテ、雷父さん・・・・そして英語でしょうかね?(泣) …回りくどくて分かりにくいですね、ごめんなさい(汗) すみませんはっきり言います。英語私にはわーかりませんっ 中1からやり直せべいべーです(泣) というわけでこんにちは、タイトルの英語の意味を欠片も理解できていないあんでぃです(泣)←挨拶遅っ(汗) いつも音読していましたともvv みもさんの赤い糸vv 最初の展開(赤い糸のついて語り合う4人vv)からこうなる(指輪の事や依頼の事)とは全然予想してなかったので先の展開にドッキドキです♪ お屋敷の決まりみたいなものも気になりますし、もちろん指輪の事も気になりますvvガディルさんも気になりますし・・・・・あ゛〜〜〜!!!語り尽くせませんっ!! それにそれに暗殺者っ!!ああああああああっ大変ですっ!! 本当に何がどうなるか気になる展開っ!!次回を待て、ですかぁ?(泣) ♪このー木なんの木あんでぃの気になる木ー。 歌ってしまうくらいに先が気になっています〜(泣)しかし、壊れているのはあんでぃが風邪ひいて学校休んでるせいなのでしょうか?(寝ろよ) …文化祭だったのにやっちまいました(泣) などと悲しみに暮れつつ、次回を楽しみに待っています。あんでぃでした〜 |