◆−ONE PIECE捏造散文。−かずみ (2001/9/24 02:00:57) No.7387
 ┗はじめまして−一坪 (2001/9/25 04:45:54) No.7392


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7387ONE PIECE捏造散文。かずみ E-mail URL2001/9/24 02:00:57


 はじめまして。かずみともうします。

 3年ほど前にこちらを知って、以来ROMしていました。
 もちろんスレイめあてで来ていて、いまもスレイを愛しています。
 でもはじめての投稿はワンピ。しかも思いきり偽者。
 暗いし意味わからないし短いことだけが救いです。
 サンナミ……ナミサン? カップリングものではないですが、ふたりしか出ていないので。

 …………こころの広い方だけどうぞ〜〜〜〜〜〜






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 「もしも」





 たとえばゴーイングメリー号のキッチンで。
 ひとりでぼうっとしているサンジくんを、稀に見かけることがあった。
 所在なさげで、ひどく心細そうだった。

 あたしの気配にも視線にも気づかず、ただ呆然と。
 火のついた煙草が、指の間から無為に紫煙をのぼらせていた。
 全身の筋肉を弛緩させて、彼は彼だけの世界で物思いにふけっていた。
 宙の一点を見つめていたり、煙が漂う様子をうつろに眺めていたりした。

 あたしは、たとえば半開きになったキッチンの扉の外で、廊下の壁に寄りかかりながら、そんな彼をなんとなく見まもっていたりした。




 ……ひとりが苦手なんだと、いつか言っていた。
 静かなのがいやなんだよ、まず耳が痛くなって、次に頭も痛ェ。おかしくなっちまう。
 思いだしたくもねェことが浮かんで離れなかったり、どォッしようもねェこと考えてたりさ。
 ――だからヒマは嫌いだな。
 貧乏性っていうのかもな。だからこの船は俺に合ってるよ、あのクソゴムやらマリモ頭やら、メシ食わせろってうるせえだろ? 忙しいぜ、まったく。


 サンジくんは屈託なく笑って言ったんだっけ。
 どうしようもない寂しがりやだと思った。



 どんなに殺人的に忙しい船にも、時には静かな時間が流れることもある。短い休息が訪れる。そして彼はそれを持て余してしまう。
 スケジュールに空白ができることに、耐えられないらしかった。
 

 ひとりのキッチンで、死人のような顔をして、彼が何を考えているのかは測れない。興味もなかった。
 あたしは見ていた。もしかしたら泣くのではないかと思ったから。
 ただ見ていた。




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 ♪ もしもあなたが泣くのなら、抱いて慰めることもできるのに……
 
 読んでくださってありがとう!!

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7392はじめまして一坪 E-mail 2001/9/25 04:45:54
記事番号7387へのコメント

投稿ありがとうございましたー!


いいですねー。
サンジさんはボーっとしてるだけでカッコイイと思ってしまいます。
って、そーゆーコトじゃないですね。
干渉をせずにただ見守ってるってのもナミさんらしくてよかったです。


では、これからもよろしくお願いします。