『百物語チャット』毎週土曜日夜9時開催!!!
『百物語チャット』に参加する
『百物語チャット』の説明
『百物語チャット』をROMする
『百物語チャット』の全てのログを見る
『百物語チャット』の怪談部分のみのログを見る
前回までのお話を見る
一坪
夕海さんお願いします #1
十叶夕海
題名:眠れ、ただ安らかに…−顔変わるぐらいに殴る−
十叶夕海
さて、今回の話は、大学時代の先輩、赤来恭助(仮名)が絡むお話です。
十叶夕海
いつぞや、話した話にも関わっている男で、とある一点以外は、私が敬愛する先輩を挙げろと言われれば、迷わず挙げる男です。
十叶夕海
私が大学を卒業してからも折りに触れメールをくれます。
十叶夕海
そして、今年6月、彼と所属していたサークルに誘われ、名古屋を訪れました。
十叶夕海
ちょっとした同窓会…そんな認識でした。私が特に反応する史跡はあまり無いですし……正直、油断していました。
十叶夕海
後ろの子も、このめとリュース、この少し前に入った椿だけにするぐらいには、油断していました。
十叶夕海
赤来恭助先輩に関わってそんな甘く終わるはずがなかったのに!
十叶夕海
早めに夕食を済ませ、面白いとこに連れてってやる言われ、赤来先輩とサークルメンバー数人でバンに乗ります。
十叶夕海
名古屋駅から、数時間。
場所は明言しないですが、山の中。
白い三階建ての大きな建物。
門に、意味を為さない鎖と意味を教える看板。
そう、廃病院だった。
十叶夕海
草はぼうぼうだし、スプレーで、落書きもあるような、廃墟マニアには喜ばれない荒れ方の病院だった。
赤来先輩がいうには、十五年以上前に代替わりして段々と寂れ、小火を出して潰れた病院だそうで。
この時点で殴りたくなった、もとい、殴ってでも止めるべきだった。
十叶夕海
『え〜?大丈夫だって、なんかあっても、お前がいるんだし。』
そんな無責任な言葉で、探索は始まった。
一応、物に触らない。持ち帰らない。懐に入れない。
ムダと承知に注意して…。
十叶夕海
さて、質問したい。
女の子特有の月のお客様。
あれは、霊力を増すが、変わりに探査能力を下げるのだった。
その状態でかつ、多人数ならどうなるか?
その霊力が増したのが、餌になったらは?
更に、装備が貧弱だったら?
十叶夕海
案の定、経営悪化が原因とはいえ、病院でかつ、何かがあれば、状況は悪化。
ありたいていに言えば、それなりの数の浮遊霊がいました。
少なくとも、このめとリュースにびびって手を出さないぐらいの。
しかし、恐らくは、調理室らしき場所…小火があったらしく黒く壁が焦げている部屋でそれは起こった。
十叶夕海
白い帽子にスモッグ、マスク…テンプレートな調理員さん。
見たのが、普通の調理室ならまぁ、何でもない。
ただ、明らかに、焦げたりすすけたりしていなかったの話だ。
恐らく、小火騒ぎと言えど、後から無くなかったかした人物だろう。
彼が、私達に気づくと、調理室の重い扉が閉まるのがどっちが早かったか。
また、何かが集まってくるのと。
十叶夕海
シルバーレイン風に言うなら、
『△煤けた調理員が現れた』
『△調理員は、浮遊霊を集めた。』
そんなところだ。
何かを察し、騒ぐ、サークルメンバー。
見えないながらも、とりあえず、黙る赤来。
(手を出したら、魂ごと砕いちゃうし、かと言って、話し合いは無理…つかサークルメンバーうるさい。)
十叶夕海
とりあえず、余分な霊力で彼らの霊視能力を上げて黙らせました。
恐怖で固まっていましたが無視します。
(主、軽くノシましょうか?)
(それが手早いのう)
(おかあさんがいうなら、椿頑張る。)
そんな後ろの声に一瞬気を取られました。
十叶夕海
調理員さんと、ゲーム処理するなら、モブ扱いの浮遊霊が私に向かってきます。
気づいた時には、避けるどころか、何かをする暇さえ無いぐらいでした。
結果的に言えば、私は、突き飛ばされ、サークルメンバーにぶつかります。(すいません、重いのに)
その突き飛ばした本人…赤来先輩は、スレイで言うなら、精神の呪文が当たったノリに気絶しています。
結局、頼っていても頼りきらないのがこの先輩なのです。
十叶夕海
口々に、サークルメンバーが騒ぎますが、一喝し、赤来先輩を抱えさせます。
『扉が開いたら、車まで走って。』
(このめ、椿、扉を開けて、リュースは私と他を守れ)
(((了解)))
同時に、念の為持って来ていた水晶のデッカい結晶を支点にめくらましをかけて、私達は逃げ出した。
そして、この日は一度名古屋駅まで戻り解散した。
駅に戻るまでに赤来先輩は目を覚ました。
翌日に、大須まで呼び出して話を聞いたのだった。
それに寄ると…
十叶夕海
何日か前にも、あの場所を訪れていて、赤来先輩のみ何かを感じたらしい。
感じただけで 何も見なかったらしい。
サークルメンバーと、大論争になった挙げ句、今度、私が来るからもう一度行こうぜ!
…で、あの出来事である
一応、懲りてガチガチになっていたが更にキツく説教をした。
大須の観音様とお稲荷様に一応、お参りさせて、簡略お祓いにしました。
タカシマヤで少し、いいご飯奢ってもらい、
『何か合ったら、相談に乗るわ、ああいう系統ならね。
だけど、迂闊に面白半分につつかないこと』
と釘を差して別れた。
十叶夕海
結論から言えば、赤来先輩は、私と関わって、あっちの回線が開きかけているらしい。
何にせよ、面白半分の心霊スポット巡りは止めた方がいい。
自分のうちに土足で踏み込まれて起こる神経の持ち主ならば。
追記:ダルそうに無事見送りに来た赤来先輩にボディーブローを叩き込みました。
おしまい
一坪
かおさん、お願いします #2
皆既日食の次は雷・・の薫
題名:そこにみえたのは・・・
皆既日食の次は雷・・の薫
これはある東京都に住んている人物が経験したお話です。
皆既日食の次は雷・・の薫
これ以降、当人の一人称、でいくので経験者=私、という表記になります
皆既日食の次は雷・・の薫
私は引っ越しを考えていました。がお金がなくできるだけ安い物件を探していました。
皆既日食の次は雷・・の薫
しかし、東京都内。駅から五分以内。ニ階以上の住まいで家賃五万円のとこなどはなかなかありませんでした。
皆既日食の次は雷・・の薫
ですがそんな中、古びた不動産屋のおじいさんか勧めてくれたアパートは条件にもあい内身にいきたい、といいました。
皆既日食の次は雷・・の薫
でも、なぜかおじいさんは少し嫌そうな顔をし
皆既日食の次は雷・・の薫
本当に選ぶとは・・・
皆既日食の次は雷・・の薫
みたいなことをつぶやきながらしぶしぶつれていってくれました。
皆既日食の次は雷・・の薫
そのアバートはとてもきれいで駅からとても近く、私はラッキー!とうれしくなりました。
皆既日食の次は雷・・の薫
でも、今思えばそんな物件がなぜ格安なのか最初に疑問に思うべきでした
皆既日食の次は雷・・の薫
部屋に入ると天気がよいのにうす暗く、(日当たりもよい部屋のはず)何だかもやっとしていました。
皆既日食の次は雷・・の薫
でも気にせずに部屋をみてまわると、とてもきれいで清潔にしてあるし、ここに決めてもいいかな?と思い始めていました
皆既日食の次は雷・・の薫
部屋を見回り、そして何気なく押しいれのふすまをあけると・・・・
皆既日食の次は雷・・の薫
真っ赤な血のようなものがべったりと押し入れの壁にこひりつき、まだついてまもなくのようにしたたっていました!
皆既日食の次は雷・・の薫
「ぎゃ〜!!」
皆既日食の次は雷・・の薫
悲鳴をあげると、不動産屋のおじいさんもそれをみて驚き、すぐさま二人ともそこから外へと逃げました
皆既日食の次は雷・・の薫
この部屋はなかなか入居が決まらずにずっと空き物件で、大家さんもどんどんと家賃を下げていったそうです
皆既日食の次は雷・・の薫
アバートも部屋も綺麗だし、押し入れも本来、血のようなものなどあるはずもなく、なかったそうなのです
皆既日食の次は雷・・の薫
が
皆既日食の次は雷・・の薫
いつも決まりそうなっても最終的に決まらずじまいのままだったようです
皆既日食の次は雷・・の薫
もろん、私もこの部屋にすむことはありませんでした
皆既日食の次は雷・・の薫
終わりです。(ちなみにもちろんそこで事件などおこってなどはいなかったそ〜です・・)
一坪
では、かおさんお願いします #03
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
題名:白い車
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
これは、大阪に住んでいるとある人が経験したお話です。
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
ある日、その人の父親が友人より白い車をゆずってもらい、もらってきました
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
それからしばらくのち
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
父親が急死しました
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
もともと血圧が高かったこともあり、「病気だから仕方ないよね」「それにしても急だったな」
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
参列者たちが口ぐちにそんな話をしておりました
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
父ののっていた車は、母親が免許をもっていなかったこともあり
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
「形見だとおもってつかってください」、といって父の姉に車をゆずりました
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
すると、しばらくしてその叔母がなくなり・・・
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
それから半年して伯父までがガンで他界
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
そして、車は遠い親戚にもらわれていきました
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
その半年後、車を貰った人が淀川で自殺してしまいました
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
しかし、
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
車にのって淀川までいったはずなのに、その車はどこにもみあたらず・・・
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
探したのにもみつからずじまい
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
「あの車、なんかえんぎわるい」という話になりました。
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
とてもいまだに謎の事件のままに年月が経過しています
DQ9のすれ違い人いない・・・・の薫
終わりです
一坪
夕海さんお願いします #04
十叶夕海
題名:ぷりいず のっと こーるみい mamma +人間のエゴ+
十叶夕海
さて、私のジョジョ二次には猫から、少年になったチレスと云うキャラがいる。
彼には、モデルがいるのだ。
最近、後ろの存在に加わった 紅椿がそれだ。
ジョジョ二次が約二年前。
彼が加わったのは数ヶ月前。
何故、時間がズレたのか?
それが今回の話だ。
十叶夕海
出会ったのは、ちょうど二年前。
私が、帰省から名古屋に帰った数日後の事だ。
栄の地下街
それのジブリショップからさほど離れていない場所で、その猫に出会った。
いや、視てしまった。
十叶夕海
生後数ヶ月。
子猫の写真集なんかに、乗ってるサイズぐらいだ。
毛皮は黒。
極上のビロードのような手触りだった。
十叶夕海
何にもなければ
『地下街で猫の幽霊珍しい。可愛いから正義だけど』
で終わった。
しかし、終わらなかった。
十叶夕海
その猫は、殺されていた。
まだ、ズタズタに斬り裂かれていた方が苦しまずに死ねて居ただろうというぐらいに。
その猫は、死して尚、飢えて、乾いていた。
どうしようもなく。
十叶夕海
見た目が何もないだけに、
何もなかったように見えるだけに、それを視てしまった自分を恨んでしまうぐらいに。
十叶夕海
ところで、「犬神」を知っているだろうか?
壷毒やなんかの同類項だ。
犬や狐をクビまで埋めて、飢え死に寸前まで放置して、死ぬ間際に首をはね、その霊を使役する術。
簡単に言えば、そんな呪術だ。
もちろん、通常は猫科では行わない。
十叶夕海
変に思われようと、私は通路の端にいた黒子猫に対してしゃがみこんだ。そして、話しかける。
「どうした?
使役主にはぐれたか?」
「犬神作成法としても邪道な方法で死んだようだな。」
「犬神、いや、この場合は、猫神かな、猫神になれなかったみたいだね」「なれなかった以上、上に逝ってもいいんだよ?」
「何かに混ざってしまうと大変あがりにくいよ?」
話しかけても、返答はない。
だけど、肩が震えたりするなどの反応などでだいたいのことはわかった。
この黒子猫は、犬神ならぬ猫神にされかけたが失敗した。
そして、親の使役主に捨てられた。
十叶夕海
(これも縁だね。
猫好きでこれを見捨てるのもあれだ)
帰省時に、友人からもらった「幽体スカーフ」で黒子猫を包んだ。
それを持ち上げ、胸に抱き上げ、語りかける。
「うちの子になってから上に上がりな」
十叶夕海
それからが大変だった。すぐに、私のジョジョ二次のようになれば、ここでハッピーエンド
ならないからこそ、私でもあるのかもしれない。
アパートに連れ帰っても、警戒心丸出し。
このめや同じ動物系のクリムゾンキティやゾディでも、噛みつく引っ掻く。
リュースや、道化師も言うに及ばず。
一応、滋養代わりに、牛乳に私の血を混ぜて、生気を補わせようとした。
あのままだと消えるぐらいには弱っていたし。
数日は、それにすら手を着けなかった。
血の混ざったままの牛乳だけが増えていく。
10日が過ぎてやっと、摂取するようになった。
十叶夕海
2ヶ月近く経って、ジョジョ二次を一話アップした日の晩。
正確には、日付が変わったぐらいの時間だった。
寝間着のTシャツを引っ張られた。
パソコンの前に座っていた時だった
前にリュースに同じイタズラをされたから、「リュース、イタズラしないの」とか言う為に振り返ったのだ。
そこにいたのはリュースじゃなかった。
十叶夕海
髪はハネて奔放ながらも、ビロードのように柔らかそうで艶やかな黒髪。
瞳は、蒼天の青。
外見、十歳以上に見えず、せいぜい、七歳ぐらいの少年だ。
少なくとも、後ろの存在ではない。
また浮遊霊にしては存在がはっきりし過ぎている
「誰?」
十叶夕海
返答は、直接頭に返ってきた。
『ねこ、こっちはなしやすいおもうからこのすがたにした』
普通に喋るなら舌っ足らずな 自分の意志を言葉にし慣れていない感じだった
因みに、この場合、「ねこ」は「ぼく」あたりに変換希望
「ああ、黒猫くんね
どうした?」
「にんげん なぜ ねこひろう
にんげん やくたつどうぐいっぱいいる
ねこ しっぱい いらない。
いてよくない さいごおわかれいう
だけど ばけものいわれるいや だから にんげんのすがたかりた」
「何故?
お別れなら、尚更、黒子猫の方がいいのだけど?
化け物などとは言わないよ、私もそう言われる類ではあるから。」
黒子猫はしばらく、迷ってから、猫の姿に戻った。
そして、「ばけもの」の理由を悟る。
十叶夕海
黒くつやつやで、ビロードのように柔らかそうな毛皮。
瞳は、その数ヶ月見ていなかったのだが、視てわかった。
真冬に咲く紅椿のような明るい真紅だった。
確かに、猫科でそれなら、犬神の術をしようとするわけだ。
だけど、子猫にするか、マトモな人間が。
しばらく、言葉を失った。
十叶夕海
「きもちわるい おとうさんみたいに、ねこいらない?」
「いらなくない。
ずっと、此処にいろ。
後ろのヤツにしない幽体を作るとこのめがうるさそうだが構うか。」
まあ、この後、言葉を教えたり、常識教えたり。
一人立ちしても大丈夫なように、色々と教えた。
数ヶ月前にどうしたいか?聞いて見たら、後ろの存在にして欲しい言われた
だから、後ろの人に加えたのだった。
「なんて、あなたのこと呼べばいい?」
「好きに呼んでいいよ?」
「…なら、お母さん。」
「はい?」
「お母さんって呼んでいい?」
黒子猫にそう上目使いにされたら、私も断れない。
しかし、お母さんか。
まだ二十歳+αだぞ?
十叶夕海
そうして、私は、黒子猫に「紅椿=チレストリーノ」という名前をあげた。
十叶夕海
「青空の下の紅椿」と言う意味のそんな名前を。
十叶夕海
因みに、完全に蛇足だが、椿の「犬神」の要素は、呪詛返しの要領で「おとうさん」に返した。
ちゃんと、対策してれば、問題ないはずだけど。
していなかったら……
おしまい
十叶夕海
題名:シザンサスの花のように、貴方を待ちます。
十叶夕海
地元の方に、魚津市と言う街がある。
今年の大河ドラマの5月放送の回で舞台になった街。
夏になれば、祭りや、花火大会のある海が綺麗な街だ。
…あれは中学生の夏休み。
帰省したいとこ達と親戚で海に行った時の事だ。
十叶夕海
埋没林博物館と海の駅の間に、トイレと駐車場、ベンチ、少し高く作った四阿がある。
まぁ、そこに、カラースプレーのイタズラ書きがあるのは愛嬌だろう。
そうじゃなくても、恋人達が書いたであろう。
「love v たっくん v みっちー 」
なんかのイタズラ書きがある。
ボールペンでだろうか落ちないのは、
その中にこんな文章があった。
「私・雅恵は、和也のことを愛してます。
ずっとずっと一緒にいましょう。」
それくらいなら他のと変わらない。
十叶夕海
まだ続きがあったのだ。
とりあえず、昼間は、その近くの海で遊び、一旦夕飯を食べて、また戻ってきた。
花火をして、帰り支度の最中、私は、手持ち無沙汰になった。
何を思ったのか 私は、四阿のベンチのイタズラ書きを見に行った。
ペンライト片手に。
十叶夕海
さて、先ほどの「雅恵」さんの文章の続きになるけれど。
長々、恐らく、時間軸が断続的に書かれていた。先ほどの文章の続きには、 「和也」さんも、「俺もだぜ」と応じていた。
しかし、次第に、和也さんの心は、雅恵さんから離れて言ったようだ。
「和也が今日もデートドタキャン」
「せっかく、あの白いワンピース着て来たのに。」
「和也が、綺麗な女性と歩いてた」
「和也が浮気してた。キャバ嬢だった。」
「別れ話をされた」
「殴られた」
「死のう」
日付は、その時でも15年ぐらい前だった。
十叶夕海
ここで何もなく終わらないのが私である。
そこまで、読んだ時だった。
水が滴る音が、する。
…ぴちょん…ぴちょん…ぴちょん…ぴちょん
顔を上げたかった。
でも、あげれなかった。
十叶夕海
しかし、顔を伏せて井出も視界の端に、白いワンピースが揺れている、
濡れていれば風になびくはずが無いのに。
それに、それは、白いワンピースではあったが、所々、藻が張り付いている。
十叶夕海
そう、何年も、海の中にいたかのように。
「…和也?
…来てくれたの?……やっと来てくれたの?」
かすかな、風に紛れれば、聞こえなくなりそうな、そんな声だ。
そこで、顔だけ動いた。
上げなきゃいいのに顔を上げてしまった。
十叶夕海
真青白い、顔。
紙の方が、赤みがあるくらいだった。
真っ黒の髪は、背中を覆う程の長さで、海藻が絡みついている。
そして、その時思ったのは、「血も凍るような美貌」というフレーズ。
それが、似合う凄絶な女性だった。
「…ねぇ、和也、返事…何でしてくれないの?」
話すのは危険だろうが、黙っていては連れて逝かれると直感的に思った。
十叶夕海
「私は、和也さんじゃないです。」
「……うそよ、あの時……私が死ぬって電話したら…………すぐ行くって…来てくれたのに何で…嘘つくの?」
万事が全事、こんな具合だ。
仕舞には、
「一緒に…逝きましょう…
生まれ変わって…一緒になりましょう?」
と言いながら、肩を掴んで来た。
「嫌だ。
シェンナ、止めて!」
『了解』
《道化師》をここに至ってやっと呼び、彼女ー雅恵さんを抑えてもらった。
そして、両親や親戚の後始末が終わったらしく呼ばれて、私はその日は帰った。
十叶夕海
それから、3日。
私は、寝込んだ。
肩には、藻のように、真緑の痣を作って。
そして、《道化師》がその間に、付近の幽霊や精霊に聞き込みをした所…。
やはり、15年以上前に、雅恵さんは海に飛び込み、死んでいた。
後日、見つかった彼女は、妊娠初期だったらしい。
そして、だ。
恐らく、彼女の最愛の和也は、その数年後に、海の事故で死んでいる。
十叶夕海
そう、彼女は目的を果たしているのだ。
しかし、成仏をする気が無いのは、先程でわかるだろう。
…推測だが、恐らくは悪霊化しかけてるのだろうと思う。
それから、私は、その場所に行っていない。
彼女は、今もいるらしい。
何故なら、年に数件その近くで、水難事故が続いているからだ。
死亡未遂で済んでるのは不幸中の幸いだ。
…何で、成霊でも、除霊でもしないかって?
夏の霊感鈍る時期だろうと、冬だろうと、シザンサスの花言葉のようにしかなる以外意志の無いのを相手にしたくないからだ。
それは、後ろの面々が充実しようと変わらない。
シザンサスの花言葉。
ー「貴方と一緒に」
多分、まだ彼女はそこにいるのだろう。
道連れを待ちながら…
おしまい
一坪
かおさん、お願いします。 #06
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
題名:仮眠をとったのは?
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
これは、ある雑誌の投稿者さんが実際に経験したお話です
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
トラックで配送をしていたときのお話です
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
その日は配達がおそくなってしまい、町の中をトラックでさ迷っていました
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
しばらくすると、ある集落にたどりつきました。周囲はすでに真っ暗です
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
「ちょうどいいや。ここでちょっと休ませてもらおう」
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
そう思い、しばらく道をすすみ、村のバス停にトラックを止めて仮眠をとることに
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
そうして、しばらく横になりやすんでいると・・・・
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
コンコン・・・
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
トラックの窓をたたき、「ここで何をしてる!?」窓の外から二人の男性が声をかけてきました
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
「実は、かくかくしかじかで、朝になったらでていきますから・・・」
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
話しかけてきた男性に窓をあけて事情を説明すると
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
「わかったよ。じゃあきをつけてな」
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
いって二人は前の家にとはいっていきました
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
そして、朝
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
コンコンコン
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
「あんた、ここで何してるの?」
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
窓をたたく音で目をさますと、バスの運転手らしき人に声をかけられました
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
「すいません。今でますから」「・・・あんた、ここどこだかわかってるの?」
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
?とおもいつつも「集落でしょ?」そう返事を返すと・・・
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
「ここはね。誰もいないの。冬の寒さに耐えかねてみんなでていったんだ」
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
バスの運転手がそういってきます
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
「え?でも僕、夜中に男の人にあいましたよ?」
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
するとびっくりしたように「その二人、どこにいった?」そうきいてくるので、「前の家」いって目の前の家を指さしました
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
すると
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
「ちょっとおいで」
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
?とおもいつつもとりあえず車からおりて運転手についていくとに
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
「この家はね。もう廃墟で人が住める状況じゃないんだよ」
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
運転手さんが案内したのは、表からは気がつかなかったけども、廃墟となってすでに人が住める状況ではない家ともいえない残骸のような家の内部が見える位置
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
表からは玄関だけしかみていなかったので中までは暗さもありきがつかなかったようなのです
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
「さらにあっち」そう運転手さんがいい指さす方向をみてみると・・・・
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
そこには、集落の墓地がずらり、と並んでいます
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
「このバス路線はね。夏季の間だけ運行しているんだよ。お墓参りする方々のためにね。だから夜中に人がいるわけがないんだ」
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
しかし、実際に言葉を交わしたのも事実、そして家の中にはいっていったのまでみているのも事実。しかしその家には誰もすめるような状況でなく・・・すっと血の毛がひきました
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
それ以来、山の中での野宿はやめている、とのことです
DQ9主人公職業何にしよ?の薫
終わりです
一坪
のこもこさんお願いします #07
のこもこ
題名:小さな祠とこっくりさん
のこもこ
これは、私が小学校低学年のときの話です
のこもこ
私の実家の近くには、大木に注連縄がくくられている小さな祠があります
のこもこ
そこは通学路から少し離れた山の中にあって、人もあまり通らなく絶好の秘密基地でした
のこもこ
その祠には、小さな白いキツネの置物が向かい合うようにしてあり、給食で残ったパンや山で採れた木苺をお供えにしたりお金を入れてお願いをしてたりしていました
のこもこ
そんなある日のことです
のこもこ
あまり親しくもなく、数回声を掛け合うような仲の女の子が放課後に残っていた人たちにある話を持ち上げてきたのです
のこもこ
彼女はいわゆるオカルト好きで、ユリ・ゲラー(超能力者←スプーン曲げが有名)をはじめ心霊写真とかに興味のあるそんな女の子でした
のこもこ
「ねえ!ここに残っている人たちでこっくりさんやってみない?」と彼女は言います
のこもこ
季節はちょうど夏休みに入ろうとしており、夏の暑さはじりじりと蒸し暑く、セミの大合唱が校舎から聞こえてきます
のこもこ
授業やホームルームが終わり、放課後だったこともあったのか数人いた男子児童は、「友達まってるからパスな」といって、教室から出て行きました
のこもこ
残っていたのは、教科書を入れて出ようとしていた私と、興味津々の二人の女子。そして、言いだしっぺのその女の子でした
のこもこ
「○○ちゃんはしないの〜?」と、残っていた女子の一人は私に言ってきました
のこもこ
正直興味はありましたが、母が病気で入院しているし、秘密基地にいって願掛けみたいなものもしたかったので断ったのですが
のこもこ
「だったらこっくりさんでお母さんのこと聞いてみたら?」といわれ、こっくりさん発言者の女の子は「もしかしてこっくりさん怖いの?」といわれ、少しムカっときました
のこもこ
いいくるめられたのはわかっていますが、なにぶん子供でしたし負けん気の部分が勝り(ならやってやろうじゃないか!)と、なし崩しに参加することになりました
のこもこ
こっくりさんがなんとかおわり、その子達と別れた下校途中。右か左かは忘れましたが、肩こりになったかのように重くなったような…そんな気がしました
のこもこ
慣れないこと(こっくりさん)をして疲れたのかな?とのんきに思いつつ、例の祠について、財布から五円玉を投げ込んでお祈りしました
のこもこ
そのほこらにつくまでに、片方の肩が重くて、ランドセルを背負うのではなく両手で持っていったのです
のこもこ
しばらくそうしてお祈りしていると、不意に肩のしこりが取れたかのような解放感と共に、肩の重さが取れました
のこもこ
まるで先ほどまでのことが……何事もなかったかのような
のこもこ
「???…まあ、いいか」私は、祠に向かってもう一回手を合わせ、家路に着きました
のこもこ
以上で、私の実体験を終わります
一坪
かおさんお願いします #08
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
題名:・・・声?
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
これは、とある人が経験したお話を雑誌投稿されたものを抜粋してここにて書き込みしております
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
その人の祖母が入院したときのお話です
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
病院にお見舞いにいき、「じゃ、次は息子もつれてくるね〜」「あいよ〜」などといった会話をかわしつつも病室をあとに
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
入院した、ときいて驚きましたが祖母は比較的元気そうなので安心し、エレベーターのボタンを押しました
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
ガー
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
エレベーターが開くと、中には誰ものっておりません。そのままエレベーターの中へ
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
そのままエレベーターに乗り込み、下がりはじめると・・・
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
「すいません」
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
びくぅぅっ!
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
いきなり背後から声がはっきりと聞こえます
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
たしか、乗り込んだとき、まちがいなく無人でした。それは間違いありません。
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
しかし、たしかに背後から声が。しかもしわがれたお婆さんのような声がはっきりときこえたのです
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
怖くて後ろを振り向こうとするものの、やはり怖くて後ろを振り向くことなく、そのままエレベーターが開くと同時に後ろを振り返らずに病院を後にしました
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
そして、数日後・・・・
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
今度は四歳になる息子をつれて、彼女の祖母のお見舞いにいきました
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
「じゃあ、またくるね」「おば〜ちゃん、はやく元気になってね」「ありがと〜」ゥ
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
無事にお見舞いを終わらせ、そのまま再び例のエレベーターへ
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
びくっとするものの、子連れということもありそのまま再びエレベーターにと乗り込みました
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
しかし、その日は声はきこえず・・・よかった。内心、ほっとしつつも帰路にとつきました
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
すっかり安心しきった帰り道
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
ぴたっ
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
いきなり四歳の息子が立ち止りました
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
?
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
不思議におもって息子のほうをみてみると・・・
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
何と、いきなり息子がおがみだしたのです
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
ぎょ!としつつも、とにかく驚きを内心に隠しつつも、息子に問いかけるのが先でもあり・・・
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
「ね、ねえ、何してるの?」
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
恐る恐るといかけると・・・
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
「おばあちゃん、ここでしんじゃったんだって!だからナムナムしてあげるの!」
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
ぞくうっ!
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
その言葉をきき、鳥肌がたつのとほぼ同時に二つの感情が入り混じりました
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
しんじゃったってすごく当たり前にいっている息子とは裏腹に
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
やさしい!うちの子はやさしい!?・・・けど、こわい!つ〜か、おばあちゃんってだれ!?
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
息子はいまだにおがんでいます
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
まさか、今も息子のそばにいるのか?ひょっとして、先日きいたあの声と関係が?
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
・・・結局、真相はわからないままに、彼女たちの「祖母」つまりは「おばあちゃん」は無事に退院しました
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
正直なところ、彼女は二度と祖母がその病院に入院してほしくない、とねがいつつも結局、息子にきいても詳しくはわからなかったそうです・・・
ユニバーサルスタジオいってきましたvの薫
おわります
一坪
葵さん、お願いします #09
葵
題:廃病院
葵
これは、友人の母親が体験した話です
葵
その母親が学生の頃、友人たちと廃病院で探検をすることになったそうです
葵
見た目からして怖い場所だったそうなので恐る恐る入ったそうです
葵
とりあえず、1階から探検することになり、廊下を進んでいたそうです
葵
そしたら、顔がちょうど写るくらいの手ごろな鏡があったそうです
葵
それを見た母親(Aさん)は、突然その鏡が欲しくなったそうです
葵
そして、その鏡は簡単に取れ、他の友人たちにそのことを話しながら1階を後にしたそうです
葵
その次は、2階に行きました
葵
あちこち回るも、特に何もなく、そこを後にしようと階段を下りたそうです
葵
ですが、その階段を下りるとき前方にあるガラスの奥に人影があったそうです
葵
ガラスの奥には、ベランダのようなものも無いため、そこに人がいるはずはありません
葵
そして、しばらくそれを見ていると、鎌を持ち、Aさんたちの方に向かってきたそうです
葵
驚いたAさんたちは、急いで階段を下りたそうです
葵
「もう怖いから帰ろうよ!」
葵
友人(Bさん)は、そういいますが、
葵
Aさんと、残りの友人2人(Cさん、Dさん)は、
葵
「地下室まで行ってみよう」
葵
と、言っていたため、Bさんも地下室まで行くことになったそうです
葵
そして、最後、地下室にやってきました
葵
そこには、病院が経営されていた頃のカルテがおいてあったそうです
葵
Aさんたちは、興味本位で自分の名前を探していたそうです
葵
すると、Cさんの名前がありました
葵
死因は事故死で23歳で死亡と書いてあったそうです
葵
当時、その年齢になっていなかったので、“同姓同名の人だった”ということで済ませたそうです
葵
その後、探索をやめ、それぞれが自宅に帰りました
葵
そして、Aさんは持って帰ってきた鏡の裏に4人の名前と日付を書いて机の上においたそうです
葵
その数日後、Aさんが学校から帰ってくると、机の上においたはずの鏡がなくなっていたそうです
葵
家族に聞いても「知らない」と言う返事が返ってくるばかり
葵
そして、その鏡が気に入ってしまったため、Aさんは、また3人を連れて病院に行ったそうです
葵
そして、その鏡のあった場所を見てみると、なんと、鏡が戻っていました
葵
そして、その裏を見てみるとAさんが書いた4人の名前と日付が書いてあったそうです
葵
それを見て怖くなり、一気に外まで駆け出しました
葵
そして、病院の前で、Bさんが言いました
葵
「ここから離れよう!」と
葵
Bさんが言うには2階あたりから誰かに睨まれていたそうです
葵
Bさんには霊感があったらしく、その言葉を信じ、自宅に帰りました
葵
そして、その病院は壊され、今はもうありません
葵
でも、Cさんが23歳になった年、事故を起こして死んでしまったそうです
葵
これで終わりです。長くなってしまい、すいません!
一坪
かおさんお願いします #10
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
題名:現役ツアーコンダクター
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
これは、ある雑誌に掲載されていたお話です。当事者もサイトをもっているらしいのでもしかしたらそこにものっているかも?しれません
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
momo様。あいにく、本日はこのお部屋しかあいておりません。
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
いって、ホテルの人が案内してくれたとある部屋。momoはツアーコンダクターの従業員です
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
おきづかいなく
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
添乗員にどのような部屋がわりあてられるのか。それは場所それぞれ。それゆえに覚悟して部屋の中にとはいりました
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
しかし、覚悟して部屋の中にはいったのですが、そこは・・・
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
「うわ〜!すごい!セミスイートだ!」
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
予想とはうらはらに、かなり綺麗なゴージャスな部屋。
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
そしてどうやら、奥にももうひとつ、部屋があるもよう。うきうきしつつ、扉をあけると・・・
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
扉の向こうはコンクリートでふさがれ、何枚ものお札がはってありました
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
そ〜いうことなのね・・・・。ホテルの人か恐縮していたわけです
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
そこは、中部地方の某高級ホテル
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
そして、同じく。別の部屋にとまっていたドライバーさんが扉の窓を閉めようとしました
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
彼女たちがとまっているのは3F
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
しかし、窓をしめようとしても窓がしまりません。
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
あれ?
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
よくよくみると、窓に小枝がひっかかっています
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
枝をとりはずそうと、身をのりだしたその瞬間
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
がしっ!
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
「うわぁぁ!?」
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
何かが腕をつかんだのです
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
みると、彼の腕に上半身だけの女性がぶらさがっています
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
「は、はなせ!はなせ!うわぁぁっ!!」
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
身を乗り出していた状態で、ぶらさがられているのです。とうぜん、そのまま体は窓の外に・・・
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
そのまま、女性の重みに耐えきれなくなったのか地面に落下
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
「きゃ〜!!」
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
同じ階にいたmomoが悲鳴におどろき、窓をあけてみたものは・・・
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
どさっ!
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
ドライバーさんが地面に落下する様子と、そして・・・
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
にやり
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
momoと目があった女性はにやり、と笑みをうかべそのままきえてゆきました
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
救急車にのりこむ、ドライバーさんの腕にはくっきりと女性の手形がやけどのようにのこっていたそうです・・・・
アルパークでまさゆき地図にこもゲットvの薫
おわりです
一坪
夕海さん、お願いします。 #11
十叶夕海
題名:効果は、威力と財布が折り合ってナンボやで!!
十叶夕海
パワーストーン。
普通に宝石なんですが、やはり、誕生石とかある以上、相性があるわけです。
サードオキニスは大丈夫やけど、普通のオキニスはダメとか、
霊感持ちと言うか、感が良すぎる人には、必須アイテムなパワーストーン。
十叶夕海
袋に入れて持ち歩くよりも、肌に触れていた方が、色々とやりやすい
だから、ペンダントなりブレスレットがお気に入り。
ブレスレットは、数珠の房無しの時もあります。
それで、パワーストーンで、色的な相性抜きで威力のある石は、ダイヤモンドなわけです。
一カラット以下でも、他の石の同サイズの五倍は固い出力なのです。
一カラット以下…ちょっとしたパワーストーン屋や宝石屋なんかで二万三万ぐらいで、ドラクエでいう、王者の剣や天空の剣並みに、補強できる。
それがダイヤモンドなのです。
しかし、私は、ダイヤモンドは元より、パワーストーンはあまり身に付けない。
武器として、一個あれば楽なのだが、基本的に遠出しない限りつけないのだ。
十叶夕海
そういう用途に使わなくても、最短二回(2日)から、最高十回で、お守りはもとより、アクセサリーとしても、使えなくなるのだ
私が身につけると。
例外は、後ろの人達の仮宿のアクセサリーのみで。
十叶夕海
この間の山形旅行も、行きと帰りで、水晶プラス誕生石のブレスレット4つと指輪二つの石がダメになりました。
ひびがいったり、真球に近かったのが楕円形になったり。
酷いのは、石が二、三個消えていたり。
万事がその調子なのだ。
十叶夕海
しかし、私とて、女の子。
宝石、なんて大仰なものでなくても、ちょっとした石付のイヤリングとか、指輪とか身につけたい。
しかし、それが、壊れたら…そう考えるとなかなか手が出ない。
しかし、ここまで行くと、現象と言うよりも、体質に近いのかもしれない。
或いは、気付いてないだけで『何か』があるのだろうか…
おしまい
一坪
葵さんお願いします #12
葵
題:危険信号?
葵
これは、私の学校の先生から聞いた話です
葵
その先生(山田先生ということに)が前にいた学校でのこと
葵
朝の職員会議で隣の先生が「腰が痛い」と言っていたそうです
葵
その先生は結構年だったらしく、山田先生は気にしなかったそうです
葵
でも、その日の放課後のこと
葵
ある生徒と山田先生が廊下で話していると朝の先生が横を通ったそうです
葵
すると、その話していた生徒が突然
葵
「山田先生、あの先生腰が痛いとか言ってなかった?」
葵
と、聞いたらしいです
葵
確かに言ってはいたものの、生徒たちにそのことを話した覚えもないのでビックリしたそうです
葵
そこで、 「何で知っているの?」 と聞いてみました
葵
すると、その生徒はこう答えました
葵
「だって、あの先生の腰に何かついてるもん」
葵
その何かを聞くと、 「わからない」 と答えられ、これ以上先生も聞かなかったそうです
葵
そして、その数日後
葵
「先生、先生!」 この前の生徒が話しかけてきました
葵
「どうかしたのか〜?」 先生は振り向きながら話を聞いたそうです
葵
「今日は、あの子の指に変なものがついてる!」
葵
“あの子”とはその生徒と同じクラスのクラスの男子のことでした
葵
一応、その生徒に 「指が痛いとかないか?」 と聞いたところ
葵
「全然!」 と、見当違いの答えが返ってきました
葵
それでも、少し気になったのですが、授業が始まるのでそこで話は終わりました
葵
ですが、その後
葵
山田先生はその男子と何かが見える生徒のいるクラスの授業をしました
葵
山田先生は技術の先生です
葵
その日は、糸鋸(いとのこぎり)を使った作業を行う日でした
葵
「気をつけてやれよ!怪我しないようにな!!」 と注意をし、授業が始まったそうです
葵
そして、しばらくすると
葵
「キャァァァァァァァァァ!!!」
葵
女子が悲鳴を上げたそうです
葵
そして、先生が急いでそこを見ると
葵
指に何かがついていた男子の指が糸鋸で切れていたそうです
葵
驚く暇もなく、先生は急いで止血したそうです
葵
でも、その男子も周りの生徒も騒いでいて大変だったそうです
葵
その中で、何かが見えた生徒が唖然としてその場に立っていたそうです
葵
騒ぎの後、その生徒は先生に 「昔から変なものが見えるときがある」 と言ったそうです
葵
それは、その人への危険信号だったのかもしれない
一坪
のこもこさん、お願いします。 #13
のこもこ
題名:見えざる手
のこもこ
私が小学校高学年のときの話です
のこもこ
あれは、私の母が七月になくなり、通夜を終えて一月ほど経ったある日のこと
のこもこ
母がいなくなったという現実は、母が亡くなった直後ひとごとのように…というより、現実感がないかのようなものでした
のこもこ
葬式を終えても、気持ちが追いつかず、それをようやく実感し始めたのはそのころです
のこもこ
ようやく以前のように、振舞うことが出来たのとは別に、私の身に変化が起こっていました
のこもこ
授業中、たとえるなら濡れ雑巾を突然押し付けられるような感触といいますでしょうか
のこもこ
ひんやりとした感触が頻繁ではないにしろ、度々感じるようになりました
のこもこ
それも、ひとつではなく多ければ複数
のこもこ
実家の近くにある小さな祠で、日が暮れるまで一人遊びをしているときは特に何も感じなかったのですが
のこもこ
私は霊感とかは視えるわけじゃありませんし、気にしないことにしていました
のこもこ
気のせいかな、とは思っていましたから
のこもこ
そんなあるひのことです
のこもこ
突然、ひんやりとしたあの感触が肩に触れたのです
のこもこ
気のせいにしては、その感触は生々しくちょうど肩を掴む手のようなものでした
のこもこ
慄いている間、しばらく経ってその感触は消えましたが、今まであったものの中で一番はっきりとしたものでした
のこもこ
憶測にしか過ぎませんが、それは母のものではなく
のこもこ
私が亡き母を慕い、無意識に呼んでしまった存在だと思っています
のこもこ
複数の触られるあの感触だと、母親は複数いることになりますから
のこもこ
私にとって生みの母親は一人しかいませんから
のこもこ
以上で終わらせていただきます
つけ面大臣
ちゃっちゃちゃーす
十叶夕海
No.14 「触らぬ神も祟りあり」
十叶夕海
神様。
八百万いると言われる神様だが、下手したら祟るのは共通項だ。
理不尽、そういわれようと、ある程度はこちらに非があるものである。
十叶夕海
神社での礼儀…一拍二礼二拍だったか、覚えてはいないが、それはどうでもいい。
守るに越したことは無いが、守らなくとも、祟られないのだから。
しかし、絶対にしてはいけないことがある。
それは、「写真を撮ること」である
十叶夕海
詳しい説明は、うちの地域の氏神様から正月に夢として受けたのだが、噛み砕くとこういうことらしい。
「だって、オメー、考えても見ろや。
自分ちの庭とか家にずかずか入られるのは許すべ、神様だから。
だけど、写真とられて、土地の力取られて祟らないわけねぇべ?」
意訳するとこんな感じだ。
実際は、舌がこんがらがるような口調だが。
十叶夕海
氏神でなかった可能性はあるが、多分、雑霊ではない存在からの伝言でした。
とりあえず、何故、そうなったか言えば、さる9月。
百物語チャットが終わってさほど経たない頃。
友人が…Mとしましょうか、Mが地元の神社神宮で写真を撮ったのが発端です。
十叶夕海
その神社の主神は留守だったのですが、留守番の脇仕えの神様が、
「己、ヌシサマの居らぬ社で不埒な真似を(ズゴゴゴ)」
と怒りまして、たまたま、このめがそのMの側にいたのが悪かった。
この場合の祟りと言っても、一週間ほど軽く死にたくなる程度の悪夢をみるだけで済んだはずなのだ。
しかし、このめも私の友人に何かあったら私が哀しむと
「あいや、待たれい、ワシの主の友人に手を出すか!!」と割って入ってしまったのだ
十叶夕海
紆余曲折、脇仕えのその神に、このめはピー○姫よろしく、さらわれまして。
神無月に乗じて、あっちこっちに手を伸ばして、解放されたのが神無月の終盤。
稲荷神とは言っても、下級で社を持たないこのめ。
上位の神様の気に晒され、存在が希薄になり消えかけたのだ。
十叶夕海
それを癒やす手だては、少なくとも、稲荷神としてのままは私には無い。
友人の後ろの割合、上位の稲荷神を頼り、伏見稲荷での養生を余儀無くされた。
当初は、正月までで帰れると思ったが、今現在も、帰宅の目処は立っていない。
十叶夕海
少なくとも、神社などのパワースポットは、そういう存在の住処なのだ。
貴方が、他人に自分ちに土足に踏み入れられ、写真とられて、喜ぶ人間でも無い限り、は。
「詣らせて貰っている」「撮らさせて貰っている」そういう気持ちは忘れないで欲しい。
でなければ、理不尽無慈悲な神は貴方を祟るのかもしれないのだから……。
おしまい
昨年葵と名乗った秋穂
#15 題名:あのキャラの正体
昨年葵と名乗った秋穂
突然ですが、皆さんはジブリ作品と聞いて何を思い浮かべますか?
月読 乾
ナウシカにらぴゅたにトトロに千と千尋に…いや、もっとたくさんですね
昨年葵と名乗った秋穂
今回の題名の“あのキャラ”とはトトロのことです
昨年葵と名乗った秋穂
僕が聞いた話では、トトロの正体はトロールというモノだそうです
昨年葵と名乗った秋穂
トロールは妖精だったり死神だったり、いろんないわれがあります
昨年葵と名乗った秋穂
話は変わりますが『となりのトトロ』では、2人の女の子が出てきますよね?
昨年葵と名乗った秋穂
その2人は話の中で死んでいると言われているのは今では多くの人が知っていると思います
昨年葵と名乗った秋穂
妹のメイは1人で母の病院に行くときに、姉のサツキは猫バスに乗ったときに死んでいたそうです
昨年葵と名乗った秋穂
実はその証拠とも言える部分が映像の中でいくつかあるそうで、
昨年葵と名乗った秋穂
一番決定的な証拠は2人の影だそうです
昨年葵と名乗った秋穂
その他にも、子供にしか見えないはずのトトロがカンタという男子に見えない
昨年葵と名乗った秋穂
終盤の母の「サツキとメイが笑った気がした」という言葉
昨年葵と名乗った秋穂
など、不自然な部分も証拠だといわれているそうです
昨年葵と名乗った秋穂
いろいろと遠回しになりましたが、トトロは死神だった、という話ですが
昨年葵と名乗った秋穂
ジブリが否定しているうえ、ただの精霊、などという話もあり、死期が近いなど、特別な子供にしか見えないなぞの存在となっているそうです
昨年葵と名乗った秋穂
終わります。
のこもこ
bP6 恐怖のハイウェイ
のこもこ
雑誌での掲載のため、一人称は私と表記いたします
のこもこ
あれは、私が友人たちと車で夜中の道を走っているときの話です。
のこもこ
夏休みの休暇を利用し、避暑地から帰る途中のこと
のこもこ
一定の距離に設置されている、夜道を照らす明かりのほかは車のライトとかすかな星と月しかない夜道。
のこもこ
助手席にうとうとと夢うつつをまどろんでいた私は、友人がふざけてスピードを上げて走行した車に驚き、目を覚ましました
のこもこ
後部座敷に座っていた別の友人が、怒って運転をしている友人に食って掛かります
のこもこ
「いくら他に車がいないからって、ふざけんじゃねーよ!」
のこもこ
「わりぃわりぃ。けど俺だけ運転してて、お前たちが横で気持ちよく爆睡してるのみてたらつい魔がさしてな」
のこもこ
そういいつつも、ちっとも悪びれない様子で彼は言いました。
のこもこ
「けど、これで目が覚めたろ?次の運転お前が変われよ。俺も仮眠するわ」
のこもこ
もう五キロほど先に待避所があったので、そこまで彼が運転し、私が運転することになりました。
のこもこ
その先には緩やかなカーブと、大きく曲がるカーブがあったので、彼は少しだけスピードを落としました。
のこもこ
とはいえ、夜中他の車もなかったためスピードを落としたといっても、かなりの速度でしたが・・・
のこもこ
後部座席にいた友人が、思い出したかのように言いました
のこもこ
「そういえばさ、このあたりだよな。事故多発する場所って・・・」
のこもこ
「カーブが多いからな」
のこもこ
「それだけじゃないみたいだぜ?」
のこもこ
「はあ?どういうことだ」
のこもこ
「なんでも、事故死したやつがみちずれにしようとかなんとか。ありきたりなはなしだよ」
のこもこ
「ほんとありきたりだな。迷信だろ?そんなのよくきくじゃん」
のこもこ
彼は巧みなハンドルさばぎで、緩やかなカーブを曲がります
のこもこ
道が直線になり、この先に大きなカーブに差し掛かろうとしたとき
のこもこ
「おい!?なにこんなところでスピードあげてんだよ!」
のこもこ
後部座席の友人の怒鳴り声に、わたしもふざけるのもいい加減にしろといいました。
のこもこ
運転している友人の様子がどこかおかしい。私の目が確かなら、彼はブレーキを踏んでいるはず
のこもこ
「駄目だ!ブレーキがきかない!」
のこもこ
とびおりようにも、このスピードだとただではすみません
のこもこ
「なあ・・・俺たち以外に人っていないはずだよな」
のこもこ
「なにいってんだ!?いるわけねぇだろ!」
のこもこ
友人は、恐る恐る言いました
のこもこ
「じゃあ・・・さ。ミラーにうつってるの・・・なに?」
のこもこ
「ミラーに誰もうつってねぇじゃねぇか!」
のこもこ
「おれ・・・白い服着た女に見える」
のこもこ
わたしもミラーをみましたが、とりたてて何も見えません。そうこうするうち、車はカーブを大きく曲がり
のこもこ
ガードレールと車体がこすれるけたたましい音と、宙を浮遊する感覚。
のこもこ
落ちてゆく瞬間、私は見ました。
のこもこ
派手に壊れたガードレールのすぐ傍の道路に、白い服を着た二十代半ばの女が、恨めしそうな視線の中に宿る・・・・・・
のこもこ
暗い愉悦の表情を浮かべていたのを・・・
のこもこ
・・・・・・後日、私たちはかろうじて一命を取り留めました
のこもこ
ただ運転をしていた友人は、全治三ヶ月という重体でしたが
のこもこ
病院のベッドで聞いた話によると、あの場所は
のこもこ
友人と同じようにスピードを出し、道路を歩いていた人間に気づかずひき殺してしまい
のこもこ
それが数回も続いた場所で、彼らを慰める慰霊碑が待避所の近くに置かれてる・・・曰くつきの場所だったのです
のこもこ
私が見たあの女性の服が白かったのは、道を走る車に歩いているのを知らせる目印だったのかと思います。
のこもこ
ガードレールと車が大破したあの場所へ怪我が完治し向かってみると、慰霊碑のそばに花束が添えられていたのを見て、
のこもこ
危うく私たちも、下手をしたらそこに名を連ねていたかもしれない・・・今年も避暑地に行きますが、いまさらながら肝が冷えるおもいです。
のこもこ
終わり
十叶【後輩指導で口から魂】夕海
No.17 …降り降ろせない拳
十叶【後輩指導で口から魂】夕海
去る6月。
9月の京都旅行の為のパワーストーンの仕入目的に名古屋にいた。
二泊三日の旅程。
1日目はとっとと寝たし、何も無かった。
もちろん、その部屋に何も無いのも確認した。
十叶【後輩指導で口から魂】夕海
二日目、目的のお店で、主に水晶系を中心に購入した。
汎用性が大切だし、と言うことで。
フルオーダーメイドでブレスも作った。
宿に帰り、その荷物に簡単な封(ホタルの入った籠を袋に入れて光を漏れないようにした感じ)をして寝た。
しかし、そこで終われば、私じゃない
つか、何か起こるから私なのか。
十叶【後輩指導で口から魂】夕海
その旅行に連れて行ったのは、紅椿と元九十九神のユキちゃん、篠ちゃん、朴ちゃんの4人。
特徴は、某リプレイのパーティーよろしく、防御に秀でていること。
要は、攻撃的な意味合いの決定打に欠けるのだ。
さて、私は、その時、変則的ながら、金縛りに合っていた。
十叶【後輩指導で口から魂】夕海
見えない縄で雁字搦めにされて、上から圧殺されかけていた。
どうやら、少しずつ、力を糸にして完成させていったよう。
気付いた時には、手遅れで、本体を叩くしか無かったわけで。
十叶【後輩指導で口から魂】夕海
『ユアさん、大丈夫ですか?』
「大丈夫じゃない。…保って、30分…明日、筋肉痛を怖れなくても一時間ぐらい。
本体を速やかに叩いて欲しい。」
『…代価と時間、どちらを優先して?』
「(迷って)時間で」
ユキちゃんの問いにもう少し考えて問い詰めて居れば良かったんだ。
十叶【後輩指導で口から魂】夕海
ユキちゃん、篠ちゃん、朴ちゃんは、結構歳を経てるし、紅椿は出自故か年齢に対して強い。
オマケに、代価を気にしないとお墨付きを貰えば、勝てない相手の方が少ない。
相手を始末し終えたのを知覚したのと私が気絶したのはほぼ同時。
代価の意味を知ったのは翌朝。
十叶【後輩指導で口から魂】夕海
翌朝、そのパワーストーンの荷物を確認したところ。
三割強は、お守りとして意味をなさなくなっていたし、ブレスも、無茶すれば、意味が無くなるぐらいに力が削れていた。
ついでに、一緒に、入れていたシルバーアクセのメダルのペンダントが真っ二つになっていた。
多分、とつけなくとも、ユキちゃんの言う『代価』なのだろう。
石の力を引き出して、自分達の力に上乗せ、RPGならば「バイキルト」や「エンチャントマジック」に値する使い方だ。
…助かって嬉しく無いわけ無いのだけど、この虚しさと怒りはどこに向ければいいのでしょうね。
一応、おしまい
十叶【後輩指導で口から魂】夕海
しかし、それが無ければ、私はどうなっていたんでしょう…?
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
No:18
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
題名:見知らぬ第三者
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
これは、とある女性が経験したお話です
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
友人の紹介で一人の男性と知り合いました。仮にA、とします
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
その後、Aと女性は付き合うことになり、レストランに食事にいきました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
コトッ
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
二人のはずなのに出されたコップは三つ。二人なので、といってコップを下げてもらいました。・・・それだけなら店側の勘違い、ですんだのですが・・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
それ以後も、必ずどの店にはいってもウェイトレスさんなどが置いてくる水は三つ。
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
二名だから、と伝え下げてもらったりもすれども、帰り際のレシートにも常に三名、との記載が・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
さすがにそれが毎回、ともなれば女性も気持ちが悪くなってきました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
そこで女性の友人に相談してみることにしたのです
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
すると・・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「彼の隣におかっぱの女の子がいる」
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
そうきっぱりといい、さらに
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「生霊よ・・・・・。このままではあなたにも害が及ぶよ」
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
その女の子は女性を常に睨みつけている、とも・・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
さすがに今までのこともあります。怖くなりそのまま女性はそのAと別れることに
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
その後・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
あるとき、ばったりとそのAと女性は再開しました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
Aは新たな彼女と一緒で、その子に女性のことを元カノ、と説明したそうです
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
そのAの新しい彼女はとても人懐っこい人で、元カノとしってもきやすく話してくるようなタイプの女性でした
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
その新しい彼女がいうことには・・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「レストランに彼と入ったらコップが3こでてきて、二人です、といったら彼の横におかっぱの女の子がいるでしょっていうのよ。変でしょ?」
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
彼女の経験とまったく同じでした。それからその元カレや彼女のことはあってないのでわからないのですが・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
彼女の無事を切実に女性は願っています・・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
おわりです
十叶夕海
No.19 …私、悪いことした?
十叶夕海
17話でもお話した通り、9月のオフ会の為、6月に名古屋に行ってきた私。
その一週間前にひょんなことからとある出会いがあった。
十叶夕海
話はそれるが、赤ん坊/乳児の死亡率は、日本は先進国中一位らしい。
しかも、ダントツに。
しかし、私が住む田舎では年に一回あるかないかで。
その年に一回あるかないかが、6月の半ばにあった。
実家の葬儀屋に赤ん坊の葬儀があったのだ。
まぁ、葬儀自体は自宅葬の密葬だったし、私も仕事が休みで入っていたとは言え、何にも接点はない。
十叶夕海
ない、ないはずなのだが…。
注文取り(どういう葬式にするかの)に言った父に、恐らく、などつけなくとも亡くなった赤ん坊が付いて来たようで。
しかも、私に懐いてしまったようで。
十叶夕海
データを見るなら、後、数日で一歳になる赤ん坊で。
丸々太ってる可愛い赤ん坊だ。
私が幽霊の赤ん坊を拾うのは初めてではない。
都合、この子で5回目だ。
そして、私は赤ん坊関連で一個だけ決めていることがある。
「私に付いて来たのなら、両親の元には返さない」ことだ。
両親が悲しみすぎて、四十九日が終わっても成仏できないのはお互いに不幸だと思うから。
昔の経験の教訓からだ
十叶夕海
その赤ん坊は、…仮名、田中正貴くんとしよう…珍しく、母親を恋しがらなかった。
正確には「まま、と、おねえちゃんおんなしだからさびしくないの」と言うことらしい
しかし、ガキは居ないんだか…。
十叶夕海
正貴本人は、四十九日が過ぎれば、普通に成仏できそうだし。
あがる前に思い出を作ってもいいかなぁと名古屋行きに連れて行った。
子守に、ユキちゃんの知り合いの姑獲鳥と九十九神の中間の夕蝶(シーディエ)がついて来てくれたし。
しかし、今思う。
過去に戻れるなら、私はそれを決めた私を殴りとばしていた。
十叶夕海
特に、1日目2日目日中は何も無かった。
聡い子で、鳩に触れないのも自分が死んでいるからだと自覚していた。
んで、件の2日目夜。
あの事件が始まった時。
シーディエと正貴は夕涼みと言うか、散歩に出ていた。
十叶夕海
異変があって、ユキちゃん達が反撃を始めた頃に戻って来た。
シーディエは、紅椿の張った結界を強化して、防御に入る。
勿論、正貴を腕に抱いてだ。
結末は先週通りなのは言うまでもない
十叶夕海
しかし、一応、早いとは言え、名古屋旅行が終わったら…少なくとも、四十九日が終わったら、私は正貴を上にあげるつもりだった。
だったんだけど、ユキちゃん達と、馬鹿の戦闘のバリバリ(力のぶつけ合い)にビビって、上がろうとしない。
ノリで言うなら、完全防電した部屋の中から雷が落ちるのを至近距離からみた訳だから、わからなくはない。
ないけれど、今も、正貴は私のとこにいて成仏していない。
……私、なんか悪いことした?
終わり
のこもこ
bQ0 題名:写ったのは?
のこもこ
あれは、私が友人と成人式を終え、なつかしの母校へ顔を出したときのことです。
のこもこ
私と友人Bは、当時の担任を勤めていたC先生と再会しました
のこもこ
たわいのない会話をして盛り上がり、せっかくの成人式のついでということで、Bがもってきた写真で記念撮影をすることになりました。
のこもこ
私が所属していた部活の部屋や、体育館。校舎やグラウンドなど。
のこもこ
最後に教室で、三人が入るようカメラを調整して撮影が終了しました。
のこもこ
写真を撮ってくれた先生に礼を言い、現像できるまで、後は待つだけです。
のこもこ
さてそれから数日後。現像が終わり、都合があいたBと自宅で写真を見ました。
のこもこ
私はBと一緒にみるまで、どのような写真がとれているのか、まだみていませんでした。
のこもこ
先に見たらつまらないですし、こういった場合に限らず、友達と楽しみを分かち合いたいじゃないですか。
のこもこ
部室でフラッシュのまぶしさに目を閉じてる間抜け顔を笑ったり、そういえば○○好きだったなーとか、過去を思い浮かべたり写真を見ていると
のこもこ
Bは怪訝そうに、私に言いました。
のこもこ
「光の反射かなー。これみて」
のこもこ
いって差し出した一枚の写真に、私も怪訝に思いました。
のこもこ
「・・・・・・C先生の足」
のこもこ
「消えてるよね?」
のこもこ
撮った時刻はお昼過ぎ。太陽の光がレンズに入らないようにしてとったはずなのに、C先生の右足が、くっきりと消えていたのです。
のこもこ
私たちは気味悪く思い、先生にあいに学校に行きました。
のこもこ
しかし、いくら探しても先生はいません。
のこもこ
別の先生にC先生はどこだと訪ねたら、思いがけないことを聞きました。
のこもこ
「ああC先生ね。あの人ね。二日前右足を壊したのよ」
のこもこ
私たちは驚きました。
のこもこ
「その影響で右半身が動かなくなっちゃってね」
のこもこ
C先生はしばらくこれず、かわりの人が今は教職に立っているそうです。
のこもこ
C先生は体育を受け持っていて、野球部の顧問もつとめています。
のこもこ
私たちと一緒に写っている先生の足が消えていたのは、これから起こることの警告だったのでしょうか。
のこもこ
それは今でも分かりません。
のこもこ
終わり。
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
No;20 題名:T新幹線の怪?
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
これは、ある女の人が経験したお話です
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
No:21 題名:T新幹線の怪?
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
これはある女の人が経験したお話です。
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
T新幹線の路線にはいくつか多々とトンネルが続いてる個所があるのは知る人ぞしる事実でしょう
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
新幹線にのっていてもすること、といったら限られています。
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
目的地につくまで何をするでもなく、ぼんやりと外の景色を眺めていました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
外には延々と同じような風景がつづいており、ときおりトンネルにはいると外は真っ暗に
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
それでもすることもないのでひたすらにぼ〜〜と外を眺めていました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
外の風景をみつつ、幾度か目のトンネルに入ってしばらくすると
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
真っ暗なトンネルの窓の景色。そこにカートをもった車内販売の女性がうつりこみました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「あ。そういえば喉かわいた。すいませ〜ん。コーヒーくださ・・・・」
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
窓に映った販売員をみてそんなことをいいつつくるん、と向きをかえて通路に視線をむけます
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
が。通路には誰もいません
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
えええ!?たしかに窓には車内販売の女性がうつっていたのに
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
はっと窓のほうをみれば、そこにはたしかにカートをおした車内販売の女性がうつりこんでいます
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
なのに、現実にはいるはずの場所にその販売員は影も形も見当たらないのです
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
一人、内心ぱにくっていると・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「二百円になります」
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
窓に映っている車内販売の女性がにこやかにコーヒーをその女性のほうにと差し出してきました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
声もしっかりときこえるのに実際はそんな人はいないのです
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
窓にはしっかりとコーヒーを差し出してくる女性の姿がうつりこんでいます
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
どうすればいいのかパニックになっていると、ちょうどそこでトンネルが途切れて窓の外が明るくなりました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
それと同時、窓に映りこんでいた販売員の女性の姿も掻き消えました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
もし、そのとき、その女性が窓に映っていた販売員からコーヒーを受け取ろうとしたり、また受け取っていたらどうなっていたのでしょうか・・・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
あなたも車内販売員には気を付けてください。もしかしたら窓に映っていても実際は・・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
オチのないまま終わりです
一坪
かおさん、お願いします #22
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
No:22 題名:小さな親切
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
親切。それは素晴らしい行動。しかし、時としてその親切は信じられない結果を引き起こす・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
これはそんなお話です
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
姉妹二人。そして妹のほうはある日、ひどく憔悴して家に戻ってきました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
そして、開口一番、「親切・・・しなきゃよかった・・・・」とつぶやいたのです
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「お姉ちゃん、どうしたの?何かあったの?」
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「・・・・・・・・・・・・・」
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
妹が心配して声をかけても姉は無言のまま
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
そして・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「・・・信じなくていいよ・・・いいけどさ・・・・」
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
そこまでいってまた再び無言になりました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「なぁに?信じるってば」
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
妹はかるいのりで、それでも姉の抱えているものが少しでも楽になれば・・と話しかけました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
・・・が、けれど、その話の衝撃は彼女の予想をはるかに・・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
その日、姉は仕事で遅くにとあるマンションを訪れました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
遅くなったとはいえ、無事に用件もすみ
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「またよろしくおねがいします!」
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
元気にいってそのまま帰路へ。
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
仕事がうまくいったことに内心ほっとしながらもごく普通にエレベーターに乗り込みました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
そして、ごくごく普通にエレベーターの1Fのボタンを押そうとしました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
そのとき
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「・・・・まってください・・・・のります・・・・・」
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
声がきこえ、その声に反射的に反応し、「開」のボタンを押しました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
そのまま押すことしばし
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「・・・あれ?だれもこな・・・・」
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
おもわずつぶやいたその目にエレベーターに手をかける人の手が見えました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
あ、やっばり人がいたんだ
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
そう思ったのもつかの間
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
その手の主はそのまま彼女の乗っているエレベーターの中にとはいってきて・・・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
首がぐにゃり、と信じられないくらいに折れ曲がり全身血だらけの男性。顔も半分潰れています
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
彼女がいるのはエレベーターの中。
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
・・・密室の中、彼女は自ら招いた「それ」と逃げることもままならなず、ひたすらに1Fまで目を伏せて耐えるしかありませんでした
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
1Fにつきふりかえると・・・その乗ってきた「血だらけの男性」の姿はどこにもありませんでした――
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「…もう、私にはできない!エレベーターでよくある…あの小さい親切・・・・・・・」
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
かすれるような声でお姉さんは妹に絞り出すようにそう宣言し・・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
後日、再びそのマンションを仕事で訪れる機会が
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「・・あの、あそこのエレベーター・・・なんか・・・でますよね?」
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
意を決して仕事先の人に問いかけました
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「え?え、エレベーター?いや?な〜んも・・・な〜んもないよ?」
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
そういうものの目はしっかりとそらされ、しらじらしくそういわれ、真相はわからずじまい
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
そのお姉さんはそののち、その会社を退職し、どんな由来があったのか理由があったのかは分からずじまいだそうです・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「親切」それはたしかに素晴らしい行為です
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
ですが、もしあなたがエレベーターにのったとき・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
「まってください。・・・のります・・・・」
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
その声が聞こえたとき・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
その声の相手が生きている相手なのかどうか…確かめてからのほうがいいかもしれません・・・
毎日タイヤキくんの気分・・・の薫
終わりです
一坪
のこもこさん、お願いします #23
のこもこ
題名:髪伸びる人形と・・・
のこもこ
うちの玄関では、立派な人形が飾られています。
のこもこ
さてそれとは別に、両親にせがって飼ってもらったインコが一羽大切に飼われていました。
のこもこ
大人しくて賢いそのインコを、私は可愛がっていました。
のこもこ
友達と電話をおえ、リビングに戻るときふと違和感を覚えました
のこもこ
気のせいか、人形の髪が伸びているような
のこもこ
そのことを親に言っても気のせいだと信じてもらえず、笑われましたが
のこもこ
さてある日の夜。夜中のことです。
のこもこ
尋常でない様子の、羽のはばたきが聞こえてきました。
のこもこ
眠りが浅かったのか飛び起き、急いでインコのいるところへいくと・・・
のこもこ
可愛がっていたあのインコが、鳥かごの中で冷たくなって死んでいました。
のこもこ
動転し、急いで親のところへ行こうとして
のこもこ
人形のケースの上で、インコの羽が一枚乗っていました。
のこもこ
人形のケースと鳥かごの距離は、かなり離れているというのに・・・
のこもこ
そしてまた、気のせいでなく人形の髪が僅かに伸びていました。
のこもこ
それからしばらくたち、インコの事を霊媒師に頼んで聞いてみると
のこもこ
そのインコは寿命で、そのインコ自身が自分の死期を悟り、
のこもこ
その念が人形に宿ったということです。
のこもこ
「大切に可愛がっていたんでしょう?よっぽど伝えたかったのね。『ありがとう』って」
のこもこ
それから数年たち、子供の玩具箱を整理していると、
のこもこ
一枚の羽・・・あのインコの羽がひっそりと出てきました。
のこもこ
私が子供のときに遊んでいた、玩具箱の中から見つかるなんて・・・不思議な縁を感じます。
のこもこ
おわり。
一坪
じゃ、夕海さんお願いします
一坪
#24
十叶夕海
24話 ぷち☆つくも 〜お前の役目はなんなのさ〜
十叶夕海
九十九神、と言えば、本来ならば、神になる直前に人間に捨てられた器物が精霊化するものだ。
封神演義などで言うヨウゲツと同類項になる。
つまりは、時間の流れによって精霊化するのである。
しかし、例外は多々ありまして。
十叶夕海
例えば、人形師が精魂込めた人形に魂が宿るとか、作り手の力 で九十九神になる場合もある。
ネットオークション。
種々多様なモノが売られている。
古本から模造刀。
自作イラストからハンドメイド雑貨まで色々と。
これはそんなとこから始まったお話だ。
十叶夕海
とある出品者様はハンドメイド財布メインで、やってまして。
人気柄なんかは既製品以上の値がつくぐらいの方なんです。
私の今の財布も解れてきたしで、検索してたらとある財布に一目惚れしました。
白地に黒い模様のシンプルなデザインで使いやすそうなので即決購入。
財布が到着。
仕事が バタバタしてたので、寝床の近く置いて置いたんです。
数日放置しましたが、朝夕そこにあるのは確認していました。
そう確かにあったんです。
十叶夕海
数日経って、さあ、財布を交換するぞぉ、と目をやると財布が無い。
探しても見つからない。
なんで?と思いつつ、時間がなくなり、その時は諦めた。
しばらく経つと見つかり、財布を交換しようとするとみつからない。
財布交換を諦めたり、意識に無かったりすると見つかるんです。
十叶夕海
極端な時では見つけて、トイレの前のゴミ箱のフタに置く→トイレ済ませて、出ると無い。
次に見つかったのは違う階の私の部屋、とか逃げてるとしか考えられないぐらいにバラバラと言うか場所が飛ぶ。
流石に、なんかあると思い、サイコメトリ的な意味で、読もうとした。
『誰か』が しているならそれが財布から解るかも知れないと考えて。
ちなみに、財布を額に押し付けて、拝んでるみたいな体勢なので親とかに見られたら死ねます。
十叶夕海
まっさらなそれに接続して真っ先聞こえてきたのは、可愛い声。
二歳か三歳か、喋れるけどたどたどしい感じの男の子の声でこう言った。
「だあれ?
・・・まま?なんでぼくのこえ、きこえるの?いままでぜんぜんきこえてなかったのに?」
十叶夕海
頭がまさしく、真っ白になった。
ノリで言うなら、警察の鑑識が足跡を採取しようして、靴がそのままあったと言う感じで。
声だけとは言え、「誰か」がいると思ってなかったのだ。
「まま?」
「あ〜、えっと、私がママ?」
「うん、ぼくのつかうひとだからまま。」
「この財布、本人でいいの?」
「うん、にんげんじゃないけど、ぼくはさいふだよ?」
半ば混乱したまま 会話は進めた。
十叶夕海
「ええと、なんでママ?」
「んとね、おかあさんが「あなたの持ち主がママやパパだからね」っていったから、」
「お母さんは作った人?」
「うん、やさしいよ!」
「・・・・・・・・・なんで逃げる?
私が嫌いか?」
此処に至って何となく、財布が行方不明になるのは彼が原因だと思い、聞いてみた。
正直、聞かなきゃよかったよ。
十叶夕海
「ううん、だいすきだよ?」
「じゃなんで使わせてくれないのかな?」
「えっとね、えっとね・・・・・・・・・・・ままおこらない?」
「言うてみて。」
「ままのうしろのおにいちゃんたち、なんかこわいのいるからいやなの、」
声がぷるぷるしていなかったら、アホかと 怒鳴りたかった。
何の為に生まれたのか、とか。
十叶夕海
とりあえず、彼がなれるまで放置中な現在、ふと思う。
ある程度大量に作ったそれに数ヶ月どころか、数日で自我を芽生えるような 手芸ができる出品者って何者だ?
おしまい
追伸、今も財布のあの子はぷるぷる震えて、財布 としての職務は果たせて居ません。
一坪
かおさん、お願いします #25
あつさボケ?の薫
25:扉の向こう
あつさボケ?の薫
新婚旅行。それは人生に一度あるかないか、というあるいみテンションもたかくなる。そしてまた、その過程でとまる宿も当然記念にのこるもの
あつさボケ?の薫
老舗の有名なとある温泉宿を予約し記念すべき新婚旅行のとある一夜
あつさボケ?の薫
露天が有名ってガイドブックにはかいてあったはずなんだけど…入り口はどこだろう?
あつさボケ?の薫
露天風呂にはいるべく、新婚旅行でとまっている新婦は風呂をさがして旅館の中をあるくことしばし
あつさボケ?の薫
しばしうろうろとさがしていると、ようやくみつけるそれらしき扉がひとつ
あつさボケ?の薫
木の扉の上にはかすれたような文字で、しかしきちんと風呂、のもじがかろうじてみえる
あつさボケ?の薫
あ、あれか?・・・露天ふろの文字がきえそうなのは宿が古いからかなぁ?
あつさボケ?の薫
有名な宿、というわりに風呂の看板が見えにくい、というのもきにかかるが、しかし露天風呂に罪はない
あつさボケ?の薫
というか、なんでここだけ古いんだろう?
あつさボケ?の薫
周囲をみてもそこだけがなぜか異質にしかも古い。それも仕様、といえばそれまでなのかもしれないが・・・
あつさボケ?の薫
ま、いっか。とにかく、風呂、風呂〜
あつさボケ?の薫
がらり、と扉をあけて、まずは脱衣場にて服をぬぎ、そのままその奥にとある扉に手をかける
あつさボケ?の薫
扉の先にはどこまでもつづく、下につづく降り階段。夜なのでしかも暗い。
あつさボケ?の薫
けっこう下のほうにあるんだなぁ。しかも暗いし。あ、でも人の声がしてるから、みんないってるんだ〜
あつさボケ?の薫
階段の下のほうからは湯気と、そして人の声らしきものがきこえてきている
あつさボケ?の薫
ゆえに、そのまま階段をおりてゆくことしばし。
あつさボケ?の薫
「ついた〜!・・・・あれ?」
あつさボケ?の薫
し〜ん・・・・
あつさボケ?の薫
さきほどまできこえていたはずの人の声どころか人の気配もまったくない。
あつさボケ?の薫
階段はひとつのみ。ついでにいくらくらいといっても誰ともすれちがわなかった。誰かとすれちがえばそれくらいはわかる
あつさボケ?の薫
「?おかしいなぁ?誰もいないや。ま、風の音が人の声にきこえたのかな?」
あつさボケ?の薫
つまるところ、今、この露天風呂にいるのは自分一人
あつさボケ?の薫
わ〜い!かしきりだぁ!
あつさボケ?の薫
そのまま、テンションにまかせて、ざぶん、と風呂の中へ
あつさボケ?の薫
「いきかえる〜…って、ん?何これ?」
あつさボケ?の薫
ゆらり・・・と自分のほうに水の中からただよってくる、何か
あつさボケ?の薫
何これ?藻?なんで、風呂の中に?ゆらりとただよってくるのは黒い藻のような、何か
あつさボケ?の薫
そしてそれは、一本、二本、複数・・・といっきに増えていき・・・
あつさボケ?の薫
ず・・・ずずずず・・・・ず・・・ずずずず・・・・ず・・・ずずずず・・・・ず・・・ずずずず・・・・.......
あつさボケ?の薫
目の前のお湯がゆっくりともりあがったとおもうと、そこからゆっくりとうかんでくる何かの塊のような、何か
あつさボケ?の薫
しかも、自らの目の前で
あつさボケ?の薫
いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
あつさボケ?の薫
そのまま、逃げるようにお湯からあがり、ひたすらにダッシュで階段をかけあがり、そのまま脱衣所へ
あつさボケ?の薫
・・・・・・・・・・・翌朝、確認にいってみると、そこにあったはずの古ぼけた扉も、露天風呂の看板もなく・・・・
あつさボケ?の薫
よりによってなんで新婚旅行でこんな目に・・・・のこったのは恐怖の思い出
あつさボケ?の薫
老舗旅館の露天風呂にはきをつけましょう・・・
あつさボケ?の薫
おしまい
一坪
かおさんお願いします #26
あつさボケ?の薫
未確認飛行物体・・・・?
あつさボケ?の薫
部活で遅くなり、帰路についている女の子が二人
あつさボケ?の薫
「おそくなっちゃったね〜」「だね〜。もうまっくら」
あつさボケ?の薫
田舎なのでめぼしい街灯などといったものもとうぜんなく、人気のない道をあるきつつ、たわいのない会話に花をさかせることしばし
あつさボケ?の薫
まっくら、といっても多少、まだ薄明かりはあり、完全に周囲がみえないほど、ではなく
あつさボケ?の薫
うっすらと暗闇に浮かぶは目の前にそびえる離れた山々
あつさボケ?の薫
と
あつさボケ?の薫
ぽんやり。
あつさボケ?の薫
まさに、ぼんやり、と表現しようのないほのかな明かりが突如として目の前にあるであろう山のほうにぽっかりとうかびあがるのがみえる
あつさボケ?の薫
「あ、UFO?」「たしかに未確認飛行物体にしかみえないけど・・・・」
あつさボケ?の薫
そのひかる塊のようなそれは確実に、しかしまちがいなく彼女たちのほうへとむかってきている。それはもうものすごい速さで
あつさボケ?の薫
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
あつさボケ?の薫
くるり。とにかくはまずはみなかったことにしよう。それは視線をかわしただけで二人の気持ちは完全にと一致する。そのまま、遠回りにはなれどもその場をはやくたちさるべく、そのまま駆け出す二人の少女
あつさボケ?の薫
たしかに、それは白く光る、未確認飛行物体、といえるであろう。たしかに飛行物体、というのは間違っていない
あつさボケ?の薫
が
あつさボケ?の薫
その飛行物体もどきが白く輝いているようにみえたのが、実はそうでなく、まっ白いナニかの塊のようなものであることは疑いようのない事実
あつさボケ?の薫
ものすごいスピードで山のほうからむかってきていた光る物体もどき
あつさボケ?の薫
それは・・・暗闇にまっ白に不気味に光るようにみえるまっ白い・・・
あつさボケ?の薫
どうみても、首から上しかない、あからさまに人の頭。でしかないそれが、ケタケタと笑い声らしきものをあげつつもせまってきている。その事実さえなれば・・・・
あつさボケ?の薫
必死で逃げだすものの、やがて、その生首もどきにおいつかれ・・・
あつさボケ?の薫
きづいたときには、一人の家。・・・どうやって逃げ出したのか、どうなったのか、目の前で生首が笑ったところまでは覚えているが、その後の記憶は二人にはなく・・・
あつさボケ?の薫
その話を知り合い、学校の友人たちにしたところ・・・彼らもまた、その数日後には同じ目にあってしまったらしく
あつさボケ?の薫
どうもその話をきいたもののところに、それはあらわれているらしい。・・・今、話をきいたあなたのところにも・・・?
あつさボケ?の薫
オチのないまま終わりです〜(短いですがおそまつです)
一坪
秋穂さんお願いします #27
鷹野秋穂
再会、
鷹野秋穂
とある少女(以下Aさん)は親の都合で引っ越す前に住んでいた町に戻ることになったそうです。
鷹野秋穂
長年住んでいた町を見たいと家の近くを散歩していると偶然、昔隣に住んでいたおばさんに会ったため少し立ち話をすることにしました、
鷹野秋穂
その中で、Aさんが昔通っていた小学校の話になり…
鷹野秋穂
「そういえばね、Aちゃんと同い年の人が修学旅行先で火事にあったそうよ」
鷹野秋穂
驚いたAさんは詳しく話を聞こうとしました。でも、話を聞いただけらしくおばさんはあまり詳しく知らなかったそうです。
鷹野秋穂
その後おばさんと別れ、昔通っていた小学校を訪れたそうです。
鷹野秋穂
その日は偶然開校日だったのか門が開いていたためAさんは中に入り思い出の場所を見て回ったそうです。
鷹野秋穂
一通り見て回ったAさんはそろそろ帰ろうと再び門に向いました。
鷹野秋穂
すると、
鷹野秋穂
誰もいないと思っていた校舎内から楽しそうな声がうっすらと聞こえてきました。
鷹野秋穂
誰かいるのかと校舎の中を覗くと、
鷹野秋穂
「Aちゃんじゃない!?」
鷹野秋穂
突然後ろから聞こえた声、振り返ると仲の良かった友人(以下Bさん)で
鷹野秋穂
話を聞くとみんなで同窓会をしていたそうです。
鷹野秋穂
Bさんに連れられ中に入ると仲の良かったクラスメート達に迎えられ、楽しく話をしました
鷹野秋穂
でも、しばらくしてふと気づいたことが、
鷹野秋穂
クラスの中でもムードメーカーだった男の子(以下C君)が見当たらなくて
鷹野秋穂
周りの人に聞いてみました
鷹野秋穂
すると、
鷹野秋穂
「そっか、Aちゃんは知らないんだよね」「Cの奴修学旅行先で…死んだんだよ」
鷹野秋穂
「そっか、Aちゃんは知らないんだよね」「Cの奴修学旅行先で…死んだんだよ」
鷹野秋穂
家事の話は来る前におばさんに聞いたが、C君が亡くなったと聞きショックを受けたAさん、
鷹野秋穂
その時、1人の生徒が中に駆け込んできました。そして、
鷹野秋穂
「みんな!さっき廊下でCとすれ違ったんだけど!」
鷹野秋穂
ちょうど死んだと聞いたCに会ったというクラスメート、Aさんを含む全員が驚きを隠せず、その場所に行くことになりました。
鷹野秋穂
その場所で辺りを見回すも誰もいる気配はせず、
鷹野秋穂
諦めて戻ろうとした時、Aさんが後ろからいきなり腕を引かれたそうです。
鷹野秋穂
「お願いだから静かにして、」
鷹野秋穂
声を上げようとするとそんな声が聞こえ後ろを振り返ると、
鷹野秋穂
「俺わかる?久しぶりだな」「えっ、Cくん!?」
鷹野秋穂
腕を引いたのは死んだはずのCくんで、
鷹野秋穂
Aさんは思わずそのCくんを突き飛ばして逃げたそうです。
鷹野秋穂
そして教室に戻るとみんなにそのことを話しました。
鷹野秋穂
「Cが化けて出たのか!?」「Aちゃんを連れて行こうとしたんじゃないの?」
鷹野秋穂
その話を聞いてAさんは怖くなり、Bさんに「どうしよう!?」と不安そうに言うと、
鷹野秋穂
「大丈夫だよ、Aちゃんは私達が守るから!だから、
鷹野秋穂
私たちの世界おいで?」
鷹野秋穂
その言葉に驚きBさんやみんなの顔を見ると、
鷹野秋穂
顔の一部分が焼けた人や腕が黒こげになった人、
鷹野秋穂
さっきまでのクラスメートの姿が一変していました。
鷹野秋穂
その場にいることに恐怖を感じAさんは周りに目もくれず学校の外まで走って逃げたそうです。
鷹野秋穂
「A?そんなに急いでどうしたの?」
鷹野秋穂
再び声をかけられバッと後ろを振り返ると、
鷹野秋穂
「お母さん!」
鷹野秋穂
声をかけたのはAさんの母親で
鷹野秋穂
どこから貰ったのか、たくさんの花を持っていました。
鷹野秋穂
「その花、どうするの?」「これ?お墓に供えるのよ。あんたも来なさい」「はーい。」
鷹野秋穂
母親と共にお墓に行くとそこには、
鷹野秋穂
Bさんをはじめとするさっきまで一緒にいたクラスメートの名前が書いてあり、
鷹野秋穂
「みんなね、火事で亡くなったって。さっきBちゃんのお母さんから聞いたの」
鷹野秋穂
母はBさんの母親から話を聞いたらしい。その母が言うには、
鷹野秋穂
「C君を除くクラスメート全員が火事で死んだ」
鷹野秋穂
とのことだった。
鷹野秋穂
だが、そのCくんも未だ昏睡状態で、病院に入院中だったらしい…。
鷹野秋穂
以上です!長々と失礼しました!(汗
一坪
夕海さんお願いします #28
十叶夕海
類は友を呼ぶ・・・か?
十叶夕海
『一夜怪談』とは、サン電子のナイトメアプロジェクトがリリースしているホラーアプリだ。
第一弾である『歪みの国のアリス』がノベルズアドベンチャー・・・長編小説ならば、『一夜怪談』は短編小説な作品だ。
概略を言うならば、大学生の青年が、前の住人のあれやこれやのせいで怖いめにあうお話なのだ。
主人公の青年のせいでホラーアプリとしてはアレなのだが、(笑)
十叶夕海
このアプリの特色としてあげられるのがゲーム中のアイテムにより、日付がはっきりとわかるのだ。
それが件の6月半ばである。
もちろん、曜日は違うのだが、おもしろ半分に条件を揃えてやってみた。
その日になったばかりの未明に。
それが江戸時代の百物語の作法に触れているとも考えもしないで。
十叶夕海
全てのルートをクリアしていることもあり、さくさくと進めていく。
一夜怪談の仇役なさとみちゃん。
彼女がアパートのベランダから覗く辺りにさしかかった時だ。
誰かの視線を感じた。
十叶夕海
少々、話はズレるが、6月の頭から今現在まで元々寝ていた部屋ではなく、別の部屋で寝ている。
その部屋の身長丈窓に頭を向けて寝ていて、プレイ中も同様だった。
頭の方、つまり、窓の方から視線を感じる。
偶然か必然か、障子は少しだけ開いている。
訝しげに、そこに視線をやってしまった。
誰かの視線を感じる場所に。
十叶夕海
眼が合った。
誰に?と問われれば、のぞき込んでる、誰かだ。
深夜と言う時間を差し引いても有り得ない。
二階と言う条件を差し引いてもありえて欲しくない。
ざんばら頭で腐りかけ(ご臨終数日の青鬼になりかけの白鬼)な焦点のあってない瞳のお嬢さんと眼が合うなんて。
十叶夕海
ありたいていに言うならば、さとみちゃんそっくりだ。
同時に、何かが背中に乗った。
「ねえ・・・・・・いっしょに・・・イきましょう」
そんな声まで響く。
つか、イきましょうは逝きましょう、でしょ、絶対に。
パニクった。
リングを見ている時に、貞子が出てくるような状況なのだから。
十叶夕海
すんでのところで、後ろのこのめが、それを追い払ったが、追い払わなかったら、多分、二階とは言え、頭から落ちて仲間入りしていたのだろう。
このめにこんこんと説教された所に寄ると、危険な類の方の百物語のルールに抵触していたらしい。
十叶夕海
四谷怪談でもなんでもいいが、主人公であるオバケの死亡月日と時間、或いは関係事象の月日と時間がわかっている場合。
それに合わせて、その人にちなんだ怪談で百物語をすると、異界化が・・・異常が通常の百物語よりも起こりやすくなる。
「ワシと椿しかおらん上にワシらが寝てしまうなんぞ、きな臭いが・・・どうも回りくどい。
風が吹いて、桶屋が儲かって、ネズミが増えて琵琶法師が増える以上に、のう」
十叶夕海
とりあえず、都市伝説のように人が幽霊を造ることもあるのだから、ゲーム中の日付に、合わせたプレイはしない方が無難だし、進めない方がいいです。
ナイトメアプロジェクトのコラムでは勧めて居ましたけど。
一種、喚起魔術のように何かを呼び寄せるかも知れないのだから・・・?
おしまい
火曜日までに七万本って・・・の薫
肝試しの果て
一坪
かおさん、お願いします #29
火曜日までに七万本って・・・の薫
no29
火曜日までに七万本って・・・の薫
肝試し。それは毎年のように、若者の間で危険なのに行われる、あるいみ恒例?な行動
火曜日までに七万本って・・・の薫
そして、ここにもまた、例にもれずその行動を行うある友人同士の男性が二人
火曜日までに七万本って・・・の薫
これは、その男性達が経験したお話です
火曜日までに七万本って・・・の薫
「っ、到着〜!」「暑いときにはやっぱりこれだよ!これ!」「おお、けっこう雰囲気でてるじゃん!」
火曜日までに七万本って・・・の薫
熱帯夜。暇だから、という理由で、ならば肝試しにいこう!という話になり、先日車から遠目でみたとある場所を目指して夜に出かけてたどりついたこの場所
火曜日までに七万本って・・・の薫
昼間、遠目でみたそこは、夜のせいか、はたまた周囲の雰囲気のせいか。熱帯夜だというのにこころもちひんやりと感じられる
火曜日までに七万本って・・・の薫
「しかし、車からみたときには、なんでこんなところに〜とおもったけど、けっこう雰囲気でてるよな〜」「というか、この病院、いつから廃墟なんだ?」「しんね〜」
火曜日までに七万本って・・・の薫
二人が、夜、車を飛ばし、やってきたのは、とある廃墟とかしている病院
火曜日までに七万本って・・・の薫
「おお!この病院すげ〜!中もまだそのままじゃん!」「つうことは最近つぶれたのか?」
火曜日までに七万本って・・・の薫
鍵がかかっていたものの、割れていた窓からはいりこみ、冒険をかねた肝試し
火曜日までに七万本って・・・の薫
夜なのでよくわからなかったが、病院の窓はいくつかわれていたらしく、中にはいりこむのにさほど苦労することもなく
火曜日までに七万本って・・・の薫
薬品や、病院に関係する様々な器具がつい最近まで病院が運営されていたかのごとくにきちんと整っているさまを一部屋一部屋確認し懐中電灯のみの明かりですすんでゆくことしばし
火曜日までに七万本って・・・の薫
「あれ〜?おまえらもきてたんだ?」
火曜日までに七万本って・・・の薫
ふとすすんでいくと、何やら見知った声。みれば知り合いが数名。
火曜日までに七万本って・・・の薫
「何だ。○○。お前らもきてたのか?」「それがさ〜。昼間ここの近くをとおってさ。面白そうだからきたのはいいけど」
火曜日までに七万本って・・・の薫
「近くまできたら、○○の車が動かなくなってさ〜。しょうがないからとりあえず、歩いてここまできたんだけど」
火曜日までに七万本って・・・の薫
話をきけば、車が途中で動かなくなり、だけどもせっかくなので肝試しを先にしよう。という話になり、友人三人はここにきたらしい
火曜日までに七万本って・・・の薫
「なんだよ。それ、この前車検だったろうが?ま、いいや。俺の車があるからとりあえずのってけよ。明日になったらどうにかすればいいだろ」
火曜日までに七万本って・・・の薫
そんなたわいのない会話をしつつも、仲良しでもある友人と合流し、そのまましばし病院内を探索することに
火曜日までに七万本って・・・の薫
「しかしさ〜。普通すぎね?」「もうちょい、なんかこう、びび!とくるものとかさ〜」
火曜日までに七万本って・・・の薫
棚に薬品らしきものまでしっかりとのこされており、それでいてところどころ蜘蛛の巣らしきものもはっている
火曜日までに七万本って・・・の薫
それ以外は普通とさほど変わり映えがなく
火曜日までに七万本って・・・の薫
「なんもなかったし。とりあえずかえろうぜ」「まあしょうがないか〜」「一通りみたけど何もなったな〜」
火曜日までに七万本って・・・の薫
何も、というか、手術室らしき場所にはメスなどがあったりもしたが、彼らには何もない=興味を示さない。ととらえられたらしい
火曜日までに七万本って・・・の薫
そのまま、せっかくなので、というので病院の怖い話をしつつ、そのまま彼ら五人は外へ
火曜日までに七万本って・・・の薫
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あれ?」
火曜日までに七万本って・・・の薫
「おいおい。どうしたんだよ?」
火曜日までに七万本って・・・の薫
とりあえず、後から合流した三人は後部座席へ。そしてそのまま全員がのりこんだところ、車のエンジンを・・
火曜日までに七万本って・・・の薫
「おかしいなぁ。エンジンがかからないんだよ?」
火曜日までに七万本って・・・の薫
「おいおい。まじかよ」「って、お、おいっ!」
火曜日までに七万本って・・・の薫
運転手がしばしエンジンと格闘していると、ふと一人の焦った声が
火曜日までに七万本って・・・の薫
「うわっ!?」「ちょっ!何だよ!?あれ!?」
火曜日までに七万本って・・・の薫
そしてまた、後部座席にのっている友人や、助手席にのっていた友人達からもきこえてくる声
火曜日までに七万本って・・・の薫
「あん?なんだよ、おまえら・・・」
火曜日までに七万本って・・・の薫
「ま、まどっ!」
火曜日までに七万本って・・・の薫
「病院のまどっ!」
火曜日までに七万本って・・・の薫
あせったような、友人たちの声。その声にエンジンと格闘していた運転手をしていた彼が視線を上げた先に・・・・
火曜日までに七万本って・・・の薫
五階建ての病院。その窓という窓。・・・・さきほどまでたしかに誰もいなかった。そう、誰もいなかった。それは全員で確認済み
火曜日までに七万本って・・・の薫
しかし、その窓という窓にいくつもの人影らしきものがうかびあがっているのがみてとれる
火曜日までに七万本って・・・の薫
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』
火曜日までに七万本って・・・の薫
叫び声はほぼ同時
火曜日までに七万本って・・・の薫
「お、おい!車はやくだせっ!」
火曜日までに七万本って・・・の薫
「ひぎゃぁぁぁぁ!?」
火曜日までに七万本って・・・の薫
叫び声とともに、ほんの一瞬。
火曜日までに七万本って・・・の薫
車の周囲に群がる、人、人、人・・・・
火曜日までに七万本って・・・の薫
気がつけば、一瞬のうちに車は無数の人らしき影に取り囲まれている
火曜日までに七万本って・・・の薫
それらは、車の中にはいりこもうとし・・・・
火曜日までに七万本って・・・の薫
ぶるる・・・
火曜日までに七万本って・・・の薫
「かかった!」「エンジンふかせぇぇっ!」
火曜日までに七万本って・・・の薫
とにかく、ここから逃れなければ。その一心
火曜日までに七万本って・・・の薫
そのまま、がむしゃらにアクセルをふみこみ、その場を後に
火曜日までに七万本って・・・の薫
どれくらいはしったのか、彼らが気がついたのは、周囲があかるくなった町の中にでた通り
火曜日までに七万本って・・・の薫
「な・・・なんだったんだよ・・・・あれ・・・・」「・・・・・お、おいっ!」
火曜日までに七万本って・・・の薫
町の明かりの中、彼らの目にはいったのは、無数についた、フロントについた、人の手形という手形・・・
火曜日までに七万本って・・・の薫
ワイパーでひっしにこするが、とれるようすもなく・・・
火曜日までに七万本って・・・の薫
「・・・・・お、おい・・・それ、まさか・・・中からついてる・・・とかいわないよな?」
火曜日までに七万本って・・・の薫
一人がそうつぶやき、全員が顔をみあわせ・・・
火曜日までに七万本って・・・の薫
恐る恐る、それにとにかく一人がもっていたタオルでそれにてをのばし・・・
火曜日までに七万本って・・・の薫
まるで汚れがとれるかのように、中からとれるその手形。タオルにこびりついたのはあかぐろいっぽうような色の・・・
火曜日までに七万本って・・・の薫
『うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』
火曜日までに七万本って・・・の薫
そのまま、彼らは車からとびだしてゆく。・・・外からついていたのではなく、その手形は車の内部からことごとくついていた
火曜日までに七万本って・・・の薫
外にでれば、車のいたるところにみえる、くろっぽい手形のようなものが無数・・・
火曜日までに七万本って・・・の薫
そのまま、彼らは一晩、近くにあったお店ですごし、夜明けを待つことに誰ともなく合意し一晩あかすことに
火曜日までに七万本って・・・の薫
翌朝、彼らがめにしたのは車の色がかわるほどの無数のてがた。
火曜日までに七万本って・・・の薫
『・・・・・・・・・・・・・・・』
火曜日までに七万本って・・・の薫
誰もが無言なれど、昨夜の出来事が真実だとその光景がものがたっており・・・
火曜日までに七万本って・・・の薫
よくよくみれば、車内にもいたるところに手形が無数にこびりついているのがみてとれる
火曜日までに七万本って・・・の薫
「・・・・これ、廃車にするわ・・・」「そのほうがいいな・・・」
火曜日までに七万本って・・・の薫
そのまま、その車は廃車にすることに。友人たちはタクシーにてそれぞれの帰路へ
火曜日までに七万本って・・・の薫
結局、友人がのっていたという車もうごくことがなく、そのまま処分され、彼の車も処分。
火曜日までに七万本って・・・の薫
・・・・が
火曜日までに七万本って・・・の薫
あの病院にいった五名。
火曜日までに七万本って・・・の薫
彼らは、それから一週間の内に、しかも同じ時刻に別々の場所にて事故にまきこまれ、もしくは事故をおこしてそれぞれが入院のはめに
火曜日までに七万本って・・・の薫
・・・・その時刻が、彼らが病院にいった時刻とかさなっていたのは、はたして偶然なのか・・それとも・・・・
火曜日までに七万本って・・・の薫
入院したさきで、その廃墟となっている病院のことをそれとなくきいた車の持ち主は、そこには病院なんてものはないはず、という話を病院関係者からききだしたことと、何化関係があるのか・・・
火曜日までに七万本って・・・の薫
それが何だったのかわからないまま、彼らが経験したことは、謎のまま・・・
火曜日までに七万本って・・・の薫
おわりです〜。お粗末さまでした
十叶夕海
第30話 優しい嘘
十叶夕海
一応、トラブルメイカーの赤来恭助(仮名)。
それの友人で、私に事あるごとにしていた今は亡き、三笠知己(みかさ・ともき)(仮名)。
ソイツは所謂、暴走族というかそういうのの一人だったわけで。
もちろん、舎弟がいた。
その一人・衣崎雅美(ころもざき・まさよし)。
見た目は、染めた金髪にピアスと分かりやすくチンピラではあるが、それなりに付き合いはあった。
年賀メールや季節季節、折に触れてメールをしてくる程度には。
十叶夕海
去年の初夏のことだ。
『九月に、北海道に来れませんか?
旅費とホテル代はこっちで持ちますので。』
『理由は?』
『視てほしい場所があるんです。』
『・・・・・・何故?』
『受けてもらえるか分からないんじゃ、ちょっと。
俺の同僚のことなんです。』
そんな感じで、九月半ば、私は北海道にいた。
まぁ、北海道グルメに興味を惹かれたわけではない。
それだけではない。
十叶夕海
依頼というのは、雅美の同期入社で数歳年上の高埜誠の親族のことだ。
近代の北海道ノ歴史は、強制労働抜きでは語れない。
屯田兵や囚人であったものが働かせられたり、或いは誇大募集に引き寄せられて行ってしまったり。
今よりも、劣悪な環境だ。
生きて帰れたのはごく少数だろう。
場所は、夕張のとある炭鉱。
詳しく言わなくとも、今回のお話の断片からわかる程度には有名な炭鉱だ。
十叶夕海
誠さん(私より少し上である。たぶん、三十代)の依頼は。
『オジサンの今の状況を知りたい。』
何というか、映画バトロワの2以降で、北野武演じたオジサン(そう呼んだのは実娘設定)を呼ぶような。
父親、或いはそうかもしれないのに、信じたくない相手を呼ぶようなニュアンスで言う。
そして、問題の炭鉱は、会社から文字どおりに殺された数十人の最後の場所だ。
助けれたかもしれない命を延焼を防ぐためとは言え、生きているうちに注水された炭鉱跡。
今も、格子のみで塞がれていないのは『空気が通るように』という遺族の願いからの炭鉱跡だ。
十叶夕海
『・・・交通費とホテル代分は見る。
だけど、命というか、こっちや貴方達に何かあるなら、すぐに辞めるから。』
たぶん、ではあるけど、結婚かなんかの区切りで、実父の存在を知ったかなんかなんだろう。
年齢的に、その事故当時保育園に入ったばかりか、確実に小学生じゃないだろうし。
新しく父親ができていれば、わからないのも無理がないだろう。
結果論としては、遺族は『家族を殺す』契約書にサインしたのだから。
十叶夕海
一応、何の準備もしなかったわけではなく。
誕生石のブレス(ペリドット、サードオニキスの一本づつ。計二万)
銀製のブレスとペンダント。(退魔の象徴としての剣タイプの十字架。)
水晶のマガダマ山ほど 等々。
しかし、それでも拙かった。
十叶夕海
眼を半眼に、焦点を合わせずに、炭鉱跡を視つめる。
意識としては、幽体離脱して炭鉱跡を奥に奥に。
立ったまま、何故、ここにいるかわからない様子の男性(立ったまま死亡?)
そして、多分、最奥・・・数十人が最期を迎えた場所に、誠さんの面影のある男性。
・・・を含む炭鉱夫の方々。
十叶夕海
事前知識を組み立てたモノの中で一番最悪だった。
助かるかもしれない。
いや、絶対に助けに来てくれる。
だから、頑張ろう。
妻に息子に娘に生きて会おう。
絶対生きて帰るんだ。
そう励ましあって、頑張っていたのに。
地下水が染み出てきたにしては不自然な水。
溺れ死んだ自分達。
殺された自分達。
上にいけない、いけるものか。
出られはしないが、成仏なんぞしてたまるか。
十叶夕海
・・・そんな感じの思考が叩きつけられた。
自分達の石炭が日本を支えているんだ、と誇り高き炭鉱マンだけあって、悪霊化していない。
していないが、していたほうが、もう成仏させることはできないと散らす・・・除仏することができる。
せめて、団子じゃなければ、時間を戻す・・・正確には、良かった時間を思い出させることができるのだが。
無理だと、瞬時に私は判断する。
十叶夕海
少なくとも、知り合いの父親(を含む)のを消したくない。
・・・そこまで思考が行くのと同時に気付かれた。
端的にいえば、その炭鉱マンにつかまれる寸前に、意識を自分の体に戻す。
そして、私は嘘をつく。
十叶夕海
ひっかけるように、こう。
『お父さん、上に上がる準備してるけど、仲間残してあがれないって、残ってる状況。
触っても何もできないし、ちゃんと上に上がれるよ。』
案の定、父親だったらしく驚いていた。
話していないのに、スゲェ。とか何とか。
そして、『嫁さんに連絡する』と言って彼がそばを離れたと同時に、雅美に私はぽつりと言う。
『・・・久々に、嘘ついた。
上がれる準備どころか、触れもしない・・・いや、飲み込まれるか。
・・・雅美、死んだらアンタのトコ化けて出てやる。』
十叶夕海
これで終われば、まぁ、メデタシメデタシなんだろうが。
終わらない。
誠さんは先に帰った晩のこと。
寝ていた私は、炭鉱マンに足をつかまれて眼を覚ました。
着いて来られたみたいだ。
正確にいえば、糸をつけられて、炭鉱とホテルとを繋げられた。
十叶夕海
彼らに言葉はない。
ただ、分かるのは、ベッドから落ちたら多分、翌朝、心筋梗塞かなんかで死んだ私の遺体がベッドに残ることになる。
つまりは、死ぬだけだ。
『散らすのはない。
そうすれば、輪廻転生のチャンスも無くなるし・・・。
・・・まぁ、死にたくないしね。』
数秒の逡巡はあったが、死にたくはない。
ブレスを砕くイメージを叩きつける。
・・・文章にするとそれだけだが、ノリで言うなら、バズ−カを撃つみたいなもの。
ほとんど吹き飛ばして、それでも追いすがる面々と持久戦。
おかげで一睡もできなかったですが、こうしてここにいる通り、命は助かりました。
いえ、命だけは助かりました。
十叶夕海
石のブレス二本は、粉々。
中のワイヤ−のみのこり、石は原型の面影すらなかったです。
銀製ブレスはぶつ切り状態。
もちろん、ブレスとしては使えません。
大量のマガダマ。
半分は、黒ずんだりヒビが大きくなっていたり。
半分は、あけた形跡がないのに、無くなっていました。
・・・地味に、痛い出費でした。
十叶夕海
「雅美さん、来年名古屋に遊びに行くから、夕飯おごれ。
今回の追加謝礼で。」
「・・・はい。」
結論からいえば、小樽食堂(という居酒屋?)で思いっきり食べさせていただきました。
雅美が青くなる寸前まで。
とあれ、そういうスポットには安易に近づいてはいけない。
少なくとも、自殺志願者出ない限り。
おしまい
ドラクエXで目指すは賢者の薫
#31 入院
ドラクエXで目指すは賢者の薫
これは、とある某人が実際に体験したお話です
ドラクエXで目指すは賢者の薫
仮に、Sとします。Sは血管が動脈硬化をおこし、それがみつかり入院手術、ということになりとある病院へと入院しました
ドラクエXで目指すは賢者の薫
担当の先生はI先生。・・なぜか患者の眼をみずに説明をする、という変わり者の先生だ、という以外は普通の先生
ドラクエXで目指すは賢者の薫
入院したその日から毎日のようにきこえててくるとある声
ドラクエXで目指すは賢者の薫
うぉぉぉぉぅ・・・
ドラクエXで目指すは賢者の薫
それは、どうやら隣の病室から、らしく助けをもとめる老人の声。
ドラクエXで目指すは賢者の薫
たすけてぇぇ〜・・・
ドラクエXで目指すは賢者の薫
そんな声もしている、というのに看護師も患者さんも反応はなし、というか無視をしているのがきにかかります
ドラクエXで目指すは賢者の薫
・・認知症の患者が入院しているのにしては無視、というのもおかしいな?とおもいつつも口にはだせません
ドラクエXで目指すは賢者の薫
それが昼夜とわず、一日中つづきます。さすがに一日中というのはS自身がまいってしまうほど
ドラクエXで目指すは賢者の薫
そんな日々がつづきつつも、どうにか無事、手術の日へ
ドラクエXで目指すは賢者の薫
手術内容は、ステント、とよばれる最先端医療器具をうめこむ、というもの
ドラクエXで目指すは賢者の薫
手首の静脈からカテーテルをいれ、動脈硬化をおこしている心臓の血管、すなわち心臓動脈内にステントをセットする、という手術内容
ドラクエXで目指すは賢者の薫
カテーテルをいれる、という手術のせいか、麻酔なしでの手術。血管内部に侵入してくる感覚はびしびしとつたわってきます
ドラクエXで目指すは賢者の薫
と
ドラクエXで目指すは賢者の薫
カテーテルがつきやぶるからうごかないで!いたくなったらすぐにおしえて!
ドラクエXで目指すは賢者の薫
お医者さんの真剣なる言葉。麻酔をしないのは異常があったら自分から申請するためにあえてますいなしの手術、であったらしいのを手術の最中におもいしりました
ドラクエXで目指すは賢者の薫
きになるは、うごくこともできないのに天井にとびちっている無数の赤いぶつぶつ・・・どうみても血痕、にしかみえません
ドラクエXで目指すは賢者の薫
あれ、もしかしてうごいて血管をつきやぶったひとたちの!?そうおもい、余計にぞっとなりつつもうごくこともままららないままにどうにか手術は続行
ドラクエXで目指すは賢者の薫
そんなこんなでどうにか手術は無事に完了し、経過も良好。三日後には退院、とのお墨付きを担当からもらうことに
ドラクエXで目指すは賢者の薫
さすがに手術日やその以後まで毎日のように老人のおたけびは昼夜とわずつづいており、Sはもはやすっかりとその叫びになれてしまっています
ドラクエXで目指すは賢者の薫
もっとも、一番心配というか怖いのは、不慣れな看護師による採決失敗などがよくある、ということくらいでしょうか
ドラクエXで目指すは賢者の薫
あるときは点滴をさきにしたばかりに着替えができなかったり、あるときは採血に失敗して血がとまらなかったり・・新人さんなんだろうな・・とおもいつつもとにかく我慢
ドラクエXで目指すは賢者の薫
そんな日々がつづき、どうにか退院の日。Sの家族がやってきて退院のための手続きをはじめることに
ドラクエXで目指すは賢者の薫
うぉぉぉ・・・たすけてぇぇ・・・
ドラクエXで目指すは賢者の薫
あいもかわらず、昼夜問わずの老人の叫び声は退院のその日になっても続いてるいるまま
ドラクエXで目指すは賢者の薫
さすがにもう退院だし、愚痴ってもいいかな?とおもいつつ
ドラクエXで目指すは賢者の薫
「あの声がずっと入院してからこのかた昼夜とわずきこえててさ〜。看護師さんたちも大変なんだね〜」と家族にぽそり
ドラクエXで目指すは賢者の薫
「・・・は?何いってるの?声なんてきこえないよ?」
ドラクエXで目指すは賢者の薫
「・・・・・・・・・・・・・・・・・は?いやいや、今もほら」
ドラクエXで目指すは賢者の薫
あいかわらず叫び声はつづいているまま
ドラクエXで目指すは賢者の薫
「そんな声なんてしないってば。何冗談いってるの?」
ドラクエXで目指すは賢者の薫
こんな大きな声を冗談、とは。逆に家族が自分をひっかけているのでは?ともおもうものの
ドラクエXで目指すは賢者の薫
誰も今までこの声について言及している人がいなかったのもまた事実。他人の見舞客にしろ、自分の見舞客にしろしかり
ドラクエXで目指すは賢者の薫
自由にすでにうごけるということもあり、となりの病室をいを決してのぞくことに。どうせ今日で退院なんだから、という思いもあり
ドラクエXで目指すは賢者の薫
・・・が。
ドラクエXで目指すは賢者の薫
隣の病室はおもいっきり空。誰もいる様子すらありません
ドラクエXで目指すは賢者の薫
・・・・入院中、自分がずっと今日まで、否、さっきまできこえてたあの声って・・・
ドラクエXで目指すは賢者の薫
確認することもできずにそのまま家族とともに退院へ
ドラクエXで目指すは賢者の薫
・・・あの声はいったいぜんたいなんだったのでしょうか?そしてあの老人は今もまだ助けをもとめて叫んでいるのでしょうか・・?
ドラクエXで目指すは賢者の薫
おわりです
十叶夕海
第三十二話 アシオト
十叶夕海
私の勤め先は、まぁ、葬儀業者メインのギフト会社だ。
一応は、お茶や海苔昆布が主力なのだが、最近は利益率の悪い既製品(最初からセットになってるの)が多く出て、社長の額は広くなるばかりである。
葬儀業者ではないが、営業のその業務には葬儀の手伝いが含まれる。
そして、個々人でやはり何かあったのか、清めの塩は必需品になっているのだ。
しかし、しかしだ。
あくまで、それは、気休めなのかもしれない、そう思うことがあった。
十叶夕海
ある日のことだ。
季節は、秋か春か。
冷暖房抜きで過ごせていた日だ。
時刻は、四時過ぎ。
その日の葬儀が終わり、営業の面々も帰ってきたり、或いはその日の通夜に行くかと出発したり、そんな時刻だ。
それもひと段落して、内勤(ギフト作成)とおしゃべりしていた時のこと。
ぱたぱたという音がする。
これはいい、営業の面々は基本的に内履きにスリッパを利用する。
しかし、それに寸分の狂いなく、コツコツコツという革靴のような硬質な音がするのだ。
十叶夕海
スリッパだけならば、ああ、営業のひと帰ってきたんかな、で済む。
しかし、その時は、革靴の音以上に、なぜか空気が嫌な具合にひんやりとしていた。
「○×さん?」
呼びかけるも返事はない。
そのうち、スリッパと革靴の音が分かれる。
正確には、革靴の音が止んだ。
十叶夕海
そして、その作業部屋の入り口の上半分は、すりガラス。
廊下がうす暗いといえど、誰かがたてば、分かる。
この時も、黒い頭に白いシャツがスリガラス越しにわかった。
しかし、いつまでも入ってこない。
多分、作業部屋によるなら、○×さんかな、と、パ−トのおばちゃんがその彼の名前を呼びながら、ドアを開けた。
十叶夕海
誰もいないーのは、普通の人、霊感がない人の視点だ。
ちょうど、その時、私はそのドアの延長線上に座って作業していたのだが。
立っていたのだ。
○×さんと同年代か少し若いぐらい。
顔の細かい造形は分からない。
なぜなら、ろくろ首のようにのびた首に目玉や下は飛び出してるは、気持ちの悪い具合に青紫というか、青くなった顔。
服装は、ス−ツのジャケットを脱いだような感じ。
覚悟のそれであったことを示すかのように、救命措置以上の服の乱れや汚れはない。
しかし、彼が何なのかを示す決定的なそれ・・・首に巻きついた荒縄。
それだけですべてを彼は語っていた。
十叶夕海
多分、でなくとも、経田さん(仮名)であろうとことは推測できた。
なぜなら、その前の日。
営業の一人が漏らしたそれ。
『今日の友崎さんとこの、○×さんより若い兄ちゃんで、自殺らしい。』
多分、その経田さんなのだろう。
そして、その日の葬儀を担当した○×さんについてきたと。
そして、話の分かりそうな姉ちゃん(一応、年下ですが。)がいるほうに来たのだろう、と。
容易に推測できた。
十叶夕海
しかしだ。
一応、自殺肯定者ではあるが、基本的には『誰も悲しまないと完全完璧に証明できるなら、勝手にしろ」であって、自分勝手な自殺は嫌いだ。
そして、そいつは、人間関係で自殺したらしいが。
逆恨み如く、怨念垂れ流し状態で、会話をしたいというよりも、愚痴りたいだけのようである。
それなら、容赦する理由はない。
十叶夕海
それでも、それでもだ。
一応、話が通じる・・・というか、私の殺気を込めた視線に反応できるだけの理性が残っているなら、消すのは避けたい。
粉々にしてしまえば、輪廻はできないのだから。
結論だけを言えば、後ろの≪道化師≫こと、シェンナに首根っこつかんで、冥界霊界地獄天国、呼び方はどうでもいいが、死後に行く場所に叩き込んでもらった。
・・・自殺、それだけで、天国には行けないのは自明の理。
生まれ変われるまで数十年きっちり、反省しなさい、ということだ。
少なくとも、経田さんはまだ若かった。
ならば、どうにでもできたのに、逆恨み&当てつけに死ぬのは愚の骨頂。
少なくとも、頼る相手を間違えたと思う。
おしまい。
ついでに言うなら、≪道化師≫いわく、『ちゃんと、地獄に落ちたみたいだよ。』とのこと。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
#33 見えない同居人
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
これは、私の同僚が経験したはなしを、同僚の同僚から又聞きした実際にあった話です。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
その同僚の名は仮にMとしましょう
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
Mはあるツテで家賃の割には豪勢なアパート(マンション)と契約し、そこに住んでいました。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
その部屋は日当たりもよく、洗濯機などの家電商品も完備されている・・・まさに比の打ち所のない場所でした
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
その家賃の値段はまさに破格
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
家電商品の完備は勿論その間取りも広く、お値段据え置きの
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
二万五千円!
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
販売員も真っ青になるほどの格安な値段
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
くくうっ! お買い得だねお客さん! というくらいお買い得すぎるその部屋の家賃が安い値段には・・・当然理由があった。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
そう。いわゆる『訳あり』な理由を抱えた曰くつき物件だったのだ。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
その家の近くには墓地があり、霊を見たと訴える人が続出したという曰くつき
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
Mもその話を聞いてはいたらしいが・・・
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
Mは家電つき、それに家賃が安いt理由で契約したそうだ。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
付け加えると、M自身霊感そのものがなかったというのも理由の一つにあげられるだろう。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
霊感なければ霊など見えないだろうと高をくくって・・・
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
だが・・・
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
私の会社に就職し、共に仕事をして数ヶ月たったころ異変は起こり始めたそうだ。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
初めのころは霊の姿は勿論、心霊現象のしんの字もみえなかった。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
仕事はまさにハード。夜勤もやらなければならない日もあり、Mの体力は削られていった。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
休日だったある日、Mは眠ってる最中誰かに体をゆすられ目を覚ました。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
体を起こそうとしてMはきづいた。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
このへやにはMしかいないはず。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
だが確かに体を揺らされて目を覚ました。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
恐る恐る体を起こそうとするものの、
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
・・・・・・体がうごかないっ!
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
これは・・・いわゆる金縛りなのかと愕然としたそうだ。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
先にも述べたがM自身霊感はない。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
だがひやりとした感覚がMをおそった。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
エアコンもクーラーも入れてないはずなのにこの冷気は一体。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
その後しばらくして、金縛りはなくなり、Mは自由を取り戻した。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
Mはその後もその部屋を借り続け、会社に顔を出し続けていた。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
金縛りにあったのも疲れていたからだと思って
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
それにあの破格の部屋をそう簡単に手放したくないという思いもあったのだろう。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
しかし異変はおき続けたらしく、Mは会社をやめその後訳あり住宅を解約したそうだ。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
その後のMの行方は連絡を取っていたほかの同僚で分かったが・・・
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
訳あり住宅に関しては、その後どうなったのか誰も知らない・・・・・・。
朝五時から夜十時までの勤務時間は正直しんどかったのこもこ
終わります。
ドラクエXで目指すは賢者の薫
#34 映像にうつるもの
ドラクエXで目指すは賢者の薫
これは、おそらくみたひともいるかとおもいます。実際に世界的にも有名な○uさんに投稿されていた映像ものの話です
ドラクエXで目指すは賢者の薫
一人暮らしを始めるにあたり、前々からやっていたライブ。それらができる家をさがすことしばし。とある一軒家を即決で購入したとある若い男性の話です
ドラクエXで目指すは賢者の薫
地下室なども完備され、外にもプールなどもあるにもかかわらず、かなり格安であったその物件
ドラクエXで目指すは賢者の薫
まだ若い彼でも購入できるほどの金額、ということもあり、さっそく購入してリフォーム。地下室はもともとは倉庫になっていたのをライブ室にかえました
ドラクエXで目指すは賢者の薫
そして、すべてのリフォームがおわり、引っ越し。
ドラクエXで目指すは賢者の薫
引っ越しして数日。おかしなことにきづきました。それは・・・
ドラクエXで目指すは賢者の薫
自分一人しかいないはず、なのに、ときどきかってにあいている扉や、誰もいないはずなのにきこえる音。
ドラクエXで目指すは賢者の薫
そして、閉めたはずなのにかならずひらいている、戸棚や扉。それが毎日のようにつづきます
ドラクエXで目指すは賢者の薫
まあ、やすかったし、ネタになるかな?的な考えを若い男性がもってしまうのは時間の問題で・・・
ドラクエXで目指すは賢者の薫
「よし。準備OK。さて、やあ。僕はAだよ。この家には数日まえにひっこしてきたんだけど、なんだかおかしいんだ」
ドラクエXで目指すは賢者の薫
片手でビデオカメラをもち、家の中を撮影開始。数日後にあるというライブ、つまりはお披露目にて公開しよう。というもくろみで家の中を撮影しはじめました
ドラクエXで目指すは賢者の薫
ちなみに。時刻は昼間。とうぜん、一人暮らしなので彼一人。ゆえに撮影補助などはいません。広い家に彼しかすんでいないのですから
ドラクエXで目指すは賢者の薫
「まずは二階から。ここはなんでかよく物音がリビングにいたらきこえてくるんだ。ねずみでもいるのかな?」
ドラクエXで目指すは賢者の薫
いいつつ、ビデオ片手に二階へ。とうぜんそこには誰もいません。映るは当然家具、のみ
ドラクエXで目指すは賢者の薫
「んー。やはり、何もないねー。あたりまえだけど」
ドラクエXで目指すは賢者の薫
いいつつも、ビデオカメラは寝室から廊下へ。そしてまた寝室へ。と
ドラクエXで目指すは賢者の薫
ばたん!
ドラクエXで目指すは賢者の薫
「・・・あれ?風もないのに扉がしまったよ。おかしいねー」
ドラクエXで目指すは賢者の薫
寝室のとびらがいきなりシマリ、ひらいてみても当然、そこには何もなし
ドラクエXで目指すは賢者の薫
しかし、彼がここでほんのすこしの違和感を感じていれば違ったのであろう。一瞬ではあるが、たしかに
ドラクエXで目指すは賢者の薫
ありえないことがうつっていたのは後からわかること・・・これは、ほんの序曲にすぎなかったのだ、と
ドラクエXで目指すは賢者の薫
「勝手に扉がしまるなんて。業者、手抜きじゃないのか?そういえば日が暮れる前には業者のひとたちとっとともどってたし。これは交渉のよちありかな?」
ドラクエXで目指すは賢者の薫
そんなことをいいつつも、カメラかたてに寝室から一階へ。そしてカメラが一瞬、階段にふたたびむいたとき・・・
ドラクエXで目指すは賢者の薫
あれ?
ドラクエXで目指すは賢者の薫
何かの違和感をかんじ、ふたたび階段に視線をむけたが何もなし。映像をいちどきり、再生・・・すると・・・
ドラクエXで目指すは賢者の薫
・・誰もいないはずの階段の上に、白い服をきた女性が一瞬うつりこんでいるのが眼にとまります
ドラクエXで目指すは賢者の薫
・・・Vたちがいたずらでもきたかな?おいこら!いたずらはよせよ!
ドラクエXで目指すは賢者の薫
いいつつ、再び二階へ。・・・しかし、二階には誰もいません。
ドラクエXで目指すは賢者の薫
そのまま、ビデオを手にしたまま、
ドラクエXで目指すは賢者の薫
「あいつらきっとおれが家をかったのでおどかしてやろうとしてるにちがいない。しかしどこにかくれてるんだ?」
ドラクエXで目指すは賢者の薫
などといいつつも、再び一階へいき、他にも隠れている人(友達)がいるはず。いるとすれば地下室だな。そう考え・・
ドラクエXで目指すは賢者の薫
そのまま、ビデオカメラをもって、地下室へ。
ドラクエXで目指すは賢者の薫
「この地下室はよく不思議なことがおこるんだ。誰もいないのによく音がなってたりするらしいんだ。防音設備はしっかりと業者にしてもらってるはずなんだけど」
ドラクエXで目指すは賢者の薫
部屋はライブができるようにしっかりと防音であり、扉もまた金属製。
ドラクエXで目指すは賢者の薫
ばたん!
ドラクエXで目指すは賢者の薫
少しほどひらいていた金属製の扉、それがカメラをむけている最中、いきなり閉まります
ドラクエXで目指すは賢者の薫
「ははん。そこにかくれてたか。おいこら、おどかそうとしても・・・」
ドラクエXで目指すは賢者の薫
そういいつつ、金属製の扉にてをかけ、ひらくと・・そこには、ただ荷物があるのみ。
ドラクエXで目指すは賢者の薫
小さな部屋です。隠れる場所などどこにもありません。
ドラクエXで目指すは賢者の薫
「?風でしまるようなものか?へんだなー・・・?」
ドラクエXで目指すは賢者の薫
いいつつもそのまま手にビデオカメラはもったまま。・・・カメラの端にさきほどの女性が写っているのに彼は気づいていません・・・が、視界には何もうつってないのです
ドラクエXで目指すは賢者の薫
「まあ、おどかそうとしているやつらはおいといて。次はリビング。ここが一番おかしなことがおこるんだ。
ドラクエXで目指すは賢者の薫
なんと、かってにリビングの戸棚などのとが開いたり閉じたりしてるんだ。建てつけがわるいのだろうからこれも業者に文句をいってやる予定」
ドラクエXで目指すは賢者の薫
いって、リビングの、台所にカメラをむけたその刹那。
ドラクエXで目指すは賢者の薫
いきなり、カメラの先で台所上の戸棚のとがいきなり開いたり、閉じたりはじめます
ドラクエXで目指すは賢者の薫
え?風はふいてない・・よな?
ドラクエXで目指すは賢者の薫
さすがにあせりだし、カメラのアングルもくるくるとかわります。・・・そのたびに、さきほどの女性が近付いてきており・・・
ドラクエXで目指すは賢者の薫
「ああもう、いったいなんだって・・・・・・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!?」
ドラクエXで目指すは賢者の薫
ばたん、ばたん、とはげしくなりだす扉や戸。そしてカメラを正面にかまえたその刹那。
ドラクエXで目指すは賢者の薫
カメラの前にいたのは・・・・さきほど、階段上にいた白い服をきた女性・・・
ドラクエXで目指すは賢者の薫
映像をみていればきづいたでしょうが、その女性は青年が移動する先々でちょっとづつちかづいてきていた、ということが・・・
ドラクエXで目指すは賢者の薫
しかし、不幸にも青年はその映像を確認したのは一度きり。それにきづくことなく近付かれるまできづくことはなく・・・
ドラクエXで目指すは賢者の薫
この映像が動画サイトに投稿されていた、ということは撮影者は無事だったのでしょう。それとも、くるはずであった友人がカメラをみて投稿したのでしょうか?
ドラクエXで目指すは賢者の薫
おわりです<おちがないままのおわりかたの動画でした・・・
十叶夕海
35話 死人の最後の願いは足蹴にするべからず。
十叶夕海
一昔前のアニメ雑誌だと、『ミスフルの猿受け好きです。同じ方文通お願いします。東海県下北町 遠山香』みたいな文通広場、が割とあった。
実名&住所って今じゃ考えられないけども。
それで、私も文通をしていたし、今もしている子が何人かいる。
今回のお話の子もそういう一人。
名前は、とりあえず、右近神奈としておこう。
十叶夕海
神奈ちゃんは、私より年下でファンタジー系が好きだった。
知り合ったきっかけも、スレイヤーズだったぐらいだったし。
彼女の家は、割と大きいというか、結婚するのも、政略結婚ありきなトコだったわけだ。
んでだ、それでも私と付き合う分にはなんもなかったし、彼女もそれでも両親には愛されたわけだ、後のことを考えれば。
十叶夕海
私が大学出た後、だから五年六年前、彼女が大学生の頃のことだ。
彼女は、病気で倒れた。
詳しくは専門外で分からないが、心臓系の疾患で子ども産む=死亡フラグと言うようなものらしい。
つまりは、政略結婚の第一理由・・・子どもは絶望的になったわけだ。
十叶夕海
それで、彼女の両親は彼女を見捨てた。
金は出すけど、後は知らないわ、と言うのが簡潔にあたっている状況だ。
それでも平穏だった。
少なくとも二年前、最後の入院をするまでは。
十叶夕海
詳しくは知らないが、それから彼女はずっと病院だ。
特室とか言う部屋で、ネットも使える部屋。
清潔なだけの監獄だったけど、それでもまだ趣味に触れれたのだから。
好きな作品に触れれたのだから。
彼女には知らされていなかったけれど、もって一昨年の年末までだろうと医者が言っていたけれど。
それでも、彼女は翌年の八月/昨年の八月まで生きていた。
とある作品の続編を待つ為に。
十叶夕海
某魔王と勇者の物語の作者の「記録の地平線」。
五巻まで刊行されたのが昨年一月、続刊は三月とされていた。
でも出なかった。
彼女は待ったけど、結局出なかったわけだ彼女の生きている間には。
だけど、どういう二次を書きたい、とか。
こういうギルトでこういう話書きたい。
そう言うのを丁寧にノートに遺してた。
『もう少し元気になったら、ユアちゃんと書くんだ』とかってね。
十叶夕海
叶わなかった、ことだけれど。
彼女は最後にこう遺したというのは、後に聞いた彼女の妹の話し。
「お姉ちゃん、ユアさんに創作関係の全部あげてって。」
だけど、私の手元にそれが来たのは今年の一月。
さて、半年、何があったでしょう?
十叶夕海
詳しくは知らないし、知りたくもない。
だけど、妹ちゃん(すげえ真人間と言うか良い子)曰く。
「お父さんもお母さんも勘違いしてるんだ。
叔母さんの遺産、お姉ちゃんに『創作の時働けない時もあるだろうから』って貰ったからってユアさんにそれまであげて欲しいってお姉ちゃん言ってなかったのに。」
燃やされなかっただけマシとはいえ、あげて欲しいと言った創作のネタ帳。
どうであれ、死者の最後の願いを足蹴にしたわけだ、神奈ちゃんのご両親。
十叶夕海
今年の一月、そのネタ帳数冊を叩きつけるようにして、直接家に来て渡して言ったご両親。
腕吊ってるわ、眼帯してるわの満身創痍。
そして、くっきりはっきりのクマ。
なんかあったとは思ったけど、虫をした。
十叶夕海
それから数日後。
どこで調べたのか、私の携帯に直接電話が来た。
「アンタがあの子をけしかけてるんだろう、どうにかしろ。」
「なんのことでしょう?」
「・・・(何か言いかけるが、食器が割れるような音などが響く)」
「・・・・・・私は、何もしてませんし、する価値も貴方方にはない。」
「そんな、か、金ならいくらでも。」
「残念ですが、商売にしてませんので。
勝手に死にやがって下さい、原因を分かっていてそれを謝ってないボケを助ける気はない。」
こんな会話。
その後、着拒否して、妹ちゃんに事情を聞いてみたら予想通り。
十叶夕海
ノ−トを燃やそうとしたり、捨てても両親の真実ベッドに戻ってくる。
破こうとしたら、骨が折れたり。
皿が飛んだり、火の気のないとこで小火あったり。
神奈ちゃんの兄姉が続けざまに入院したり。(アニキは死亡)
その時点で、神奈ちゃんの墓石壊し倒したり。
まぁ、よく本人死ななかったわな。
と言うレベルのことをやらかしたらしい。
んで、ノ−トを私に渡しても無くならなかったから、電話をしてきたらしい。
人間的にどうかと思う&自業自得だから手出しはしなかったけれど。
妹ちゃん曰く、その後、御隠居(祖父)が出てきて、遠縁を領主に据えてご両親表舞台から退場したとのこと。
かつ、妹ちゃん自身も家出て、元族の彼と結婚したらしい。
十叶夕海
つまりは、どういうものであれ、最後の願いは足蹴にしてはいけない、と言う話。
ちなみに、アニキは死亡。
ですが、当人が手を下したわけじゃなく、入院→愛人・本妻鉢合わせ修羅場からの事故死です。
足複雑骨折+不摂生で入院長引いてましたが。
怖いのは、生きている人間と死者の願い、と言うお話。
おしまい。
DQオンライン生息中の薫
第36話 リクエスト
DQオンライン生息中の薫
皆さんは、都市伝説、といわれているものにさまざまなものがある、ということをご存じでしょう。否、知らない人のほうがいないともいえる都市伝説。
DQオンライン生息中の薫
これは、そんな都市伝説にもなっている、とあるお話ですが、実際にあったお話・・らしいです
DQオンライン生息中の薫
それは、今ではぜったいに手にはいらない幻の曲。1933年にハンガリーで作られた、といわれている曲があります
DQオンライン生息中の薫
知っている人は知っているでしょう。かなり有名なその曲は、別名、自殺ソング、ともいわれています
DQオンライン生息中の薫
何しろその曲を聴いた人は次々と死んでしまい、ついには母国ですら発売禁止になり、その曲の作者もその後自ら命をたった、といわれているいわくつきの曲
DQオンライン生息中の薫
そして現代。そんな噂を耳にはさんだ一人の少女、仮にAさん、とします
DQオンライン生息中の薫
Aはそんな噂をきき、そんなはずもないけど、話のねたにはなるかなー?というそれはほんの軽い気持ち
DQオンライン生息中の薫
当時、Aがはまっていた、某ゲームソフト、動○の森。その中にあるリクエスト受付曲。と○けライブの曲リクエストにその曲名をいれました。
DQオンライン生息中の薫
その曲の名、それは、「暗い日曜日」。昔から有名なこの曲は知っている人はしっている曲ではありますが、その曲そのものをきちんとしっているものはいないともいわれている曲
DQオンライン生息中の薫
やがて、ゲーム機よりきいたことのないメロディーが流れ始め、どうやらリクエストの曲だ、と理解したはいいものの、何となく演奏が始まったことにたいし、こわくなってきます
DQオンライン生息中の薫
思い出すのは噂。この曲をきいたものは自ら死を選ぶ、かるいきもちで、曲ものこっていないだろう、という気持ちでリクエストをいれたのに、なぜかながれている曲
DQオンライン生息中の薫
今さらながらに怖くなり、あわててゲーム機の電源そのものをきるものの・・・が
DQオンライン生息中の薫
電源も落とした、ゲーム機D○の蓋をもとじた、というのにもかかわらず、ゲーム機より延々とながれつづける不気味な曲
DQオンライン生息中の薫
耳をふさいでもその曲はききたくないのにきこえてきます。演奏は曲がおわるまで延々とつづきます。部屋からでてもまるで耳にひびくようにきこえて自らの安易な行動を悔やむがすでに遅いとはこのこと
DQオンライン生息中の薫
それでもたえきって、どれくらいたったのかわからないものの、どうにか曲がなりおわりました。ゲーム機を確認してみれば、やはりきちんと電源はおちており、恐る恐るひらいてみてもやはり画面は真っ暗なまま。なぜ音がながれていたのかすらも不明
DQオンライン生息中の薫
翌日の学校にて、こういうことがあった、と友人に話をするものの、友人たちはまさか、といって信じておらず。その翌日・・・
DQオンライン生息中の薫
Aは飛び降り自殺を図りました。それも自宅マンションの八階から。いうまでもなく即死です
DQオンライン生息中の薫
いきなりのこと。しかし、彼女の遺品の中に…彼女がはなしていた、どう○つの森のみのカートリッジだけがみあたらなかったそうです・・・D○本体や他のゲームはのこっていた、というのにもかかわらず・・・D○の中にははじめから何もはいっていなかったのごとくに・・・
DQオンライン生息中の薫
みなさんも、安易な考えで、きいてみよう、という好奇心をもたないでください。その好奇心がもしかしたら・・・
DQオンライン生息中の薫
おわりです
十叶夕海
37話 人は忘れるもの、だけど・・・
十叶夕海
7月半ば。
先輩の一人、牧原真幸さん(仮)から電話があった。
「8月頭、広島行けん?足と宿、飯は持つから」と。
この先輩、多少背が高いのを抜けば、スレイヤーズのリナを想像してもらえればわかりやすい。
私が断ると、親に手を回して、結局、行くことになった。
牡蠣と揚げ紅葉饅頭と平和記念公園近くのとらの穴に興味が無かったわけではないが。
十叶夕海
新幹線の中でとある人に再会した。
昔から世話になってる人で彼をモデル(中身のみだが)にしたキャラの名前で言うなら、鍵鎮蒼真さんという人。
鍼灸と整体の先生で今は親(同じく鍼灸の先生)から独立して、名古屋に居るらしい。
その時は、知り合いの漢方薬屋に行くところだった、とのこと。
禍福糾える縄如し。
この再会が無ければ、今この場に居なかった・・・かもしれない、ぐらい思えてしまう。
十叶夕海
着いた翌日、朝飯兼昼飯の後、平和資料館→平和の子の像→原爆ドームなルートを辿る。
同じ敷地内であるし、まぁ大きな問題はない。
時間相応に薄くなってるし、害はない。
(再来年度改修したら、騒ぎそうではあるけど。)
問題は、原爆ドームの少し手前で起こった。
十叶夕海
Q1 被爆した人はどこを目指した?
Q2 8月頭に何があった?
Q3 平和式典の意味は?
十叶夕海
A1 河を目指した。
A2 原爆投下された日
A3 ガス抜き。
十叶夕海
一応、無準備ではなく、数珠やら、なんやら、用意してましたが。
機関銃や対地砲あっても数千人は相手できます?
原爆ドームの近くまで来たとき、空気が文字通り変わった。
暑く熱く、ねっとりと粘度さえ帯び、同時に肉の焦げてふやけた匂い。
そして、赤に朱に紅に塗りたくられたそれ。
河に浮かび、河を目指し、河から私に向かう、かつて生きていた人間。
十叶夕海
真幸先輩を下がらせて、対峙はした。
対峙はしたが、除仏は論外だけど浄仏は更に論外。(前者は心情的に。後者は対話必須。)
訴えることももっともなのだ。
十叶夕海
口々に言うのは、違っても、同じこと。
『忘れないで欲しい』
『曲げないで伝えて欲しい』
『今の人は忘れたの?』
言葉を尽くしても、斎藤某のように個人ではなく、「原爆死亡者」と団子になりつつある彼らには届かない。
十叶夕海
言葉で伝えられないなら、歌をぶつけることにした。
言葉が通じなくとも、心には通じるかもしれないと。
原曲に適当に節つけた「死んだ女の子」やら。
元ちとせさんの「死んだ女の子」
ジョン・レノン(?)の「ラストクリスマス」(半分ぐらいかつうろ覚え)
等々。
反戦反原発な歌をアカペラで歌う。
ちなみに、かなり私は音痴です。
十叶夕海
五曲か六曲歌った時だったかと思う。
『彼らが』怯んだと言うか緩んだ。
「てぇぇぇいっ」
針が地面に刺さり、私達と『彼ら』をドーム上に区切る。
それを確認すると私の膝と腰は砕けた。
歌を半ばお経のように使用してぶつけてたもんだから、カロリーと体力。、百メートル走のスピードで10キロ走った並みに消耗してたんだわ。
十叶夕海
「おい、夕海ちゃん?」
「あは〜、『カルラ舞う』の針の兄ちゃんかよ、タイミング良過ぎ。」
「たまたまだよ。
助けいらんかったか?」
「いや、ありがと。
格好いいぜ、蒼真さん。」
そのまま、蒼真さんに受け止められた。
後のことは、聞いた話になるが、真幸先輩が糖分と水分を買いに行っている間に、蒼真さんは数日だけ持つ結界を張ったらしい
平和式典があればそれがガス抜きになるから、数日の時間稼ぎでいい、と。
とりあえず、無事に帰って数日後。
高熱で寝込んだ。
下手なインフルエンザより高い四十℃越える熱。
なのに、それ以外は咳も鼻水も何もない。
ただ、火傷のような肌を炙るような感覚だけ。
回復はしたが、多分、連れて行かれかけたのだろう。
おしまい