◆−絶望の竜よ今我は汝が答えを知りたい−由季 (2002/5/31 18:08:48) No.8558
 ┗こんにちは!!!−ときみや ひさし (2002/6/11 21:17:14) No.8584
  ┗Re:こんにちは!!!−由季 (2002/6/12 23:18:04) No.8588


トップに戻る
8558絶望の竜よ今我は汝が答えを知りたい由季 2002/5/31 18:08:48


 はじめまして!
最近お絵描きの方に顔を出している由季といいます!書き殴りに来てから久しく忘れていたヴァル君狂いの血が騒ぎまして(笑)TRYの最終話に想った事を思い出し、マンガにしてみたかったのですが機会がなく(苦笑)せっかく発表の場があるのでこの場を借りまして私の想いの断片なんてものを書かせて頂きました。
 TRY最終話の最後のあたり、しかもフィリアさんサイドからヴァルへの葛藤想いになっているので他の仲間どころかヴァルもほとんど出て来ないありさまなのです(汗)が、何故かリナだけはでばってみたりしてます。あ、別にカップリングのつもりではないです、メインはフィリアさんの苦悩ですので(笑)あと、それを通してのヴァル(笑)
 詩だか小説だかわかんないごちゃらっとした短いものですが、よければ読んでいって下さいな。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

        「彼は!救われるのでしょうか!?」

 彼女はわかっていた。
それは彼自身にしかできないことなのだと。
しかしそれでも祈らずには―神に尋ねずには (あるいは誰でも良いから答えをくれるものに)―いられなかった。
 彼に必要だった過去(チャンス)はすでにないことも、今は彼を見届けることしかないということも、そして、その先が、彼側か彼女側かどちらかにしかないということも、わかっていた。
 わかっていた、わかっていた、わかっていた。




 …のに。
 「できません!」
できない!できない!できない!
 「できるわけないっ!」
ない!ないもの!彼を止める―倒す―資格なんてない!
     彼の一族を滅ぼした私達の一族には―――私には!!


「困りましたねえ。」
 …………………………。
「あんたが言ってると困ってるように聞こえないわよ。」
仲間……の声がした。
 顔を上げると弓(ガルヴェイラ)を構えている栗色の髪の少女が―リナさんがこっちを見ていた。
風に髪がたなびいて、かすかに睨んでいるようにも見えた。

 「あんたねえっ!フィリア!」
 「!」
 「あんたがやんないからって、あたしが降りるとでもおもってんの!」 
堂々と言い放った。不思議と― 
 「あんたがたとえやんなくてもあたしはやるわ、どんなにそこに悲しみがあろうと今やらなければ後悔するからよ!」
真っ直ぐな瞳。
 「…。」
………私には。
 「今のあんたは答えを先延ばしにして、何もやらないでいるだけね。」
 「!それはっ!」
 「フィリア、決めるのはあんたよ。他の誰でもないあんたにしか決めることはできないわ!」
 ―不思議と心強い声、人間の、生き物の、魂の、暖かい力。
 「このまま止まったままか、それとも傷ついても歩みだすか、あんたが決めなさい、あんた自身を、そして……。」
リナさんの瞳が真正面へと動いた、弓矢(ガルヴェイラ)の先のさすものを。
そこにいるのは。

 神と魔と
 混じり合う狂える混沌
 具現化された意志
 慟哭の―
 「―ヴァルガーブ。」
 私は彼を見つめた。


 ―なにを思っているのか私にはわからない。
その目は憎しみに満ちているような、悲しみに満ちているような、

 ―リナさんは言った私が決めることなのだと。
全てをあきらめたかのような、全てを慈愛しんでいるかのような、

 ―ヴァルガーブ私はあなたを見つけたい。
そして何かを待っているかのように静かにたたずんでいる、

 ―私は今でも願っている。
穏やかに。

 ―願う資格も、止める資格もない、でも、私は…


「私、決めました」
 ―私は逃げないから。
「やります!」
 ―あなたの想いに私の答えを出し続けるから。

 ―どうか…!




 神の光を彼女が解き放ち、魔の闇が混じり合いながら力をガルヴェイラにそそいでいく。
 栗色の髪の少女が呪を紡ぎ、彼に向け、ガルヴェイラを

 ―射た。

 白い光が下りて狂える混沌をもしりぞける。
 栗色も、金も、黒も、鋼も、魔も、異なるものも、竜も、全てが、全てが一瞬白く染まり…。




 ―ヴァルガーブ、私はあなたに活きてほしいと心から願っているわ。

 想いは白に溶け込んで、そして―

 そしてまたはじまる、

 世界は新たなる想いを乗せて。


                               おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ここまで読んでくださった方ありがとうございました!
 すいません読みにくくなかったでしょうか(汗)
 書き終えて…なんだかえらく中途ですね…本当はこれの元案になるかいてて挫折したものがあり、それがこれの続きみたいになっているのですが…一応は読み切りってことです、(言い訳かい!)機会(と根性)があったら書いてみます!
 えらくTVと言っていることが違うかもしれませんが(汗)なんせイメージで書いたものなので、TV版と見比べて全然違うじゃんかよーと思いながら見るのも一興かもしれないです(笑)
 おまけとして、タイトルの「我」と「汝」は誰のことを指しているのでしょーか。本編読んでもさっぱりわからんというしろものでして(爆)他の方にもあてはめることができるのですが、私としては誰っていうのは一応あるんです。ヒントはこれの続きになるはずの元案の時に思いついたってことですかね〜(ヒントになるのだろうか…あ、でも片方は竜ですねたとえば、リ〇ル君かリオ〇君かもしれないですよ〜・笑)
 知りたい方はレスお願いします(笑)知りたくなくてもよければ下さいな、お願いします。では、ほんとにここまで私の駄文につきあって頂きありがとうございました!




トップに戻る
8584こんにちは!!!ときみや ひさし E-mail 2002/6/11 21:17:14
記事番号8558へのコメント

 こんばんは!!
 久し振りに投稿小説2を見て一番最初に由希さんの作品が目にとまりました!!
 ときみや ひさしです!!(名前・・・漢字なのに・・・)

 うーわーーーvvTRYだーー!!フィリアだーー!!
 ヴァルだーーーーーーーーーーー!!!!(これがいちばん嬉しいらしい)
 この頃、ヴァルの話がめっきり少なくなって寂しかったのですが、ここに久し振りの作品が・・・・・っっ!!書いてくれてありがとうございますー!
 内容も、あの最終回の時を思い出して、切なくなりながらも、しっかり読ませて頂きました。
 フィリアやリナの己の決心の気持ちが強く伝わって、ついつい感情移入してしまいました。フィリアなら「私はできないんです!!」って感じで、リナなら「私は最後までやり通してみせる!!」みたいな。(わかりやすい性格だなあ)
 とっても良かったです〜〜vv
 これからも由希さんの作品、待ってますーーーー!!!
 私も投稿小説1の方で、ヴァル中心の小説とか書いたりしてますんで。今何も書いてなくて、すべて過去の記事の方でちんまりしてますが。(・・・)

 あ、お絵描き掲示板で、私のイラストにレス下さってありがとうございました!
 これからも、共に頑張りましょう!!

 それでは!!
            時水夜 氷沙梓 拝
            ↑
            これで「ときみや ひさし」と読みます。

トップに戻る
8588Re:こんにちは!!!由季 2002/6/12 23:18:04
記事番号8584へのコメント

 こんばんは、時水夜さんレスありがとうございます!

正直私のこのような文にレスがくるとは思ってもみなかったので、めっちゃ嬉しいですvありがとうございます!!

 一応訂正させていただきますが名前は、由「季」ですんで、でもあまり気にしないで下さい本当によく間違えられるんです(笑)変換しにくいですしね。(「ゆき」で一発変換してくれない)

 ヴァル、私一番好きなんですよう!いいですよね〜v彼は!
 最終回のあとも、ど〜してもヴァルのその後が気になってしょうがなくて(その後って全然その後でもなくヴァルもあまりでてこないんですが・汗)書かせて頂きました!
 感情移入だなんて!ありがたいです!わかりにくくなかったかなとそれが心配だったものですからっ!(嬉)
 きっとこんなふうに想ってたんではないかという私なりの考えをだーっと書いた(特にフィリアの)んですがその想いを読んでくださってありがとうございました!次回作は、次回作は…(汗)書けるかどうか約束はできないのですが(すいません・汗)書くとしたらこの話の続き、2つ程あるのでそれを書くと思います。

 時水夜さんの小説も楽しみにしてます!

 お絵描き掲示板共々お互いにがんばりましょうね。


 では!