◆−初めまして(?)−流々るう (2002/5/3 19:11:17) No.8459 ┗雪−流々るう (2002/5/3 19:12:27) No.8460 ┗Re:雪−砂緒 (2002/5/4 09:19:45) No.8463 ┗ありがとうございます。−流々るう (2002/5/4 11:05:01) No.8464
8459 | 初めまして(?) | 流々るう URL | 2002/5/3 19:11:17 |
初めまして。かなり前に投稿をしたことがあるのですが、 諸事情によりネットが出来ないものでご無沙汰してました。 マイナーなカップリングで申し訳無いのですが、 ぜひぜひコメントをいただきたいと思っております。 よろしくお願いします。 ついでに、HPの方で連載をやっておりますので、そちらもよろしくです。 (↑CMなんぞしてすいません………。) |
8460 | 雪 | 流々るう URL | 2002/5/3 19:12:27 |
記事番号8459へのコメント 「う〜さぶっ。」 白い息を吐きながらリナは小さく呟いた。 周りを見渡すと眩しいくらいの銀世界。リナたちが昨日の夕方この町についたときは雪など降ってはいなかったのだが、朝になったらこのありさまだった。 「よりにもよってこんな日にじゃんけんで負けるなんて……」 言っても仕方がないのだが、言わずにはいられない。両手をこすり合わせながら足早に表通りを歩く。 リナたちがこの町にいるのは、ちょっとした依頼を受けたからだった。その内容は、この町の魔導師協会へ手紙を届けるというもの。依頼自体は至極簡単で、もともとこの町を通過する予定だったから引き受けたのだ。ただ、今朝になってこの雪景色を目の当たりにし面倒くさくなり、誰が行くかでじゃんけん勝負をした。当然言い出しっぺはリナで、「言い出しっぺは負ける」のお約束通りリナが負けたのだった。 「しかも何でこんな町外れに協会造ったのよぉぉぉ!」 寒さと負けた悔しさとで関係ないことに八つ当たりを始める。往来する人々が何事かと栗色の髪の少女を振り返った。 「それでは、失礼します。」 協会の人に頭を下げると、リナは協会を後にする。そして何を思ったか、リナは来た方とは違う道を選んで歩き出した。日が高くなってきたせいか、朝方よりは寒くない。それに、協会から眺める町が銀色に染まっていて、とても美しかったせいかもしれない。少し気持ちに余裕が出来ていた。 町の表通りを一本外れると、そこにはたくさんの民家が軒を並べていた。民家を抜けると、ちょっとした広場があった。中央には小さな噴水があり、雪が降らなければ人々の憩いの場になるのだろう。今、この広場で遊んでいるのは、寒さを知らない子ども達だけだった。どうやら雪合戦をしているらしい。噴水を挟んで小さな雪のボールが右に左にと飛び交っている。 リナは少し離れたところでその様子を見ていた。自分にもあんな時があったと、そんなに昔のことでもないのに懐かしく思う。 ふと目を奥に移すと、遠くから一人の少年が走ってくるのが見えた。少年は雪合戦をしているグループの仲間らしく、仲間の所に駆け寄ると必死に何かを話していた。少年が話し終わると、周りの子ども達が顔を見合わせ、困ったような怯えたような表情になった。 好奇心をそそられたリナは少年達に近づき、 「何かあったの?」 と、優しいお姉さんぶって話しける。顔には営業スマイルを忘れない。だが、少年達はただ困ったように顔を見合すだけで、誰も言葉を発しない。 「何か困っているなら、お姉さんに話してみない?力になるわよ。」 笑顔を崩さず一押ししてみる。 すると、一人が口を開いた。 「この広場の先に、今はもう使われていない神殿があるんだ。何の神様を祭っていたのかは知らないけど………そこに出るってウワサがあるんだ。で、こいつがその……見たって。」 リーダーなのだろう少年が、さっき走ってきた少年を指さした。さされた少年は落ち着きなく目を泳がせている。 「へぇ………面白そうね。ねぇ君、どんな幽霊だったの?」 それは神殿の中でじっと何かの像を見つめていたらしい。雪みたいに真っ白だったと少年は語った。 少年に場所を詳しく聞いたリナは、早速神殿の前に立っていた。周りを よく見れば、少年のものと思われる足跡ともう一つ明らかにサイズの違う足跡があった。 「なぁんだ。この分だと幽霊でもなんでもないわね。」 足跡があるということは、人間が出入りしたということ。期待を裏切られてつまらないと思いはしたものの、幽霊と間違われたその人物を見てみたいという衝動にかられた。 リナは気配を殺し、神殿の扉を開けた。左右に通路が広がっており、正面には壊れかけた扉が一枚あった。恐らくそこに例の像があるのだろうと見当をつけ、静かに歩み寄った。 そっと壊れかけた扉から中を覗くと、大きな何かの像が目に入った。神殿の屋根自体が壊れているようで、その像と床はうっすらと雪をかぶっていた。視線を移すと、そこには……… 「コソコソしてないで入ってきたらどうだ。」 ぶっきらぼうな声が響く。 普通の人なら驚くところなのだが、リナは顔色一つ変えず素直に声に従った。 「こんな所で何してんのよ、ゼル?」 ゼルはリナの声にゆっくり振り向りむいた。 「例の写本があるという情報を手に入れたんで来てみたんだが、ガセネタだった。」 つまらなそうに言い捨てると、リナのほうに歩み寄った。 「ああ、それでその何だかわからない像を眺めていたのね。」 ニヤニヤしながらリナは言う。 「何がおかしい。」 リナの表情にムッとした声で、ゼルが聞き返した。 「ちょっとね。」 しかし、どうして少年達はゼルガディスを幽霊と見間違えたのだろう。こんなにも強いオーラを放っている彼を。 「おい、いつまでそこにいるつもりだ。帰らんのか?」 ぼーっと考え事をしていたリナは、ゼルガディスの声にはっとなる。振り向くとすでにゼルガディスは出口に立っていた。 「ち、ちょっと待ってよ。」 リナは慌ててゼルガディスを追いかける。それを待たずにゼルガディスは扉を開けて、外へ踏み出した。 すぐに追いついたリナも扉を開ける。が、そこにあるはずのゼルガディスの姿が消えかかった。 「ゼルっっ!」 リナは悲鳴のような声を上げると、ゼルのマントの端を掴んで引っ張った。 「うわっ!」 ゼルガディスも突然のことに驚き、声を上げる。 「おいっ!急に引っ張るな!」 言われてリナは、ゼルガディスを見上げた。しっかりとその存在を確認すると、 「あ、よかった。」 と安堵のため息をつく。 何が何だかさっぱりわからないゼルガディスは訝しげにリナを見つめる。 「あ〜いや〜なんていうか………急に消えそうになったもんだから、つい……」 頭をぽりぽりと掻きながら、リナは説明した。 「俺の服が白いから、雪景色に同化して見にくかっただけじゃないのか?」 「あ、あ〜そうね。なるほど。」 ゼルガディスの説明に一応頷きはしたものの、リナはそれだけではないような気がした。そう、思い出してみれば、時々あったのだ。彼が突然消えてしまいそうに感じることが。いつもは強いオーラを放っているが、時々極端にそれが弱くなることがあった。理由はわからない。わかったからってどうなるわけでもない。あまり深くは考えないことにしようとリナは思う。そして、少年達が彼を幽霊と見間違えた理由がわかった気がした。 「いー加減マントを放してくれないか。」 ゼルガディスが言う。 マントを放したらまた消えてしまうかもしれない。そんな不安を心の隅にひっかけたまま、リナはいつもの笑顔で言い放った。 「いーじゃない。さ、帰りましょ。」 ゼルガディスの言葉を無視して、リナは歩き出した。みんなの待つ宿屋に向かって―――――――― 終わり |
8463 | Re:雪 | 砂緒 | 2002/5/4 09:19:45 |
記事番号8460へのコメント こんにちは、はじめまして。砂緒と申します。 最初、ツリーのタイトル見てびっくりしました。 「"初めまして"って・・・このひとの名前見たことあるよーな・・・」 まさか同姓同名か!?とか思ったりしました(笑) でも、気のせいとかじゃなくてよかったです。 お話も楽しく読ませていただきました。 しっかし、リナは宿屋までゼルのマントを引っ張って帰ったんでしょーか(笑) その光景を想像して、ひとりパソコンの前で楽しんでました。 ところで、ゼルリナってそんなにマイナーなんですか? わたしは何でも読むひとなので、そんなに意識したことなかったんですけど。 ではでは、砂緒でした。 |
8464 | ありがとうございます。 | 流々るう URL | 2002/5/4 11:05:01 |
記事番号8463へのコメント あいやぁ〜。 まだ、私の名前を覚えていてくれた人がいたとわ驚きです。 でもなんだかうれしいです。 >ゼルリナってそんなにマイナーなんですか? マイナーだと私は勝手に思っているんですけども。 だって、ほとんどの方がゼルアメでしょう。 ↑勝手な思いこみ!? 今後も出きる限り投稿に来たいと思うので、よろしくお願いします。 |