◆−ココロノヤミ ―1― (ゼルアメ)−瑞希 (2001/10/3 23:28:41) No.7441
 ┣ココロノヤミ ―2― −瑞希 (2001/10/5 22:21:39) No.7446
 ┗ココロノヤミ ―3―−瑞希 (2001/10/6 21:01:54) No.7448
  ┗うきゅ−斉藤ぐみ (2001/10/7 08:59:32) No.7451
   ┗Re:うきゅ−瑞希 (2001/10/12 19:22:16) No.7490


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7441ココロノヤミ ―1― (ゼルアメ)瑞希 2001/10/3 23:28:41


懲りずにまたやって来ました瑞希です。
今回もゼルアメなのですが、ダーク?ものになる予定なので駄目な方は
読まないほうが懸命だと思います。
それと、ゼルガディスやアメリアの性格も違います(特にアメリアが)。
『こんなゼル(アメリア)は見たくない』と言う方もやめたほうが良いです。
長々と鬱陶しいことを書きましたが一応注意しましたので苦情等は一斉受け付けませんのでお願いします(笑)。
でわ、駄文ですが最後までお付き合いください…。

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  ココロノヤミ 


 ―1―
――聖王都セイルーン第2王女魔法都市ジテール王国の第3王子と婚約決定――
そんな噂を聞いたのは10日ほど前だろうか。
最初は、単なる噂だと思っていた。
だが、セイルーンに近づくにつれて単なる噂が真実だとわかったとき、自分の中で
何か大切なものが音をたてて崩れていくのを感じた。
―所詮、あいつにとって俺という存在は一時旅を共にした仲間程度にしか思われていなかったということか。そして、あの別れ際に言った言葉は偽りだったのか…。―
などと、とりとめもないことを考えているうちに夜が明けてしまい結局一睡もしないままセイルーンへ向けてまた歩きだした。
このまま順調に行けば真夜中にはセイルーンに着く筈である。
―あいつに会って俺はどうする気なんだ。あいつはセイルーンのお姫様で、俺はお尋ね者で合成獣、普通に考えれば側にいることも近づくことすら出来ない存在なんだぞ。ここは
潔くあきらめるのが筋っていうものだろ。―
と、理性では思うのだが、別のところでは自分以外の者に彼女が笑顔を向け、その身を預けている姿を想像するだけで、心の奥底から黒い炎が溢れ出てくるのを感じ、他人に奪われるぐらいなら彼女を殺してでも永遠に自分だけのものにしたいという独占欲が現れる。
気持ちの整理がつかぬままセイルーンについてしまい今、彼女の部屋のテラスに立っている。

暫く悩んだ据え彼女に会うために部屋に入ろうと扉に手を触れようとしたとき
「誰です!そこに居るのは!!」
声と共に勢いよくカーテンが開けられ4年前に別れたときより幾分成長した彼女―アメリア―が現れた。
アメリアは前に居る人物を見て表情を強張らせると身を翻して逃げようとした。が、すぐに捕まってしまう。
「!放しなさい!人を呼びますよ!!」
捕まれた右手を何とか振りほどこうともがくアメリアを無理やり引き寄せて耳元に顔を寄せ低く囁いた。
「…どうして…逃げようとするんだ…アメリア…。」
アメリアは一瞬ビクリと体を震わせたが前にもまして激しく抵抗し始めた。
「…アメリア、何故そんなに抵抗する…」
「い、嫌!!放して!放してよ!!だ、誰か!!」
「何故だ!答えろアメリア!!」
ゼルガディスはまだ抵抗するアメリアを押さえつけながら詰問する。だが暴れるだけで答えようとしないアメリアにもう一度詰問しようと開口したとたん部屋の外から複数の足音が聞こえてきた。
たぶん部屋に入るさいに割ったガラスの音でも聞きつけた警備兵達だろう。
「姫様!大丈夫ですか!」
「あっ…」
助けが来たと安堵するアメリアとは反対にゼルガディスは舌打ちするとアメリアを気絶させ肩に担ぎ上げてそのまま窓から翔風界で王宮を後にした。

                                 つづく
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あははは(汗)…続いてしまいました。
あと1〜2回ぐらいで終わるはずですので最後までお付き合いいただけたらとても
嬉しいです(笑)。




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7446ココロノヤミ ―2― 瑞希 2001/10/5 22:21:39
記事番号7441へのコメント

2話です。
予想と違うものになってきました。
ゼルガディスが鬼みたいになってしまった…。(ゼルファンの方すいません)
ではつづきをどうぞ…
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―2―
暫くレイ・ウイング翔風界で飛んでいたが、そろそろ夜が明け始め辺りが明るくなってきたので、どこか適当に隠れるところを探す。
すると遠くに洞窟らしき物が見えたのでとりあえずそこに入ることにした。
洞窟につくとそのまま奥の方へ行く。どれくらい歩いただろうか、遠くのほうから水音が聞こえてきたのでそちらに行ってみることにした。
「…ほぉ。」
思わず感嘆の声が漏れる。
そこはどこまでも蒼く澄んだ水をたたえている神秘的な地底湖だった。
もっと近づこうと足を踏み出したとき、
「…うっ、こ…こ…は…?」
アメリアが目を覚ました。
まだ、意識がはっきりしていないのかぼんやりとした表情でゼルガディスを見ているアメリアに
「…どうした?」
声をかける。
次第に意識がはっきりしてきたのか、アメリアは途端に顔色を変え逃れようとまた暴れだした。
それを見たゼルガディスは抱いていたアメリアを地面に落とした。
「きゃっ」
「ほら、放してやったぞ。」
「……。」
「どうした?放してほしかったのではないのか?」
くつくつと喉を震わせ笑うゼルガディスはまるで鼠をいたぶる猫のように残酷な表情をしている。
落とされたことで今まで呆然とゼルガディスを見上げていたアメリアはそれを見て怯え逃げようとするが、足が震えて上手く立てず、這うようにゼルガディスの側から離れようとする。
「逃げられると思っているのか?」
「嫌っ、来ないで!!」
逃げるアメリアをゆっくりと追い詰める。
「何故、婚約なんかした?それに…」
一度大きく息を吸い
「…それに俺のこと待っていてくれるんじゃなかったのか?」
「……。」
「…なんか言ったらどうだ?アメリア…」
ゼルガディスはアメリアを壁まで追い詰め、逃がさないように壁に両手を突きアメリアを囲んだ。そして、俯いてしまったアメリアの顎を掴み顔を上げた。
一方、無理やり顔を上げさせられたアメリアはゼルガディスを睨みつけるが直ぐに目線を外してしまう。
「どうした?俺の顔もまともに見れないのか?」
「……。」
「…答えろよ…」
「……。」
「…答えろって、言ってるだろ!!!」
業を煮やしたゼルガディスはアメリアを壁に叩きつけた。
「つっ…」
「…答える気になったか?」
平然とした態度で聞くゼルガディスにアメリアは目線を反らしたままポツリと
「……………………んです。」
「なんだって?」
聞こえなかったのかもう一度聞きなおす。
アメリアはそんなゼルガディスを睨みつけ
「寂しかったんです!!」
と叫ぶように言い、今まで溜め込んでいたものを吐き出すかのように一気に捲し上げてきた。
「この4年間、私がどんな思いをして待っていたと思っているんですか!!確かに待っていると私は言いました…でも!あなたは、便りの一つもくれなかったではないですか!どんなに待っても…」
アメリアは俯いてしまったが直ぐに顔を上げ
「そう、あなたの安否がわからず、どんなに私が心配をしたか解らないでしょう!あなたはいつもそう、自分のことばかり考えている!少しでも私のこと考えてくれたことがこの4年間にありましたか?ありませんよね?あったら連絡ぐらいするはずです。どうし…」
ゼルガディスは言い募るアメリアを遮り言う
「…考えてないだと…確かに連絡のひとつもしなくて悪かったかもしれない、それがどうして俺がお前のことを考えてないと言えるんだ?少なくとも俺はアメリア、お前のことをこの4年間片時も忘れたことなどない!
それにお前が婚約したと聞いて俺がどんな気持ちになったと思っているんだ?」
さっきの勢いはどこへやったのかとたんに大人しくなったアメリアは俯いてしまった。
「それは…」
「アメリア…さっき寂しかったからだといったな?」
「…はい…」
「どうして俺も同じ気持ちを感じていると思わなかった?俺も寂しかったんだ…。それに…4年も連絡しなかったのはもし一言でも思いを書いてしまったら気持ちを押さえられないと思ったからだ…。」
そう、連れ去ってしまいたい、そして自分だけのものにしてしまいたいと言う感情を押さえられなくなりそうでできなかった…。
だが、それも無駄に終わる。
現にこうしてアメリアを王宮から連れ去ってしまったから…
「……。」
「…さて…」
どうしたものか…このままアメリアを連れ去ってしまう…しかないか…
これからのことを考えているとアメリアがポツリと聞き捨てなら無いことを言ってきた。
                                  つづく

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まだ続きます(汗)
あと1回で終わる予定です。
こんな駄文ですが最後までお付き合いください。m(_ _)m

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7448ココロノヤミ ―3―瑞希 2001/10/6 21:01:54
記事番号7441へのコメント

最終話です。
なんだか悲惨なことになってきました。
よろしければ最後までお付き合いください。

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―3―
「…もう、終わりにしましょう…。」
「な、ん、だと?」
言われたことがすぐに理解が出来なかった。いや、理解したくなかった。
「…私達もう別れたほうが良いと思います。だってそうでしょう?お互いの気持ちにすれ違いがあるもの…。このままだとお互いにだめになります。だから…」
「だから、別れようというのか!そんなの認められるか!!」
そうだ、認めないし認められない!
アメリアは俺の目を見て
「…私にはもう婚約した方がいます。その方はとても優しいし、私のことをとても大切にしてくれます。そして私は…」
「やめろ!!」
これ以上言葉を聞きたくなくて怒号を上げる
「…その方を…」
「やめろといってる!!」
それでも続けようとするアメリアを止めようと今度は片手で首を絞めあげた。
「くっ…あ…」
「言うな!」
更に力をこめる。
それでもアメリアは続けようと声を絞り出す。
「…あ…い…し、てます…」
その言葉を聞いた俺は手から力が抜け目の前が真っ暗になるのを感じた。
ゲホッ、ゲホッ…
解放されたアメリアはしばらくは激しく咳き込んでいたが落ち着くと呆然と虚空を見つめているゼルガディスに目をやり一言
「…さようなら…。」
と言ってゼルガディスの元を離れ去ろうとする。
「…まてよ…」
その声で我に返った俺はアメリアの腕を掴み引き寄せ抱きしめる。
抵抗するアメリアの動きを封じ、耳元に顔を寄せ囁く
「…行かせるものか…お前は俺のものだ…誰にも渡さない…」
「はなっ…んっ…んん…」
これ以上言葉を言わさないように無理やり唇をふさいだ。
最初は抵抗していたアメリアだったが暫くすると大人しくなったのでいったん唇を解放した。
「…アメリア…」
もう一度口付けようと顔を寄せるとアメリアは顔を背け拒んだ。
その様子に逆上した俺はアメリアの服に手を掛け一気に引き裂いた。
「…!いやぁぁああ!!」




あれからどれぐらいの時間が経ったのか…。
身につけていた衣服をズタズタに引き裂かれ、体中に紅い花を散らしたアメリアを暫く見ていたが、気が付くと剣を手に取っていた。そして、鞘から抜き鋭く光る刃を見つめていたが、ふと、アメリアを見る、未だ意識を無くしたままだが意識を取り戻せばまた俺を拒絶するだろう…。そんなことは許さない、だったら…
徐にアメリアを抱き起こし口付ける。そして、手にした剣をアメリアの首筋に当て一気に引いた。
とたんに凄まじい勢いで血が噴出し、俺とアメリアを紅く染め上げる。
暫くその光景に目を奪われていたがふと、我に返りアメリアを見る。
アメリアは出血のショックからかすでに事切れていた。
無意識に笑いがこみ上げてくる…。

…これで…これでこいつは俺だけものだ…誰にも渡さない…渡してなるものか…

自らの血で紅く染まるアメリアに再び口付けをし、抱えあげると湖に向かって歩き出す。
そして、岸まで来るとアメリアをもう二度と離さないようにしっかりと抱き、愛しげに血で紅く染まった頬をなでる…
最後にもう一度口付けをし、ゆっくりと湖の中へと足を踏み入れた。

「………これでもう離れることはない……ここで永遠に二人で過ごそう……アメリア…………愛している……」


                                  END








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すいません、すいません、すいません!(平謝り…)
こんな駄文を読んでいただきありがとうございます。
最初はこんな予定ではなかったのです。もう少し穏便な終わり方だったはずなのに…自分の文才のなさがいまさらながら骨身にしみます。
次回にはこんなことないようにしたいです。(こいつは懲りない人間らしい…)
もしよろしければ感想などいただけるととても嬉しいです。







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7451うきゅ斉藤ぐみ 2001/10/7 08:59:32
記事番号7448へのコメント

はじめまして。駄文をことごとくここに投稿しているぐみです。 悲恋モノ、ダークものをいつも好き好んで書く、読んでいる私にとってとても素敵な作品を読ませてもらいました。でも、アメリアとゼルには幸せになってもらいたいもんです! これからも頑張ってください!またの作品を期待してまってます。

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7490Re:うきゅ瑞希 2001/10/12 19:22:16
記事番号7451へのコメント

はじめまして。こんばんは。
こんな駄文を読んでいただきありがとうございました。
斉藤ぐみさんの作品は前から読ませて頂いていて、とても素敵なお話が多いので
いつも新作がでるのを今か今かと待ち遠しく思ってます。
私も斉藤さんみたいな素敵な作品が書けたらいいのですがまだまだ修行が足りませんね。
また投稿するかもしれませんがその作品も読んでいただければ嬉しいです。
最後にレス遅くなってすいませんでした。