◆−青よりも蒼しもの(ゼルアメ)−蒼井さくや (2002/5/25 09:52:40) No.8542 ┣アメリア行っけぇvでも堕ちちゃいや。−ザズルア=ジャズルフィードゥ (2002/5/25 10:03:13) No.8543 ┃┗はじめまして−蒼井さくや (2002/5/25 13:02:29) No.8544 ┣青よりも蒼しもの(ゼルアメ)−蒼井さくや (2002/5/25 13:39:20) No.8545 ┗青よりも蒼しもの(ゼルアメ)−蒼井さくや (2002/5/26 21:03:47) No.8547 ┣Re:青よりも蒼しもの(ゼルアメ)−らん (2002/5/26 21:40:14) No.8548 ┃┗はじめまして!−蒼井さくや (2002/5/28 10:25:52) No.8550 ┣青よりも蒼しもの(ゼルアメ)−蒼井さくや (2002/5/28 11:35:57) No.8551 ┃┗はじめまして−Tsubasa (2002/5/29 23:28:42) No.8557 ┣青よりも蒼しもの(ゼルアメ)−蒼井さくや (2002/6/2 23:00:02) No.8564 ┣青よりも蒼しもの(ゼルアメ)−蒼井さくや (2002/6/4 11:26:58) No.8569 ┗青よりも蒼しもの(ゼルアメ)−蒼井さくや (2002/6/11 11:34:32) No.8578
8542 | 青よりも蒼しもの(ゼルアメ) | 蒼井さくや | 2002/5/25 09:52:40 |
ーー青い青い空が俺を射抜く。 静かで何も無い。 俺は・・・ 誰だ? 天使が・・・こっちを見ている。 何故、そんな悲しそうな顔をする? 翼が空のように青い。 彼女は翼をはためかせる。 ーーどこに行く気なんだ? 俺を置いていくのか? 彼女は答えず、ただ見つめるばかり。 青い翼が蒼くなる。 彼女は涙を一滴流した。 ーーなぜ泣く? 説いても彼女は答えず、空を舞う。 彼女はその時はじめて口を動かした。 『ご・・・さ・。・・が・・・さ・。や・・・ま・・な・・。』 ーー何??聞こえない! もう一度言ってくれ! 彼女は彼の言葉を聞かず、そのまま飛んでいく。 青い青い空へ・・・ ちゅん・・・ すずめの泣く声がする。 ーースズメ?? そう思ったとたん彼の意識は覚醒した。 叫び声とともに・・・ 「っあぁぁぁぁ!!!」 「おきた?ゼル?」 彼、ゼル=ブラッディは彼の親友的存在のリナ=イクスオーレに起こされた。 「毎度毎度!起こすなら普通に起こしてくれ!リナ!」 リナはいまゼルの上に乗っている。 そしてもう一匹。 「だってゼルったら、普通に起こしても起きないんだもの。ねーガウリイ。」 「ワン。」 リナの言葉に同意したのはゼルの上に乗っているゴールデンレトリバーのガウリイ。 「わかったから退いてくれ。」 「はいはい。朝ご飯にしよ。お腹すいちゃった。」 リナはそう言うと、ゼルから降りガウリイを連れてリビングに行った。 「ったく。」 ゼルは前髪を掻き上げて、夢の中の彼女を思った。 「誰なんだ?おまえは・・・?」 その呟きとともに、ドアからガウリイの顔が覗いた。 「くぅん??」 「わかった。今行くから、リビングで待ってろ。」 「ワン。」 ひと吠え吠えて、リビングに戻るガウリイ。 「天使か・・・」 「ありゃりゃ。『夢』を見始めましたね。ゼルガディスさん・・・いえ・・・いまはゼル=ブラッディさんでしたね。」 暗闇の中で声がする。 「言ったでしょ?彼は貴方のこと思い出していません。それでも会いますか?」 暗闇の中にいる誰かに声をかける。 その誰かは少し戸惑ってうなずいた。 「あと、今は見てのとうりリナさんの恋人でもあります。それでも?」 誰かは震えておるが、何とかうなずく。 「いいでしょう。」 声の持ち主は指を一振する。 誰かは首、両腕、胸元にアミュレットがつけられる。 「わかってますよね?それがなんなのか。」 誰かはうなずいた。 そのアミュレットは紅い宝石がついている。 誰かの瞳も蒼から紅へ変わっていく。 「では、いってらっしゃい。堕天使アメリアさん。」 声はそう言うとにやりと笑った。 ++++++++++続く+++++++++++ こんにちは。 はじめまして。 蒼井さくやです。 読む方に徹していたのですが、最近ゼルアメが少なくなっているので書いてみました。 分けわかんなくてすいませんーー;; では、又図々しいけど書きに来ます。 それでは |
8543 | アメリア行っけぇvでも堕ちちゃいや。 | ザズルア=ジャズルフィードゥ | 2002/5/25 10:03:13 |
記事番号8542へのコメント どうも、初めまして。 今回の話を読み終えたとき、↑のタイトルと同じ言葉が頭によぎりました。 ・・・いや、だからどうと言うわけではありませんが。 蒼・・・、あたしの好きな色ですvゼルアメの色だしねv多分(ぇ) それでは、アメリアがリナとゼルの仲を引き裂いてくれる事を願って。(やめれ自分) byザズルア=ジャズルフィードゥ |
8544 | はじめまして | 蒼井さくや | 2002/5/25 13:02:29 |
記事番号8543へのコメント ザズルア=ジャズルフィードゥさんは No.8543「アメリア行っけぇvでも堕ちちゃいや。」で書きました。 > >どうも、初めまして。 こちらこそはじめまして! >今回の話を読み終えたとき、↑のタイトルと同じ言葉が頭によぎりました。 >・・・いや、だからどうと言うわけではありませんが。 すいません;;アメリア好きなのにおとしちゃいました。(死) >蒼・・・、あたしの好きな色ですvゼルアメの色だしねv多分(ぇ) 蒼私も好きです! ゼルアメ色はシルバー何ですけどね。 >それでは、アメリアがリナとゼルの仲を引き裂いてくれる事を願って。(やめれ自分) それは、今後のアメリアの動きに期待してやってください。 では。 |
8545 | 青よりも蒼しもの(ゼルアメ) | 蒼井さくや | 2002/5/25 13:39:20 |
記事番号8542へのコメント 「きゃうわう!!」 「ちょっとガウリイ!それはあんたには味濃すぎっ!!」 リナが、ガウリイのほおばった肉を取り上げる。 その光景を見つつ、ゼルはコーヒーをすする。 「朝からよくやるよ。」 「何か言った?!」 「いや・・・」 「そうだ。今日こそは付き合ってくれるんでしょーね!」 「?」 ゼルはリナにいわれ何を言ってるか分からない顔をする。 「っだぁぁぁ!忘れたの?!!あんたも、ガウリイ並みになっちゃったわけ!??」 「俺は、犬並みかっ!??」 「あの約束覚えてないんだもん。当たり前でしょ!」 リナが、腕をを組む。 ゼルはコーヒーカップを机に置き言った。 「忘れたのは悪かった。何を約束したんだ?」 ゼルは、素直に頭を下げた。 リナも、それを見て機嫌が直ったようだ。 「わかった!教えてあげる!今日は貴方と私がこの家に住んで一年たつのよ!!」 ゼルは「ああ、そうか」という顔をした。 「お祝いするんだろ?みんな引き連れて。」 「良く分かったじゃない!」 笑顔になったリナの顔にもう一つ影が浮かんだ。 良く見えなかったがおかっぱのような・・・黒髪??? そう思って、少しぼんやりしていたら、リナが近づいてきて額に手をやった。 「どうした??風邪でも引いた?」 リナが心配そうに覗き込んでいる。 「いや・・・」 そういったとたん今度は声が聞こえた。 『ご・・・さ・。や・・く・・・なく・・』 「??!!」 「どうしたの?ほんとに。今日のお祝い辞めとく?」 悲しそうにつぶやくリナを見てゼルは頭を振り今の幻覚・幻聴を振り払った。 「平気だ。買い出しに行くんだろ?ついてってやるよ。」 リナにまた、元気が戻ったようだった。 「・・?・・・・・・・?」 青い空に浮かぶ一人の堕天使。 堕天使の刻印である胸の右上に黒い十字が刻まれている。 「・・?」 声が出ないのか。 口を開くだけの少女は、人を探していた。 懐かしい愛しい彼を・・・ 「・・?・・・・・・・?」 少女は手を組み胸の前に持ってきて精神を集中し、彼の居所を探し出す。 彼女ははっとしたように顔を上げ、ある一点を見た。 この世界の「日本」の東京という所に彼は居る・・・。 堕天使は堕ちているとは思えない奇麗な葵羽を伸ばし飛んだ。 彼に逢うために・・・。 「これで全部か?」 「そうね。」 池袋にあるサンシャイ●での買い物を済ませた二人は外に出て、車に乗り込んだ。 家へと帰る途中だった。 後もう少しという所で・・・ 空が・・・ 紅く・・・ そまり・・・ 一筋の光がゼル達の車に直撃した。 「!!!!!!」 「!!!」 二人とも声にならない声を上げ、瞳をつぶった。 お互いの手を握り締めて・・・・。 「!!!!!!っっっっっっっっっ!!!」 さっきの堕天使が猛スピードで飛んできた。 悲鳴を上げながら近づいてくる。 「バルスウォール!!!」 堕天使が、この地球に来てはじめて言った言葉だった。 その言葉は大気の精霊達を呼び覚まし力とする「呪文」 彼女の世界の言葉だった。 その言葉で精霊達は、ゼルとリナを紅い光から守った。 ++++続き+++++++++ |
8547 | 青よりも蒼しもの(ゼルアメ) | 蒼井さくや | 2002/5/26 21:03:47 |
記事番号8542へのコメント 前のやつ中途半端に終わってしまいました(汗) 授業が終わってしまったので(は?) では続きです! ++++++++++++++++++++++++++++++++++ 「っっ…あ…っリナ!!」 ゼルが気がついたらしく目をあけてリナの無事を確認する。 「っん…ゼル?」 リナはどうやら無事なようだ。 ほっと息をついたゼル。 「??」 車の前に、人が立っている。 ――翼?? よく見ると葵翼を背中から生やしているいわゆる… 「天使…?」 ゼルがぽつりと言った。 短い黒髪に、瞳はリナと同じく燃えるような緋色。 簡素なワンピースを着ている。 胸元には黒い十字架。 ゼルは車から降り、天使に近づく。 「・・・・・・・?」 天使は、ゼルを見るなり嬉しそうに何かを言った。 だが、ゼルには何を言っているか分からない。 ゼルは一応この世界の一通りの言葉はわかる。 言葉がわからないということは… ――本当に天使なのか? ゼルは天使に手を伸ばした。 天使は嬉しそうに、手を伸ばしゼルの手を握る。 きぃぃぃぃぃぃんっっ!!! 「っ!!!!!!」 天使と手をつないだら、映像が頭に入りこもうとする。 ゼルはその映像を見ようとした。 『すまん…守れなかった……』 ――俺?? 『そんな事無いです…やっと私達は1つになれるんですね…』 ――誰だ? ゼルの目の前には倒れている男女が居た。 男女の周りには血の海が出来ている。 ――知っている?この男は…俺…?? 女が男にキスを送る。 『愛してます…ゼ…ル…………』 女の命が尽きたのか… 女は、目を瞑り、手も動かない。 『ア…アァァァァァァァァァァァァ!!!!!』 男は叫ぶ。 自分より先に行かせてしまった大切な… ――あいつは…ア… そこで、ゼルの頭に流れてきた映像は止まってしまった。 『?』 不思議そうな顔でこちらを見ている青い天使。 リナも車から出てきた。 「どうしたの?」 ゼルとリナは顔を見合わせた。 ++++続く++++++ |
8548 | Re:青よりも蒼しもの(ゼルアメ) | らん URL | 2002/5/26 21:40:14 |
記事番号8547へのコメント 蒼井さくやさんは No.8547「青よりも蒼しもの(ゼルアメ)」で書きました。 はじめまして、こんにちはv蒼井さくやさん♪ らんというものですv一応小説1のほうに出没するものですが♪ 私はガウリナ&ゼルアメ&ゼロフィリ推進派です♪ ゼルアメに引かれて読ませていただきましたv ガウリイが犬ですか! おまけに、アメリアが!?そして、ゼルとリナが!? あああああ!!物凄く続きが気になるのです!(五月蝿いよ・・・私・・・) ではでは、今後ゼルアメ&ガウリナになることを祈りつつ(更にまて!) 続きを待たせていただきますv それでは、頑張ってくださいね♪これにて失礼いたしますv byらん |
8550 | はじめまして! | 蒼井さくや | 2002/5/28 10:25:52 |
記事番号8548へのコメント らんさんは No.8548「Re:青よりも蒼しもの(ゼルアメ)」で書きました。 > >蒼井さくやさんは No.8547「青よりも蒼しもの(ゼルアメ)」で書きました。 > >はじめまして、こんにちはv蒼井さくやさん♪ はじめまして!こんにちは!らんさん☆ >らんというものですv一応小説1のほうに出没するものですが♪ >私はガウリナ&ゼルアメ&ゼロフィリ推進派です♪ >ゼルアメに引かれて読ませていただきましたv 私はゼルアメ大好き人間です。 >ガウリイが犬ですか! これにはいろいろわけがあります;; これからの活躍に期待してください! >おまけに、アメリアが!?そして、ゼルとリナが!? >あああああ!!物凄く続きが気になるのです!(五月蝿いよ・・・私・・・) >ではでは、今後ゼルアメ&ガウリナになることを祈りつつ(更にまて!) そうなる予定ですvv(予定??) >続きを待たせていただきますv >それでは、頑張ってくださいね♪これにて失礼いたしますv ありがとうございます! これからもよろしくです! 蒼井さくや |
8551 | 青よりも蒼しもの(ゼルアメ) | 蒼井さくや | 2002/5/28 11:35:57 |
記事番号8547へのコメント リナたちは、あの赤い光を浴びたあと自分の家に戻った。 そして今は二人仲良く頭を抱え込んでしまっている。 「どうしようか・・・」 「どうしようもないだろ・・・」 リナは天使を見た。 天使はリナに見つめられていることに気づき微笑んだ。 ゼルが、ため息をついた。 そのとき天使が、言葉を言った。 「アメリア・・・アメリア=ルシフェル」 自分を指差し「アメリア」といった。 多分自分の名前であろう。 今まで、言葉のようなことは言っても、何がなんだかわからなかった。 リナは、少し安心感を抱き自分を指差し言った。 「リナ、リナ。」 アメリアという天使は少し戸惑ったように、リナを指差し 「リ・・・ナ?」 といった。 言葉が通じたらしい。 ゼルも、自分を指差し 「ゼル・・・ゼル=ブラッディ。」 といった。 アメリアは悲しそうな顔をし 「ゼル・・・?」 といった。 とりあえず、名前は分かった。 これで、警察に言うこともできるし、友達のつてで、何とかなるだろうかと思った。 ガウリイがアメリアに近づき、手をペロンと一回なめ微笑んだように皆が見えた。 アメリアも微笑み返し言葉ではない言葉を言った。 この世界の人間にはわからない言葉だった。 だが、ガウリイには分かったらしく「わんっ!」と嬉しそうにほえた。 とりあえず一周年パーティーの準備はしないといけないので、ゼルとリナはその支度をし始めた。 アメリアという天使はガウリイといっしょに戯れている。 時々、この世界ではない言葉が聞こえる。 それに答え、ガウリイもほえる。 ガウリイには、アメリアの言葉がわかるらしい。 ++++続き+++++ 変なところできってごめんなさい! 早く続きを書きますので! 授業中の(!!)蒼井さくやでした。 |
8557 | はじめまして | Tsubasa | 2002/5/29 23:28:42 |
記事番号8551へのコメント はじめまして、蒼井さくやさん。 tsubasaと名乗っている者です。投稿は以前に一度、違う名前で出したのですが最近はさっぱりです。 ゼルアメ、好きなカップリングです。なんかこの二人は色々と濃いドラマが展開されてそうなイメージがあって好きです。 今回、アメリアさんは堕天使だそうで。あのアメリアが悪魔の側に立ってまでゼルに会いに行くとか。一体二人の間に何があったのか。 今後に期待です。 |
8564 | 青よりも蒼しもの(ゼルアメ) | 蒼井さくや | 2002/6/2 23:00:02 |
記事番号8547へのコメント 『一周年おめでとぉ!』 ぱぁんっ! ぱぁんっ!! 次々と、クラッカーが音を上げ、鳴り響く。 「ありがとっ。」 リナが、駆けつけて来てくれた、友に言った。 「それにしてもよくもったわねぇ。」 マルチナ=フィカスがいやみったらしく言った。 マルチナはリナとは悪友関係にある。 「うっさいわねっ!やるき?」 リナが、腕まくりをしながら言った。 「まぁまぁ、今日はおめでたい日なんですから!」 シルフィール=ティアジーラが、二人のケンカを止めた。 「相変わらずですね。」 フィリア=サンスタンスが言った。 「それより、リナさんあの方誰なんですか?」 シルフィールが差す先にはゼルにぴったりくっついているアメリアの姿だった。 今は翼をしまいリナの服を借りてきている。 「天使、アメリア」 『は?』 三人が間抜けな返事をした。 完結過ぎたのだろう。 何がなんだかわからない、と言う顔をしていた。 「だぁから、天使だってば。」 「えっと…」 「悪いけど、嘘じゃないわよ。」 リナが、真面目な顔をしていった。 「そんな人、何処で会ったんです?」 フィリアが不思議な顔をしてたずねた。 「拾ったのよ。」 『えっ?』 またもや間抜けな返事を返す三人。 リナは、静かにアメリアを見た。 そこには男性陣が集まっていて女性陣三人組同様ゼルにアメリアのことを聞いていた。 「だからっ!こいつは天使で、俺達の前に急に現れたんだよっ!」 「へぇ、ほんとは、お前…リナに飽き足らず…っっ」 ザングルス=フィカスが言おうとしたが途中でゼルに顔面パンチを食らって言えなかった。 しかし、そう言われてもしょうがないのかもしれない。 アメリアはずっとゼルのそばを離れずリナがゼルに近づくととても、悲しい顔をする。 はたから見れば仲の良いカップルだ。 「アメリアさん。ゼルさんなんかにくっついていないで僕と一緒に飲みませんか?」 ゼロス=メタリオムがいった。 アメリアはゼロスを見るなり恐怖で顔が引きつったかのように見えた。 「ゼロス。やめろよ。この子怖がってるぜ。」 そう言ったのはヴァル=アシード。 アメリアは誰になんと言われようとゼルのそばを離れる気は無いらしい。 ぴったりくっついたままだ。 だが、そんな姿を見ているとリナは胸のうちがとても暖かい感じがしてしょうがなかった。 自分はゼルのことが好きなはずなのだから、ヤキモチを焼いてもへんじゃない筈…いや、普通は妬くであろう状況なのにそういった黒い気持ちはぜんぜん沸いてこなかった。 昔昔…あの二人のああいうところを見た気がする。 だが、そんな事はありえない。 ゼルはあの子の事は知らないといっていたから。 だが、そのゼルがその一言を言った時のあの子の表情はとても悲しそうだった。 私はあの子がゼルの事を好きだと最初から知っていた気がする。 リナは変な気持ちになった。 ざわっ その時、アメリアは全身が粟立った。 ――居る…あいつが… ぴくっ ゼルがアメリアを見る。 アメリアが震えている。 「おい?」 ゼルが声をかけ肩に手を置いた。 その時! ばちっばちっ 「っっっっ!!!」 ゼルの触ったところから、雷のような衝撃がアメリアの全身を貫いた。 「おっおい!」 ゼルは慌てて抱きとめた。 アメリアは気絶はしていないものの、息は上がりあっちこっちが雷で黒ずんでいる。 「あっ・・・あーああ・・・」 アメリアが言葉を発した。 そこに居た全員が目を見張った。 アメリアが言葉を発したら、背中から蒼い翼があったから。 アメリアはゼルの顔に自分の顔を近づけ… キスをした そこでアメリアは気を失った。 メンバーの仲で一人だけ薄笑いを浮かべているものが居た。 +++++++++++++続く+++++++++++ |
8569 | 青よりも蒼しもの(ゼルアメ) | 蒼井さくや | 2002/6/4 11:26:58 |
記事番号8547へのコメント 「どうしたんだって言うんだ?」 ゼルがアメリアを寝室に運び一言つぶやいた。 あのアメリアにキスされてリナは騒いで最後には泣いてしまった。 今は女性陣に任せている。 リナが泣いたのを見たのはこれで二回目・・・。 一回目は俺が自動車事故で死にかけたとき・・・。 仕事が仕事なもんだからあの事故はしょうがなかった。 裏稼業をしているせいで・・・ 追いかけられ、奴等の目をくらますためにわざと車をクラッシュさせた。 そのおかげで背中に大きな傷ができてしまった。 それが不思議なもので大型のナイフでばっさりと切られたようなあとだった。 医者も不思議がっていた。 普通は爆発なんかで傷を受けたのなら真っ赤に爛れたりするものだ。 そんなことより・・・−−とアメリアに目を向けた。 こいつは多分・・・想い上がりではないのなら俺のことを好きなんだろう。 そんな感じなことは今まで、多々あった。 ふうっとゼルはため息をついてそばの椅子に腰掛けた。 困ったことになった。 今まで、言い寄る女は多々いたが適当にあしらったりした。 今回も適当にあしらって警察に頼んでしまえばそれで終わりなんだが・・・ 今回はそれはいけない気がする。 なぜかそう感じてしまう。 ゼルはしばらく考え込んだ。 そしたらある風景がまた頭に飛び込んできた。 青いーーー 葵・・・ 蒼い・・・ 空・・・ 遠くには城が見える。 女が城の方向を向いてうつむいている。 前にみた女? 俺はなぜか動けず彼女の言葉を待った。 「私は平気です。」 女はうつむきながらそういった。 無理をしているのだろう。 小刻みに震えている。 俺?は女に近づき後ろから抱きしめた。 「ひどいですね・・・これから分かれようっていう人に対して・・・抱きしめるなんて・・・」 女は俺の腕の中で泣いていた。 俺はたまらなくなった。 『俺のこんな体のせいで』 俺はそんなことを思った。 ーー体?? 俺は自分の肌を見た。 ーー!! 岩のごつごつした肌だった。 「必ず迎えに行くから・・・」 俺は自分でも聞いたことのないような切ない声で言った。 女はうれしそうにうなずいた。 「これを・・・」 女は自分のしていたアミュレットを俺に渡した。 「私の変わりに連れて行ってください。」 俺は受け取った。 「私もなるべくあなたの体が戻るように探してみます。」 「おまえはお姫様なんだから無理するな。」 「お姫様って言わないでください。」 「悪かった・・・アメリア・・・」 ーー!!!! 俺はびっくりして顔を上げた。 いつのまにか自分の体に戻っていた。 ゼルはアメリアを見つめた。 「アメリア?お姫様??」 つぶやきとともに雨が降ってきた。 |
8578 | 青よりも蒼しもの(ゼルアメ) | 蒼井さくや | 2002/6/11 11:34:32 |
記事番号8547へのコメント 管理人さま 二重投稿してしまってすいませんでした。 消してくださってありがとうございます。 では私信でした;; +++++++++++++++++++++++++++++++++ がちゃん リビングから皿が割れる音がする。 ゼルが慌ててみてみるとリナが暴れていた。 綺麗な緋色の瞳は濁ってしまっていた。 ゼルはリナを羽交い絞めにしとめた。 リナはゼルに向かって何か言いかけた。 「ゼル・・・ス・・・。」 確かにそういったがよく聞こえなかった。 その言葉を一言言った後また暴れだしたが、ゼロスが注射をリナにさした。 「あなたにはまだ眠っていてもらいますよ。リナ=インバース・・・」 ため息のように言ったそれは、誰にも聞こえなかったらしい。 ゼロスは心配そうなゼルを見、いった。 「鎮静剤を打っておきました。小一時間もしたら目を覚ましますよ。」 ゼロスはメタリオム病院という池袋にある病院の息子であったりする。 「おまえ注射なんかいっつももってんのかよ。」 あきれた口調でいった。 「医者としては何時どんなときでも対処できるように基本的なものは常時持ってますよ。」 にっこり笑いながらいった。 「あなたの場合はただの善意だけじゃないんでしょっ!?」 フィリアが食って掛かった。 「はっはっはっ」 乾いた笑いを響かせるゼロス。 ゼルはりナを抱き上げ寝室に連れて行った。 もちろんアメリアとは違う寝室にだ。 ガウリイはリナのことを心配そうに見つめてゼルの後についてい行った。 みんなでリビングを片付けてお開きにした。 ゼルはリビングのソファに持たれかけ考え事をした。 アメリアのことだ。 ーーあいつは何者なんだ? 天使なのか? お姫様なのか? この星のやつだということもわからない。 アメリアに接触するたびに思い出すような『夢』 俺はなぜか化け物のような体・・・ アメリアは白い服に青いアミュレット。 大きな青い空のような瞳が印象的な少女。 今は大きいがリナと同じ緋色。 そしてあの青い大きな翼。 天使以外なら、何なんだろう。 そう考えていたら、パチンとなにかが弾ける音がした。 空耳かと思ったので、気にしなかった。 かたん 小さな戸をあける音がした。 見たらアメリアが入ってきた。 黒い下着姿のままで・・・ +++++++++++++++++++++続く+++++++++ |