◆−題名のない夜。−びぎなーいっく。 (2002/5/23 16:46:11) No.8534
 ┗題名のない夜。(続き)−びぎなーいっく。 (2002/5/23 17:26:58) No.8535
  ┗後書きという名の言い訳。(撲殺)−びぎなーいっく。 (2002/5/23 17:35:21) No.8536


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8534題名のない夜。びぎなーいっく。 2002/5/23 16:46:11


えーっと、初めましての方、初めましてです。
普段は閲覧専門的、テストとかがやばくなると出没するいっくと申します。(爆)
ふっと思いついたもので…カップリングがあるんだかないんだかよくわからん物です。(爆)
シリアスだったらいいなぁとか思います。たぶん。
あー…レポート地獄の中、何をしてるんでしょう私は。(爆)
えと、その、とりあえず読んでいただけると幸いです。(^^;

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彼女は光。
 血塗られた世界にいる自分を導く、光。
  ただ触れたくて、少しでも近づきたくて。

彼女は光。
 儚くも強く輝き何よりも護りたいと思う、光。
  ただ護りたくて、誰のものにもしたくなくて。

彼女は光。
 捕らわれることのない自由を持つ、光。
  ただ側にいたくて、なによりも憧れて。 

彼女は光。
 自分を否定する者でありながら惹きつけてやまない、光。
  ただ手に入れたくて、誰からも奪いたくて。

『題名のない夜』

「ここらの盗賊はお前があらかたつぶしたはずだが?」
新月−空に光るのは星のみ。人々はもう眠りにつき幸せな明日を夢見ている、そんな時間。
夜の森で唐突に後ろからかかった声に彼女は少し驚いたようだった。
「何?いきなり・・・。」
彼女−リナ−はゆっくりと振り向く。
「トイレから部屋に帰る途中お前さんが宿から出ていくのが見えたんだ。」
「?・・・それで?・・・それとあたしが盗賊をあらかたつぶしたのと何の関係があるのよ。」
暗闇にも関わらず互いの表情がわかるのは長く共に闘ってきた仲間だからだろうか。
「ここらの盗賊はもうあらかたつぶし終わった、なのにリナ=インバースが夜中に宿屋を抜け出している、
これにはどんな理由があるのかと思ってな。好奇心だよ。」
ふっと、揶揄を含んだ笑みを浮かべた彼に彼女は憮然とした表情を向ける。
「あんた、あたしに喧嘩売ってんの?・・・あのねぇ、あたしだってたまには
ちょっぴしおセンチになって夜の散歩のひとつもするわよ。」
彼の笑みがさらに意地の悪いものになる。
「ほぉ〜・・・おセンチねぇ・・・お前にそんな感情があったとはな、魔導師協会に世界的発見だと報告でもするかな?」
にやりと、冗談交じりの口調。
「〜〜っあんたねぇっ・・・」
「眠れないのか?」
今にもつかみかかろうとしていた彼女の動きが、止まる。
「・・・図星、といったところだな。」

ため息をつき彼女は彼に背を向けゆっくりと歩き出す。
彼は彼女について行きながらゆっくりと話す。
「俺は、・・・たいしたことはできん・・・が、悩みがあるんなら聞くぐらいはできる。」
彼女はうつむき、何も言わない。
「・・・ま、解決策も出せんだろうし、俺じゃ役不足かもしれんが。」
「そんなんじゃ、ないのよ。」
ふと彼女は足を止めた。視界が唐突に開け、そこには夜の湖が広がっている。
「あたしさぁ、今幸せなのよ。ふところあったかいし〜、宿のご飯は美味しいし〜、」
「をい・・・」
「大切な仲間も側にいるし・・・ね。」
彼女は彼に背を向けたままだった。
「だけどね、それって許されることなのかなって思うのよ。」
すとんっと彼女は湖の縁に腰掛けた。
「許される?」
彼はいぶかしげな表情を浮かべる。
何よりも強く生きる彼女には「許し」なんて必要のないものだと彼は思っていたから。
「あたしは・・・人(ヒト)−生を望むモノ−として許されないことをしたわ・・・混沌の召還・・・
勝手な判断で世界を滅ぼすところだった。」

それは彼女があまりにも強すぎたから起きたこと。
世界よりも大切な人を選んでしまった彼女。でもそんな彼女を誰が責められるというのだろう。

「あれは、お前の所為じゃない。あの判断は、誰も責めることなんてできない。」
「・・・そうかもしれない。だけど正当化はできない。あたしは生命(いのち)に逆らったんだから・・・。」
夜の湖はただ黒々と広がるのみ。新月である今夜は月の光を反射した水面がきらきらと輝くこともない。
それでも、湖をわたる風は優しく気持ちがいい。
「・・・あたしね、無茶するあたしにあきれながらそれでも受け止めてくれる今の仲間が、
本当に大切なの。でも・・・・・・あたしは魔族に狙われている。それこそいっつも・・・ね。」
それは彼女の宿命。強大すぎる力は彼女を縛り付ける。
「これからだって・・・そうだと思う。あたしは、・・・あたしは自分の選んだ人生だもの
絶えず危険にさらされていようと、何処でとぎれようとあたしはきっと受け止めることができる。」

それは彼女の強さ。
いつだって彼女は後悔しないよう精一杯に生きている。
だからこそ彼女は誰よりも強く、眩しく、美しい。

「でも、あんたたちは違う。わかってるのよ!あんたたちの人生はあんたたちのもので、あたしが!
・・・あたしが自分の勝手で危険にさらしたり、とぎれさしたりなんてしていいもんじゃないっ・・・て。」
彼は何も言えなかった。何かを言っていいとも思えなかった。
「でも・・・あたしは甘えてんの。あんたたちの優しさに。少しでも側にいて欲しいと願って。
ずるいって、ちゃんとわかってるのに。・・・・あ〜あ、リナ=インバースともあろうものが
仲間がいなくなることにこんなに怯えるほど弱くなるなんて、ね?」
振り返った彼女の笑顔は自嘲気味で、それはどこか悲しくて、見ていることも辛くて。
けれど、彼は今彼女が自分にそんな顔を向けてくれていることが何故か嬉しかった。
めったに吐かない彼女の弱音がなんだか心地よかった。

それは認められた距離。彼女に仲間として、信頼できるモノとして認められた者のみが得られる。
どんな立派な地位より名誉より、何よりも誇らしいこの距離。

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続けてみました。(をい)
どーしましょう。(聞くなよ)
では次もお会いできると嬉しいです。あぁ!み、見捨てないでおくんなまし!(涙)

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8535題名のない夜。(続き)びぎなーいっく。 2002/5/23 17:26:58
記事番号8534へのコメント

のぉ!ま、前に前編ってつけるの忘れてました。なので、単に「続き」とか、つけてみました。(をい)
んっと、思いの外長くなったのはどうしてでしょう?後編です。(爆)
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「全く、わかってないな・・・。」
彼は苦笑混じりのため息をつき、少しあきれた様子だ。
「何がよ?」
その態度がプライドの高い彼女のカンに障る。
ふと、彼の顔が真顔に戻る。
「俺たちはそんなに弱いか?」
その言葉に彼女はややとまどいつつも答える。
「弱くはないわ・・けどアレは弱いとか強いとか言う問題じゃ・・・。」
彼は反論しようとした彼女を軽く手で制す。
「そうじゃない。アレや魔族と比較して考えれば俺たちは・・・弱い。
少なくとも戦闘能力でいけば俺とアメリアじゃ魔族相手にゃ役不足だ。足手まといにすらなりかねん。」

それは真実。いくら彼等が世間的に見て強かろうと、一流の腕を持っていようと。
彼女の背負うモノはその比ではないのだ。

「そんなこと無いわ。あたしはあんたたちに何度も助けられてる。」
「・・・そりゃどうも。それはともかく…俺が言ってるのは心の問題だ。」
「心?」
わけがわからないといった風に彼女は首を傾げる。
「そう、心。・・・お前が心配しなくとも俺たちは自分たちの道ぐらい自分たちで決められるってことさ。」
やはり彼女にはよくわからないようだった。
「つまり俺たちは自分の道ぐらい自分で決められる。仮に、もし仮にお前が何とか引き留めようとしたとしても、
俺たちがお前から離れると言えば俺たちは勝手に離れて行けるってことさ。」
「その・・・通りよ。あんたたちの人生はあんたたちのモノだもの。」
あくまでまっすぐ答える彼女。少し不安そうに見えるのは気のせいだろうか?
「だから・・・」
風が吹く。さわさわと辺りの森が揺れて。それはまるで彼女を飲み込んでしまいそうで。
彼女は恐かったのかもしれない。大切なモノがいつか離れていってしまうのではないかと。

彼が彼女に初めて出会ったとき、彼女とは敵同士だった。
強い女だと思った。少女の姿をしながら、雌豹の心と頭脳を持つ。彼は彼女を強い女だと思った。
コピーレゾと闘ったときも、ザナッファーと闘ったときも、彼女は強かった。
血塗られた自分とは全く違う世界にいて、闇のすべてを跳ね返してしまう強さを持つと思った。
ただ竜達の峰で、彼女が大切な人を奪われたあの時。
彼は初めて彼女の弱さを知った。彼女が一人の人間であることを知った。
一人の人間でありながら、一人の人間には抱えきれないモノを抱えていることを知った。
そして、彼女が決して光の中だけを歩んできたわけではないこと、彼女の内に闇が秘められていることを知った。
そしてそれでも彼女はやはり強いのだと思った。

「でも俺たちはお前から離れない。旦那も俺もアメリアも。誰一人としてお前から離れようとはしていないだろ?
いいか?旦那は自称保護者なんて言ってるが、お前もいい加減保護者の必要な年じゃない。
やめようと思えばそんなのいつでもやめられる。
アメリアは正義を広めるだかなんだか言っちゃあいるがそれだってお前の側じゃなきゃできないってことじゃない。
俺だってな・・・やっかいごとがお前に集まるからとは言ってるが、死ねばもともこもない。
何も死の危険を冒してお前の側にいなくても他に情報収集の方法がないわけじゃない。」
彼女は黙って聞いている。
「現にお前に会う前はそうやって生きてきたんだ、俺たちは。
けど誰一人離れようとはしないだろ?どんな敵が来ても一緒に闘おうとするだろ?
お前から離れることは不可能じゃない。だが・・・だが俺たちはあえてそれをしないんだ。
今の仲間が気に入ってるのは、この暖かさを大切に思うのは・・・・・・お前だけじゃない。」
さすがに自分の言葉が恥ずかしくなってきたのだろう。彼はくるりと彼女に背を向ける。
耳は・・・赤紫だ。
「俺は今の仲間を大切だと、失いたくないと思う。そしてその仲間ってのには・・・お前が、不可欠なんだよ。
あいつらもそう思っていると俺は思う。」
彼がちらりと彼女の方の様子をうかがうと、彼女の表情からあの不安は消えていた。
少し安心して彼は続ける。
「お前が望んで俺たちといるように、俺たちも望んでお前といるんだよ。
・・・それとな、俺たちは全員自分勝手なんだ。たとえお前が嫌がろうと、
ここにいたいと思う限り俺たちはお前のそばを離れたりはしないだろうよ。つまり・・・。」
「つまり・・・?」
「・・・つまり、まぁ、心配無用ってことだ。」
彼女には今ひとつ納得できなかったようで、丸め込まれた子供のような表情をしている。
「お前がお前である限り、たとえ共に旅できなくなったとしても、何かとんでもないことがあって
バラバラになったとしても。俺は・・・みんなも、お前のことを探すだろうし、思い続ける。」
「あたしが・・・あたしである限り?」
「ああ。自分勝手だがな。」
彼女はあきれた表情を浮かべていた。けれど・・・幸せそうだった。
冷たい風。月はもう沈み始めている。あと3〜4時間もすれば空が白み始めるだろうか?

「ぷっ、ぷぷぷ・・・あっはっはっはっ・・・!」
「?」
いきなり笑い出した彼女に彼は戸惑い振り向く。
「はははは・・・自分勝手は、まあ、お互い様だし・・・あはは・・・そっか、そうよね・・・心配無用・・・か!」
「・・・ああ。」
彼女の瞳は潤んでいた。けれど、決して先ほどまでの寂しさやはかなさなど無く、いつも通りの力強い笑顔。
それは光そのもの。
「さてと、俺はそろそろ宿に帰る。少々・・・散歩が長すぎたようだ。」
彼の口調はぶっきらぼうで・・・優しい。
「あぁそうだ、さっき弱くなったとかなんとか言ってたが俺はそんなことはないと思う。
失うことに怯えるってことはつまり守りたいものができたって事だ。
守りたいものがある時、人ってのは強くなれるモンらしい。少なくとも俺は、強くなったと思ってる。」
そう言って彼はさっさと宿の方へ歩いていってしまった。

ー彼の守りたいものは、かけがえのない仲間。かけがえのないヒト。
ー彼の得たものは守りたさ故に生まれる強さ。
それは・・・彼女と出会ったからこそ得られたのだと。
彼はそのことを誇りに思っている。

「おやすみ!」
彼女の声に彼は背を向けたまま、右手を挙げて答えた。
だからわからない。彼女の小さな声に、彼が気がついていたかどうかは。

「・・・・・ありがとね。」

そして彼女は力強く歩き出す。何より守りたいものが待つ所へ。安らげる場所へ。
「寝不足は美容の大敵だしね!」
彼女らしい言い訳を誰に言うともなく呟いて。

                     …*…

「全く、余計なことしてくれますよ。こちらは隙あらば闇に引き込もうとしてるのに。」 
  それでも・・・・
「光を放つ彼女こそ美しい」
         −−−闇が囁いた。

************************************
うむ。ばっちり意味不明ですな!(をい)
一応これで終わりです。ふはははは・・・・ごめんなさい。
言い訳はこの後します。(涙)

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8536後書きという名の言い訳。(撲殺)びぎなーいっく。 2002/5/23 17:35:21
記事番号8535へのコメント

地面に額をこすりつけ・・・世界中に謝ります。

ごぉぉ〜めぇぇ〜ん〜なぁぁ〜さぁぁ〜いぃぃぃ!!!!

一通り錯乱いたしました。おはこんばんちはのいっくでございます。

いやぁ、なんていうか・・・何が言いたいねん?的な駄文でしたね・・・。
特に最後の数行。いらないだろこれ。(…趣味です。ごめんなさい。(撲殺))
これ実はずぅっと前に書いたものなんですが、どーっしても載っけさせていただきたくて・・・
切腹モノですな。あっはっは・・・(涙)←壊れている
時間的には本編第一部終了後くらい・・・でしょうか?(聞くなよ)
っていうか、こんな弱気なのリナさんじゃないです。(涙)
とりあえずここまで読んでくださった方(いらっしゃったらですが)
ほんっとうに有り難うございました。m(_ _)m

ではでは。(^^)